2023年12月2日から配信の韓国ドラマ『サムダルリへようこそ』。済州島で同じ日に生まれたサムダルとヨンピル。サムダルは幼い頃からの小川のような済州島を出て、ソウルで龍となり活躍しするのが夢だった。彼女は島には戻らないという強い決意で奮闘し、輝かしいキャリアを築いたが、ある日、一瞬にしてすべてを失った。失意のサムダルは済州島に戻るしかなかった。島には、幼い時からサムダルの守ってくれたヨンピルがいた。
*ネタバレあり
基本情報
スキャンダルにより名声を失った後、故郷へと舞い戻ったフォトグラファー。そこで幼なじみと再会したことで、実らなかった昔の恋が再び動き出す。ーNetflix よりー
配信:Netflix
配信日:2023年12月2日から、全16話
ジャンル:ラブコメ、ヒューマンドラマ
演出:チャ・ヨンフン監督:「椿の花咲く頃」「気象庁の人々」、イ・ギョンシク監督
脚本:クォン・ヘジュ
登場人物とキャスト
〔主要人物〕
チョ・サムダル(シン・ヘソン):有名な写真家。”チョ・ウネ”という名前で業界トップの座についていたが、あるスキャンダルで失脚する。3姉妹の次女。
チョ・ヨンピル(チ・チャンウク):済州気象庁予報課の予報官
〔サムダルの家族〕
コ・ミジャ(キム・ミギョン):3姉妹の母、海女たちの会長
チョ・パンシク(ソ・ヒョンチョル):3姉妹の父、バス運転手
チョ・ジンダル(シン・ドンミ):3姉妹の長女、財閥2世と結婚したが4年前に離婚
チョ・ヘダル(カン・ミナ):3姉妹の末っ子。29歳の未亡人で、9歳の娘がいる
チャ・ハユル:チョ・ヘダルの9歳の娘
〔済州島の人々〕
ワン・ギョンテ:ヨンピルの幼なじみ、済州気象庁の警備員 兼 母が運営するのコンビニのバイト
チャ・ウヌ:ヨンピル:ギョンテの幼なじみ、済州気象庁の観測官、既婚者で子供が2人いる
プ・サンド:ヨンピルたちの同級生、母が作った食堂が大繁盛し、今や高級スポーツカーにのっている
チョン・ヘジャ:プ・サンドの母、大繁盛の食堂の経営者 兼 海女
オ・グムスル:ワン・ギョンテの母親、ラッキーコンビニの経営者 兼 海女
ヤン・プジャ:チャ・ウヌの母親で、海女
チョ・サンテ:ヨンピルの父親、ちなみにヨンピルの母親は亡くなっている
ハン・ソッキュ:済州気象庁予報課の課長、ヨンピルの上司
カン・ベクホ:済州気象庁予報課の予報官で、ヨンピルの同僚
〔3姉妹に関係のある人々〕
チョン・デヨン(ヤン・ギョンウォン):ASグループ代表、ジンダルの元夫
コ・チョンジュン(カン・ギルウ):チョン・デヨンの実兄で、デヨンの秘書
コン・ジチャン:済州島のイルカ保護団体「ドルフィンセンター」の代表
〔その他の人々〕
パン・ウンジュ:チョ・ウネ(チョ・サムダル)のファースト・アシスタント
チョン・チュンギ:マガジンXの編集者。チョ・ウネ(サムダル)の恋人だったが、ウネに浮気がバレた。
コ・ウンビ:チョ・ウネのセカンド・アシスタント
ヤン・ジウン:チョ・ウネのサード・アシスタント
第1話 龍の涙
チョ・サムダルはソウルで、姉のジンダル、妹のへダルと9歳の姪ハユル(メダルの娘)と暮らしている。
サムダルは、その朝、マガジンXに行き、公衆の面前で、編集長の恋人チョン・チュンギに、頭から腐った水キムチを浴びせかけた。前日の夜、彼が他の女と浮気している現場を見たから。
チョ・ヨンピルは、済州気象庁予報官。彼は、ソウル本庁で出した済州島の予報にいつも反対するので、本庁から煙たがれ、本庁との会議の日に締め出しを食らった。実際には、済州島の気象を熟知しているヨンピルの予報が当たるのだが。ヨンピルは実力を見込まれ、本庁から再三ソウルへ来ないかと打診を受けていたが、彼はがんとして拒否し続けていた。
ヨンピル、幼なじみのワン・ギョンテとチャ・ウヌも一度はソウルに住んだが、済州島に戻って来ていた。彼らの中では、ソウルで活躍している”チョ・サムダル”は特別な存在だった。
しかし、ヨンピルがソウル行きを拒んでいるのは、サムダルに偶然にでも会うのを避けたいからのようだが、、。
サムダルは、”チョ・ウネ”という名前で、写真家として大成功をおさめている。
”トップスター御用達の写真家”、”写真界のスター”と呼ばれ、SNSでも大人気。パリマガジンが彼女を指名し、”チョ・ウネ15年の記録”という写真展の開催も決まっていた。これは大変な名誉だった。
アシスタントのパン・ウンジュは、そんなチョ・ウネの活躍が面白くない、露骨に反抗的な態度を見せた。
スタッフがサムダルに、どうしても頼みたいと案件を持って来たが、彼女は「スケジュールが詰まっている」と断った。スタッフは「コンセプトは先生が決めて、撮影はアシスタントで」と言い寄ったが、彼女は「まだ勉強中の子には無理よ」とパン・ウンジュがいる前で言った。
ウンジュはサムダルが「使わない」と言ったスカーフを、わざと撮影現場でモデルにつけた。
サムダルは彼女の扱いに頭を痛めた。
彼女は、”パリマガジン・ワールドツアー写真展”の人物写真の配置を何度も入れ替えた後で、スタッフたちが待っている飲み会に参加した。
サムダルがマガジンXのチョン・チュンギに水キムチをかけたことが話題になったが、「浮気をされたぐらいで傷つかない。浮気相手には興味はない」と強気な発言をした。
怖い顔でサムダルをにらんでいたパン・ウンジュが席を立って、出て行った。
サムダルは「クライアントの扱いは簡単、実力を示せばいいから、でも後輩の扱いは難しい」と呟いた。サムダル自身は、”済州島に帰らない”と強い思いで、8年もアシスタントとして耐えて、今の地位を得たのだったが。
店の外にウンジュがいて、彼女から”チュンギと一緒の写真”が送られてきた、彼女が浮気相手だったのだ。
サムダルはウンジュに「なぜ送ったのか」と聞いた。「私が相手だと知ってほしかった、私も室長に劣らない。同じ男と付き合い同じ写真が撮れる。でも私に機会をくれない」と、”勉強中”と言われたことの怒りをぶつけた。
「実力がない状態ではチャンスも危機になる。独立するなら勝手に。あいつはあげるわ。あなたは仕事の障害。写真展の準備を急いで、後のことは後日。クソを踏んだ瞬間は最悪の気分だけど、気を取り直して働くだけよ。あなたたちはクソと同じ」とサムダムは言って去った。
その後、彼女は浮気相手がウンジュだったことで、やけ酒を飲んだ。本当はすごく傷ついていたのだ。
翌朝、TVから衝撃のニュースが流れた。
”写真家のアシスタントである30代のAさんが、昨夜 投身自殺を図り救助された。写真家のBさんの暴言が理由で自殺を図った”と。
サムダルのスタジオ”3MOON”の前には報道陣が集まり、TVでは、”写真家のチェさんの暴言があった”と報道、ネットでは”チョ・ウネ、パワハラで告訴される”等、報道はすぐにエスカレートした。
サムダルは、誤解だと釈明しようとしたが、どのメディアも聞く耳を持たなかった。
広告代理店からは契約の破棄、違約金の発生、全てのプロジェクトがキャンセル、彼女のモデルになったセレブは写真の撤去を求めた。そして、パリマガジンから ”チョ・ウネ15年の記録の写真展中止”の連絡が入った。彼女は一瞬にして、すべて失し、泣き崩れた、、。
サムダルの母は、海女仲間から「会長は幸せものね、子供たちはソウルで成功している。島に戻ってこなかったのは三姉妹だけよ」とうらやましがられていた、、が、夫と家に戻ると、3人娘と孫娘が大きなスーツケースを持って家の前に立っていた。
チョ・ヨンピルは「小川に戻りたくなかった」というサムダルの雑誌のインタビュー記事を読んでいた。
感 想
また面白そうなドラマが始まりました。
写真家として大成功をしたサムダルが、一瞬にして、築いて来たキャリアを失ってしまうストリーの展開は、リアルでした。アシスタント怖いです、サムダルに深く同情します。でも「あなたたちはクソと同じ」は言い過ぎだったし、浮気男に、頭から腐った水キムチをかけるのは、相当強烈でした。
済州島にもどったサムダルに、これからどんな人生が待っているのでしょうか?
第2話 幼なじみの歴史
パン・ウンジュは、サムダル(チョ・ウネ)に、自分から”チョン・チュンギの浮気相手は私”とバラした後で、サムダルから言われた会話を録音して ”パワハラ”の証拠としてマスコミに流した。彼女は”ウネから継続的にパワハラを受けていた”とねつ造した。
マスコミは、サムダルだけではなく、姉ジンダルは元財閥と離婚歴がある、妹のヘダルは未婚の母と、姉妹の私生活まで暴露し、彼女たちのマンションまで押しかけて来た。3姉妹は自分たちの身を守るために、済州島に帰って来たのだ。
ヨンピルは、ネットの記事を読み、サンダルの窮地を知り、陸地(ソウル)に行って来た。彼は、ソウルの本庁からの誘いを考え始めていた。
3人姉妹と孫娘は、問い詰める母に「休みで来た」と誤魔化したが、母は大きなスーツケースにはトラウマがあった。末娘が「子供ができた」と帰って来た時も、長女が「離婚した」と帰って来た時も大きなスーツケースを持って来たから。
姉と妹が、母には内緒で、父に「サムダルが後輩をパワハラしたと騒ぎに。事実じゃないが、誰も聞いてくれない」と話した。
姉と妹は、サムダルに「あの女が恋人を取ったと暴露すればいいのに」と言ったが、彼女は「いやよ、プライドがある」と拒否した。
母に知られるのを避けたい理由は、また”下着ショー”がはじまるから。姉の離婚、妹の妊娠の時、母は下着姿で走り回った、それを島中の人たちが知っていた。
サムダルとヨンピルは、幼なじみから恋人になって別れた。誰もが知っていた。両親と姉、妹は、サムダルをヨンピルに会わせないように気を遣った。
姉妹たちは、ヨンピルがサムダルを振ったと思っていたが、、。
サムダルは一人家で、ネットの記事を読んでいた。事実ではない記事とサムダルへの誹謗中傷コメントで溢れ彼女は深く傷ついた。コーヒーを飲もうとしたが熱くて、Tシャツにコーヒーをこぼしシミがつき、散々。
TVを見ようしたが、リコモンの電池が切れていた。電池を探し、引き出しやその辺をあさり、散らかり放題に、、。
ヨンピルが、サムダルの母に約束していた”花柄の布”を持って家にきた。
焦ったサムダルが横の部屋に隠れたが、ジャージの紐がドアの外に出てしまった。
そこに入ってきたヨンピル、部屋が散らかり放題になっているのをみて”泥棒”と思い、すぐにギョンテとウヌに会長(サムダルの母)の家に来るように連絡した。
ヨンピルは、ドアから出ている紐に気づき、それを引っ張りドアを開けようとした。サムダルは抵抗したが、開けられてしまった、、。
ヨンピルがサムダルの手を持ったまま、2人は固まった、、。
そこにギョンテとウヌの声がした。サムダルは「誰にも会いたくない、こんな格好で」と泣いてうずくまった。ヨンピルが、持って来た布をサムダルの上からかけて、入って来た2人を外に出した。
戻ってきたヨンピルが「お前は恥ずかしくない」と言い、布を持って帰った。
夜になり、やり場のないサムダルは、埠頭のコンクリートに座ってひとりビールを飲んだ。携帯を開くと、”本当か” ”パワハラしたのか?”と尋ねるメールがいっぱい来ていたが、心配してくれる人は一人もいなかった。
サムダルはウンジュに言ったことを思い出し、”悪かったわ、話せる?””私のせいなの”と彼女に何度もメールしたが、無視された。
サムダルの母が、密猟の見張りをしている海女たちに、今日も差し入れを持って来た。毎晩もってくるようだ。海女たちがは「会長さんの笑顔が見られてよかった」「下着マラソンが始まるかと心配したわ」と話し始めた。それで、母は”サムダルが部下をいじめて騒ぎになっている”ことを始めて知った。
サムダルは、まだ裸足で埠頭に座っていた。そしてスマホを置いて海を覗き込んだ、、そこに、ヨンピルが来て彼女を助けようとして、自分が海に落ちてしまった、、泳げないヨンピル、サムダルがすぐに飛び込んだ、、、。
〔エピローグ〕
ヨンピルは、”チョ・ウネ 15年の記録”の写真展の会場で、サムダルが撮った写真を見ていた。スタッフが「展示会は中止、お引取りを」と言いに来た。彼は「芳名帳に名前を書いても?1人でも見たから」と言って、大きく”チョ・ヨンピル”と書いた。
感 想
2話の初めの方に、ウヌがヨンピルに「何しに陸地に行ってたんだ?」と聞く場面がありましたが、エピローグで、“チョ・ウネ 15年の記録” を見に行ってたことが、エピローグで分かりました。「1人でも見たから」と芳名帳に名前を書いたヨンピル、このシーンがすごく良かったです。いつかサムダルが知ったら、感動すると思います。
第3話 青い夢を追っていた、私たちは…
2005年、高校を卒業したチョ・サムダル、チョ・ヨンピル、ワン・ギョンテ、チャ・ウヌの4人は揃って、済州島から陸地(ソウル)へ行った。5レンジャーの残りの一人、プ・サンドだけは貧しくて航空券が買えず、島に残った。
しかし、2009年、まずレストランを開く夢破れたワン・ギョンテは島に戻った。
続いて2011年、漫画家になる夢を持って陸地に行ったチャ・ウヌは、妊娠した奥さんを連れて島に戻った(漫画家にはなれず)。
2015年、チョ・ヨンピルも島に戻った。
そして、最後の砦だったチョ・サムダルも2023年、スキャンダルで島に戻って来たのだった。
波止場で海の底を覗いていたサムダルを見て、ヨンピルは、彼女が身を投げようとしてる勘違いし助けたが、自分が海に落ちてしまった。サムダルがすぐに海に飛び込み、彼を助けた、ヨンピルは泳げないから。
ヨンピルは恥ずかしさで、顔をあげられず、サムダルに先に帰ってと頼んだが、行ってくれと言った、彼女は残りヨンピルをからかった。
帰る途中で、サムダルは「またすぐにソウルに行くから、帰っていると人には言わないで」と彼に念を押した。
別れ際、ヨンピルが「大丈夫か?」と聞いた。その一言を言ってくれたのは、彼だけだった。サムダルは一連の騒動で味わった苦しみを思い出し涙ぐんだが、ごまかし家に戻った。彼女は、ヨンピルが子供の頃からいつも「大丈夫?」と気遣ってくれたことを思い出した。
海女仲間から「サムダルが部下をいじめた」と聞いた母は眠れない夜を過ごしていた。
翌朝、サムダルの母がパジャマでマラソンをしていた。島の人たちは「また始まった」と思った。
ヨンピルは、本庁への異動には全く興味をなくしていた、サムダルが島に戻って来たからだ。
ソウルでは、後輩のコ・ウンビとヤン・ジウンが、サムダルの濡れ技を晴らそうとしたが誰も信じなかった。しつこい記者が、サムダルのパワハラを煽る記事を書いた。
サムダルはパン・ウンジュにメールと電話をしたが、彼女は無視し続けた。
ヨンピルが「サムダル、サムダル」と大きな声で歩いていた。それを聞いたサムダルは、「内緒にと言ったのに」怒り、彼を追いかけたが、実は、サンダルは村で飼っている犬だった。
そこに、ワン・ギョンテがゴミを出しに来て、サムダルは彼に見つかってしまった。これで、彼女が島に戻ったことが広まるのは時間の問題だ。彼女は「また今度」と走って帰った。
家に戻ったサムダルは、母に本当のことを話そうとしたが、母は、彼女と話すのを避けた。
家の外には、ギョンテと、彼から連絡を受けたチャ・ウヌが、サムダルが家から出てくるのを待っていたが、諦めて帰った。
途中で、黄色の高級スポーツカーに乗ったプ・サンドに「サムダルが帰った」というと、彼は引き返して、サムダルの家に来た。サムダルは彼との再会を懐かしがった。
夜、ヨンピル、ギョンテ、ウヌがむろしている所にサンドが来て「サムダルと会った」と話した。3人は、8年前にサムダルと別れたヨンピルを気遣った。
サムダルはフードで顔を隠してビールを買いに外に出たが、島の人々が ”サムダルのパワハラの噂話”をしているのを聞き、居たたまれず、犬の”サムダル”がいる小屋にもどった。
そこにヨンピルが現れ、「みんなでビールでも飲もう。再会を喜べはいいんだ、俺は嬉しい」と彼女をギョンテたちがいるコンビニの外の溜まり場に誘った。
「近況以外、私に聞くことはない?」とサムダルが聞くと、ヨンピルは「ないよ」と言った。
2人がコンビニに近づいた時、「そろいそろって見事におちぶれたものだ。俺はサムダルがこうなって、内心嬉しい気持ちもある」というギョンテの声が聞こえ、サムダルは傷ついた。
「この日を待ってたのね、でも私はソウルに戻る、私は落ぶれてなんかいない」と彼女は怒って引き返した。
ギョンテは、彼女が済州に戻って来てくれて嬉しいって言いたかっただけなのに、とすごく後悔して、彼女を追った。
ヨンピルがサムダルに「誤解だ」と言うと、
「1日に数十流れる私のニュースを見て、順調そうに見える?友達なら落ちぶれたかどうかより、”ニュースは本当か?私のせいで人が死のうとしたか、聞くべきじゃない?”。どうでもいい人は聞いてくるのに、弁明したい人は聞いてこない。私はやってない、ニュースになってるのは事実じゃない」と、サムダルは地面に座って泣きながら訴えた。ヨンピルと追いついたギョンテたちは、無言でその姿を見ていた。
感 想
サムダルを含めた同級生たち4人が、ソウルに行ったが、済州島に戻って来たことが冒頭でさらっと語られました。当時、航空券を買うお金がなくて、ソウルに行けなかったプ・サンドが、今は高級外車に乗っています、時の流れですね。
エピローグで、”ウヌ”の誕生日をソウルでお祝いする話が良かったです。彼の好物の”サバ”を済州島から送ってくれたサンドは、本当にいい子だなって思いました。
第4話 あの頃 私が愛したおバカ
2008年、ヨンピルのサムダルへの気持ちは、気づかないうちに友情から恋に形を変えた。”あの頃、僕が愛した お・バ・カ”、それがサムダルだった。
ギョンテの「サムダルが落ちぶれてむしろ嬉しい」という言葉を聞き、傷ついた彼女は、地べたに座って泣いき、その後は、ビールと焼酎をやけ飲みした。「誰ですか?」と言って後ろに倒れたが、4人の男たちが手をだし、彼女の頭が地面に当たるのは避けられた。
翌朝、サムダルは家の玄関で目覚めた。どうやって家に戻ったか記憶がなかった。
またパジャマで走り出そうとする母を「やめて、私はやってない」と止めた。母は「すぐに陸地に行ってやっていないと言おう」と言ったが、サムダルは「誰も聞いてくれない」と言って涙ぐんだ。
母は走り出した。ヨンピルがそれを見て伴走した。「明日はわかめ漁だ」と言う彼に、母は「明日は”浜迎え”に来なくてもいい。サムダルに出くわすから」と言った。
実はヨンピルは膝にケガしてた。昨夜、酔っ払ったサムダルを背負って帰ろうとした時、サムダルが暴れてのけぞり、彼は膝を地面についてしまったのだ。
その頃、ソウルでは、退院したパン・ウンジュが、サムダルの会社に入り”マガジンXのコンセプト”ファイルを盗んでいた。
サムダルはスマホを無くし、探していた。
そこに、母が戻ってきて、彼女の手を引いて海女仲間たちのところに連れて来た。
海女たちから「謝罪文を出して、頭を下げれば世間も許してくれるかもよ」と言われ、本人の口から無実を証言させるために。母は「ウンジュっていう女が、サムダルの恋人とデキてた」とみんなの前で言った。海女仲間たちが「エーーーッ」、サムダルが「オマーー」と大声をあげた!
これは、電光のように島の人々に広がった。
そして「サムダルがかわいそう」から「サムダルがヨンピルにしたことの罰が当たった」「ヨンピルががかわいそうで仕方ない」と、ウワサ話好きの島人の絶好のエサになったとさ。
サムダルのスマホに電話が来たが、それを持っていたのはヨンピルだった。
チョン・チュンギからの電話だった。ヨンピルは迷ったが出た、と同時に「早く出ろよ、今どこだ?とんだ迷惑、俺まで記者から電話がくる。ひとまず謝罪だ」とチョンギはまくしたてた。ヨンピルは「なぜ謝罪するんです?」と返事をした。チョンギは「どちら様?」と戸惑ったが「もう別の男が?二股か」と言い、ヨンピルは呆れて電話を切った。
ヨンピルとプ・サンドは、頭を打ったサムダルのために、同じ塗り薬を買った。
サムダルが自分のスマホに電話をしやっと通じ、ヨンピルが持っていると知り、返してもらうために彼を呼びだした。そこに、チョン・チュンギからまた電話が、、。
ヨンピルが「彼氏か?やさしいか?」と聞き、サムダルは「もちろん」とウソを言った。
ヨンピルは、サムダルに塗り薬を渡し損ね、彼女の部屋の窓枠に置いた。
”わかめ漁”の朝になった。
サムダルたち3人娘は、母親から”浜迎え”に来るように命令された。
「ヨンピルには来るなと言った」と母は言ったが、ヨンピルは来た。
男たちがサムダルに気づいて、ヨンピルに家に戻るように言ったが、ヨンピルは帰らなかった。
ヨンピルは、わざわざサムダルの近くにきて「優しい彼氏でよかったな、どんな風にやさしい」と聞いた。チュンギが保身だけのヤツだと分かっているのに、彼を”やさしい’というサムダルが気に入らないのだ。
男たちはヨンピルに「帰れ、見ていられない、サムダルにこっぴどく振られただろ」と言っていた。それを耳に挟んだサムダルは、我慢ならなくなった。別れようとメールしてきたのはヨンピル、自分が彼に捨てられたと思っていたから。
ヨンピルが男たちを振り払った時、わかめの切れ端が、サムダルの鼻の横についた、、それを見て、ヨンピルが笑ってしまい、怒ったサムダルはわかめをヨンピルに投げた、何回も。ヨンピルもわかめを投げ返し、激しいわかめの投げ合いが続いた、、島人たちは唖然とそれを見ていた。
「こらーー!」と会長(母)の叫び声で二人は我に返った。
2人はわかめの掃除をした。ヨンピルは「記事がウソだと分かってるから、何も聞かなかったし、気にならなかったのさ。でも彼氏は気にしてた」と言った。
家に戻った時、サムダルは部屋の窓枠に薬が置いてあるのに気づいた。
チュンギから ”男ができたのか?電話に出た男は?”とメールが来た。
ヨンピルはギョンテとウヌから「自殺未遂の後輩がサムダルの彼氏とデキてた」と聞き驚いた。
その時、サムダルから電話で呼び出され、彼女に会いに来た。
サムダルは「勝手に人の電話に出ないで」と言った。ヨンピルは「なぜ、浮気男が彼氏なんだ?」と聞いた。「彼氏じゃない、あれはウソ。恥ずかしかったから。あんたよりいい男に出会うはずが、クズと付き合ってこのざまだからよ」と恥ずかしさを堪えて言って、帰った。
〔エピローグ〕
ソウルにいた時、ヨンピルはサムダルに、決死の覚悟で「俺たち 付き合おう」と告白した。が、ひとりで飲んで出来上がっていたサムダルは「誰ですか?」と言って気を失った。ヨンピルは彼女を背負って雪の中歩いたが、サムダルが暴れて2人とも倒れてしまった。サムダルの紙袋にプレゼントの箱が入っていた。それを開けると”ヨンピルが好きみたい、どうしよう”と書いた手紙と赤い手編みのマフラーが入っていた。ヨンピルは「やったー」と赤いマフラーを持って飛び上がった。目を開けたサムダルが ”あの頃、私が愛したお・バ・カ”と心で言った。
感 想
島の人たちのウワサ話好き、今だに、ヨンピルとサムダルの恋について関心がありすぎで、、平和だと言えるし、異常だとも言えるかなと。
ヨンピルは、今でもサムダルが大好きで、気になって仕方ないようです。でも、彼女のスマホにかかって来た電話に出るのはどうかと思う、サムダルの恥ずかしい気持ち分かります。
二人のわかめの投げ合い、すごかったです🤣。でもみんなが食べる大切なわかめを、あんなふうに投げてもいいの?
ところで、ヨンピルがよく寝転がって投げてる”赤い毛糸の球”は、サムダルの手編みマフラーをほどいた毛糸だったのですね、エピローグを見て分かりました🧶
第5話 I See You
サムダルは、チュンギのことを「優しい」とヨンピルに言ったが、そのウソがバレて、恥ずかしくて怒って帰った。
ヨンピルは彼女を追いかけ「なぜ恥ずかしい?お前は被害者、恥じることはない」と言ったが、サムダルは「浮気男と私の間に口出して何のつもり?」と聞いた。
ヨンピルはしばらく考えて「元恋人だ」と言い、「だから恥ずかしいの」と彼女は言った。
ヨンピルは自分の言ったことを激しく後悔した。ベッドに横になり、また赤い毛糸球を天井に投げるのを繰り返した。
サンドは、”サムダルリ ギャラリー”に出前を届けた時、ヨンピルに会った。彼はギャラリーの中央に飾ってある、若い頃の母とサムダルの母の写真を見ていた。2人の海女のお腹には、ヨンピルとサムダルがいたのだ。「27歳の若者が、腹に子を宿したまま海に潜るなんて立派だよな」と彼はサンドに話した。
サンドは、ヨンピルとサムダルの仲(よりを戻したのか?)を気にしていた。
サムダルは姪のハユルから「おばさんのだよね、玄関にあった」と、塗り薬の入った袋を渡された。ヨンピルにもらったのと同じ薬が入っていた。
隣村のサムダリルに、ASのテーマパークができることが決まり、AS代表のチョン・デヨンが、兄の秘書と共に締結式に参加した。チョン・デヨンは、ジンダル(サンダルの姉)の元夫である。
その頃、ジンダルは母の命令で、サムダリルで交通整理のバイトをしていた。失礼な車のドライバーとケンカして、すごい剣幕でその車を追いかけている時に、チョン・デヨンの車とすれ違い、お互いに目を合わせてしまった。
ジンダルはそのまま防波堤まで走り、サムダルにビールを届けるように電話した。
コンビニでビールを買ったサムダルは、店の前に黄色の高級スポーツカーが止まっているを見て興奮した。車の持ち主がサンドだと知り、乗せてもらって、さらに大興奮‼️ 防波堤にいたジンダルは、サンドのスポーツカーで帰ってしまった。
サムダルがビールを飲んでると、ヨンピルが来て「俺に恥じることなんかない。30年間見て来た俺が、一番お前を知ってる」と言った。サムダルは「それからの私は?8年間で彼氏は4人、年収は10倍になった。恋愛経験と収入が増えると、人間は変わるの。平静を装うのも私よ」と反論した。
サムダルのスキャンダルを執拗に追いかけ、悪質記事を書いている記者アン・ガンヒョンが、サムダルが済州島にいるとウワサを聞き彼女の家まで来た。郵便物の写真を撮り、庭に侵入して、窓を開けて寝っ転がっていたサムダルの写真を撮った。
ヨンピルとサンドが来て、アン記者に抗議し、写真を消そうとしたが、アン記者は出直すと出ていった。
記者はコンビニの外でビールを飲んでいた。ギョンテとウヌが彼に話しかけた。記者は2人が地元の人間だと知るとサムダルについて探りを入れた。
その時、ギョンテたちに、”ネズミが紛れこんだ、気をつけろ”とメールが入った。
記者が2人に、先ほど撮ったサムダルの写真を見せた。ギョンテが「お前がネズミか」とカメラを地面にぶつけて壊した。
サムダルは、なぜ家がわかったのかとヤキモキしていたが、そこにギョンテの母親が来て、「ギョンテとウヌが記者と揉め事を起こして派出所にいる。サムダルは家から出ないで」と言いに来た。
派出所にヨンピルがきた。記者は「訴える」と言い、ヨンピルたちは「カメラを弁償すればいいんだろ」と大口を叩いたが、800万ウォンと聞きビビった。そこにサンドが現金を持ってきた!
気が気でないサムダルは派出所に行き、外から様子を伺った。
記者が「わざとカメラを壊した。業務妨害罪だ。チョ・ウネは人を殺しかけた、お前らも同類だな」と言った。ギョンテが「サムダルがパワハラ?猿でもデタラメだと分かる。あいつは必死で上りつめた、死ぬほど努力した、どれだけすごい奴かお前にわかるのか」とすごい形相で怒った。
記者はなおも「愛するチョ・ウネの記事を出してやるよ。”済州島に逃亡、友人を利用してカメラを破壊”とな」と言った。
サムダルが現れ「書けばいい」と記者に言い、警官に「被害届を出したい。今朝、うちに不審者が侵入して、郵便物の写真を撮られ、寝巻き姿の隠し撮りもされた」と言うと、警官が「住所侵入罪、個人情報の流出、肖像権の侵害、性暴力」と4つ罪状を挙げた。
記者は「証拠があるのか?SDカードは破損した。証拠があるなら告訴しろ』と開き直った。
サンドが「証拠はあるぞ」と車のドライブレコーダーを指差した。そこに記者の全ての行動が映っていた。
サムダルと4人の同級生たちは、ギョンテの母のコンビニの事務室で祝杯を挙げた。
ギョンテだけがしょげていた。彼は「すまん。俺はお前に会いたかったから、戻ってきてくれてうれしかったんだ。お前が落ちぶれるのを望むはずない。お前がいつも誇らしかった。お前は俺たち全員の自慢で誇りだ」と言って泣いた。
サムダルも「泣かないでよ」と言って泣いた。サンドがティッシュを彼女に渡した。それに戸惑うヨンピル、彼はギョンテにティッシュを渡した。
翌日、ヨンピルは本庁との気象会議に出席した。「予想は変わって、雨になる」というと本当に雨が降りだした。
防波堤に設置してあるカメラに、サムダルが座っているのが見え、ヨンピルはすぐに出かけようとした。が、そこに傘を持ったサンドの姿が見えた。
ヨンピルは酒の席で酔ったサンドから「俺はサムダルが大好きだった、お前のせいで告白もできなかった」と言われたことを思い出した。
感 想
5話は、サムダルと4人の同級生男子たちの友情の物語で、良かったです。
ギョンテが、嫌味な記者に「サムダルと俺たちを同類にするな」とすごい剣幕で怒った場面も、事件が解決しみんなで飲んでいる時に、サムダルに謝って泣く場面も良かったです。彼の純粋さが滲み出ていました。
プ・サンドも、小学校の時からずっとサムダルのことを好きだった。家が貧乏で、自分だけが済州島に行けなかった時も腐らずに、一生懸命働いて、サバまで送ってあげた。そして今は出世して、サムダルも驚くほどの”すごーい高級車”に乗っている。彼女がサンドの車に大興奮した時、彼は誇らしかったでしょうね。壊れたカメラの費用の弁償金をすぐに用意できたのも彼だけでした。
ヨンピルは、子供の時からサムダルに一番近くにいて、いつも優しかった。でも、サンドもサムダルの靴の紐を直してあげたかった、、サンドを応援したい気持ちになりました。
ヨンピルのお父さんのチョ・サンテさんは、サムダル一家に、いい思いを持っていないようです。どんな事情があるのでしょう?海女だった奥さんが海で亡くなったからなのか、サムダルがヨンピルを振ったからなのか?どちらも自分が振られたと思ってて、本人にもわかっていないようですが、、。
だんだん面白くなってきました。
第6話 チョ・ヨンピルの「夢」
サムダルは、なじみの防波堤でビールを飲んでいたが、気づくと雨が降ってきた。そこに傘を差し掛けてくれた人が、、、プ・サンドだった。
サンドは偶然彼女をみかけたが、雲行きから雨になると予測して、わざと傘を1つ持って防波堤に来たのだ。
サンドはサムダルと相合傘で歩いていたが、そこにヨンピルが傘をさして走ってきて、傘を1本サムダルに渡した。彼女はそれを受け取り、ヨンピルと前を歩き、サンドは取り残された気分。
雨が上がり、3人はなんとなく気まずくなった。サムダルは傘をヨンピルに返して1人で行ってしまった。
そこに、ソウルの事務所の後輩のウンピとジウンから、防犯カメラの映像が送られてきた。そこには、パン・ウンジュがマガジンXのファイルを持ち出す様子が映っていた。ウンビから電話があり「室長のアイデアを盗んで成り上がるために、ウンジュがパワハラをでっち上げた」と言った。
サムダルはヨンピルとサンドの元に走って戻り、「空港まで送って。ソウルに行って確かめることがある」と言った。ヨンピルの車で3人で空港に行き、3人ともソウルに飛んだ。
サムダルの母は、左の胸を押さえて、棚の奥に隠している薬をだしたが、ジンダルの大声に驚き、薬をしまった。ジンダルは、昨日元夫に会ってしまったことで動揺していた。
ハユルは、村のおばあさんたちから声をかけられたが、無責任なことばにうんざりした。ひとりで海を見て時、双眼鏡で🐬イルカを観察している男性と知り合った。彼はイルカの名前や親子関係までわかるようだった。
マガジンXでは、作家”パン・ウンジュ”との名前で、サムダルのジャングルジムの写真が映され、ハンジュ、チャ・チュンギと他のスタッフたちの会議が開かれていた。
ソウルに着いたサムダルは、マガジンXのビルに行き、チュンギたちが会議をしている部屋をノックした。
チョ・ウネの出現に全員が驚いた。サムダルは「確かめることがあったけど、もはや明らかね。編集長 ”ジャングルジム、滑り台、花” 初めて見る?」とチュンギに言った。
ウンジュとサムダルが2人で会議室に残った。
「私が盗作をしたと?この程度のコンセプトなら私も組めますよ」と悪びれないウンジュに、サムダルは、彼女が資料を持ち出した証拠の動画を見せた。
サムダルは「質問したい。本当に私のせいで死のうとしたの?」と聞いたが、ウンジュは「そんなことが気になるの?今さらなぜ?」と意外そうに言った。
「なぜ?私のせいで人が死にそうになったら、気にして当然よ。私が苦しめた?自分の胸に聞いたが、私はやってない。あなたを死なせるようなことは。なのになぜだろうとずっと考えていた。自覚がないまま苦しめた?あの日私の言葉が引き金になった?私のせいで死のうとしたのなら耐えられない」と涙を流した。「でもファイルを盗んだのを見て考えが変わった。ただ私を踏み台にしただけだと」と言った。
ハンジュは「確かめて何になるの。あなたの話など誰も聞かない」と平然と言った。
「他の人はどうでもいいの。自分が納得したい。私のせいで死のうとしたの?」と再度聞くと「いいえ」とハンジュは言って、笑った。
「あんたーー、それでも人間なの」とサムダルは叫び、その声で、チャンギたちが部屋に入ってきた。そこにヨンピルが来て、サムダルの手を取って「帰ろう」と彼女を部屋から連れ出した。
サムダルは「違うって、私のせいじゃないって、私のせいじゃない」と何度も言って激しく泣いた。ヨンピルは彼女を優しく抱きしめた。サムダルを探していたサンドが、二人の姿を見て呆然と立ち尽くした。
サンドは、サムダルが落ち着いたのを見計らって、2人にジュースを持ってきた。
サムダルは「先に帰って、まだ用がある」と言って戻った。
会議室で、ウンジュはチュンギに「私たちがチョ・ウネより先に企画したことにする。チョ・ウネが私の企画を盗んだと言おう」と平然と言った。
「私が盗んだって?」とサムダルが入ってきた。「くれてやるわ、これも(とチュンギを指差し)、この案もあげる。私のコンセプトで同じカメラ、同じスタッフでやってごらん。いつまで続くと思う?あの男も」と言うと、「この後に及んで説教?ずいぶん偉そうね」とウンジュが反撃した。
「うん、あなたのおかげで私はすべてを失った。だけど良心は捨てない。あなたのおかげで多くを学んだわ、あなたを筆頭に、取り巻きたちも全て偽物なのに本物だと思って生きていた。これは餞別よ、滑り台の花は今考えるとダサいわ」と言ってサムダルは出ていった。
警備員が自動ドアを閉鎖した。ヨンピルとサンドは「まだ一人中にいる」と言ったが、裏門から出ていったのでしょうと言われてしまった。2人は裏門に行ったが、サムダルの姿は見えなかった。
ヨンピルは、サムダルが落ち込んだ時の行きつけの場所を思い出した。やはりサムダルは、済州サラン銀行の前の階段に座ってうなだれていた。
ソウルで写真家を目指していたサムダルは、挫折しそうになると、いつもここに座って泣いていた。その度にヨンピルは呼び出された。済州島に帰ると泣いても、サムダルは最後には絶対帰らない、と決して写真家の夢を諦めなかった。
ヨンピルはサムダルに「チョ・サムダルはどんなに変わっても人を傷つけるような人間じゃない」と言った。
「ここで生きていこうと頑張ったのに、私の味方は一人もいない。13年一緒に仕事をした記者は連絡を絶ったし、私を指名していた芸能人も同じ。人気写真家チョ・ウネでなければ不要なのよ。ここで手にしたものはうわべだけだった」とサムダルはうなだれた。
家に戻ったサムダムは、写真の本とカメラを箱に入れて、押し入れの奥にしまった。
サムダルが、前日、ソウルに行ったことを、姉と母が知った。
母は、ヨンピルもソウルに行っていたと海女仲間から聞いた。
サンテはヨンピルに「サムダルのことをなんでも知っているな。聞いてもいいか?なぜわかった、あいつが傘をもっていないと?忘れられないのか?」と聞いた。
母はサムダルに「まだヨンピルが好きか?」と聞いた。
〔エピローグ〕
ヨンピルは子供の時に、のど自慢大会で優勝した時に、大人たちから夢を聞かれて「僕の夢は母さんとサムダルさ。2人の夢が叶うのが僕の夢」と答えた。
感 想
サムダルは、パン・ウンジュが自殺未遂したことを、自分のせいだったのでは?とすごく苦しんでいたのですね。
ウンジュに、再度聞いた時、「いいえ」と言って彼女は笑った、本当にひどい人間。自分が盗んだと証拠のビデオが出ても「チョ・ウネが盗作したことにしよう」とまで言える、罪悪感ゼロ、こんな人が、写真家としてやっていけるのだろうか?無理でしょう。メッキはすぐに剥がれるだろうし、彼女の、パワハラを受けたというウソも、近いうちに暴かれるだろうと思います。
これからのストリーが、ただ、幼なじみのヨンピルとサンドとの三角関係というようなドラマではなく、サムダルにはやはり、写真を撮り続けてほしい。済州島や海女たちや島で暮らす人々の写真を撮ってほしいって思いました。
コメント
「サムダルリ…」本当に良いドラマでした♡そして、「あらすじ」や「感想」がとても心地よく、ドラマ途中や、終わった後等にお話の整理が出来るので、よくお邪魔してます。これからも、たくさん良いドラマ教えて下さい😊いつも有難うございます😊
まーこ様、
温かいコメントをありがとうございます。
「サムダリル、、」本当に良いドラマでしたね。
今も、陸地(ソウル)では、サムダルやヨンピルたち、済州島のサムダリルでは、愉快で強い海女軍団、サンテさんやクムオクさんが元気で暮らしているような気がします。
これからもこのブログに遊びにきていただけると、とても嬉しいです。
よろしくお願いします。