『あなたに似た人 9話10話』あらすじと感想【絵を見れば、描き手の感情が分かる】*ネタバレあり

『あなたに似た人』9話10話のあらすじと感想を書きます。

*ネタバレあり

7話8話のあらすじは以下でまとめています。

第9話 風がなくても揺れる

結婚式の日、ウジェとヒジュは、階段に隠れて激しくキスを交わした。ヒジュは動揺しながら「会わなかったことにして、式に戻って」と言って去った。

式場に新郎のウジェが現れ、二人で誓いの言葉を。

ウジェの番、「暗闇でさまよっていた時、あなたが導いてくれました。その道が地獄のような苦しみだらけの道でも、あなたと共に、、」ここで止まり続けることができない。「あなたと共に歩むことを誓います」とへウォンが続けた。


動揺して運転したヒジュは事故を起こし、釣り場のドンミに迎えに来てもらった。

「逃げてきた。(結婚式で)何かをやらかしそうで。過ぎたと思ったのに違ってたの。キスをした」とドンミに話した。「バカな事を。もしかして、ヒョンソンさんが浮気をしてその腹いせ?」「浮気の方がまし。ヒョンソンさんは、私が浮気したこと知っているかもしれない」と不安を口にする。「絶対に違う、男は浮気した妻をこんなに気遣ったりしない」と強く否定するドンミ。ヒョンソンから電話があり迎えに来ると。


式の後のパーティーが ”定食屋兼バー”で 行われていた。忙しいへウォン。浮かない顔のウジェ、外に出て、ヒジュに電話していた。ソヌが追ってきて「戻って」と言われた。

へウォンのお祖父さん、左手でグラスを持とうとするが、手が震えていた。

家に戻ったへウォンとウジェ。「誓いのことば言えなかった?」と聞くへウォンに「重かった」とウジェ。


翌日、ヒジュはテリム病院で検査を受けた。ソヌに会い「昨日、ギャラリーに行った?リサを見たから、姉さんもいたのかな」と聞かれた。

リサは学校でジュヨンの携帯を取り上げると、結婚式のビデオをチェックした。「これで全部?」と確認して、突然泣き出した。リサは、ヒジュとウジェがキスしているのを見たのだった(その映像はなかった)。泣きながら、スカートの上から鉛筆で自分の右腿を刺した。

ヒジュはギャラリーに来て、へウォンに「リサまで招待したの?うちの夫と何をたくらんでいるの?」と問い詰めた。「リサは呼んでいない。何を知っているのかアン理事に聞いてください、勇気があれば」とへウォン。

テリム病院理事室。イ弁護士が、理事長(義母)に、へウォンがテリム学園相手に訴訟を起こす事を報告した。理事長は ”ソ・ウジェとヒジョンの関係”を調べるように弁護士に指示した。


へウォンがヒョンソンをテリム・ギャラリー予定地の広間に呼び出した。「建物が3回も火事になった。また起きる」と警告。

「ヒジュさんも結婚式に来てたのね?新郎と逃げてたかも?でも、今はもう ”泥棒だ、捕まえて” と叫ぶことができます。私が何を知っているのか気にしてる。事故の原因、先輩とアン理事の関係言ってないんですね」

「あれは不慮の事故だと言ったはず。泥酔して車道にいた人が悪い。治療も十分した。身元が分かるものがなかっただけ」と言うヒョンソン。「前回も同じ事を、セリフのように。隠し事をしているならウソつきと同じです」とへウォンは言った。


ヒジュは、ヒョンソンの弁護士を呼び出した。

「理事と行った出張先での不慮の事故。速度を守っていた。被害者は泥酔状態でIDもなかったため家族が現れるまで理事が治療費の援助をした。法的に心配はない」と彼は言った。


ヒジュとウジェは、合同プロジェクトの打合せの前に、ウジェのアトリエで会った。

「昨日の件は、ただのハプニングだった。へウォンさんには秘密に。傷つけてはいけない。前にも捨てたから、また裏切られたらへウォンは死ぬ。絶対に言わないでください。幸せになってください」と言い、ヒジュは去った。


ヒジュはヒョンソンとアトリエで話した。

「事故の事を話してくれてたら、(ウジェとの)プロジェクトを断っていた。終われば会うことはない。あなたを信じたい。私たちの結婚、お義母様に猛反対されたわね、よく諦めなかったわね」とヒジュ。「生まれて初めて母さんに逆らった。正解だったよ。リサが武器だった」とヒョンソン。(ヒジュが既にリサを妊娠していた)

リサは、誰にも言えない母の秘密を知ってしまい、苦しくやり場がない。


へウォンは、ウジェに”モハーの断崖”の写真を見せた。記憶のかけらが蘇り動揺するウジェ。

「僕が戻ったのはいいことなのか?」と尋ねる。「戻ったわけではない。私が見つけたの。記憶が戻ってほしい」と彼女は言った。


翌日、ヒジュは、リサの右腿の傷に気づき問い詰めるが、リサは、自分の不注意というだけ。

へウォンはイ弁護士と拘置所にいるイルソンと面会。弁護士が「これが最大の補償額」と同意書を見せた。へウォンがイルソンにサインするよう合図した。


へウォンは、ウジェの薬を病院に取りに行った帰り、偶然ソヌと会い一緒に食事を。彼女が「焼酎を飲みたい、代わりに帰り運転を?」と聞くと、彼は「運転はしない。ある人から禁じられている」と強く言った。


翌日、へウォンの仕事中にお祖父さんから電話。「大きな病院で検査を受けるように言われた。食べ物を届けに来た」と。「バス停に迎えに行く」と言って電話を切るが、仕事が忙しく時間に間に合わない。代わりにウジェに頼もうと連絡したが、電波が悪くて通じない。

その頃、ヒジュは、プロジェクトの会場の下見に来ていた。そこにウジェが入ってきた。ウジェは、ヒジュの事を思い出した。「ウソをつきましたね。僕がチョン先生を嫌っていたと。嫌っていたのではなく、好きだったんです」

第10話 取り戻せないもの

バス停で待ち続け意識不明になったお祖父さん、へウォンが病院に運んだが、帰らぬ人となってしまった。やっと病院に来たウジェがヒジュと会っていた事を知り、気が狂ったように彼をなじった。

ヒジュはギャラリーの代表と弔問に来た。慰めようとへウォンに話しかけたが、彼女は気を悪くした。「不愉快にさせた、ごめん」と謝ると「今更?謝る資格はない。私が弱っている時に、こんな簡単な謝罪で済むとでも?絶対許さない。これからも顔を合わせ、どこまでも追いかける。生き地獄になるはず」と言って去った。言葉も出ず立ち尽くすヒジュ。

へウォンは、斎場にいるウジェにも「帰って」と冷たく言い、彼女を慰めよう差し出す手を払いのけた。


へウォンは祖父の家に戻り、彼女に届けようとしてくれた”干し柿”を食べ泣きむせった。

祖父が母のために育てていたモヤシでスープを作り、母に食べさせながら「お祖父ちゃんは、母さんが私を産んだことだけで十分に親孝行してくれたと何度も言ってた」と言った。

へウォンは、外で火を焚き、緑のコートを焼いた。

ウジェはアトリエで作品を制作しながら、ヒジュのことばかり考えていた。彼の記憶は断片的にしか戻っていないが、思うのは彼女のことばかり、、。


ヒョンソンがヒジュの為に新車を用意した。イ弁護士が、イルソンが釈放されると彼に伝えた。立退は?の問いに、問題ないと弁護士は答えた。

ヒョンソンは、ウジェのアトリエの外に車を止めて中の様子を見ていた。ウジェは夜になってもまだ作業していた。しばらくして車は去ったが、ウジェは車に気づいていた。


ヒジュは、ギャラリーの打合せに行った時、へウォンから話しかけられた。

「理事はもうお元気?誘惑する気はないから心配なく。大切な人を奪われる痛みを分かってほしいけど、夫ではなさそう」とヒジュに食ってかかる。「面倒な人ね、なぜソ・ウジェを連れて私の前に現れたの?目的は何?」と言うと「少なくとも私と同じ痛みをヒジュさんも感じるはず」と答えた。


ウジェは大学に行き、昔のへウォンを知っている後輩に会ったが、新しい情報はなかった。へウォンが素直で明るかった頃の記憶が蘇った。へウォンが現れ5日ぶりの再会。へウォンに昔の面影はない。2人でアトリエに行った。

「結婚式を挙げたのは、先輩に手錠をかけるため。私の夫だと認識させたの。先輩が他の人を思っても私は手放さないから」

「分かってる」とウジェ。否定しないことに腹を立てたへウォンは「そう」と言い、彼の製作中の作品を倒して壊した。「壊れたから諦めて。人生は壊れても耐えるしかない、物は作り直せる」

「俺のせいでお前の人生は壊れた。でも俺を手放さない。俺はどうすべきか教えてくれないか?窒息しそうだ」と胸の内を吐露した。

「そう、たった数ヶ月で?私は数年もよ。何が知りたい?先輩が急にいなくなった、これが全てよ。私たちが失ったものがわかる?二度と取り戻せないものよ!」とへウォンは叫び去った。


ヒョンソンの書斎。パブのコースターを眺め、回想していた。アイルランドのスライゴで、ソ・ウジェから ”アイリッシュ・バーで待っている” の伝言を受け取り、彼に会いに行ったことを。


へウォンは以前住んでいた家に来た。そこに母がいた。母はへウォンの肌の手入れをしながら「もう一つ親孝行した、父親より早く死ななかった。あなたも2つは守るのよ、いい子を産んで、私より長く生きる」とへウォンに言った。夢にうなされて目覚めたへウォンは「ごめんね、2つとも守れないかも」と寝ている母に呟いた。


へウォンは、ジュヨンを呼び出し、屋台でご飯を食べさせた。リサの様子が変だと聞き、彼女はリサにテキストした。

「他の女が好きな男となぜ結婚したんですか?」と返すリサ。「恋に落ちるのは簡単、でも別れる時は悩む」「相手の女のことは?」「見た。絵でね。先輩の描いた絵を見れば、描き手の感情が分かるの」


テリム病院で、ウジェはソヌにリハビリを受けた。ソヌから「へウォンさんはリウマチで筋痛症もあり体全体が痛いはず、次は連れてきてください」と言われ驚いた、礼を言って帰った。

オクス(例の女性)が来て、ソヌに「ボランティア募集」の紙を渡し「悪人は放っておくと悪くなるばかり。あなたは息絶えるまでいい人になる努力をするのよ。食事を」と静かに高圧的に誘った。


リサは皮のスケッチブックを探したが見つからない。アトリエに来ると ”父と母と幼いリサ” がヒースの丘で撮った写真が立てかけてあった。ヒジュが来て「変なことを言うから探したの」と。リサは「描くの?描いて。ママがどんな気持ちで描くのか気になる」と言い出て行った。


定食屋兼バーのカウンター。

マスターが、ウオッカを一杯ついでへウォンに渡した。瓶を見せるとお祖父さんの干し柿が入っていた。「柔らかい味でしょ?」と言い、彼は身の上話をした。「妻が土地詐欺で全財産を失くし、気に病み癌で倒れ死んだ。詐欺師を捕まえたが ”騙される方も悪いと” 咎められなかった。罪悪感とつらさからいい思い出まで消し去った」と。「お願いだ、悲しめる時に悲しんで、いい思い出を大切にしよう」と穏やかにへウォンを慰めた。


へウォンが店を出ると、ウジェが待っていた。彼女の携帯を持ち、彼の位置アプリを見せた。「つらいだろう。俺に人生を壊されて。どう埋め合わせをすべきか考えてる、帰ろう」と優しく言った。

翌日、ウジェはたくさん食べ物を作り、へウォンに「しばらくアトリエにこもって作業する」と半分は冷蔵庫に、残り半分をバッグに入れた。「親切なふりして出て行くのは卑怯」と言うへウォンに「作業のため少し空けるだけ。頑張りたい。いつでも居場所を確認しろ」と言って出て行った。


ヒジュは新車で、ホスと家政婦さんを連れ、誕生日パーティーの引き出物を選びに行った。

ホスは店の上のカフェで家政婦さんと食事を。彼女が席を外した時、へウォンが、ホスの隣に座った。「おばさんも誕生日パーティーに来る?金曜日」とホスが言い「行っていい?」と聞くと頷いた。ホス7歳の誕生日パーティー。


ビリヤード場。イルソンが戻り、相変わらず飲んだくれていた。

その時、ドアが無理やり壊されて、武装した数人の男たちが部屋に入ってきて物を壊し始めた。


パーティー当日。

業者に依頼したデコレーション、招待した子供たち、母親たちが集まり、盛大に始まろうとしていた。その時ヒジュはへウォンの姿を見て、胸騒ぎを覚えた。

幼稚園のバスが着き、ホスは門の前にいたドラキュラの仮面を被った人に向かって走った。ヒョンソンが電話で確認すると「迎えの方が来ています」と先生は答えた。

パーティー会場にヒョンソンが来た。「ホスは?」と聞くヒジュに「迎えが来たと聞いた」と。部屋から飛び出し、ホスを必死で探すヒジュ。

ヘウォンから電話「誕生日パーティーに招待されてないから、プレゼントを送ろうかと」

「教えて、ホスはどこ?私が悪かった。重大な過ちを犯したとしても、子供に手を出すのは間違いよ。許して、ちゃんと謝るからホスを。へウォン、どこにいるの?すぐにホスを連れてきて、じゃないと殺しに行くわ、ホスを返して、、、」家の前で気が狂ったように電話に叫んでいた。

第9話10話 感 想

ウジェと結婚式を挙げても、全然幸せではないへウォンに、祖父の突然の死という悲劇が襲いかかった。へウォンを愛し、彼女の幸福を心から願っていた祖父の死、、。

バーのマスターが、へウォンの辛さに寄り添って、心から彼女を慰めてくれた。一人でもへウォンの味方がいて良かったと思う。

ソヌに付きまとうオクス、気味が悪いです。ソヌは、交通事故で、彼女の息子を死なせてしまったのだろうか?経緯はこれから判明するだろうが、法的に罰せられた方が楽のでは?と思ってしまいます。

ヒョンソンは、事故の前に、ウジェにアイルランドで会っていたのだ。不慮の事故ではなく、故意だったと言うことか?

リサが、ヒジュに「描いて。ママがどんな絵を描くかみたい」と言ったのは興味深い。その絵は描かれるのだろうか?

ウジェ、感情的に接するへウォンを持て余しながらも、彼女の辛さを理解しようと努力している。彼にとっては、今が芸術家として世に出ることができるかどうか踏ん張りどころである。「頑張りたい」と淡々と言ってアトリエに向かったのは良かった。

へウォンは、復讐モンスターと化しているようで、、。

ウジェには「先輩が私を壊した。先輩に手錠をかけた、手放さない」と叫び、優しくされても素直に受け取ることができず、いつも攻撃的。

ヒジュには「生き地獄になるでしょう」「謝る資格はもうない」「私と同じ痛みを感じるはず」と、呪いの言葉を発している。

言葉は、言った本人に返ってくると聞いたことがあるが、まさにへウォンは自分で自分を追い詰めている、、。

一方ヒジュ、交通事故を起こしても、夫からすぐ高級な新車が用意され、7歳の息子の誕生日パーティに引き出物を用意するような環境にいる。夫のヒョンソンはどんな時も彼女の味方だが、、。

全てを持っているからこそ、それを失うかもしれないという恐怖心にさいなまれている。

そして、今、ホスがへウォンに誘拐されるという最悪の事態に、、。

緊迫の事態はどうなっていくのでしょうか?

お読みいただきありがとうございました。

11話のあらすじは以下でまとめています。

Drama
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