Netflix 『カルテット』1話~10話(最終回)までのあらすじと感想 *ネタバレあり

写真:TBSテレビより

2023年1月16日に、日本ドラマ『カルテット』がNetflixで配信されました。日本で放映されたのは2017年。坂元裕二さんの脚本で、冬の軽井沢を舞台に、松たかこさん、満島ひかりさん、高橋一生さん、松田龍平さんの4人が奏でる弦楽四重奏カルテット、この”みぞみぞする”ドラマを、Netflixでまた視聴できるなんて、幸せです!

*ネタバレあり

概 要

ある日偶然出会い、カルテットを組むことになった4人の演奏者たち。軽井沢にある別荘で一冬の共同生活を始めるが、その”偶然”には大きな秘密が隠されていた。- Netflix より –

制作:TBSテレビ

配信:Netflix

配信日:2023年1月16日 全10話 (日本では2017年放映)

ジャンル:ヒューマンドラマ

脚本:坂元裕二

演出:土井裕泰、金子文紀、坪井敏雄

登場人物( )はキャスト

Quartet Doughnuts Hole (カルテット・ドーナツ・ホールの4人)

巻 真紀:(松たか子)

世吹 すずめ:(満島ひかり)

家森 諭高(ゆたか):(高橋一生)

別府 司(つかさ):松田龍平

ノクターン(ライブレストラン)の面々

谷村 多可美:(八木亜希子)

谷村 大二郎:(富澤たけし)

木杉 有朱(ありす):(吉岡里帆)

その他

巻 幹生(宮藤官九郎)

巻 鏡子(もたいまさこ)

第1話 偶然の出会いに隠された4つの嘘

世吹すずめは、屋外で演奏中、あるメガネの女性から「この女と友だちになってください」とバイオリンを持った女性の写真と1万円を渡された。

まき 真紀まきは、別府司が運転する車で、軽井沢の彼のお祖父さまの別荘に向かった。彼女は話声が小さい。

途中で家森諭高をピックアップ、世吹すずめは別荘で待っていた。4人は東京のカラオケボックスで偶然出会い、カルテットを組むことになったのだ。

巻:第一バイオリン、別府:第二バイオリン、すずめ:チェロ、家森:ビオラ

早速4人で練習開始:

巻は、左薬指の指輪を右薬指にはめかえた。

別府は、メガネを拭いた。

すずめは、靴下をぬぎ「みぞみぞしてきた」と言った。

家盛は、シャツの前をはだけた。


夕食は、鳥の唐揚げ。別府とすずめが早速レモンをかけたが、家森が激しく反発した。

「何してるの?レモンは人それぞれ。レモンする人と、するわけないでしょ、という人がいる」と。「唐揚げにレモンすることは”不可逆”、二度と元にはもどれない」。

有名な”唐揚げにレモン”の場面、不可逆という面白い言葉も登場です!


ずずめは「巻さんはいつ結婚したんですか?夫さんのどこが好きになったんですか?」と訊いた。「3年前です。彼平熱が7度2分あるんです。高いとここからちょっといい匂いがするんです」と耳の下をさした。

巻は東京の自宅に戻った。夫の靴がそろえられていて、テレビが付いていて、脱ぎっぱなしの靴下があったが、花は枯れていた。

別府は”ふくろうドーナツ”の社員。祖父が高名な指揮者なので、会社では特別扱いされている。

家森は、美容室でアシスタント。

すずめは、無職、昼間は別荘で寝ている。


休みの日、4人は、自分たちのグループ名 ”Quartet Doughnuts”イラストをバンに描いた。そして、演奏用の正装をして楽器を持って、眺めのいい場所でパンフレット用の写真を撮った。

1人の初老の男性がバンと4人を見て「俺、ピアノやってんだ~。聴きに来いよ」とチラシをくれた。別府と家森は、男の赤いベレー帽が「”あしたのジョー”の帽子だった」と興奮した。巻は”余命9ヶ月のピアニスト・ベンジャミン瀧田”というチラシを見ていた。


ライブレストラン”ノクターン”で演奏できるかもしれないと聞き、早速4人で見に行った。素敵な空間で興奮したが、ベンジャミン瀧田が辞めないことになり、話は流れた。

4人は瀧田の演奏を聴きに来た。バイトの有朱アリスが「余命9ヶ月と言いながら、もう1年以上も演奏している。でも辞めさせれられない、店が炎上する、フフ」と笑ったが、目が笑っていない。巻が小さな声で「あの人、5年前に東京のライブハウスで見た時も、余命9ヶ月のピアニストだった、どうします?」とみんなに聞いたが、、。

瀧田が4人の席に来て一緒に飲んだ。4人は、酔い潰れた彼を自宅に送った。散らかった小さなアパート、子供と奥さんの写真があったが、、。

巻は東京に戻った。家森は誰かに追われているようだ。


軽井沢に戻った巻は、一人でノクターンに行き、瀧田のウソをバラした。3人がノクターンに着いた時、瀧田はオーナーから解雇を告げられていた。4人は今夜からノクターンで演奏することになった。

4人の間に重い空気が漂っていた。

「もっと別のやり方があったんじゃ?思いやりのある」と別府。

「思いやり?同情ってことですか?」と巻。

同情を悪い言葉のように使うのは違うと思いますよ」と家森。

「思いやりじゃないですよね。あの人に、未来の自分たちを見たから、好きなことでは食べていけない。ベンジャミンさんは、夢の沼に沈んだキリギリスだったから、ウソつくしかなかった。こっちだって、奪い取るしかなかったじゃないですか?」と巻。

「ごめんなさい」と別府が謝まり、話がついたと思った時、

「でも巻さんには帰るとこがあるじゃないですか、帰る家も、夫さんもいますよね。夫さんとケンカでもしたんですか?結婚ってどんな感じですか?」すずめが、巻にしつこく夫のことを聞き始めた。

「アー、もらえますか?」巻は答えず、ずずめに言った。すずめは無視して、まだしつこく夫のことを聞いた。

アー、もらえますか?」巻は大きな声で言った。

ずずめがアーをだし、4人の音出しが始まったが、、巻が突然、唐揚げの話を始めた。

「夫は唐揚げが好きで、我が家の定番メニューなんです。1年前のことですが、居酒屋さんに行ったら、たまたま彼が会社の後輩といて、唐揚げを注文してた。後輩が”レモンかけますか?”と訊いた。彼 ”いい、俺レモン好きじゃないから”って。私 2年間ずーっと、彼の唐揚げにレモンかけてたんです。彼一度もそんなこと言わなくて、あれって思って、、許せなかったです、夫婦ってなんなんだろうって」

「僕は、それは夫さんが巻さんのこと絶対大事に思ってたから、愛情があったからだと思います」と別府。

「1年前、夫が失踪しました。コンビニ行っている間に夫はいなくなり、帰って来てません。別府さん、さっき愛情って言いましたが、その居酒屋さんでもう一つ聞こえたことが。後輩から”奥さんを愛してるか”と聞かれ、夫は ”愛してるけど、好きじゃない”って。だから、私、もう帰るとこないんです、ここでみなさんと一緒に暮らしたいです」巻は言った。


”ノクターン”の控え室で、巻は「あの日、カラオケボックスでみなさんに偶然出会えてよかったです」と言った。

演奏が始まった。

あの日、カラオケボックスで、巻以外の3人は、彼女の部屋を伺っていた、そして、彼女が部屋を出たと同時に、自分たちも出て、偶然を装ったのだった、、。

別府が、グループ名を”カルテット・ドーナツ・ホール”と間違って紹介したので、それがグループ名になった。


曇りの日、ずずめだけが別荘に残っていた。彼女は寝転がり、テーブルの下に頭を入れ、貼り付けているレコーダーを外した。

教会ですずめは、録音をメガネの女性に聞かせていた。メガネは「息子は失踪なんかしていない、この女に殺された、盗聴を続けてください」と言った。

感 想

第1話から興味深い展開ですね。

カルテットを組む4人(俳優さんが素敵)、秘密がありそうです。軽井沢が舞台なのもオシャレです。

坂元裕二さんの脚本は、セリフが独特ですよね。名セリフ、名フレーズ満載です。”夫さん”インパクトあります。

始まってすぐに、有名な”唐揚げにレモン”が登場して、この話題が、最後の巻さんの夫の失踪の話に繋がります。

印象に残る名セリフ満載です。ピックアップして行こうと思います。

第1話は 愛してるけど、好きじゃない 、衝撃を受けました、あり得ると思いました、怖いです。

第2話 片思いの始まり…明かされる秘密、新たな嘘

別府は、同僚の九條由衣とカラオケに行った。彼女は曲を選びならがら「別府君、私 たぶん 結婚する」と言った。そして「結婚式だけやることになったので、別府君の弦楽四重奏、演奏してくれないかな」と。

その頃、別荘では家森の”言葉と気持ちは違うの、行間を読め”の講義が行われていた(笑)。

別府は3人に、同僚から結婚式の演奏を頼まれたと話した。

「九條さんが言ったんです。”私 たぶん 結婚する”って」別府が言うと、家森と巻は「”行間”案件だ」と真剣になった

別府君、私 たぶん 結婚する」は、「別府君、私の結婚 止めてのだと。

別府は「ただの飲み仲間、カラオケによく行く、九條さんと同じ部屋で寝てても何も起きません」と言ったが、「人生には後から気づいて間に合わなかったということもある」と巻に言われ真剣に、、突然明日の朝のパンを買いに行きますと出かけ、すずめが後を追った。

すずめに「別府さん、巻さんのこと好きですよね~」と言われ動揺し、「すずめちゃんだって、家森君のこと好きでしょ」と見当違いなことを言った。

2人でコンビニの外でアイスを食べた。


別府は、大学の学園祭で巻を始めて見た。誰もいないホールで、彼女は”アヴェ・マリア”を演奏していた。彼は宇宙人のコスプレで、それを聴いた。


九條さんは花束をもらって退社した。


ノクターンでの演奏の後、家森は追手に気づき逃げようとしたが。


別荘の3人、すずめは寝てしまった(フリ)。

巻が別府に「九條さんの結婚止めないんですか?」と聞いた。彼は「止めません、好きな人がいるんで、片思いです。告白はしてません、相手は結婚してる」と言った。

そして彼は、これまで巻を3回見かけた、4回目に会えたら運命、声をかけようと思っていたが、4回目は結婚式当日だった、僕は偶然を運命に変えるチャンスを3回も逃した、と言い、

「カラオケボックスは偶然じゃなく、会いに行った。ごめんなさい。巻さんのことがずっと好きです。あなたを捨てていなくなった男なんかより、、」と続けた。

巻は動揺し「おかしいと思ってた、カルテットが偶然そろうなんて、、ウソだったんだ。別府さん、夫がいなくなるのって消えることじゃないですよ。いないってことがずっと続くことです。今なら落ちると思ったんですか?捨てられた女なめんな!」怒った。


別府は、カラオケに九條さんを呼んで、酔い潰れ、終電に間に合わず、彼女の家に泊まった。

部屋は引越しのボックスで溢れていた。

別府は彼女にキスをして、、寝た、、、目覚めた別府は、「九條さん結婚しましょう」と言ったが、「お腹すかない」と彼女は言って、サッポロ一番を取り出した。

二人は、夜明けのベランダで一緒にブランケットにくるまり、震えながらラーメンを食べた。

「結婚、、」と言う別府に「結婚とかないよ、今日だけのことだよ」

寒い朝、ベランダでサッポロ一番食べたら美味しかった、それが私と君のクライマックスでいいんじゃない?」九條さんは言った。


九條さんの結婚式で、カルテット・ドーナツ・ホールは ”アヴェ・マリア” を演奏した。

新郎・新婦の退場、別府がソロで演奏した、、” White Love”の一節(二人の定番曲)を演奏した、、新婦は気づいた。


ずずめはメガネの女性(巻の義母)に、”捨てられた女、舐めんなよ” 録音を聞かせて、巻がウソを言っていると思えないと言った。メガネは、息子が失踪した次の日、巻はパーティーに行ったと写真を見せた。

別荘に戻り、すずめは「巻さん、パーティーとか行くんですか?」と探りを入れた。

しかし巻に「すずめちゃん、別府さんのこと好きなんですか?」と言われて動揺、「人を好きになる気持ちって勝手にこぼれちゃうものじゃない」と。「勘違いですよ」とすずめはクールに言ったが、、。

すずめはベランダで、”巻がパーティーで弾けている”写真を見た。

感 想

2話は、別府くんの会社の同僚との話から、彼が巻さんをずっと前から好きで、カラオケボックスは偶然ではなかったことがわかりました。

家森くんの理屈っぽい話がおもしろーいですね、”行間案件🤣”

2話も名セリフがいっぱいでしたが、

人を好きになる気持ちって勝手にこぼれちゃうものじゃないにします。

別府とすずめがコンビニの外でアイスを食べる場面が好きでした。

それと、別府と九條さんが、夜明けのベランダで震えながらサッポロ一番を食べる場面、秀逸でした🌹

第3話 あなたの過去バラしますよ…? 秘密と恋の四角関係

すずめが一人で別荘にいる時に、ノクターンの有朱ありすが、お店で使わないから、とお米を持ってきた。すずめに「デートしないんですか?」と聞き「大人は誘惑してください」と誘惑の方法、その1”ねこ”を実技指導。床に寝ころびすずめを抱き寄せ、「いつキスをしてもおかしくないぞ の距離をつくるまでが女の仕事、ペットボトル1本分の距離を保ってください」と。

その日、ノクターンに行くと、外で一人の男性がすずめを待っていた。「綿来すずめさんですよね、あなたのお父さんもう直ぐ亡くなります。千葉の病院に入院してて、娘に会いたいって待ってます。今から一緒に来てください」と言った、すずめは、仕事なんで、と断った。

すずめは父親と20年以上音信不通。母親は早くに亡くなり、父親は日本中が大騒ぎになる詐欺事件を起こした、すずめを”ニセの超能力少女”に仕立て、しょっちゅうテレビに出てたのだ。父親は逮捕され、ずずめは”大ウソつき”と日本中からバッシングされ、親戚をたらいまわしにされ育った。そのテレビ番組は今でもYouTubeに残っている。

その日、すずめの演奏のテンポがちょっと早かった。


翌日、すずめはレコーダーをもって、喫茶店でメガネ(巻の義母)に会った。

「今月分」と封筒を差し出され、すずめは「もうこんなのやめようか」と。メガネは「ロッカーの鍵もってるんでしょ、海の見えるところに移してあげたいんでしょ、あなたの経歴を見込んでお仕事頼んだの。皆さんにあなたの経歴話しましょうか?」と脅迫した、そこに有朱ありすが「すずめさん」と現れ、すずめは封筒を覆い隠したが、、。

夜、カルテットのサイトにメールがきた。アドレスだけ貼ってあり、別府がオープンすると、”超能力少女”の動画だった。「怪しいスパム系かも」とすぐ消したが、すずめは動揺して、チェロの弦を切った。


夜、すずめは別府の部屋の彼のベッドにもぐり込んだ、ペットボトル1本分の距離で、、、別府はおどろき、冷静に「どうしました?WiFiつがらないんですか?あっ、部屋に虫的なもの出ました?おなかすいたんですね」とベッドから出ようとしたが、すずめが何も言わず彼を引き戻し、彼の胸に顔をおいた、、しばらくして「すいません、WiFiつながらなくて」とすずめは起き上がりベッドを出た。別府も起き上がり、「WiFi、、おなかすいてたら」と、ドーナツをすずめにあげた。

別府はWiFiをチェックにいこうとした、すずめが「別府さん、、、、(長い沈黙)、、、いただきます、フッフッ」と笑った。


翌朝、すずめの姿が見えなかった。

彼女はバスで千葉に行った、、、が、病院の前では降りなかった。

別の場所で降り、五百円でお花を買って、ロッカーのある場所に行った、そこは納骨所、お母さんのお骨が納骨されている。お花を入れて、彼女はお骨に手を振った。

軽井沢の別荘に、すずめの父親のことで電話があり、電話を受けた巻が病院に来た。すずめの父は亡くなった。

巻は、ノクターンにすずめに会いに来た男性から、すずめのテレビ番組の動画を見せられた。それから、ロンドン在住の日本人のブログ『つばめちゃん(仮名)のこと』を「たぶん、すずめさんのこと」と見せられた。

4年ほど前、日本で会社勤めをした頃、同僚につばめちゃん(仮名)という同世代の子がいた。つばめちゃんはよく笑う子で、いつもみんなの話を楽しそうに聞いている、だけど、自分の話をすることはなかったし、そのことにも誰一人気づいていなかった。みんな関心を払わなかったし、それはそれでつばめちゃんには居心地が良かったのかもしれない。

そんな居場所が失われたのは、誰かが、つばめちゃんの名前を検索したのがきっかけだった。

昔、超能力詐欺事件というのがあった。子供たちに大人気の魔法少女の正体がバレて、彼女はウソつきの魔女になった。それがつばめちゃんだった。正体が発覚した後も、つばめちゃんは相変わらずよく笑うつばめちゃんだった。こんなこと前にもあったんだなと思った。

それ以来、つばめちゃんのデスクに”出ていけ”とひと言書かれたメモ用紙が、毎日置かれるようになった。彼女はそれを引き出しにしまい続けて、100枚ばかりたまった頃、一身上の都合でと言って退職願を出した。みんなが最後に見たのは、やっぱり笑ってるつばめちゃんだった。私も出ていけメモを置いた一人だ。謝りたいけど どこにいるか分からないし、捜されることがないよりつばめちゃんの望んでいないことなんだと思う。


巻は病院を出た時、向かいにチェロを背負ったすずめを見た。病院から離れようと歩いていく彼女に「すずめちゃん!」と声をかけ、お蕎麦屋さんに入った、すずめは、かつ丼を注文した。

巻は、すずめに病院にもどろうかと言ったが、すずめは注文したからと、巻が父のことを話そうとするのをわざと避けた。「お父さん、さっき亡くなられました」と巻が言った。

店の古いポスターの方を見て、すずめは「昔のこととか聞きましたか?」と聞いた。そして、父がいかにひどい人間だったかを話した、恩人が入院しても、風邪がうつるのが嫌だと見舞いにも行かず、建築の仕事では、父が基礎の大事なところを手抜きして、25階まで作ったビルがやり直しになり、潰れた会社もあったのに、その日、ラーメンがぬるいと作りなおさせた。それと母に、、(と話していた時)カツ丼がきた。食べ終わったら病院に行くとすずめは言ったが、、、巻は「軽井沢帰ろう」と言った。

「カルテットやめなきゃいけないのかな、こういう人だってバレたら、嫌われちゃうんじゃないか怖くて、、怖かった、、」とすずめ。

「あそこはすずめちゃんの居場所だと思う」と巻は言った。


私にチェロを教えてくれたおじいさんがいました。物置で初めてチェロを見つけた時、おじいさんが教えてくれました。”この楽器はね 1700年代に ヴェネッツィアというところでうまれたんだよ。楽器はね 人の命よりも長いんだ 君よりも年上、私よりも年上なんだ”って。

びっくりしました。おじいさんより年上で、遠い知らない国からきて、今 私の所にいるんだ。

おじいさんは私の手に手を添えて、チェロの持ち方を教えてくれました。チェロは私の手には大きくて懐かしくてなんだか守られてる気がしました。そうか、あなたは私より長く生きるんだ、じゃあ、そうだね、ずっと一生一緒にいてね、約束しました

帰りの車のなかで、すずめは巻に話した。


夜、軽井沢についた。別荘の外壁がライトアップされていた。

ハシゴに登った別府が最後のライトをつけていた、車に気づいた家森が走り、ハシゴが倒れ別府も倒れた、、。

すずめは別府の元に走って行き、手を出して彼を起こし、彼にキスをした、、「WiFi つながりました」と微笑んだ。

巻と家森は二人を見ていた。

その夜、4人はノクターンのステージに上がった。すずめは、チェロの独奏をした。

感 想

3話は、すずめちゃんの回、隠しておきたい過去がバレたんですが、とても素敵な話でした。

すずめちゃんの役は、満島ひかりさんしかできませんね、当て書きでしょうか?。独特の言い回し、間、いつも笑っているのに悲しそうだったり、 その繊細で、存在の危うさのようなもの、満島さんすごいです。軽井沢へ帰る車の中で、チェロとの出会いを話す場面、本当にいいです。

セリフをテキストに起こすと、より脚本のすごさがわかる気がします。

ロンドン在住のブログのぬしの声は、安藤サクラさん!今回はわかりました(自慢です、ハハハ)

でも、3話で一番好きだったのは、すずめちゃんが、別府さんの部屋のベッドにもぐり込む場面、そしてすずめちゃんが、軽井沢に戻り、別府さんを起こしてキスをした後「WiFi つながりました」というところ、これは、誘惑じゃなく、告白ですよね。別府さん(松田龍平さん)のひょうひょうとした感じもいいです。

だから3話の名セリフは、「どうしました?WiFiつがらないんですか?あっ、部屋に虫的なもの出ました?おなかすいたんですね」にします。

第4話 妻はピラニア、婚姻届は呪いを叶えるデスノート

家森を追っていた半田と部下が別荘に来て、「この女はどこにいんだよ」と写真を出し脅した。部下が家森のビオラを探しだし、半田たちはそれを持って帰った。

家森はカルテットのメンバーに自分の話を始めた。

写真の女の人は、別れた妻、名前は茶馬子(ちゃまこ)子供もいて、、。

順序立てて話すと、

宝くじで6千万円あたったことがあって、当時Vシネの俳優やってて、宝くじ買ったまま忘れてて、当たったの知った時には、引き換え期限がきれちゃってた。

やけになって毎晩飲み歩いてたら、スナックで女性と知り合って、飼ってたハムスター死んで悲しいっていうから、なぐさめているうちに結婚しちゃいました。

その相手がこの茶馬子。

結婚ってこの世の地獄ですよ、妻ってピラニアです、婚姻届は呪いをかなえるデスノートです。

僕が定職につかなかったこともあって、毎日ケンカして、離婚届持ってこられて、それでも息子と離れたくないから抵抗してたんだけど、ある時、駅の階段から落ちて、僕 入院して。

茶馬子は僕と離婚してすぐ彼氏をつくった、その男が西園寺誠人っていう 金持ちのくせに親の後も継がずに小説家になりたいって言ってるやつで、茶馬子と夜逃げした

さっきの2人は、そいつの父親の部下で、目的は、西園寺と茶馬子を別れさせ家に連れ戻すこと。

つまり、2人の居所さえわかれば、家森が追われることはない。離婚した時、子供に持たせたバイオリンが送り返されて来た。送り主の消印が横須賀、小学校に行けば息子がいるから、居所はわかると。

翌日、家森は馬茶子に会いに行くのに、すずめを今の恋人役として連れて行った。

家森は車の中で「僕が入院した時、茶馬子は来なくて、息子が1人で来てくれた。息子言うんだ ”早く大人になりたい”って。あ~、こんな父親ダメだ” そう思ってハンコ押しました」すずめは寝てた。

家森は学校の前で待っていたが、すずめがレコーダーを吹いている子供を見つけた。

家森が「光大、わかる?」声をかけたら「パパ」と。

光大が、帰ろ、と言った。茶馬子と西園寺が歩いていたので、家森は彼を抱き抱えて走った。半田と部下が西園寺の前に立った、、。

家森は、光大を軽井沢に連れて帰った。

夜ご飯は、アジフライ。みんなは醤油をかけたけど、家森くんは、”アジフライにはウスターソース”と主張。

家森は、光大を寝かしつけた。

「あのさ パパ、いつ離婚 終わるの?大体 何月ぐらい?」と光大が聞いた。

家森が降りてきて「カルテットやめようかな、定職ついてまた家族やり直してみようかな」と言った。

その時、チャイムがなり、茶馬子が来た。家森は2階に隠れた。彼女は息子を探しに来た。

巻は「茶馬子さんのことはよく伺ってます。”人生であんな愛した女はいない、結婚て天国だ、妻ってノドグロだ、婚姻届は夢をかなえるドラゴンボールだ、やり直せたらって」と。

家森が出て来て、本当だよ、と言った。

茶馬子といた西園寺は、半田の顔みて、ほっとして泣いて、すぐに戻ったそうだ。

家森は「やり直してみようよ、光大のためにもう一度 頑張ろう」と言ったが、茶馬子は

「子をかすがいにした時が夫婦の終わる時や、もう遅いねん」と。

翌朝、半田が家森のビオラを返しに来て、茶馬子には手切金をもってきた。


ノクターンで、光大と家森のジュエット演奏が行われた。カルテットのメンバーが観客になった。

夜、カルテットの演奏、家森が独奏した。光大と茶馬子はその演奏を聴いていた。

光大と茶馬子は、タクシーで帰って行った。光大は後ろ向きになって家森に手を降り、家森も見えなくなっても手を振った、、その手を顔にあてて泣いた。


別荘のベランダにおいたゴミは増える一方。

その時、巻の携帯に電話が。東京のマンションのベランダにゴミ放置してたら、異臭騒ぎになったらしい。

巻は、別府と車で東京に向かった、別荘のゴミを車に積んで。


スーパーで、すずめはアリスに今度ランチにいきませんか?と誘われた。

別れた後、巻の義母に肩を叩かれた。「あの人今どこに?」と聞かれて「東京です」と言うと「あの人のスマホを持って来て欲しい」と義母。「巻さんを信じてます、巻さんは殺していません」とすずめが言うと巻の義母は去った。しかしアリスが会話を聞いていた。そして「すずめさん、千円、いえ2千円、五千円貸してください」と。


別荘では家森が風邪で寝ていた。すずめがお粥を持って来た。

家森は駅で転んだ時にできた頭の傷をみせ、入院中の写真(頭と顔もほとんど包帯で巻いた)を見せた。そして衝撃的なことを言った。

「この写真、隣のベッドの人が撮ったんだけど、その人、巻さんの夫さんなんだよ。夫さん入院してて、巻さんにも何度か会った。あの日、巻さんに会うためにカラオケボックスに行ったんだ。光大を取り返すために金が欲しかった、巻さんにお金を借りようと思って、ゆすりみないなもの。夫さんに打ち明けられたんだ、”俺、植木どかそうとして落ちたんじゃなくて、妻に落とされたんだ”って」


巻のマンションのベランダは、ゴミで溢れていた。

夫のくつ下が脱ぎっぱなしで置いてあった。別府が「僕 捨てちゃいましょうか?」と聞いた。巻は「それはゴミじゃないんで」と言った。

「いつまで夫さんの帰りを待ってるんですか?くつ下に恋してるんですか?くつ下と三角関係なんて。夫さん、愛していて、好きな恋人といるかもしれませんね」と別府はイヤミを。

「そんなこと言って虚しくありませんか?」と巻。

「あなたといると二つの気持ちが交ざります、楽しいは切ない、うれしいは寂しい、優しいは冷たい、いとしいは虚しい、語りかけても触っても そこには何もない。僕は何からあなたを奪えばいいんですか?」彼は巻を手を握りながら言った。

その時、ドアが開けられた。

感 想

最初の、別荘のゴミをベランダに放置が → 巻さんの東京のマンションのゴミ放置につながるんですが、ゴミ出しましょうよ。別荘でお世話になってるんだから、寒いとか、他の人がする思ったとか言い訳せず、当番決めて、ゴミ出しましょう、ってすごく思っちゃいました。

家森さんの事情もわかりました。高橋さんのセリフ回しが独特なので、ドラマを実際にみて味わってください。

光大くんが可愛かった。4話のセリフはあのさ パパ、いつ離婚 終わるの?大体 何月ぐらい?」です。

アリスさんの気味悪さについては、あまり触れたくないけれど、すずめちゃんのお財布の中身見ながら、お金をせびるところ、相当怖いです。

家森くんは、巻さんの夫さんに会ったことがあったそうで、彼も、あの日カラオケボックスで出会ったのは、偶然ではなかった。

第5話 女の戦い、涙、告白…夫失踪の真相!!

巻の義母は、軽井沢の教会ですずめに会い、巻が東京のマンションに男と連れ込んでいた、と言った。それは、ゴミの異臭騒ぎで、巻と一緒に東京に行った別府のことだった。すずめはそのことをわかっていて「巻さんはそんな人じゃない」とかばったが「あなたも真紀さんをだましているでしょ?」と義母は意地悪く言った。すずめが教会を出ていくのと入れ違いに、アリスが中に入った。


ノクターンでの演奏を終えたカルテット、別府の弟が聴きに来ていた。別府は弟と話した。彼はカルテットの3人が無職だと知っていた。「別荘売却の話が出ているが、すぐに追い出すのもなんなので、仕事紹介して、ビジネスとして独立してもらわないと難しいんじゃ」と言った。

メンバーは、別府の弟の紹介で、朝木音楽事務所の朝木に会いにコンサートホールに行った。7月に音楽フェスティバルを開催するので、参加してほしいという話だった。

朝木は演奏を聴きたいとノクターンに来た。演奏後、彼は「いや~、すばらしかった」と4人を個別にベタぼめした。「お世辞だよ」と言いながら、嬉しくてたまらないメンバーたちは、音楽に集中すると決めた。


朝木から依頼で、カルテットの初仕事は、ピアニストの若田弘樹さんのコンサートの1部、ピアノ五重奏に参加することになった。彼らはアニメのコスチュームに着替えさせられた。コンセプトは『地球外生命体である戦闘型カルテット』で、各自キャラ言葉を喋り、大げさなフリで演奏するように指示された。演奏の練習はすぐ終わり、ダンスの練習。スタッフが「お客さまに”キュンキュン”していただくのが目的。それが仕事」と言われた。

別府は朝木に「せっかく選んでいただいたので、いい演奏をしたい」と言うと、「あなたたちを選んだのは弟さんに頼まれたからです」と彼はクールに言った。

4人は、明日のピアノに合わせる前にできる限りのことをしようと頑張ったが、、。

当日、ピアノの若田の入りが遅れて、五重奏のリハーサルができなくなったが、プログラムが決まっているので、カルテットは出演する。音源を流して、演奏しているフリをするようにとの指示だった。

すずめは「絶対いやです」と抵抗し、家森も帰ろうと言ったが、巻は「やりましょう、元々、信じられないことだった、私たちプロ名乗る資格ないのに、やっぱりその通りだった。これが現実、しっかり三流の自覚もって、やってやりましょうよ」と。

別府がメンバーに「お願いします」と頭を下げた。

演奏のフリを終えたカルテットの4人は、夜の街に繰り出して、街角で演奏をした、、道ゆく人々が集まって来て、手拍子と歓声が起きた。


軽井沢に戻ったすずめは、巻の義母に、いつもの教会にいる、と電話したが「もうあなたはいいの、さよなら」と言われた。

別荘に戻ると、アリスが地下アイドル時代の衣装を持って来て、巻と話していた。すずめは、彼女のポケットのレコーダーに気づいた。

巻がソーイングセットを持ってきて、テーブルに衣装を置いて手直しをしていた。アリスとすずめは巻の向かいに座り、アリスはスズメに見えるように、レコーダーをオンにした。

アリスは、巻にじわじわと夫との私生活について聞こうとし、すずめがその話を遮ろうとして、、アリスの言動が攻撃的になった。巻が話を変えようと立ち上がり、アリスが追いかけ、すずめが止めようとした時、アリスのポケットからレコーダーが落ちた。

巻が再生すると”唐揚げレモン”の最初の録音だった、、すずめは顔を伏せた、、。アリスが「巻さんのご主人のお母さんに頼まれた、あの人、巻さんがご主人殺したと思っている、私たちは巻さんを信じてたけど、ねっ」とすずめに同意を求めたが、彼女は無言でうつむいたまま。

玄関のチャイムがなり、すずめが出て、そのまま家を出た。

駅の階段で、すずめは男とぶつかり、男の荷物が散乱した。そこにカルテットのチラシがあった。

巻は、別府と家森に、自分と夫の写真を見せた。

感 想

別府さんの弟の心配は理解できます。

カルテットの4人は、まだ音楽で生きていきたいと思っているのですね、、自分たちが3流だとの自覚はあるが、諦めきれない、という、、。

でも、別府さんのお祖父様の別荘に、タダで居候しているのは、よろしくないと思います。

ピアニストとの五重奏の出演は、彼らの演奏に、全くの興味も期待もないという現実を見せつけられたものでした。その後、街頭での演奏は楽しそうでしたが、、彼らは決断しなくてはならないのでしょうね。

巻さんの義母からのスパイを、アリスが引き継ぎました。彼女が衣装を持ってきて、巻さんを追い込んでいく場面、アリスさんが、怖すぎで、、。この人の言っていること、一見、真実で的を得ているように聞こえるが、違うな、言葉の遊びだな、って思いました。

うまく言えないけど、若い時って、分かったような気になるけど、ほとんど何もわかっていないと思います、、年を取れば取るほど、もっとわからないですが、、。

5話では、残念ながら、取り上げたいセリフがありませんでした。

ーー続きますーー

Drama
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