第7話 別れは常に両面だ
プ・サンドが「俺はサムダルが好きだ」と言っても、ヨンピルは驚かなかった。酔っ払ったサンドからこれまで17回も聞いていたから。しかしサンドは全然覚えていなかった。「サムダルが忘れられないのか?」と聞かれ、ヨンピルは「忘れられないのでなく、忘れないんだ」と答えた。
夜、雨になった。サムダルは、ヨンピルの部屋の窓が開いているのを見て、バケツを踏み台にして、塀の外側棒を使って、窓を閉めようと押していた。そこにヨンピルが戻ってきて、驚いたサムダルは足を踏み外した。ヨンピルが支えようとして、二人で地面に落ちた。2人はしばらくそのまま抱き合っていた。ヨンピルの肘のケガに薬を塗りながら、サムダルは「ソウルに一緒に行ったこと、母さんには内緒に」と言った。
ジンダルの元夫、ASグループのチョン・デヨンは、済州島での”テーマ・パークの締結式”の時の記事で、従兄弟とその取り巻きからまたバカにされた。デヨンは、あの日4年ぶりに見た元妻、チョ・ジンダルのことを思い、秘書の兄(チョンジュン)に話した。
チョンジュンは済州島のコンビニでジンダルと会った。彼は、社内でいじめられていたが、ジンダルがいじめた連中を懲らしめ、今は人間らしい扱いを受けているようだった。彼は彼女に恩を感じていた。
彼は、ASの妨害で、ジンダルが復職できないことも知っていたが、彼女は「何度でも出すわ。欠格事由がないんだから諦める理由がない」と言った。
2人が歩いていると、チョン・デヨンがどこかの家を外から見ていた。ジンダルの実家に行きたかったようだが。彼はジンダルを見て、しどろもどろになったが、その顔には、彼女に会えた懐かしさが現れていた。
ハユルは、子供双眼鏡で海を見ていた。🐬の”ナムチュン”を探したが、いなかった。
先日ハユルが会った双眼鏡の男が焦っていた、イルカのナムチュンの姿が見えないと。備え付けの望遠鏡から観察しようとしたが500ウォン玉を落としてしまった。通りがかったヘダルから500ウォン借りて、望遠鏡を見て、ナムシュンを発見、大興奮した。
へダルは彼の様子から、”変人”と思った。彼は”イルカ保護センター、代表コン・ジチャン”の名刺を彼女に渡した。
へダルとジチャンはハユルを見つけた。ハユルは2人の様子を見て、母を「おばさん」と呼んだ。
サムダルの父は、海女たちから「サムダルが陸地に行けないから、夫婦水入らずの生活はお預けね」と言われ、「行けないんじゃない、おとといも陸地に行ってきた」と言ったものだから、「ヨンピルが陸地に行ったのもおととい、二人はよりを戻した」という噂がたちまち広がった。
ヨンピルに「”新しいチョ・サムダル”を探せばいい」と言われたサムダルは、早速ネットで検索して、”ツアー 自分探しのオレル道” に参加した。
サムダルは峠近くで、ツアー参加者と合流したが、その人数の多様に驚愕した。
ツアーの後、サンドの店で慰労会が行われた。
店の中で、サンドが兄に殴られて倒れた。兄がまた父親に借金を申し込んだことに、サンドが腹を立てケンカになったのだ。サンドには2人の兄がいるが、2人とも巨額の借金をして、サンドと両親が働いて12年もかけて返済し、店を大きくしてきたのだった。
サンドは、この日に限ってサムダルが店にいて、彼女に見られことがショックだった。小学生の時にも同じようなことがあった。サムダルは「一生懸命働いて店を大きくして、高級車にも乗ってる、立派よ」と誉めたが、サンドは「お前に感心されたくない、慰められたくもない。むしく慰めたい」と、あの日、ソウルでヨンピルがサムダルを慰めていた姿を思い出して言った。
ヨンピルは “済州と天気 写真展 参加者募集”のポスターを見て、サムダルのために、チラシを取った。ギョンテに見せると、サムダルにピッタリだと言った。彼のスマホに、”サムダルとヨンピルが一緒に陸地に行った”とメールが送られて来た。ヨンピルに確かめたが、サンドも一緒だとは言わなかった。
翌日、サンドがウヌとギョンテに、自分も一緒に陸地に行ったと話すと、2人は「ヨンピルも変だな、3人で行ったらそう言えば、うわさにもならない」と言った。サンドは、”2人がヨリを戻したと噂になってる”と聞き、複雑な表情を浮かべた。
サムダルは、昨日の急な登山で体中が痛かった。またヨンピルにからかわれたが、彼は薬を用意して飲ませてくれた。そして”済州と天気 写真展 参加者募集”のチラシをサムダルに渡したが、彼女は「写真はもうやめた」と返した。
歩くのが辛そうなサムダルの肘を持って2人で歩いていた時、ヨンピルの父サンテに出くわした。
サムダルは、実はその朝サンテを見かけて身を隠したのだった。
8年前、サンテがサムダルに、ヨンピルと別れるように言った。
サムダルが泣いて「イヤです。耐えられません」と言うと、サンテは「俺も耐えられない、胸にわだかまりを抱えたまま、お前と顔を合わすのは耐えられない」と言ったのだ。
サムダルが「ヨンピルなしでは生きていけない」と泣いて訴えても「ダメだ」と彼女の手を振りほどいた。サムダルは再度「おじさん」と追いかけたが、彼の顔をみて諦めた、、。
その後、サムダルがヨンピルに「別れて」と一方的に別れを告げたのだった、、。
サンテは二人に「お前たちよりを戻すのか」と聞いた。
〔エピローグ〕
8年前、サムダルから別れを告げらたヨンピルは、手編みの赤いマフラーをほどいた毛糸玉や二人一緒の写真や記念品を燃やそうとした、、、が燃やしきれず、取り出した。忘れることより執着していることの方が簡単だった。
感 想
サムダルとヨンピルが別れた原因は、ヨンピルのお父さんのサンテが原因のようです。しかし、ヨンピルはそれを知りませんね。
「胸にわだかまりを抱えたまま、、」の”わだかまり”は何なのでしょうか?彼の妻が海で亡くなったことに関係しているのでは?妻が亡くなったのは、海女仲間のサムダルの母親のせいだと思っているのかも?と推察します。
サンテさん、サムダルの両親に嫌がらせをするし、運転手がサムダルの父だと知り、バスに乗らなかった。この夫婦への態度はすごくあからさま。小さな村のご近所で、そんな態度をずっと取られる両親は、相当きついだろうと思います。その辺のことも、徐々に明らかになるでしょう。
ヨンピルは ”サムダルとよりを戻した” とウワサになってほしいのかも。サンドも一緒に陸地に行きながら、サンドを無視してる気がする、サムダルのことを誰よりも知ってるのは自分、というアピールも感じる。サンドに頑張ってほしいけど、サムダルはやっぱりヨンピルの方がいいのでしょうか。
第8話 わらび梅雨
ヨンピルとサムダルは、サンテから「よりを戻したのか」と聞かれ、否定した。サムダルはそそくさとその場を離れ家に入った。母のコ・ミジャは、サムダルがサンテと鉢合わせしたと分かり心配した。
ミジャは心臓疾患で薬を飲んでいた。夫のパンシクが、そろそろ娘たちに話した方がいいのでは?と言ったが、ミジャは拒否した。
海女たちは浜で、また「サムダルとヨンピルがよりを戻した」とウワサ話をしていた。浜で手伝っていたプ・サンドが、「僕も一緒に行きました」と言ったら、ギョンテの母から「気がきかない」と怒られてしまった。
ヨンピルは、ミジャの浮き輪に花柄の布をつけるために浜に来た。サンドとヨンピルは競うように、ミジャのお世話をした。
ミジャはたびたび胸を押さえたが、いつも通り海女仲間と一緒に海に潜った。
しかし、海の底で胸が痛くなり、鮑を取ろうとしてナイフで左手を傷つけてしまった、急いで海面に上がったが、後ろから大きな波が来ていた、、。
気象庁に戻ったヨンピルに、課長がまた本庁への人事異動の書類を見せ「今回は親父さんの頼みだ」と言った。
ヨンピルは、海女たちが潜っているサムダリル沖の映像に目をやり顔色を変えた。
その頃、ミジャが海の底に沈んでいた。仲間のプジャ(チャ・ウヌの母)が会長がいないことに気づいて、彼女を助け上げた。
ヨンピルは安堵した。
サムダルが起きると、紙飛行機に折られた“済州と天気 写真展 参加者募集”のチラシが窓枠にあった、ヨンピルの仕業だった。
サンドが来て「散歩中だ」と言った。サムダルは彼と一緒に散歩に出た。サンドは、近所の散歩でも計画を立てようとするサムダルに「故郷だろ、力まず適当に生きろ」と話した。
二人は浜についた。サムダルが「心の平和と自分探しは簡単じゃない。不意に怒りが込み上げたり、憂鬱さが押し寄せたり、1日に何度も人が変わる」と言うと、サンドは「お前の心が健康な証拠、全てを許すと言ったら病院に連れて行く」と言った。サムダルは「癒された」と喜び、そんな彼女にサンドも喜んだ。
海女たちの仕事が終わったので、2人はそちらに行った。サムダルは、母が手にケガをしたと聞いて驚いたが、母は、大したことないと言った。
サムダルは母が獲ったサザエの入ったカゴを持ち上げようとしたが、重くて持ち上がらなかった。母のスクーターの後ろに乗って一緒に家にもどった。「漁が好き?」と聞くと「好きなもんか、食べていくためだ」と母は答えた。「ならやめてよ、生活費は私が出す」というサムダルに、母は「子供のお金で暮らすなんてごめんだ、死ぬまで潜って自分の分は自分で稼ぐ」と言った。
家に戻った時、母が胸を押さえたのでサムダルは心配したが、家に入るように言われた。
母は獲ったサザエを、おおきなたらいに全部入れて、サンテの家の前に置いた。
家から出て来たサンテは、タライごとサザエをゴミ箱に捨てた、、。
ジンダルとへダルは、双眼鏡で🐬の観察しているハユルを待っていた。ハユルは、コン・ジチャンを見つけてあいさつした。ハユルは🐬の親子の名前を覚えていて、ジチャンと🐬談義に花を咲かせた。
そこに、テーマパークの件で視察に来ていたチョン・デヨンの車が通りかかった。実は彼は、ジンダルに会いたくて済州島に来たのだ。「僕は会えて嬉しいから、また会いたくて」と素直な気持ちを話したが、ジンダルは父に見つかりそうになり、彼を追い返した。
夜、サムダルはヨンピルに「母さん、どこか悪い?何か知っていない?」と聞いたが、彼は「さぁ、心配なら病院に連れて行け」と返事した。2人が歩いているのを、ギョンテ、ウヌ、サンドが見つけて、2人は彼らに合流した。
サンドが、彼女のポケットに入っている”済州と天気 写真展 参加者募集”のチラシを見つけた。みんながサムダルに「やってみろ」と言ったが、「私はファッション写真家、風景は撮らない」と。ギョンテが「昔はよく撮ってたぞ」と小学生の時に彼女が撮った写真を出してきた。サムダルは懐かしくそれらを見た。
翌日は、わらび梅雨独特の怪しい天気になった。
サムダルはヨンピルの車で気象庁に行き、写真展の申込書を書いた。
ヨンピルは雲の動きを見て、海女たちの漁があるか心配した。
沖では海女たちがどうするか話していた。「風も強くないし波も穏やか、漁に出ても良さそう」と海女たちは言った。会長のコ・ミジャは「中止だ、いつもと違う、今日は取りやめだ」と言ったが。
サムダルは、気象庁の面々の自己紹介を見た。ヨンピルは”大切な人を守ため予報間になりました”と書いていた
ヨンピルは険しい顔でデータを見ていた。
海は荒れていた。サムダリル沖では、海女たちの漁が行われていた。海面に出てきた海女たちは、会長ミジャの「陸へ」の声で、全員「上がろう」と陸に向かった。
全員を見て、最後に陸に向かっていたミジャだが、胸を押さえて海の底に沈んでしまった。花柄の浮き輪だけが海に浮かんでいた。
仲間たちが、ミジャがいないことに気づいて、「会長さーん」「どこ」と叫んだが、、。
サムダルは、観測士として働いているチャン・ウヌに声をかけられ、予報課に一緒に入った。その時、電話が鳴り、気象官が「海上警察から、サムダルリで海女が行方不明です」と声を上げた。
ヨンピルが映像で「母さんがいない」と確認した後、電話を代わり、気象情報と捜索が必要な地域を詳しく知らせ、「行方不明者は心臓疾患があります」と言った。
サムダルに、ウヌに送ってもらって沖に向かった。
サンテは、ヨンピルがゴミ箱から戻した”サザエ”をまたタライに入れ、ゴミ袋を乗せた。ヨンピルの部屋から赤い毛糸玉を持って来て、ゴミ袋に入れて、タライを外に持ち出した。
救急車が走って来た。
海女仲間から、母が行方不明だと知らせを受けたジンダルとへダルが、すごい勢いで沖に走って行くのに出くわし、彼はタライを落として、沖に向かって走った。
父とサムダルも沖についたが、母の姿はまだ見えない、、。
〔エピローグ〕
2002年、わらび梅雨の頃
ヨンピルが高校生の時、彼の母が漁をしている時に行方不明になり、、遺体で発見された、、。母の名前は”プ・ミジャ”だった。
感 想
サムダルのお母さんの行方不明と、ヨンピルのお母さんが海で亡くなったエピローグがつらすぎて、、号泣でした。2人のお母さん、同じ”ミジャ”という名前です。
2002年に亡くなったようなので、21年前ですが、父のサンテさん、その時から、サムダルの両親に”わだかまり”を持って生きてきたのでしょうか?
ミジャさんが置いてくれた”サザエ”を捨てるのはなぜなのか?海に潜って命がけで獲った貴重なものだと、彼にはわかっているはずだと思うのですが。
息子が大事にしている”赤い毛糸玉”をしつこく捨てようとするのも理解できない。
何が彼をこれほど頑なにするのか、それを知りたいです。長年、人を恨んで憎んで生きていくって、つらいと思いますが、それも執着かもしれません。
海女の厳しい仕事について考えされられました。酸素ボンベもなく、素潜りで海の底にもぐり、貴重な海の幸を獲ってくるという体を張った仕事、海の中は、1日も同じ条件の日はないでしょう。
お母さんが無事救助されることを祈って、来週を待ちましょう。
第9話 2人のミジャの物語
コ・ミジャは、陸地から済州島に嫁いできた。海女はしたことがなかった。
彼女は島の海女のプ・ミジャと親友になった、”チョ・ヨンピルが、韓国の”エルビス・ブレスリー”と意気投合したから。
プ・ミジャは、彼女に恋をしている島の青年 チョ・サンテと結婚した。
コ・ミジャとプ・ミジャは同時に妊娠して、同じ日に、サムダルとヨンピルを出産した。
2人のミジャは、将来、子供たちを結婚させ、本当の家族なって、2人で一生子供たちを守ろうと約束した。もし、本人たちが別の結婚相手を選んだ場合は、共同の母親になろう、サムダルの母はコ・ミジャとプ・ミジャ、ヨンピルの母はプ・ミジャとコ・ミジャ、この子たちには母親が2人いる。どちらかの母が亡くなっても母親がいる、と話した。
2002年、コ・ミジャは、漁猟の少ないことを気にしていた。その日、ベテランの海女は、天気から危険を予想して、漁を取りやめにした。しかし、コ・ミジャは「昨日も1つも獲れなかった。少しだけ潜る、あんたは帰って」とプ・ミジャに言って海に戻ろうとした。プ・ミジャが「波が強くなったら戻るよ」と言って、コ・ミジャに付き合って潜った、、そして、プ・ミジャは帰らぬ人になった。雨の中、チョ・サンテは海岸に裸足で走って行き、担架に乗せられた妻の遺体と対面した。
2023年、コ・ミジャは救助され、救急車で病院に運ばれた。救急車には父が付き添い、サムダルたち3姉妹は、チャ・ウヌの車でその後を追った。
気象庁にいたヨンピルは、救助されたと聞き、搬送先の病院に急いだ。
病院に着いた時、医師が母の心臓疾患について質問したが、姉妹たちは初めて聞くことで驚いた。ヨンピルが「不整脈の薬と抗凝固剤を8年ほど飲んでいる」と説明した。まもなく母は意識が戻った。
サムダルは、ヨンピルに「なぜ?せめて私が聞いた時に教えてよ」と、彼が母の病気について教えてくれなかったことを責めた。ヨンピルは、サムダルの母からキツく口止めされていた為、言えなかったのだ。彼から、「年に1回でも帰って来てたら、母さんの病気に気付けて、海に潜ることもとめられたはずだ」と言われ、サムダルは気を悪くした。彼女にすれば、島に戻らなかった理由は、ヨンピルだったから。
翌日 目覚めた母は、すぐに退院すると言い張った。娘たちと父が、数日検査を受けてからと説得したが、母は強行退院した。父は仕事に戻り、母と3人の娘は迎えに来たヨンピルの車で戻った。誰かが入院費を支払っていた。サムダルたちはヨンピルだと思い、振込銀行を聞いたが、彼は「違う」と言った。
家の前では、海女仲間たちが待っていて、会長が無事退院したことを喜んだ。
チョ・サンテは、お寺に行き、亡き妻の位牌の前にしばらく座っていた。
翌日、サンテは、花柄のカバーをつけた浮きを荷台に積んだオートバイを見かけた。彼は、その布がヨンピルの机の引き出しに入っていたことを思い出し、「誰の浮きか」とオートバイの男性に聞いた。「海女の会長さんので、事故でナムダリルまで流された。花柄の浮きを使うのは、会長さんだけ」と男は答えた。
家に戻ったサンテは、ヨンピルの部屋で、同じ布と前の浮き花柄の布を見つけた。
ヨンピルは、サムダルと一緒に、会長の浮きを捜していた。「母さんはもう潜らない、浮きも必要ない」というサムダルに、彼は「母さんに自分の道具は自分で始末させてあげよう」と言った。そして「ごめん、母さんの病気のことを黙ってて。昨日は言葉がキツくなった。自分を責めるな」と彼女に謝った。
サムダルは「母さんを守ってくれてありがとう」と感謝した。ヨンピルは「仮に俺の母親が病気でもお前はおなじことをしたさ」と言い、「”君の母は僕の母、僕の母は君の母”」と高校の時まで飽きるほど聞いてた言葉を彼女に言った。
ヨンピルが家に帰ると、2つの布を持った父が「これは何だ、コ・ミジャの浮きだろう」と布を投げ捨て「荷造りしろ、陸地の本庁へ行け」と命じた。
「そうだ、まだ憎んでいる。目を閉じる瞬間までとことん憎むつもりだ」と父。
「父さんが憎むから、俺にも憎めと?」と聞くヨンピルに
「当然だ、母さんはなぜ死んだ?誰のせいで死んだ?」と父。
「誰のせいでもない。俺は憎んだことなどない。母さんが死んだ時もサムダルと別れた時もだ。憎いとも思わない」とヨンピル。
「父親のことは眼中にないのか。あの日を思い出すと今もぞっとする、息もできない」と言う父に
「俺もだ。俺だってわだかまりはあるけど我慢してる。こんなことすらの許してくれないのか」とヨンピルは涙をため、布を見せて言った。
「お前、まさかまだ好きなのか?」と父は絶句した、、。
ギョンテとウヌは、ヨンピルが今まで会長を守るために浮きを花模様にしてたことに気づいた。彼だけが会長の病気のことを知っていて事故に備えていたのだと。二人は、ヨンピルのサムダルへの変わらぬ思いを確信し、サムダルも同じ思いなのでは?と思っていた。
ギョンテは、8年間も思いを胸を秘めていたヨンピルのことを思って酔っ払った。ウヌが相手をしてた。
そこにサムダルが現れた。ギョンテは酔った勢いで「お前を好きなヨンピルは、自分の夢を全部諦めて、済州にいる。花柄の浮き、ヨンピルが8年間、花模様の布を張り続けた、気象庁のモニターでみえるようにな。あいつは会長さんの浮きを8年間見守っていた」と言った。
サムダルはショックでお酒を焼け飲みした。ヨンピルはウヌから、ギョンテが口をすべらせ、サムダルが暴れていると聞き、彼女を捜した。
1人でいるサムダルを見つけたヨンピルは、「大丈夫か」と彼女に声をかけた。
「なぜいつも大丈夫かと聞くの。なぜ私の心配をするのよ。なぜ母さんのために夢を諦めて、済州にいるの、なぜ、なぜ、なぜ、、。私がなぜ済州に来なかったか、誰のせいかわかる?やっとの思いであんたを忘れたのになぜ大丈夫かと聞くの?なぜ惑わせるのよ」と涙をためて言って、行こうとした。ヨンピルはサムダルの手をとった。振り向いたサムダルは、彼に近づいてキスをした、、。
感 想
ヨンピルの母、プ・ミジャさんが亡くなった悲しい事情がわかりました。
そして、ずっと気になっていたヨンピルの父、チョ・サンテさんが、なぜサムダルの両親に対して、あんな酷い嫌がらせをするのか、なぜ、サムダルにヨンピルと別れろと言ったのかも理解できました。
あの事故以来、サンテさんは20年以上も、コ・ミジャへの憎しみで生きていたように思えます。彼の苦しみを想像すると、致し方ないのかもしれないと思いますが、、彼は息子のヨンピルにも、あの親娘を憎んで欲しかった、そして息子とサムダルとの仲を引き裂いたのでした。
ヨンピルは、本当に優しい人だから、父に反抗することもできずに、サムダルを諦めた。そして彼女と別れてから、彼女の母の病気を知り、8年間も母を見守ってきた、、もう十分ですよね、ヨンピルには、自分の気持ちや幸せを優先させて生きてほしいです。サムダルも同じ思いのようだから、2人が幸せになるために何を優先させるべきかきちんとお互いに話してほしいと思いました。
第10話 私たちが予測できなかった変数
〔8年前〕
サムダルは突然ヨンピルに別れを告げ、済州島を出ようとした。納得いなかいヨンピルは、彼女を追うために荷物を詰めていたが、父から「祭祀はどうする?」と言われた。亡き母の祭祀に出ないわけにはいかない、ヨンピルはそれが終わってから、サムダルを追うことにしたが、、。
祭祀当日、父は「別れると思ってたが、結婚でもするつもりか」と怒って言った。「そうだ、サムダルと結婚する」とヨンピルが答えると、父は「母親の無念がわからないのか。あの家に火をつけたやりたい気持ちを10年抑えてる父親は?」と感情的になった。音がしたので外に出ると、コ・ミジャが祭祀のお供え物を持って来ていた。外に置いて帰るつもりが、音がしてしまった。サンテは、お供え物を乱暴に庭にぶちまけ「俺の目が黒いうちは許されるなんて思うな、出て行け」とコ・ミジャを罵倒し「俺はこいつらを一生許さん、お前もそのつもりで考えろ」とヨンピルに大きな声を上げた。
父が家に入った後、庭にばら撒かれたお供え物を二人で片付けている時、コ・ミジャが胸を抑えて倒れた、、ヨンピルは驚き、救急車を呼んだ。
その後、サムダルが戻って来て、ヨンピルの家の外から「ヨンピル、話をしよう」と泣いて頼んだが、ヨンピルは「別れよう」とメッセージを送り、彼女と会わなかった。2人とも泣きじゃくった。
”母さんの心臓が病み始めた日、僕は自分さえ耐えれば皆が幸せになると判断した。しかし僕が予想できなかった最大の変数”、それがサムダルの告白「やっとの思いであんたを忘れたのに、なぜ惑わすの?頼りにしちゃったらどうするの?」だった。サムダルも同じ痛みに耐えていた、その変数が、ヨンピルに一線を越えさせ、彼は彼女を手を引き寄せた。
ヨンピルは翌朝、コンビニの2階のギョンテの部屋で目覚めた。昨夜家に戻った時、玄関に自分の荷物とカバンが置かれていた、父の仕業だった。彼はそれを持って、ギョンテの家に来たのだった。
一方、サムダルはまた家の玄関で目覚めた。どうして家にもどったのか、昨夜の記憶が飛んていた。ギョンテたちと飲み、ヨンピルに会ったことまでは覚えていたが、その後が思い出せず、彼女は不安になった。
姉と妹が、母を漁に行かせないために、外の床几で見張っていた。母が出て来て、潜水服を探し「どこに隠した?」と娘たちに迫ったが、潜水服を隠したのは、孫のハユルだった。(賢い孫ですね)
サムダルは、気象庁サービス課から「”済州と天気 写真展”、今年の作家に選ばれました」と電話を受け、気象庁に呼び出された。
なぜかヨンピルがサービス課にいて、サムダルにコーヒーをだした。実は彼は、”勤務地離脱(サムダルの母が救助された時、無断で病院に駆けつけた)の事由で懲戒処分を受け、その日に気候サービス課に異動になっていた。
担当者から「済州の自然と天気をテーマに撮影してください。担当者が付きます」と言われ、その担当者はヨンピルだった。ヨンピルを避けたいサムダルは、彼の同行を拒否した。
ヨンピルが「もしかして昨日のことが?」と聞くと、サムダルは「あんたと会った後の記憶がない」と言い、彼はショックを受けた。サムダルは自分が何を言ったのか聞きたくなくて、ヨンピルを遮った。
翌日、サムダルは自分で島を回るつもりでレンタカーを借りたが、ヨンピルが彼女のために、水やおやつまで用意して車に積み込み、隙を見てレンタカーに乗り込んだ。
久々に済州で運転して、サムダルは上機嫌になったが、すぐに現実に戻り「明日からはひとりで大丈夫」と言った。
サムダルがロケハンした写真スポットは、どこも20年前とは大きく様変わりして、観光客で溢れていた。
とっておきの森の中も、ウエディング写真のメッカになっていて、写真を取るカップルで溢れていた。「チョ・ウネじゃない?」と声がして、サムダルは小さくなってその場を離れようとした。その時一組のカップルから「2人で来たので、シャッターを押してもらえませんか?」と頼まれた。サムダルは引き受けた。カメラを構えたが「逆光で顔が映らないから」と位置を変え撮った。「お二人が向かい合うとすてきだと思います、笑顔で」とアドバイスもしてシャッターを押した。撮れた写真を見てカップルはとても喜んだ。それを見ていた他のカップルたちも、サムダルに写真をお願いし彼女は引き受けた。
それから2人は、済州の日没が見える最高のスポットで車を止めた。
サムダルは使い捨てカメラを持って来ていた、それで日没を撮った。昔使っていたカメラだ。
その頃、サンドが昔のサムダルの写真をもち、コンビニで買った使い捨てカメラを2つ持って、車からサムダルに電話していた。彼は、岩の上から済州の日没の写真を撮っているサムダルとヨンピルを見かけ、近くに車を止めた。彼はおとといの夜、キスしている2人を見たのだった。サンドは車を発車させ、その場を去った。
サムダルは「済州にも変わらないものがある」と空を指した。ヨンピルが「なぜ使い捨てカメラを?」と聞くと、「私は”ワンショット ワンキル”で業界で有名になった。無駄なシャッターを押さない癖がついた」と言った。
「お前が無駄だと思っても、他の誰かには意味があるかも、おとといのように。告白だ、お前が俺に告白した。俺もお前に」と彼が言った。
サムダルは動揺して、帰ろうとした。ヨンピルがその手を掴んだ、、その時、サムダルはヨンピルと向かいあい、おとといの夜に起きたことを思い出した。
感 想
8年前、サムダルがヨンピルに別れたを告げた後、何が起きたのかがわかりました。
ヨンピルは、サムダルの後を追うつもりだったが、彼女の母コ・ミジャの病気の知ってしまった。父のコ・ミジャに対する憎しみは消えない、、。
だから”自分さえ耐えれば皆が幸せになる”と判断したようです。でもそれは違うと思う、”変数”があろうとなかろうと、”自己犠牲”って美しく聞こえるけれど、どんな場合でも、それは違うと思います。
サムダルが、あの夜、ヨンピルに何を言ったのか、その後キスをしたことも覚えていないことにはすごく驚きましたが、、。
サムダルが久々にカメラを持って、新婚さんの写真を撮っている場面が良かったです。
サムダルは自分の気持ちに素直になれないようですが、今度こそヨンピルが父親に遠慮せずに、サムダルを優先させてほしいです。父のサンテさんはコ・ミジャを許すことはないから、サムダルとのことも許さないでしょう。ヨンピルには、”父を取るか、サムダルを取るか”の選択しかない、どちらにもいい顔はできない。
ヨンピルがサムダルを選ぶなら、2人は島からで出るしかないでしょう。2人でソウルに行って、サムダルは写真家として復活、ヨンピルは本庁で予報官として活躍、そういう結末になればいいなと思います。
サンテは、サムダルに一度は告白して、自分の気持ちにケリをつけて前に進んでほしいです。
第11話 輝く人の背後には暗闇がある
崖の上でヨンピルに手を取られて振り向いた時、サムダルは、おとといの記憶を呼び戻した。彼に近づいて自分からキスしたことを。
サムダルは、戸惑って走って逃げ、倉庫に隠れて中からカギをかけた。追って来たヨンピルは、ドアの外でじっと待っていた。
だいぶ時間が経ってから、ヨンピルは「お前を心配して世話を焼くのは俺にとって当たり前のことだ。もう少し惑わすから、いっそ俺を頼ってしまえよ」と言った。サムダルはやっと倉庫のドアを開けて「私が頼ったら支える自信はある?」と聞いた。ヨンピルは「うん、あるよ」と答えた。
ジンダルとへダルは、村の開発に反対するために母に動員され集会場に着いたが、そこにASグループの会長のチョン・デヨンがいた。彼は「サムダルリにテーマパークを建設したい」と言った。母のミジャが激怒して家に戻った。父パンシクがデヨンと話すと言って、娘2人も家に戻った。
コンビニの外でパンシクとデヨンは飲んだ。ジンダルはデヨンと結婚している時に、義母と義兄のパワハラと政治資金の不正を内部告発したのだ。デヨンは「一文無しになっても別れたくなかったが、ジンダルが私を捨てた」と元義父の前で泣いた。
2人は泥酔し、父がデヨンを家に連れて来て、2人で玄関で寝た。
翌日、サムダルはアシスタントのウンビから、「パン・ウンジュがボロを出した、ピントも合わせられず、撮影が進まないのをモデルや照明のせいにして、彼らを怒らせた。でもチョン・チュンギに取り入ってロケに出るらしい。解せないのは今回も例のスカーフを置こうとして揉めたそう」と電話を受けた。
サムダルは、スカーフのことを少し考えたがすぐ忘れた、ヨンピルが近くに来てたから。彼女は避けようとしたが、ヨンピルはついて来た。
プ・サンドの店では、父母が「ヨンピルとサムダルがよりを戻したらしい」と話していたが、サンドは「付き合ってない」と否定。すると父母が「ヨンピルのために人肌脱いで、二人をとりもって」としつこくサンドに言った。彼は怒って店の外に出た、そこにヨンピルとサムダルが立っていた。
3人はいつもの”アジト”に行った。サムダルは、ヨンピルとサンドの間の不穏な空気に気づいた。「2人にしてほしい」と彼らが言ったので、彼女は中に入り、部屋の中にヨンピルの荷物があるのに気づいた。
男二人は「今度は譲れ」「お前こそ」と小学生の様なケンカを始めた。サムダルが出てきて「何を取り合ってるの、どちらが譲るか早く決めなさい!」と大きな声をあげた。
その頃、ナムダリルの海女部隊が「譲れない!テーマパークを横取りしやがって」とすごい剣幕で、久しぶりに突撃だとオートバイでやって来た。
交戦するのは、サムダリルの海女部隊、コ・ミジャ会長を先頭に、オートバイ隊が現場に向かった。
ジンダルが喫茶店で、デヨンと話している横を海女部隊が通りすぎた。彼女は「あんたのせいよ」と言い、2人は現場に急いだ。
海女部隊を見たギョンテとウヌは、アジトにいるサムダルたちを呼びに行き、現場に急いだ。
ナムダリルの海女部隊とサムダリルの海女部隊がバイクを降りて睨みあった。会長コ・ミジュが「テーマパークはくれてやる、うちに必要はない」と言ったが、ナムダリルの会長が「裏でこそこそしてるくせに。長女の慰謝料をむしり取る魂胆か」と挑発、それぞれの海女が入り乱れの大乱闘に。様子を伺っていた、ジンダル、デヨン、ヨンピル、サムダルたちが止めようと中に入ったが、乱闘に巻き込まれ、ギョンテが水を巻いてやっとおさまった。
ジンダルはデヨンに「これでも続ける気?ナムダリルで計画を再開して」と言ったが、デヨンは「お義母さんが漁に出なくて済むから。補償金を貰えば老後資金ぐらいにはなる」と言った。彼は病院でジンダル一家を見た後、コ・ミジャの病気のことを聞いたのだ。入院費を払ったのも彼だった。ジンダルは「赤の他人がなぜ母さんの心配を?私にかまわないで」と去った。
夜、デヨンから「明日午前11時、テーマパーク住民説明会、コンビニの前で待ってます」とメールが届いた。
乱闘を終えた海女たち、「テーマパークなんて冗談じゃない」という意見と、「できたら生活が楽になるかも、補償金がでる」「会長さんは潜っただめでしょ」と言う意見がでた。
会長は「絶対ダメだ、あの海を守るには、世の変化にあらがわないと。あの海で私は死ぬ。あの海が私で、私があの海だ」と固い決心を語った。
へダルは、部屋のクローゼットの下に、母の潜水服があるのを見つけた。娘のハユルが隠したとわかり、彼女は外で星を見ている娘に「明日、水族館に🐬を見に行こう」と言って抱きしめた。
サムダルはヨンピルを見ると ”ときめく” のに戸惑っていた。
ヨンピルが外で待っていて「撮影に行く」と言った。彼は気象を調べて、今日しか見られないものを見つけていたのだ。
サムダルは渋々彼の運転する車に乗った。「アジトに荷物があった」と言うと「いろいろあって家を出た」とヨンピル。「私のせい?」とサムダルは聞いてしまい口を閉じた。
ヨンピルは丘の上にサムダルを連れて来て、持って来たコーヒーを入れ、スマホで”気象情報”をチェックした。
そして「サムダル、別れた理由は何だ?」と聞いたが、サムダルは何も言わない。
「お前が言った、”元彼が他人以下なのは、別れた理由が消えないからだ”と。だが消えなくても勝つことはできる。別れた理由より、愛した記憶の方が強い。俺は理由が何であれ打ち勝てる」。二人に愛し合った数えきれない思い出が蘇った、、ヨンピルはサムダルにキスをした。
丘から見えるの海の上に、美しい光の帯がいく重も見えた。
感 想
ヨンピルが、やっとサムダルにはっきりと強い気持ちを宣言してくれて良かったです。ヨンピルの優しさが、強さになって来た気がしました。
海女部隊の対決シーンは迫力ありで、コメディでした。
ジンダルさんは、元夫デヨンが、母のためにテーマパークをサムダリルに建設しようとしてると聞き、心を動かされたのでしょうか?母に海に潜って欲しくないとしても、海を壊してテーマパークを建設することは、全く別の問題だと思いますが。
それに当の母は、全く望んでいないですよね。「あの海が私で、私があの海」と言ったミジャさんが最高にカッコ良かったです。海は彼女のアイデンティティーなんだと思う。
久々に憎っくき(笑)パン・ウンジュ登場、変わらず叫んでます。”ロケに出る”と”スカーフ”が気になりますが、済州島にくるのでしょうか?
最後の美しい場面、何の気象現象なのでしょう?サムダル、シャッターチャンス大丈夫だったかな?
第12話 小川は龍の縄張り
ヨンピルが丘の上でサムダルにキスをした後、二人は手を繋いで丘を降りた、、が、ヨンピルが横のサムダルの顔ばかリ見て歩いたので、道に迷った(ハハハ)、2時間も掛かり車にたどり着いた。
二人はアジトに戻ってカップラーメンと食べたが、サムダルは疲れてベッドで寝落ちしてしまった。
母コ・ミジャは、海女部隊の乱闘の時、サムダルとヨンピルのことに気づいていた。サムダルが家に戻っていなかったので、母は、夜遅くコンビニに来た。ギョンテの母と会い、奥のアジトに入ると、ヨンピルとサムダルが向かいあって手を握って眠っていた。焦ったギョンテ母が起こそうとしたが、ミジャはさえぎり、娘を起こさずに家に戻った。
翌朝、サムダルが急いで帰ろうとした時、ギョンテ母に声をかけられ、母が昨夜アジトに来たことを知った。
家に戻ると、母はすでに庭で仕事をしていた。サムダルが昨夜のことを話はじめると母は「誰といたか報告しなくていい」と言った。サムダルは恐る恐る「ヨンピルを、好きになって、、いい?」と聞いた、母は何も言わなかった。
母は、ヨンピルの父サンテと話そうと家の前で待っていたが、彼は彼女を睨み唾を吐い出て行った。
家に戻ったヨンピルは、赤い毛糸玉を捜したが見つからない。以前、父が何度も捨てようとしたことを思い出し、外のゴミ袋を見るとそこにあった。
サムダルは、母手作りのキムチを持ち出し、アジトに持って来た。
そこに、ギョンテが「サムダル、何をされたんだ」と深刻な顔をして入ってきた。パン・ウンジュの母が、病院の前で、チョ・ウネに暴言を吐き、彼女を叩いている動画がアップされていた。
ウンジェが、チョン・チュンギが上司と「チョ・ウネの復帰させる?」と話しているの聞き、またサムダルをネットの標的にするためにアップしたのだ。
ヨンピルがサムダルに「非のないお前がなぜ殴られるんだ」と憤り、「お前は独りじゃない。両親も姉妹も友達もいる、俺もいる、それを忘れるな」と力強く言った。
母コ・ミジャも娘が殴られている動画を見て、ショックを受け「この女は誰だ」と叫んだ。ウンジュの母親と知り、胸が苦しくなった。
母は、家に戻ってきたサムダルを「痛くなかったかい?」と慰めた。サムダルは「痛かった。あの時は怖かったけど今は平気よ、私の味方がここにいる」と母に抱きついた。
海女仲間たちも、サムダルが殴られているの動画ににショックを受け、ウンジュを許さないと言った。
ヨンピル他3人の仲間が警察に行き、サムダルが暴行を受けてる動画を見せたが、「何もしない方がいい、世論が相手の味方だから」と言われてしまった。
ジンダルは、チョン・デヨンと秘書と共に”テーマパーク”の説明会に来た。村の人たちは、ジンダルが母ミジャの意思に反して、AS側についたことにハラハラしていた。
説明会の内容が住民からは不評で、ジンダルが代案や解決策の助け舟を出し、デヨンはそれに満足した。
へダルはハユルを連れて水族館に行ったが、入り口で「イルカを海に戻しましょう」と訴えているコン・ジチャンに会った。「海にいるイルカは40年も生きられるのに、水族館ではストレスで4年しか生きられない」と聞き、2人は水族館に入らず、ジチャンと並んで訴えた。
そして彼の車で「イルカ・センター」に来た。へダルは、彼から「ナムチュン(イルカ)の親になったのは、ナムチュンとお腹のオリョンを守るためだった」といきさつを聞き、その気持ちがわかると言った。彼女も、夫を亡くした時、自分がハユルを守って育てると決心したから。
彼はへダルに、ハユルが浜辺で「海がおばあちゃんを連れていったら、ママが生きていけない」と泣いていたことを話した。へダルはハユルを抱きしめた。
その頃、パン・ウンジュとチョン・チュンギがアシスタント2人と済州島に着いた。ウンジュは打合せで、またアシスタントに威張り散らし、彼女たちは腹を立てその場でやめた、今月だけで3回目だった。
ウンジュとチュンギは、チョ・ウネの地元の”サムダルリ”へ足を踏み入れ、コンビニに来た。
ギョンテと母は、ウヌと彼の母とサンドをコンビニに呼んだ。サンドが「やあ、パン・ウンジュ、チョン・チュンギ!」と大声で言ったのを合図に、全員が2人に襲い掛かろうとして、チュンギたちは逃げた。
ギョンテがヨンピルに電話し、ギョンテの母は、サムダルの母に電話した。
母コ・ミジャは、ジンダルとサムダルとみかんの畑で、鳥がみかんに近づかない様に、木に”酢”をかける作業をしていた。
パン・ウンジュとチョン・チュンギが、みかん畑の横を歩いていた。「チョ・ウネの地元に来るからだ」という声を聞き、母は、酢が入ったバケツを持って彼らの後を追った。
「騒ぎが収まったら、仕事をウネに回すの?あの女、息の根が止まるまで踏み潰す」とウンジュが言った。
「私の娘はゴキブリか」と母がバケツ一杯の酢をウンジュとチュンギに掛けた。
「踏み潰すだと?あんたサムダルをハメたそうね、なんのためにウソを?この子は何度でも立ち上がる」とウンジュに迫った。
ヨンピルが来て、サムダルに触れようとしたチュンギを払い除けた。
「チョ・ウネ覚悟しなさい」とウンジュが言ったが、サムダルは「この動画も流しなさいよ。あんたの仕事なんてとらないから安心して。よく私の縄張りにこられたわね、デカい顔してると痛い目に遭うわ」と応戦した!
アジトに行ったサムダルは、上機嫌でヨンピルと話した。
「済州に来て少しずつ見えてきた、四方を囲む敵の向こうで ”ここにいるぞ” と手を振ってくれる私の味方、それに気づいてから、楽になれたと思う、戻ってよかった」と心から嬉しそうに言った。ヨンピルも「手をふってたのが俺だったのか」と満足そうに笑った。
チョ・サンテは、気象庁のヨンピルの上司のソッキョを呼び出した。しかし「ヨンピルが、海女会長の事故の時、職場を離脱して懲戒になり、気象サービス課に異動、会長の娘の写真家を手伝っている」と聞き、顔色を変えて飲み屋を出た。
サムダルは赤い毛糸玉を見て「何よ」と聞いた。ヨンピルは「ぜんぶほどいて」と言い、二人でほどいた。最後に折られた紙が出てきた。”ヨンピルが好きみたい、どうしよう”、赤いマフラーの上に置いてあった紙だ。ヨンピルは、8年前、彼女と別れた時、その紙を芯にして、マフラーをほどいた毛糸を玉にしてずっと持っていたのだ。
突然、チョ・サンテが入った来た、サムダルは慄いた、、。
彼は「サムダルよ、あんなに頼んだのに、俺は息子がいないと生きていけないと、8年前に言っただろ。なぜ戻ってきた?また俺たち親子をひきさくのか、陸地へ行ってしまえ」と怒鳴った。
ヨンピルは驚いて「父さん」と言い、サムダルはうつむき涙を流した、、。
感 想
12話、いいお話でした。
母コ・ミジャのサムダルを思う気持ちがすごく伝わってきました。母だけが、サムダルがヨンピルと別れた原因が、チョ・サンテだと知っていたのですね。二人がまだ思い合っていることが分かり、母はアジトで眠っている二人をそのままにして帰ったのでしょう。そしてその朝、サンテに話しをしようと家の前で待っていましたが、彼はまた取り付く島もない態度で彼女を睨んで無視しました。
母が、ウンジュたちに酢をかけて、彼女に迫る場面も良かったです。その後 家にもどり「サムダルを泣かした連中にも思い知らせてやる」と言ったのは、いよいよ、サンテさんと対決(本気で向き合う)を決心した様に思えます。
最初の山道で、ヨンピルがサムダルに「これまで見られなかった分を埋めるには、3年は見つけていないと」と言ったのに、ツボりました、カワイイ😍。赤い毛糸玉の芯に、あの紙を入れてずっと持ってたし、ヨンピルって本当に純情。
サムダルが、ウンジュと対峙した後、アジトで「ここに戻ってよかった」と心から嬉しそうに話す場面もすごく良かった。
しかしその直後、サムダルにチョ・サンテさんが迫ってきて、彼女は震えあがりました、、ヨンピルは全く知らなかったようですね。
サンテさんは、これからも決して変わらないと思ってたけれど、ヨンピルが「別れた理由」を知ったし、母コ・ミジャも決心したようだから、何かが変わる予感です。このドラマ、すごく面白くなってきました。
ジンダルさんがテーマ・パーク建設賛成派になったのは気がかりですが。
第13話 初恋ってやつ
ヨンピルは、アジトにやって来た父サンテの言葉で、8年前にサムダルが突然「別れる」と言ったのは、父に頼まれたからだと知った。サムダルはサンテの罵倒に怯え、泣きながら謝った。
ヨンピルがサムダルの手を引いて外に出た。それをプ・サンドが見ていた。
ヨンピルは「なぜ一人で背負った?」と聞いた。サムダルは「あんたからお父さんまで奪うわけにはいかないから」と言った、そして「ヨンピル、私、あんたがすごく好き。恋人を作って忘れようとしたけど、私の頭にはあんたしかいなかった。他の人を好きになれない、だから私はあんたに片思いする。おじさんには逆らえない」と言って泣きながら帰った。
ヨンピルは家の外からサムダルに「俺はいやだ。片想いは8年で十分だ。俺が父さんもミジャおばさんも説得する。8年前と同じ失敗はしない」と言った。
サムダルが部屋に入る母が来て「いいよ、(ヨンピルを)好きになりな。私やサンテさんのために我慢せず、2人の望む様にしな」と言った。
翌日、ヨンピルは家の前で、巻貝の和物を持って家に来たコ・ミジャに会った。ミジャは「一緒に戦おう。サムダルを離さないで」とヨンピルに言った。彼は和物を受け取り家に入った。
サンテはヤケ酒を飲み、そのまま寝ていた。ヨンピルは酒瓶を片付け、朝ごはんの用意をした。そして、子供の頃、自分の家族とサムダルの家族がピクニックをした時の写真をTVの前に飾った。
サンテは起き上がり写真に気づいて捨てようとしたが、ヨンピルが阻止した。
「お前は俺を悲しませに来たのか?」と言う父に、息子は「そうだ、悲しませながら父さんを守る。自分さえ耐えれば皆が幸せになると思った、でも父さんも俺もサムダルもミジャおばさんも、誰も幸せじゃない。これからつらいことも、サムダルを好きなことも父さんに全部言う。父さんの時間はあの日で止まってる。たった一人の息子と、父さんに心を砕くミジャおばさんがどれだけつらいか知れば、時間も動き始める」と言った。
ASの”テーマパーク”の賛否の住民投票が行われ、5票差で賛成が勝った。「会長さんの家から賛成が6票でた」と海女仲間から聞いたコ・ミジャは、ジンダルにすごい剣幕で怒った。ジンダルが家族票を全て’賛成’と代筆したのだ。
ジンダルは「漁をやめて。AS、私だって嫌よ、でも母さんが漁を続けるのはもっと嫌なの」と訴えたが、母は「私の人生に干渉するな。私の目が黒いうちはテーマパークを作らせない」と言った。
ASのチョン・デヨンと秘書は、家の外で家族の会話を聞いていた。
サムダルは、パソコンで、済州の気象現象を調べて、「ウンビ、仕事をしよう。過去の資料と会場で撮った写真を送ってくれる?」とソウルのアシスタントに電話した。
ウンビとジウンは、サムダルが再び写真を撮ってくれることを喜び、資料と共に、過去の写真展の来場者が書いたカードや芳名帳も写真に撮って送ることにした。
プ・サンドは車から、バスに乗ってるサムダルを見つけ、2人で話した。
サンドが「俺の話を聞いてくれ。好きな人がいる、ずっと前から」と言った。サムダルは「ほんと?知ってる人?私が力になってあげる」と、全く自分のことだと気づいていない。
「お前じゃ絶対力になれない。その人は別の人を好きだ。俺にもいつかチャンスが来ると、その日を待っている。でも、永遠に来ないとしたら?」と彼は聞いた。
「そしたら、諦めるのね、片思いだもの。経験者だから分かる、希望もなく愛し続けるのはつらすぎる」とサムダルは答えた。
サンドはつらそうに黙った。
チョ・サンテは、仕事で ”サムダリル・ギャラリー” のヒビを見に来た、気乗りしなかったが。ヨンピルがいて、”プ・ミジャとコ・ミジャの若い頃の海女姿”の写真を見ていた。ヨンピルとサムダルが彼女たちのお腹にいた頃だ。
「母さんを愛していたのは分かってる。だけど俺の母さんだ。ミジャおばさんの親友で、おばあさんの娘だった。皆、つらかった」とヨンピルが父サンテに言った。
しかし父は「だが、皆 忘れて暮らしてる。俺だけ心に抱いて生きている。お前もあの女も、あの事故を忘れて生きてる」と言い、ヨンピルは悲しそうにその言葉を聞いた。
サムダルは、母の定期検診に大学病院について行った。そこで8年前からの治療記録を医師に見せてもらった。サムダルは母に「8年前の初診日は5月28日だった、その日に倒れて病院に来た?」と聞いた。母は「そうだ。ヨンピルは父親に反対されたからではなく、私の病気に気づいて、別れる決心をしたんだ」と母は言った
村では、認知症のオクさん(プ・ミジャの母)が行方不明になり、村人たちが探し回っていた。
コ・ミジャが海に向かって歩いているオクさんを見つけて走って行き、オクさんの手を握った。オクさんは「ミジャ?娘よ、どこにいたの?」と間違えて言ったが、すぐに「娘を殺した女だわ、悪い女、死んでしまえ」とコ・ミジャの髪をつかみ、叩き、叫んだ。チョ・サンテがその様子を見ていた。海女仲間たちが気づいて2人を離した。
コ・ミジャがサンテの後をついて歩いて帰った。サンテの家に着いた時、「サンテさん、私だけを憎んでください。全て引き受ける。だからヨンピルとサムダルは見守ってもらえない?プ・ミジャがヨンピルが苦しむのを知ったら悲しむのでは?」と言って家に戻った。
サンテが追ってきて「お前がその名前をよくも口に出せるな」と激昂し、植木鉢やそこらあたりの物を投げた。コ・ミジャは「自分だけ?ミジャを亡くしてつらいのはお前だけか?私だってつらい、私だって、会いたいのよ、、お前だけじゃない」と大声で泣いて座り込んだ。
ヨンピルは、サムダルの写真のコンセプト資料、”あなたの小川はどの季節?” を嬉しそうに見ていた。しかし担当者から、今日の彼女の撮影場所が ”沙渓海岸”と聞き、「大潮なのに」と驚き、サムダルに電話したが彼女は出ない、急いで車で彼女を追った。
サムダルは ”危険地域、立ち入り禁止”の看板を無視して、沙渓海岸を歩いていた。携帯を見ると、何度もヨンピルから着信があったが、電話しなかった。
アシスタントのウンビから資料が送られてきて、来場者が書いたカードも、好意的なコメントばかりだった。
そこに ”愛は咲かせても沈黙の中に” というメッセージを見つけた、ヨンピルだ。同棲してクリスマスイブに、ヨンピルが読んでくれた詩集の一節だった。ヨンピルは、別れた後も、チョ・ウネの写真展を必ず訪れていたのだ。
そして、中止になった”チョ・ウネ 私の人”の芳名帳に、”チョ・ヨンピル”と大きく書かれた名前を見つけた。
「チョ・サムダル〜」とヨンピルが叫んで走ってきた。彼は海水が増してきた陸地を渡り、サムダルの手を取り戻ろうとした。サムダルは、彼の背中から手を回して、涙を流した。
感 想
13話もすごく良かったです。
ペ・ミジャさんが海で亡くなったこと、夫のサンテさんは、自分だけがそのことを心に抱いて暮らしていると思っていたが、それは違いました。ヨンピルもコ・ミジャも、ペ・ミジャのお母さんもずっとつらさを抱えたまま生きていました。コ・ミジャさんが号泣した場面、ぐっと来ました。サンテさんは、少しは分かったでしょうか、、。
ヨンピルは、ほんとうに愛が深い人です。サムダルは、ヨンピルが別れた後も、必ず写真展を見に来てくれていたこと、中止になってしまった”チョ・ウネ”の集大成と言える写真展にも1人で来てくれたことを知り、言葉が出なかったのでしょう、ありがたくて。最後の、無言の場面が良かったです。
サムダルには、よいアシスタントたちがいます、それも大きな幸せですね。
一方、サンドは、サムダルと2人で話す機会があったけれど、告白できませんでした、機会はもう来ないでしょう、切ないです。サンドに幸せあれと願います。
第14話 君の涙が乾く時(神回)
サムダルは、ヨンピルが迎えに来てくれたおかげで、大潮の被害に遭わずにすんだ。サムダルは「話がある」と言い、2人はアジトに戻った。
彼女は「思い出を封印して仕事に没頭した。でもあんたは忘れようともしてなかったみたい。つらくなかった?」と聞いた。
「つらかった、でも忘れる努力をして、お前の顔を思い出せなかったら?俺は自分のためにお前を手放さなかった」とヨンピルは言った。
サムダルは涙を流し「片思いはしないわ、付き合おう、私たち愛し合おう」と言った。
ヨンピルは微笑み「うん、俺たち愛し合おう」とお互いの手を取り、決して離さないと誓った。
プ・サンドは店の前で一人酒をしていた。そこにウヌが来た。
ウヌは「サムダルに告白したら?俺は昔から気づいていた」と言った。サンドは「望みがない。告白したら俺は気が済むとして、サムダルは?あいつに罪悪感や気まずさを押し付けてしまう。それは身勝手だ。あの2人には、俺が入り込む隙がない」と涙をためて言った。
サムダルは母に「ヨンピルと付き合う、二度と離れない」と言った。母は「それでいい、よかった」と娘の手を握った。
それから母コ・ミジャはおかずとスープの鍋を持って、サンテの家に来て、朝ごはんの準備をした。「何をしている」と怒るサンテに、「朝ごはんを作りにきた。ヨンピルも私の息子、うちの三姉妹もプ・ミジャの娘、ミジャとの約束よ」と言った。「この子の母親を殺したくせに」とサンテ、「殺してない、私が殺したなら今頃 刑務所にいる。20年間頭を下げ続けた、もうやめる、堂々と生きる」とコ・ミジャは言った。サンテは、モゴモゴ言って、自分の部屋に入った。
コ・ミジャは、オクさん(プ・ミジャのお母さん)の家にも、おかずと鍋に入れた汁物を、外の台の上に置いて帰った。
ASのチョン・デヨンが進めた”テーマパーク”をサムダリルに移動する話が、会長の耳に入り、事務所は撤収され、ナムダリルへ戻された。デヨンは法人カードをストップされてしまった。
サムダルが、”チンダル現象”を撮影するのに、ヨンピルは「日の出の岳が狙い目だ」とアドバイス、そのため前日から2人でキャンプをすることにして、準備万端整った。
しかし、いざ2人で出発しようとした時、ソウルからアシスタントのウンビとジウンがサムダルの家にやって来て、2人もキャンプに付いてきてしまった。ヨンピルは、ロマンチックアイテムを準備してたのに、がっかり、おまけにテントに1人で寝る羽目に、、。
翌朝、ヨンピルとサムダルは、アシスタントたちを置いて2人で家にもどった。その時、チョ・サンテに出くわした。サムダルはヨンピルの手を握ったまま、サンドにあいさつした。
ヨンピルは父の後から家に入った。
サンドは「あれだけ反対してもあいつと付き合うのか。なぜだ」と息子に聞いた。
ヨンピルは「チョ・ヨンピルにはチョ・サムダルだけだ。チョ・サンテとプ・ミジャのように。父さんにとってのプ・ミジャが俺にはサムダルだ。だから、母さんの半分でも俺のことも見て」と言った。
父は無言で部屋に入った。妻の写真を見ながら、プ・ミジャに告白した時のことを思い出していた。
へダルはハユルを連れて、また「イルカセンター」に来た。へダルが「テーマパークはダメになった。母は心臓が悪いので、海に潜るのをやめさせたかったのに」と話した。ジチャンはイルカのために、テーマパーク建設には反対だった。彼は「水泳が得意な君が海女になって、お母さんを見守ればいい」と提案した。(いい考え!)
ヨンピルは気象庁で”世界気候機構 派遣募集” のチラシに目を止めた。
父の職場から、父が出勤していないと電話を受け、家に行った。父は母の写真を持っていなくなっていた。
夜、サムダルは、ヨンピルからサンテがいなくなったと聞き驚いた。ヨンピルは、父が母のところ、つまりお寺にいると分かっていた。サムダルが迎えに行こうと言ったが、ヨンピルは「父さんは、大きく立ちはだかるる壁」と、なすすべを見失っていた。
翌朝、サムダルはきちんとした服装で、サンテに会うためにお寺に行った。
「俺に怒鳴られるために1人で来たのか?俺が憎くないか?怖くないか?」とサンテは聞いた。
「憎くも怖くもありません、私が嫌いじゃないと分かってる、それだけ奥様を愛していただけだから。おじさんにはかわいがってもらいました。つらかったのは、おじさんが突然私を憎むようになったこと」と言った。
「説得しに来たんじゃ?」と聞くサンテに
「愚痴を言いにきたの。私はおじさんを嫌いになれません。私を避ける気持ちが分かるから。待ちます、ヨンピルと手を取り合って、待ってますから」サムダルはそう言って、頭を下げて帰ろうとした。
「サムダル、ヨンピルじゃなければ本当にダメなのか」とサンテが聞いた。
サムダルは振り向き、「分かってるでしょ?ずっと好きだったし、多分 一生 他の人は好きになれない。年老いて死ぬまで」とサムダルは言って、帰って行った。
サンテは、自分がプ・ミジャにプロポーズした時のことを思い出した。
「俺を榎だと思ってくれ。いつも風を遮り影を作ってくれる。この木のように俺も何があろうと一生 お前だけを愛するよ。年老いて死ぬまで放さない」と草花を渡したのだ。
サンテは涙を流した、、。
サムダルがお寺の門の階段を降りると、ヨンピルが向かって来ていた。彼は父が、コ・ミジャのおかずを食べたことを知ったのだ。
そこに父サンテが走ってきた、門の階段を降りてきて、サムダルとヨンピルに向かって、
「サムダル、お前たち好きでいろ。愛し合え。それでいい」と大きな声で言って笑った。
感 想
13話と14話、神回でした。最後の場面、感動です!
このドラマを見始めた時から、ずっとヨンピルの父、チョ・サンテさんが気になっていました。
最初から、彼がサムダルの両親に嫌がらせをする場面が、ちょくちょく出て来ていました。その理由が8話の「わらび梅雨」で明らかになった時、私はサンテさんの気持ちが変わることはないと思いました。妻を亡くしてから、彼にとっては、コ・ミジャを憎むことが生きることだったから。
しかし13話で、コ・ミジャさんが「自分だけ?プ・ミジャを亡くしてつらいのはお前だけか?」と20年ぶりに「プ・ミジャ」と親友の名前を呼び、泣きながら苦しい胸の内を吐露し、、それを聞いたサンテさんは、明らかに揺さぶられ、そして14話に続いてきました。
このドラマの ”サムダルとヨンピルは8年前に別れ、その間一度も会わなかったけれど、お互いに思い合っていた”という設定に、「こんな設定あり得る?純情物語すぎない?」と、正直、少し斜めに見てました、じれったいほど話が進まないし。しかし、13話・14話まで来て、このゆる〜く進んできた中に、二人の想いの深さがじっくり描かれたのだと納得しました。
若いサンテさんがプ・ミジャに告白・プロポーズする回想シーンが2つありましたが、そこがすごく良かったです。サンテさんは純情で真っ直ぐな青年で、ほんとにプ・ミジャを愛していた。ヨンピルは父にそっくりです。
いつも不機嫌で怒っていたサンテさんの表情が、少しずつ変わっていき、サムダルとお寺で話す時にはだいぶ柔らかくなり、最後に二人に「愛し合え」と言う時には輝いていました。
20年という長い年月、コ・ミジャとその家族を憎むことで生きていたサンテさんの頑なな心を溶かしたは、サムダルとヨンピルの愛で、若い二人に自分と妻の昔を重ねたのですね。それと、やはりコ・ミジャのご飯だったように思います。
プ・サンド、サムダルに負担をかけないために、告白をしないと決めました、彼もほんとにいい人。サンドの気持ちを分かってるウヌも、全然分かってないギョンテもいい人たち、サムダルの友だちの温かさもじわじわと沁みるドラマです。
ヨンピルは、”世界気候機構 派遣募集”に応募して、サムダルと一緒に行くことになるのでしょうか?
第15話 小川の龍を育てた人々
パン・ウンジュは、締切が来週のマガジンXの写真のコンセプトもなく、さすがのチョン・チュンギも愛想を尽かした。ウンジュは「なら降りる」と開き直り、ホテルに戻った。TVの地元のニュース”気象庁写真展 チョ・サンダル”を見て、また悪知恵が、記者に電話して悪質な記事をネットにアップさせた。
サンテから交際を許されたサムダルとヨンピルは、アジトでラブラブ。ギョンテはそんな二人を見て、「また別れて連絡を断たないか心配、結婚しろ」と言った。
2人は手をつないで歩いて家に戻ったが、別れ難い。じゃんけんで負けたサムダルが先に家に入ったが。
翌朝、両親がサムダルを起こしに部屋に来たら、サムダルとヨンピルが抱き合って眠ていた。実は昨夜、別れ難く、サムダルがヨンピルを部屋に入れたのだ。(その夜の様子、かわいい二人❤️)
サムダルの父は怒って、ヨンピルを追い回したが、、母はニンマリした。
ヨンピルは、プ・サンドを”鉄棒”に呼びだした。サンドはヨンピルにコーヒーを持って来た。
サンドが先に「よりを戻した?」と聞き、ヨンピルは頷いた。「入る隙がないのは分かってた。でも好きでいるのは俺の自由だから、心に任せる」とサンドは言った。
ヨンピルが「またコーヒーをくれるか?」と言うと、サンドは「無理だ、うちは刺身店、刺身を頼め」と冗談で答えた。
気象庁のハン課長は、ネットで ”WMO(世界気象機関)派遣合格者”を調べ、”済州気象庁、チョ・ヨンピル”の名前を見つけた。課長がヨンピルに内緒で応募したのだ。ヨンピルにサプライズに知らせることにした。
アシスタントのウンビとジウンは、”チョ・ウネ 本名で復帰” ”気象庁で展示”の記事がネットにアップされ、また叩かれているのを知り、サムダルに報告。彼女は記事を読み、気象庁に向かった。
済州気象庁には、この件で苦情の電話が殺到していた。予報課にまで電話が掛かり、短期予報も出せない状況。
担当者が「当選は落とさないが、展示は中止に。電話が鳴りっぱなしで、ホームページもダウンして予報が見られない、気象庁の予報業務に支障が出る事態は避けないと」と話した。
サムダルは「やめます。迷惑をかけてすみません」と理解した。ヨンピルは諦めきれないが。
チョ・サンテは義母と庭の床机に座っていた。「お義母さんも、ミジャに会いたい?俺だけがまだ忘れられないのか」と聞いた。義母は彼の手に手を重ね、「婿よ、ミジャを恨まないようにね、コ・ミジャを。ミジャを許すことが、娘を忘れることにはならない」と言った。サンテは泣いた。
サンテは家に戻り、妻のミジャが大事なものをしまっていた箱を開け、その中のものを袋に入れた。コ・ミジャが持ってくれたスープの鍋と一緒に彼女の家に持って来て、床几に置いて何も言わず帰ろうとした。
「サンテさん、私を許さなくてもいい。あの子たちを見守るだけで十分よ」とコ・ミジャが言うと、サンテは振り向き「今でもミジャに会いたいか?いつ会いたくなる?」と聞いた。
「海に潜れば会いたくなる。ヨンピルを見てもね」とミジャは答えた。
サンテはちょっと礼をして帰ろうとして、また振り向き、「わかめ汁を全部食べたよ」と言って帰った。
ミジャが袋を開けると、歌手のチョ・ヨンピルのLPや、プ・ミジャが集めたヨンピルの記事のスクラップ帳が出てきた。
ジンダルは、モーテルの前でチョン・デヨンを待ち伏せした。なぜモーテルに滞在しているのか聞き、テーマパークをサムダルリに移そうとして、父の会長の怒りをかい、カードをストップされたと知った。ジンダルが「なぜいまだに私のことになると理性を失うの?」と聞くと、デヨンは「愛してるから」と、、ジンダルは、虚をつかれ、黙った。
チョン・チュンギは、パン・ウンジェの部屋に来た。彼女はいなかったが、スマホが鳴ったので取った。「マガジンXに出るんでしょ?金を払ったのはかなり前だ、スカーフの件以来、、」。ウンジェはブランドからリベートをもらっていたのだ。チュンギは「別れる」と部屋を出て行った。
コンビニの前に、サンド、ウヌ、ギョンテが集まり「サンダルへの濡れ衣を晴らさなくては」と話していた。
そこにウンビとジウンが来て、「スカーフです」と言った。
ギョンテはウンビを見てドキッとした。実はアシスタント2人が済州島に来た日、コンビニのギョンテに、サムダルの家はどこかと聞いたのだ。ギョンテはその時、ウンビに一目ぼれした😍。
5人はアジトで対策を練った。
「ウンジュが持って来た”スカーフ”の件で、室長と揉めたのが事の始まり。彼女は、スカーフ以外でも衣装チームとよくもめた」とウンビが言った。
「賄賂だ」とギョンテが見破った。
彼らは、ウンジェのSNSで協賛絡みの投稿をチェックした。そして、ついに裏アカンウトの証拠を見つけた。スカーフ以外にも、サムダルのアシスタント時代から、賄賂をもらっていた。
ヨンピルは予報課の応援を頼まれ手伝った。課長から「バイト代だ」と”WMO派遣合格者”のコピーをもらった。しかし、ヨンピルは「行かない」と言った。
サムダルが家に戻ったら、チョン・チュンギが家の前にいた。
チュンギは「あの記事は、ウンジュの仕業だ」と言い、「一生のお願いだ、締め切りは来週だがコンセプトもない、雑誌に穴があく、昔のよしみで助けてくれ」と土下座した。
それをヨンピルが見て、急いで車を寄せて来た。サムダルは「私が写真を出すとまた炎上する」と言うと「皆が復帰を大歓迎する方法がある、オファーを受けてくれたら話す」と彼は言ったが、ヨンピルがサムダルを車に乗せて帰った。
ヨンピルは、サムダルが気象庁の写真展を諦めたことを気にしていた。サムダルは「諦めてない、気象庁ではなく、”チョ・サムダルの写真展”をやる」と言った。
彼女は、”チョ・サムダル写真展 配置図”の図面を描いていた。展示場所に、役場の倉庫を勧められ、役場勤務のサンテに会い、下見を済ませていた。
海女達は、サムダルの気象庁の写真展がまた記事になったと話していた。
そこにたくさんの記者たちが現れ、サムダルの家を聞いた。彼女たちは、ウソの道を教えた後、村の人たちにサムダルの家を教えないように電話しまくった。記者たちは翻弄され、着いたのは、犬の”サムダルの家”だった😂
夜になり、サムダルの家にヨンピルが来ていた。そこにアジトの5人組が来て、ウンジュのSNSから、彼女が賄賂を受け取っていた証拠をサムダルに見せた。彼らはこれを見つける為に徹夜したのだった。
母の元には海女仲間たちが集まり、「記者を煙に撒く作戦の長くはもたない」と次の作戦会議をしていた。「遠い親戚が記者をしてる、もう一度弁明記事を出してもらおう」「旦那の親戚に弁護士がいる」などなど。自分のためにわざわざ集まり、あれこれ考えてくれるおばさん達の明るい会話を、サムダルはありがたく聞いた。
帰り際「絶対やっておくれ。写真展に並ぶ自分の顔が見てみたいわ」とウヌのお母さんが言って、海女仲間たちが「私の写真も」と言った。
ヨンピルは「記者にバレないように展示すればいい。記者を気象庁で足止めして、サムダリルで写真展をするんだ。写真は気象庁に置いてある、でも大丈夫、ここはサムダリルだから」と。
当日、ヨンピルがサムダルを迎えに来た。その車の後ろを、海女軍団のバイクの列が続いた。
”小川の龍も独りでは龍になれない。小川のドジョウやコイやカエルが影響を及ぼすのだ”
感 想
サンテさんが、サムダルとヨンピルの交際を許して、重い空気が一気に晴れましたね。
サムダルとヨンピルが幸せそうで、ラブラブもかわいい😍
ヨンピルがサンドを鉄棒に呼び出して話したのも良かったです。サンドも本当にいい人。
またウンジュのせいで、SNSに記事が出て、サムダルが叩かれたが、5人が協力して、ウンジュの賄賂の証拠をみつけました。ギョンテにも春がきたようです。
14話で、一番印象に残ったのは、サンテさんのお義母さんが「ミジャを許すことが、娘を忘れることにはならない」と話し、サンテさんが泣くところ。サンテさんは肩の荷がおりたんじゃないでしょうか。誰かをずっと許さずに生きるのも苦しいことです。お義母さんは認知症ですが、すごく本質的なことをおっしゃって感動しました。その後の、サンテさんとコ・ミジャの会話も良かったです。「わかめスープ汁、全部食べたよ」には愛があって、ミジャさんほんとにうれしかったでしょうね。
そして、最後の海女仲間のおばさんたちが、記者たちを翻弄した後、サムダルの家に集まり、次の作戦会議を練るところ、みなさん明るくて楽しそうで、すごーく温かいです。
第16話 サムダリルへようこそ(最終回)
ヨンピルとサムダルが乗ったバンを先頭に、海女軍団のバイクが気象庁に向かった。
記者たちは全員、気象庁の前に集まっていた。
海女軍団が、記者たちを囲むように気象庁の入り口にバイクを停めた。その間に、ヨンピルたちはバンを通用口に停め、写真をバンに積み込み、役場の倉庫に向かった。アン記者(チョ・ウネを執拗に追い、誹謗記事を掲載した)が、ヨンピルたちに気づき、バンの後を追った。
その頃、サンド、ギョンテ、ウヌ、ウンビ、ジウンの5人はホテルで、海女たちが紹介してくれた弁護士と記者と合流、チョン・チュンギをとらえた。サムダルが「チュンギが何か知ってるはず。彼の口は鳥の羽のように軽いから、何でも話す」と助言したから。
果たして、チュンギは「ウンジュがブランドからリベートを受け取り、チョ・ウネのパワハラをでっちあげた」と何でも話した。記者が、録音された彼の話から記事を書き、知り合いの記者たちに拡散した。
”写真家 パン・ウンジュの正体” ”ブランドからリベート” ”パワハラは自作自演”
気象庁に集まっていた記者たちは、「写真展は中止」との発表を聞いたが、すぐに、パン・ウンジェの記事を見て、今度は済州島にいるウンジェの元に直行した。
サムダルもウンジェの記事を読んだ。同時に知り合いから ”そうだと思ってた” “ひどい女ね” と手のひら返しのメールがきた。ネットも同じ、今度は一斉にウンジェを叩いている。「濡れ衣を晴らせたのにほろ苦い気分だわ」とヨンピルに言った。
2人は気を取り直して、写真を会場に運んだ。サンドたち5人が「俺たちも手伝うぞ」と走ってきた。
すべてがめまぐるしく変わる世界で、自分自身を失わずに生きる方法、その答えはサムダリルにあった。
アン記者が会場に来た。ヨンピルは「記者さん、展示をお楽しみください。ゴシップじゃなく、僕らの展示、チョ・サムダルの写真を見てください、いい写真なので」と言った。
〔チョ・サムダル 初展示会 私の人 そして天気〕
展示会のタイトルが入りに描かれていた。中に入ると、サムダルと村の人々が楽しそうに展示をしていた。
〔写真とタイトル〕
歳月と虹(クムオクさんの歳月にかかる虹)
サンテおじさんと白虹(笑顔にかかる白虹)
私の母 コ・ミジャ、父 チョ・パンシク
飛行機雲と海女たち(花のような海女たち)
済州イルカ保護センター
ヘダルとハユル ジチャンとイルカ
ジンダルと穴あき雲
出動!ゴレンジャー(われらゴレンジャー)
ヨンピルとレンズ雲(私のチョ・ヨンピル)
私が一番 私らしくいられる 私の故郷 私の人たち、”私の人”を眺めること、その中に私がいて 私の生きる道がある
「”私の人”の向けられた温かな視点 チョ・サムダル、本名で再出発、彼女の復帰に注目」、アン・ガンヒョン記者の好意的な記事がネットに掲載された。
サムダルは押し入れにしまっていたカメラを出した。
その時、サンドが散歩に誘った。サムダルが「もしかして、好きな人って」と言うと「お前じゃない」とサンドは言った。2人は明るく散歩した。
サムダルは、ヨンピルの抜きのゴレンジャーとアジトで写真展の打ち上げをした。
ギョンテたちから「ヨンピルの夢は、WMO(世界気象機関)で仕事をすることだった。何年も独学で世界の気象を研究している」と聞いた。実はサムダルは、ヨンピルのバンの中に”WMO派遣合格者チョ・ヨンピル”の紙がくしゃくしゃにして置いてあるのを見つけ持っていた。
ヨンピルをアジトに呼び出し「ヨンピル、私の夢を応援してくれたように、私も応援しちゃだめ」とWMO行きを勧めた。
ーー2年後ーー
サムダルは写真家に復帰、ギョンテ、ウヌ、サンドも”陸”に移ってきていた。
サンドは”サンドの家 名家”をソウルでオープン。
ギョンテとウンピは、恋人同士になっていた。
サムダルは姉のジンダルと一緒にソウルで生活、
へダルは済州で海女になっていて、ジチャンと付き合っていた。
チョン・デヨンはジンダルのためにグループの代表を辞め、AS航空の代表になっていた。ジンダルはAS航空で、新入社員の教育係をしているようだ。
撮影で、モデルがドタキャン、チュンギに拝み倒され、サムダルは、今日帰国したキム・テヒさんに電話した。無理だと思ったが、空港から直行して来てくれた。彼女は「パワハラ騒動の時は心配してた。アメリカからサプリを送ったんだけど」と言った。サムダルは実家に戻っていて知らなかった。撮影は大成功だった。「気づかなかっただけでソウルも温かなところだった」とサムダルは思った。
クリスマス、サムダルは、ヨンピルがいなくてさみしい、メールの返事もない。ゴミ出しに外に出たら、雪が降って来た、そして、目の前にヨンピルが立っていた。サムダルは彼に向かって走って抱き合った。
サムダルは写真家としてバリバリ働き
サンドの”サンドの家 名家”も大繁盛
ギョンテも ”ワン餅炒め”の店を出し、加盟店募集中
ウヌも漫画家として成功
ヨンピルはスイスから戻り、ソウルの気象庁本庁勤めになっているようだ(多分)
済州島では、クムオクさんの横にはいつもの通りご主人がいて、
サンテさんは、チョ・パンシクさんとお酒を飲み
海女たちは海に潜る
今日も僕らは欲を出さずに自分の息の分だけ耐える
そして息が苦しい時には戻る場所がある
僕らの小川 サムダルリ
帰る場所があることで僕らは安心できる
ーー完ーー
最後まで見た感想
いい最終話、ほんとうにいいドラマでした。
”チョ・サムダル 初展示会 私の人 そして天気”
サムダルの写真展に展示された済州島の人々の写真を見た時、涙がわぁっと溢れました。写真に付けられたタイトルも素敵なので、1つ1つそのまま書き写しました。
6話の感想で、”サムダルにはやはり、写真を撮り続けてほしい。済州島や海女たちや島で暮らす人々の写真を撮ってほしいって思いました”と書いていますが、その通り、いえ、それ以上の ”私の人 そして天気”という写真をみることができて、感動しました。
1話で、何もかも無くして失意のうちに済州島にもどったサムダル、彼女の帰郷が周りの人たちに影響を及ぼし、それぞれが、長い年月のつらい思いを溶かしていく過程が、ほんとうに丁寧に描かれました。その脚本の巧みさに感服します。そしてすべての俳優さんの演技をしていないと思わされる演技にも、拍手を送りたいです。ドラマを視聴し、その根底にある”愛”をすごく感じました。
サムダルとヨンピル、ゴレンジャーメンバーたちはソウルで頑張り、お母さんたちは海に潜り、お父さんたちは仕事をして、日々の暮らしが続いていきます。
毎日ご主人と一緒に海にきて、海を眺めていたクムオクさん、今もご主人と穏やかに過ごしておられるようで、良かったです。この二人の存在がドラマに厚みを与えていたと思います。
このドラマは、サムダルとヨンピルだけではなく、済州島に暮らす人々がみんな主人公でした。
ドラマの最後のメッセージ、その通りですね。心が温かくなるドラマをありがとうございました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
「サムダルリ…」本当に良いドラマでした♡そして、「あらすじ」や「感想」がとても心地よく、ドラマ途中や、終わった後等にお話の整理が出来るので、よくお邪魔してます。これからも、たくさん良いドラマ教えて下さい😊いつも有難うございます😊
まーこ様、
温かいコメントをありがとうございます。
「サムダリル、、」本当に良いドラマでしたね。
今も、陸地(ソウル)では、サムダルやヨンピルたち、済州島のサムダリルでは、愉快で強い海女軍団、サンテさんやクムオクさんが元気で暮らしているような気がします。
これからもこのブログに遊びにきていただけると、とても嬉しいです。
よろしくお願いします。