『あなたに似た人 7話8話』あらすじと感想【全力で逃げたはずなのに】*ネタバレあり

『あなたに似た人』7話8話のあらすじと感想を書きます。

*ネタバレあり

5話6話のあらすじは以下でまとめています。

第7話 不幸の始まりが愛ならば

ホスを背後に隠したヒジュ。夫のヒョンソンが来て、ホスとキャッチボールを始めた。ウジェは「 ”テリム財団イベント”のポスターを見て、自分が野球好きだったのか知りたくて来た」とヒジュに言った。

へウォンはジュヨンのバイト先で、リサが外を歩いているのを見かけ追った。「誘ったのは夫の展示会だったから。独身に見えたのは別居していたから。彼がいっとき別の女を愛してた」とリサに言った。

野球の帰り、ヒョンソンたちはまたウジェを見かけ、家まで送った。へウォンが車の前に立ちはだかり、ヒジュに車から降りるようにうながし、頭からジュースを掛けた。ウジェが、ヒジュの濡れた髪に触れた。へウォンは逆上し、ヒジュにつかみかかりそうになったのをウジェが抑えた。

リサは、皮のスケッチブックを見ていた。そこに描かれている女性は母、「彼がいっとき別の女を愛してた」へウォンの言葉が駆け巡る、赤いマジックでスケッチ画を塗りたくった。


「偶然会った」とウジェは言ったが「偶然ばかりね。陰であわないで、私たちを引き裂く気かも」と警戒するへウォン。何が心配なのか理解できないウジェだが、寝室に行ったへウォンに謝り抱きしめた。しかし彼女は辛くなるばかりだった。


リサがアトリエで「個展で会ったおじさん、誰かを描くのはその人を愛しているからだと言ってた。ヒース、ママが絵を描きにいった丘に咲いていたよね、あのおじさんがいた」驚くヒジュ。「パパよ」と否定したが、リサは「またパパに聞く」と出て行った。

翌日、ヒジュはウジェのアトリエに行き「リサに何を話したの?」と聞いた。「ヒース、花の名前を教えただけです」と彼は答えた。


へウォンは、ギャラリーで、キュレーター契約のサインをした。

ヒジュは、ギャラリーの代表から、ウジェとのコラボの話を持ちかけられた。大きな展示会に選ばれ、世界が注目するコラボになる、ヒジュにもチャンスだとの提案だった。

帰り際、へウォンがギャラリーで働くことになったと聞いた。


ウジェのアトリエにへウォンが来た。「式を挙げよう。人をたくさん呼んで、夫婦だってことを知らせたい」とへウォンは言ったが、全然乗り気でないウジェ。


ヒョンソンがソヌを家に呼んでいた。ホスが絵を描いている、才能がある、と二人は話していた。そこにヒジュが帰ってきた。夫はソヌに、スポーツリハビリを学びたいと言っていたが、アメリカで研修を受け病院直属のセンターの運営をしたらどうかと提案した。

リサは、ジュヨンに泊めてくれと彼女の家に行った。自分の家とは全く違う煩雑な家。ジュヨンはスマホで2人の様子を撮影。寝ているはずのイルソン(ジュヨンの父)が突然、罵声を発し、リサは怖くなり家に戻った。

ソヌを送って歩きながら、ヒジュは、夫がウジェに病院を変わるように言ったことを聞き、怯えた。


ウジェは、自分のメールのアカウントを復元し、過去の通信をチェックした。翌日、警察に行き、へウォンから2014年7月に自分の捜索願が出され、アイルランドの韓国大使館が1ヶ月後に発見したことを知った。

ウジェは、ヒョンソンをテリム学園に訪ねた。アイルランドで事故に遭った時、病院に運び、入院費の援助をテリム財団に頼んでくれた人物 ”チェ・ジュニョン”について調べてほしいと頼んた。一応調べてみる、とヒョンソンは答え、転院先を紹介しましょうか?と言ったが、転院はしないとウジェは答えて帰った。

一方、ヒジュも学校を訪問して、事務長から、へウォンは解雇ではなく退職したことを知らされた。夫が、へウォンの為に他校への推薦状を出した、と。

ヒジュは、テリム・ギャラリー予定地に来て、立ち入り禁止のビルの屋上に上がって行った。ウジェも同じ場所に来た。屋上に立っているヒジュに気づき、下から彼女を見上げた。


教会にいたへウォンは、位置確認アプリで、ウジェの居場所を調べていた。

ソヌが来てへウォンに話しかけた。その時、また謎の女性が現れた。二人は懺悔室に入った。へウォンが出た後、ソヌに近寄った女性は「親しくなったの?知ってるの?あなたが人殺しだと」と言った、固まるソヌ。


夕食時、ウジェはへウォンに「俺は何も言わずに去った?どうして?」と聞いた。「私も知りたい。別人になって戻ってきたから、説明もしてもらえない、記憶はいつ戻るの?」と反対にへウォンが聞いた。


ギャラリーで、代表、ウジェ、ヒジュはコラボ企画の件で会議をした。へウォンが代表に来客を知らせに来て、ついでに「結婚式をあげたいので、1日ギャリーを借りることができるか」と聞き「展示がない日ならいつでも」と了承を得た。

「おめでとう、今度は幸せになって」と言うヒジュ。「変な言い方、以前は僕たちは不幸だったとでも?」とウジェが反応した。

その時、へウォンに電話。お祖父さんが怪我を。へウォンは運転しながら、前の祖父の怪我が、2人を会わせるきっかけになったことを思い出し怒りの感情に支配された。

祖父は大丈夫そうだったが、ウジェを見て、スコップで彼を叩いた。事故に遭って記憶喪失だったと初めて知った。「今度は式をあげ新婚旅行もする」と言うへウォン。彼女の苦しみを知っている祖父は不安が消えない。

二人で祖父の家に泊まる。「新婚旅行はモハーの断崖へ。高い崖に立ったら先輩は誰のことが思い浮かびそう?」と言いながら眠るへウォン。

夜明け、ウジェは一人で帰って行った。そして、立ち入り禁止のテリムギャラリー予定地の屋上に上がった。数日前にヒジェを見かけた屋上へ ーー断崖、波が砕ける音、記憶のかけらが蘇るーー

雨が降り始めた、帰ろうと振り返り小さな階段を踏み外した、ヒジュがいて彼を抱きかかえた、見つめ合う二人、、。

第8話 もう一度ここから

1日前、ヒジュとヒョンソンは『青少年舞踏コンクール』に出場したリサを観にいった。ジュヨンが撮影していた。しかし途中で転倒し、リサはそのままどこかに行ってしまった。ヒジュが電話したが、携帯はリサのバッグの中に、そして、そこに皮のスケッチブックを発見した。激しく動揺するヒジュ。捜しに行った夫から、リサはジュヨンと一緒にいると連絡が入る。

翌朝、ヒジュはウジェと屋上で会ったのだ。ーー全力で逃げたはずなのに戻ってしまったーー

雨に濡れ、喫茶店に入った二人。「今回も偶然?」と聞くヒジュに「違うかもしれません。先生に会えるかもしれないと思ってた」と言うウジェ。「顔を合わせるのは仕事の時だけに」とヒジュは言い去った。

リサは学校でヒョンソンと話していた。「一度だけの失敗だ」と慰める父。そこにまだ濡れたままヒジュが入ってきて「リサ、ママにとってあなたはかけがえのない子よ」と抱きしめた。


祖父の家で目覚めたへウォン。ウジェが黙って朝早く発ったと知り、位置確認をしジュヨンにメール。

祖父のご飯を美味しそうに食べているところに、ジュヨンから、ヒジュとウジェが一緒にいる写真が届いた。顔色が変わったへウォンを見て、彼女が入水自殺をしようとしたことを思い出す祖父、、。


ヒジュは、学校の理事長室のソファで目覚めた。電話の呼び出し音、理事長の机の引き出しから鳴っていた。夫のヒョンソンが戻ってきて、仕事のための携帯だと出して見せた。

ヒジュは釣り場のドンミに会いに行き、彼女の元彼に、夫のもう1台の携帯を調べてもらうように頼んだ。


家に戻ったへウォン。「黙って消えないで。また逃げたかと」とウジェに言った。祖父との会話を思い出す。「しがみついても、何も役に立たないのが未練だ。捨てたら楽になる」と言う祖父に「捨てられない。私が捨てられたから」とへウォン。


ヒジュの展示会が終わり作品が搬出されていた。全ての作品が売れたようである。

代表、ヒジュ、ウジェが打ち合わせをしていた。代表は、新人芸術家のために協力をありがとう、とヒジュに礼を言った。

ヒジュは、アイルランドでの生活を思い出していた。

ウジェが、自分は若いからまだチャンスはあると、ヒジュが絵を描けるように献身的にサポートしてくれた日々を。ホスの世話をし、英語が聞き取れないヒジュの為に、彼は英語の解説を徹夜で翻訳してくれたのだ。

ヒジュとウジェは、代表と一緒にウ先生に会いに行った。

代表とウ先生の打合中、二人は離れて会場を見ていた。ウジェは、ヒジュの姿をスケッチしていた。

帰り、へウォンが二人を迎えにきた。


ビリヤード場。

ヒョンソンたちが「立ち退き最終通知」の貼り紙をしていた。そこにイルソン(ジュヨンの父)がビリヤードのキューを持ち現れ、追い返そうした。ヒョンソンが彼と対峙した。ジュヨンが戻ってきた。イルソンはヒョンソンに襲い掛かった。

ジュヨンから、へウォンに電話が。

ヒジュが病院に駆けつけると、ヒョンソンは左の額の手当をしていた。イ弁護士と夫との会話から、立退の件で、怪我をしたことを知る。

一方、へウォンは、拘置所に入れられたインソルに会っていた。「相手がこちらに向かってきた。諦めないようにと言ったのは先生なのに、立退の告知が来た」とへウォンを責めていた。泣いているジュヨン。

外で待っていたウジェは、車の後ろの座席に、ヒジュのバッグを見つけ取り出した。

へウォンとジュヨンが出てきた。「彼女を家に連れて行ってあげて、僕はアトリエにいる」と彼は言った。

ウジェは、アトリエからヒジュに電話をするが通じなかった。ヒジュのバックが倒れ、中からスケッチブックが、中を見るウジェ。

ヒジュに管理人室から来客の電話が。ウジェが忘れたバッグを持ってきていた。偶然見たと言って皮のスケッチブックを出し「僕が描いたものですか?」と尋ねた。「まさか」とそれを奪うヒジュ。ミンソが二人を見ていた。

スケッチブックをアトリエの暖炉に入れ、再び燃やすヒジュ。

その頃、ヒョンソンの携帯に、来客があったとウジェの動画が届いた。


アトリエでは、へウォンがウジェを待っていた。どこにいたの?と聞かれ、ヒジュにバッグを届けに行ったと答えた。へウォンは「先輩はこれを書くだけでいいい」と結婚式の”新郎の誓い”を書くカードを渡した。式に乗り気でないウジェは「時間をくれ」と言ったが「私は十分待った、今度は私に合わせて」と出て行った。


翌日、ヒョンソンの入院先の病院にへウォンがきて「昨日の件、和解に応じてほしい」と頼んだ。そこに、二人の間を疑っている義母がきて、言い争いに。ヒジュが現れ、へウォンの左頬を叩き、へウォンがヒジュをバッグで殴った、、そこにウジェが現れ、ヒジュたちに謝った。「謝らないで!」と興奮するへウォンを抱きしめ押さえるウジェ。

ドンミから「2台目の携帯の履歴は海外の番号ばかり」との連絡がヒジュに入った。


「たかが男一人に人生を諦めるバカ、と言われた」へウォンは、苦しい胸の内をバーのマスターに話した。「他人にはたかが男1人でも、私には友人であり愛する人、世界や宇宙でもある」と。

バーにへウォンの母がきた。「結婚式をする、新しいドレスを作ればいい」と母に言った。


ヒジュとミンソがドレスの採寸をしている店に、へウォンが母親を連れて行きた。「ヒジュさんのお気に入りの店だとか。特別の日のために、私もドレスを作りに来た」と言った。

ミンソが「特別の日って?」と振り返った時、左腕にアザが見えた。

結婚式の招待状をヒジュに渡すへウォン。

アトリエにきたドンミが、へウォンが釣り場に式の案内状を届けに来たと言い、全てを守りたかったら、気をつけるようにとヒジュに警告した。


へウォンが、訴状を用意してヒョンソンを訪問した。ビリヤード場は学校の敷地外だと主張する、負ければ控訴して時間を稼ぐと。補償金を増やすと譲るヒョンソンに、ジュヨンの為にまず和解を、と要求した。

そしてヒジュさんに、先輩との共同プロジェクトを引き受けてくれて感謝していると伝えてと、伝言した。

その事を知らなかったヒョンソンは、ギャラリーの代表を認めていない評論家に、ウジェについて批判的な記事を書くように手を回した。

その記事について、ギャラリーでは、代表とヒジェたちが話し合っていた。ヒジュは「私たちに嫉妬して批判している。創作の経験がないから決めつけたように書く」と言い、全員が納得。そこにウジェが入ってきた。

強い風でウジェのアトリエの木が倒れ窓が壊れた。連絡を受けたウジェをヒジュが送った。「アトリエは父が残してくれた、木が折れた時、父が泣いたので、同じ場所に同じ木を植えた」と話した。ヒジュはその「うるしの木」について話した。じっと見つめるウジェ。ヒジュは過去にも同じように見つめられたことを思い出す。「美しさは変わるだけで消えはしない」と彼は言ったのだ。

帰るヒジュに「批評家の話、先生の言葉で楽になった、味方のように感じた」と言った。彼は聞いていたのだった。


へウォンはウジェの薬を用意した。それを見て、病院からの指示と違うことに気づくウジェ。

ヒジュは、夫の2台目の携帯の通話記録を調べ、1件ずつ電話を掛けていた。”スライゴ病院” に繋がった。夫は、2018年3月16日に病院に電話をしていた。アイルランドに夫が到着した日、そしてその日、身元不明の男性が交通事故患者として搬送され、入院費はテリム財団が支払った、、。

ーー生き地獄とは何か、私の地獄は大切な人を信じられないことーー


ギャラリーの休館日、中庭で、へウォンとウジェの結婚式の準備が整っていた。祖父は美しいドレス姿のへウォンを見て喜んだ。

ウジェは、まだ新郎の誓いを書いていない。

ヒジュは、ギャラリーの2階から下の様子を見ていた。夫のヒョンソンが現れたことに驚愕する。

へウォンは、2階にいるヒジュを見つけうすら笑いを浮かべた。

着替えたウジェ、外を見て、2階に目をやりヒジュを見つけた、何かを思い出したようなウジェ、歩き出そうとした彼女をつかまえ、二人はもつれながら、外から見えない階段へ、激しくキスをした。

第7話8話 感 想

ウジェは、ヒジュに惹かれている。彼の記憶はまだ戻っていないようだが、記憶喪失であろうとなかろうと、彼はヒジュに惹かれてしまうのだろう。

ヒジュにとっては ”全力で逃げたはずなのに戻ってしまった” 、その通りなのだろう。

しかし、ヒジュは昔の彼女ではない。画家として成功し地位も名声も得た。”テリム・ギャラリー”を成功させるという野心もある。

優しく、いつでも自分の味方の夫、経済的にも何不自由ない生活。

しかし、今やその生活は砂上の城のような危うさ、、。

ホスは夫の子供ではないと言う大きすぎる秘密を抱え、思春期の娘リサは、ウジェとの関係を怪しんでいる。

夫のヒョンソンの大きな秘密(彼が交通事故を起こし、ウジェを轢いたのだろう)に、ヒジュは気づいた気配、、。

このような危うい状況でも、ウジェと再会した彼女は、彼への気持ちを抑えることができない。

”ヒジュ”を演じるコ・ヒョンジョンさん、このドラマで初めて見ました。きれいですね。たくさんめんを持つ複雑な ”ヒジュ” という女性を見事に表現している思います。義母にきつく当たられ、弱々しく見せているが、決して弱くない、やり方を知っていて目的をげるしたたかさがある。芸術家としての才能があり、批評眼も持っている。ウジェが惹かれるのがわかる、と思わせるミステリアスな魅力を感じます。


一方へウォン、4話ぐらいまでは、緻密に計画して、満をしてヒジュの前に現れ、冷静に彼女を追い詰めていくのだろうと想像していた。

しかし、段々と焦りが見えてくる。執拗にヒジュに絡むが、それほど優位に立ててはいない。

特に、ウジェがヒジュに再会してからは冷静ではいられない。記憶喪失でも、またヒジュに惹かれて始めている彼が目の前にいるから。へウォンは「愛する人が別の人、それも同じ人を再び愛する」という地獄の苦しみをまた味わっている、、キツすぎるでしょう。

結婚式をし、ウジェに誓いの言葉を言わせて縛り付けようとしても、彼の気持ちを止めることはできない。結婚式で花嫁が、”自分の不幸を見せつけたかった” と思うなんて悲しすぎです。

へウォンのウジェへの気持ちは、もう愛ではなく、執着ですね。執着は誰も幸せにしない。彼女も幸せになりたいはずなのに。彼女は、あの人たちにも苦しんでほしい、と言うが、また自分が一番苦しんでいるように見えます。出口はあるのだろうか?


ウジェだけが、昔も今も、ヒジュの社会的な背景(既婚、有名な画家など)とは無縁に、純粋に彼女に惹かれているのかもしれない。「美しさは変わるだけで消えない」から。

次回は、ウジェの記憶が戻りそうです。

お読みいただきありがとうございました。

Drama
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