『魅惑の人』5話・6話・7話・8話のあらすじと感想 *ネタバレあり

出典:Netflix

『魅惑の人』すごく面白くなってきました。5話・6話・7話・8話のあらすじと感想を紹介します。

*ネタバレあり

「魅惑の人」4話までのあらすじと感想 こちらをご参照ください。

「魅惑の人」第9話・第10話・第11話・第12話あらすじと感想 こちらをご参照ください。

「魅惑の人」第13話・第14話・第15話・第16話(最終回 こちらを参照ください。

「魅惑の人」第5話 あらすじと感想

少し時間が遡る

カン・ヒスは、追手に背中を切られ川に流されたが、命を取り留めた。

彼女は、キム・ジェナム(父が領議政として前王様に仕えていた時の盟友、官を辞して都を離れた人物)の家に引き取られていた。

都では、王宮の内外で別軍職の監察が厳しくなっていた。後宮のイン嬪が懐妊を望み、王宮に祈祷師を招き入れたのが発覚したから。王様は王妃や後宮を訪ねず、トン尚宮を寵愛していた。

そして、王様は映翠亭で、トクソン君と日常的に碁を打っていた。

間者として清に捕まっていたチュ・ダラは生き延び、今は、トクソン君の屋敷に出入りし、カン・ヒスに情報を送っていた。

トクソン君の屋敷では、王様と囲碁をさせるために、棋客を集め詰碁をさせていた。

ヒスは王様に近づくために、トクソン君の棋客になることを望んでいた。キム・ジェナムのはからいでそれが叶い、彼女は都に向かっていた。

都では、同副承旨トンブスンジが、”先王が植えた桃の木を枯らさないこと”という王命を果たせず、また免職になった。


王様が映翠亭でトクソン君と碁を打っている時、”清の次の皇帝が決まった”という手紙が届いた。「睿親王が幼い甥に清の次の帝位を譲った」と王様がトクソン君に話した時、彼は不注意にも「賢明な選択、道理には逆らえぬものです」と言った。すぐに自分の大失言に気づいたが、王様は「兄弟ではなく子が後を継ぐのが道理、余はその道理を忘れておった」と。トクソン君は王様に平身低頭に謝ったが、、。

その夜、トクソン君は何者かに殺された。

この急逝で、ヒスの3年かけて築いた計画は崩れた。


朝廷では、”三ファン” が力を持っていた。”三ファン”とは、領府事パク・ジョンファン府院君オ・ウックァン兵軍判書になったミン・ジファンのことである。

王様は、三ファンの進言で、キム・ミョンハを都に戻し、義州判官の職を解いたが、免職はせず、同副承旨を任じた。”桃の木を生き返らる”のが、彼の使命である。

王様は「棋待令キデリョンを募る。余の求めに応じて映翠亭に駆けつけ、碁を打つ官職。身分や年齢を問わぬが、国の禄を食む者は応試できぬ。国中に周知させよ」と命令した。


カン・ヒスは「棋待令」のことを知り、応募することにした。チュ・ダラが協力を申し出た。

応募者によるトーナメント戦が始まった。審査員の一人として、ミン・サンヒョがいた。彼は、ヒスを見て、3年前に賭碁で自分が勝った(と誤解している)相手だと気づいた。彼はヒスを呼び止め、3年前の碁盤と碁石を差し出せと言った。ヒスは棋待令が決まったら約束を果たすと言った。

サンヒョは、係の者に、カン・モンウの後ろ盾を聞いてたが、彼らは知らなかった。

彼は、キム・ミョンハに「カン・モクハ、3年前の賭碁師だ」と教えた。ミョンハはヒスが生きていたことに驚いた。


その夜、王様はトン尚宮に、今日の勝者の名前を読み上げさせた。「カン・モンウ」の名を聞き、動揺した。


翌日、対局場で、ミョンハはヒスと会った。

ヒス(モンウ)は順調に勝ち続けたが、次の対戦の相手の札がなかった。

その時、王様が会場に現れた。

王様はヒスに「面をあげよ」と言って名前を聞いた。「カン・モンウ」とヒスは答えた。

人数が足りず、モンウと対局する相手がいないと知った王様は、まだ辞令を受け取っていないキム・ミョンハに対局を命じた。

ミョンハが「私の負けだ」と言い、終わった。王様が”地の計算をやる”と、碁盤の前に来て数え始めた。

「同副承旨がこれを守ろうと石を捨てずに生かしたのが敗着だ。死にかけた石は死なせる方がマシだ」と王様が言うと、モンウは「同副承旨がここを強化したならば、私が負けたはず。死に石も生かせるもの」と反論した。

「キムの力ではお前に勝てなかった。どうせ負けるのになぜあがいたのだ」と王様が言うと

「どうせ死ぬのに、王様はなぜ天を仰ぐのですか」とモンウ、、、

「余が王の威厳を守るにはお前の舌を抜くよう命じねばならぬ、最後に言いたいことは?」と問う王に

「碁は2人で打つもので、対局中は石でのみで対話する。私を重罪人扱いするならば、棋待令になる者は、王様におもねる傀儡を選ばねばならない」とモンウは言った。

「恐れも知らず、、気に入った。罪を逃れる術は、必ず棋待令になれ」と王様は言った。

王様は帰り大妃殿に寄った。大妃、妃と後宮たちが迎えた。王様は上機嫌で

「棋待令を選ぶ場に行き、意にかなう者がいました。カン・モンウ」と言うと、大妃の顔色が曇った。


王様の期待通り、カン・モンウが勝ち抜き、棋待令になった。

モンウは早速、映翠亭に入った。

碁盤があり、石が1つ置かれていた。モンウが石を置こうとすると王様が隣の部屋から出てきた。

「3年前にお前は死んだと聞いたが」と聞く王様に「死にかけたが、九死に一生を得ました」と、モンウは答えた。

「何故に戻ってきた。余はお前のことを全て覚えておる。仕返しに来たのだろう、余を殺すつもりでは?」と王はモンウを睨みつけた。

感 想

3年の月日が流れ、王様になったイ・インには、チナン大君の面影は全くありません。

先王の顧命をあざむいて、自分が王の座についたことへの負い目、”自分が正統ではない”というひがみでしょうか?

「清の睿親王が幼い甥に、次の帝位を譲った」という手紙にひどく動揺し、囲碁の先生だったトクソン君の失言が許せず、すぐに抹殺しました。

信頼できる側近も一人もいない。三ファンも頼りなく、自己の利益にしか興味がなさそうです。

王様が、キム・ミョンハに同副承旨の職を命じ、自分の近くに置くにはどんな意図があるのでしょう?

カン・モンウが、予想通り「棋待令」になりました。キム・ミョンハとの対戦後、王様に堂々と反論するモンウがカッコよかったですね。

ヒスが、”カン・モンウ”の名前で棋待令に応募したのは、もちろん、王様を揺さぶる意図があったと思いますが、心の奥底では、”モンウ”と言う名前を得た時の気持ちが残っているのかも、、。

ヒスは王様に復讐をしようとしていますが、二人の間にロマンスも生まれるのですよね?どうやってロマンスに発展していくのか、見ものです。

「魅惑の人」第6話 あらすじと感想(神回)

棋待令に選ばれたモンウは、早速 映翠亭に入った。

しかし王様から「仕返しに来たのだろう、余を殺すつもりでは?」と睨みつけられた。モンウが「私を疑いになる理由は?」と聞くと、王様は「ホンジャンを失った。彼女を助けてくれという請いを余が退けた」と。「いくら大切な友でも己の命に勝らない。気でも触れぬ限り逆心など抱きません」とモンウは強く否定したが、王様はモンウの言葉を信じない。

「碁は2人で打つもので、2人は石のみで対話すると申したな。即位後、余と対局した者たちは、皆 余の腹を探り、私服をこやそうとする者たちばかりだった。”お前の後ろ盾になろう” 、者どもがそう持ちかけてくるはずだ。権力を振るうか、財力や絶世の美女を差し向けお前を惑わすかもしれん。余の信頼を得たければ決して惑わされてはならぬ。嘘が発覚した時には、サンファの剣にてその首が飛ぶであろう」と王様はモクハを睨んだ。


モクハが外に出ると、トン内宮と御医たちが王様の薬を持って現れた。「王様に薬をお持ちするのは私の務め」と映翠亭に入りろうとしたが、サンファは「映翠亭には誰も通すなと仰せです」と断った。トン内宮は「正体不明のこの者(モンウ)が入れて、王様に仕える私がダメだと」と不満を露わにしたが、サンファは譲らなかった。


下宿に戻ったモンウは、長い緊張の1日を終えて、倒れた。気づいた時、チュ・ダラが面会に来ていた。

王様が ”後ろ盾を作ると殺す”と言ったことを聞き、「大妃と組むなという警告。大妃とパクらは、拒めぬ要求を出し、拒めは殺そうとする」と言った。モンウは「大妃と組めば、王様は私を殺す。先手を打つつもりが、王様に先手を取られた。読み直さねば」と言った。


トン内宮は王様に「映翠亭への出入りを認めてください」とお願いした。王様は認めなかったが、内宮は3年前の約束を理由に引かなかい。王様は、先王が亡くなった時、”顧命”の口裏を合わせる代わりに「今後、望みがなんであれ、聞き入れる」という約束をしたのだった。

王様は仕方なく「よかろう。但し、出入りできるのは碁を打てる者だけ。碁を打てるようになれば認める」と言った。


パク・ジョンファンは、王妃に「カン・モンウを王様がご不在の時にお呼び立てを」と提案した。


翌日、宮中でモンウは基盤を要求した。キム・ミョンハが持って来て、2人は3年ぶりに話した。

モンウは「私が戻ったのは、奸策で即位した王を引きずり下ろすため。若様にも父親の敵を討つ機会、私と意を共に」とミョンハを敵討ちに誘った。


王様は、モンウと碁を打ちながら「望みを申してみよ」と言った。モンウは賭碁しか打たないと言い「王様が勝てば私の処遇はご自由に。私が勝てばどんな望みでもご快諾を」と言った(大胆!)。王様は「よかろう」と賭けを受け入れた。

勝敗には数日かかりそうだった、王様もモンウも、十手二十手先を読もうとして進まないので。


ユ・ヒョンボが運営する賭け場で、”棋待令が誰になるか”の賭けが行われた時、セドンだけがモンウに賭けて大金を手に入れた。セドンとチュ・ダラは、一文も残さず全額を持って帰ったが、ヒョンボは、2人がモンウの手の者だと分かっていた。


ユ・ヒョンボは、オ・ウックァン府院君の尽力で、礼曹参議に昇進して朝廷に復帰した。

パク・ミョンハがヒョンボを見かけて動揺した。彼は映翠亭に向かっているモンウに会い、ユ・ヒョンボと鉢合わせしない道を案内した。

先王が植えた桃の木の前に来た。モンウは、ミョンハに先日の提案の答えを聞いたが、彼は「バカげた考え」と一蹴した。「ムンソン大君と公主様とも謁見の機会を設けます」とモンウが言うと「私を毛嫌いしている大妃様が許すはずない」と彼は信じなかった。

そこに王様が現れた。王様は、モンウが映翠亭に向かっていたと聞き、「戻って命を待て」と引き取らせた。ミョンハに、木を復活させる方法を聞いたが、「土の入れ替えか、地力の高いところに移す」という案を王様は却下、別の方法を探せと言った。


府院君オ・ウックァンの娘は王妃の中殿オ氏である。オ・ウックァンは、領府事パク・ジョンファンから、難しい頼まれ事をして王妃に面会した。

王様が留守の時に、カン・モンウを呼び出す」というお願いだった。王妃は「王様が知ったら大変なことになる」と断ろうとしたが、”これは大妃の命令だ”と気づいた

大妃がモンウの後ろ盾になりたいのだが、万が一、王様にバレた時に王妃に罪をなすりつけるため、王妃に間接的に命令したのだった。王妃は持病の頭痛が再発した。


王様が急な外出をし、大妃に知らされた。大妃は側近に「王妃に今日実行させよ」と命じた。

映翠亭に行ったモンウが碁石の蓋を開けると「昨夜王妃様の持病が悪化、大妃様が原因」と手紙が入っていた。

モンウは王妃に呼ばれた。部屋に入り挨拶すると、王妃は「真にご挨拶すべき方がおいでになる」と言った。

モンウは「大妃様がおいでになるのでは?王様は今日 故意に外出された。大妃様が私にお会いになる時を狙い、こちらに乗り込まれるはず」と申し立てた。そして「手立てがございます」と王妃に段取りを話し、急ぎの手紙を持った宮女が、ムンソン大君の元に行った。

大妃が王妃の部屋に入ってきて、モンウと対面した。

大妃は「私が、そなたの後ろ盾になってやろうか?」と言ったが、モンウは「私には手に負えぬご提案ゆえ、お取り下げを」と拒否し、大妃は「なんと傲慢な」と怒った。

その時、王様が王妃の部屋に入ってきた。

王様が大妃に「何ゆえ中宮殿にお越しに?」と聞くと、大妃は「王妃の具合が悪いと聞き見舞いに」と見え透いたウソを言った。

「モンウはなぜここにいる」と王様が聞くと、大妃がすぐに「王妃に呼ばれたのだろう」と口を挟んだ。

王様が王妃に確認すると、王妃は「はい、、ムンソン大君のことで相談が、、」としどろもどろになった。王様が「モンウが答えろ」と言った。

「王妃様は、ムンソン大君様に碁を教えられるかと私にご下問を。王様の許しがなければ不可能だと答えました」とモンウは言った。

ムンソン大君がその場に呼ばれた。

王様が大君に「王妃に基盤を要求したか?」と聞くと、大君は「はい」と答えたが、大妃は「王妃が要らぬことをした」と立腹し、王妃は(事前にモンウに指示された通り)、「私が至らぬせいです。私に罰を」と謝った。

「ムンソン大君、誠に囲碁を習いたいか?」と王様が聞くと、大君は「お許しいただけるなら、習いたいです」と答えた。「基盤は私が用意しよう、棋待令に教わるのだ」と王様が言った。


王様とモンウは映翠亭に戻った。王様が「ムンソン大君の件はお前が考えたのか?」と聞いた。

モンウは「王様と大妃さまが仕掛けた罠だと分かっていました。自分を守るために王妃様を助けたのです」と答えた。

「大妃様はお前が王妃を助けたことを許すはずもない。お前をひざまずかせ、血の涙で許しを乞わせるだろう、どう避ける?」と王様が聞くと、

モンウは「後ろ盾を作るなという王命に従うため、やむなくしたことゆえ、王様にすがるしか、、」と答えた。

「まだ私に助けを?」と王様は驚いた顔でモンウを見て、「心配するな、お前は王命に従った、私がお前を守る」と言った。


モンウが、ムンソン大君に囲碁を教える日が来た。大君は、姉のチャンニョン公主と、モンウの待つ場所にきた。キム・ミョンハも待っていた。

公主は、ミョンハを見て「従兄あに上?」と驚き懐かしがった。ミョンハは、先王と中殿キム氏(叔母)の忘れ形見に謁見し感激した。モンウは”大君と公主との謁見の場を設ける” というミョンハとの約束を果たしたのだ。

モンウはミョンハに「決心はついたか?」と再度尋ねたが、彼は「無理だ」と言った。「3年前のように私のせいで肉親を失うのが怖いんですね」とモンウが言うと、彼は「そなたをまた傷つけそうで怖いんだ」と彼女を抱きしめた。モンウが「私と意を共に?」と聞くと、彼は頷いた。

王様が抱き合っている二人を見て、言葉を失くした、、。

感 想

6話、神回です。

最初から最後まで途切れない緊張感、登場人物の思惑と心理戦、情報も多くて、すごくおもしろかったです。

まず最初の場面、映翠亭での王様とモンウのやりとりの緊張感にしびれました。

王様は、目を剥いてモンウを睨みつけ脅したり翻弄したりする、それを受けたモンウは、控えめながらも、一歩も引かない強さがあり、この場面、数回見て見惚れてしまいました。

チョ・ジョンソクさん、チナン大君の時の優しい繊細な雰囲気から、権力をもち周りの人間を威圧する怖い王様になっています。しかし3年間 退屈していた王様が、モンウと再会した懐かしさ、喜びを隠しきれない、その微妙な演技にすっかりハマってしまいました。

王様とモンウは何十手も先を読みながら対局している。現実的な局面でも、2人が何手も先を読んで競い合っていることと重なるのも面白いです。

大妃が”棋待令”の後ろ盾になろうとすることを察し、王様が仕掛けた罠(外出した)に、モンウが策を講じて、大妃の要求を退けた場面も、ほんとにスリリングでした。

そして、大妃の怒りを買ったモンウに、王様は「お前は王命に従った、私がお前を守る」と言い切りました、、、ここに愛が芽生えていると思いました。

モンウがムンソン大君に囲碁を教えることになり、キム・ミョンハは、大君と公主に謁見することができました。2人はミョンハのいとこ(従弟、従妹)です。逆賊の子として冷遇されている彼が、王室にいる身内と繋がったことは、新たな権力争いの火種になるのでは?

ミョンハは、モンウと意を共にすることを決意しました。彼はまだモンウ(ヒス)をすごーく好きですね。

5話では、王様とモンウのロマンスが生まれる余地はゼロなのでは?と思ったけど、6話ではすでに、その気配がすごく漂っています。そしてミョンハ、三角関係に発展しそうです。

ところで、登場人物の男性は、全員”髭”をたくわえています。モンウだけ髭がありませんが、これだけでも、男ではないすぐわかると思いますが😂。

他にも、トン内宮も怖そうだし、ずる賢いユ・ヒョンボが昇進して朝廷に復帰してきたし、、、色々ありそうです。

会話と心理戦がすごく面白いので、あらすじも感想もすごく長くなりました。

「魅惑の人」第7話 あらすじと感想

ミョンハは、モンウと抱き合っているのを王様に問い詰められ、「おもいがけず、大君と公主にご挨拶でき、うれしさのあまり棋待令に無礼を働きました。いかなる罰の受けます」と謝罪した。

王様は「自ら告げたゆえ、罰は下さぬ」と言った。モンウへの無礼はモンウが決めろと言われ、「多めに見ます」とモンウは答えた。

王様はモンウを映翠亭に呼び対局したが、ミョンハとのことを疑い、途中で終えた。王様は「大君は教えるに値するか?」と聞いた。モンウは「はい」と答え、「必要なものがあれば申せ」との言葉に「大君様が学べる棋譜です」と言った。

チュ・サンファは「カンとキムは3年前の事件と関わっている」と2人を警戒するように王様に進言したが、王様は「余は一度モンウを殺した。生きて戻ったゆえ、何があろうと守るつもりだ」と言った。


モンウはコ・ヒョンボの手下のマンボクに呼び止められた。

ヒョンボは、オ・ウックァン府院君を接待し「棋待令がすぐにここに来る」と上機嫌で話していたが、戻ってきたのはマンボクだけだった。彼は棋待令の言いづてを預かったと言い、「”私に指図できるのは王様のみだ。私に会いたいならそちらから会いに来い”」とモンウの言葉通りに言った。

府院君と芸者たちが笑い、ヒョンボは屈辱に顔が歪んだ。

府院君が帰った後、マンボクを痛めつけると、「3年前に死んだ賭碁師、ホンジャンの旦那です」と彼は答えた。


翌日、ヒョンボは宮中でモンウを呼び止め、「生きていたのか。王様もご存知か?」と殴ろうとした時、王様が来た。

ヒョンボは王様に「棋待令は3年前、王様が間者だと偽りを言った賭碁師です」と言ったが、王様は「余が正気なら分からぬはずはなかろう」ヒョンボの言葉を退けた。


王様はモンウを従えてムンソン大君の元に行き、棋譜を渡した。

大君は「この棋譜は亡き父上と王様の対局を記した物、私が頂いてもよろしいのでしょうか?」と問うた。王様は「お前のために持ってきたものだ」と。

大君が「王様、腕を上げたら対局していただきけますか?碁を打ちながら王様に父上の話を伺いたい」とお願いした。王様は「余と対局するには、棋待令並にならねばだめだ。どうだ?」とモンウに聞いた。モンウは「大君様が精進なされば、私を超える達人になられるはず」と答えたので、王様は、大君と対局を約束した。

大君は「もう一つお願いが。御陵への行幸にお供させてください。子の務めとして祭祀を行いたい」と平伏した。


王様から冷たくあしらわれたヒョンボは、パク・ジョンファン領府事の元に押しかけ「棋待令の正体は、3年前 王様を陥れようとした賭碁師」と告げ口した。


王様は、御陵に付きそう家臣の名簿を見て、「半分以下にして、ムンソン大君を加えろ。大君の世話は棋待令に任せる」と家臣全員の前で言った。


ミョンハはモンウに会いに来て、「ヒョンボが棋待令の正体を触れ回っている」と警告したが、モンウは平然としていた。ミョンハは大君の御陵行きも心配していた。

モンウは「危険を冒さずに王を狙うことはできない。すでに悲劇は起きた。チナン大君が王座に就いたこと、ホンジャンの死、父の消息が途絶えたこと。カン・ヒスは3年前に死に、私は棋待令カン・モンウ。カン・ヒスへの思いはお断に、さもなくば策は頓挫する」と言った。


王妃は、パク・ジョンファンに「何ゆえムンソン大君は生きながらえているのか?」と不機嫌に言った。パクは「大君を撃てば、真っ先に王様と王室が疑われる。頃合いを見て決行する」と言い、「王様は私が先王を毒殺したとお疑い」と自分が王様から警戒されている理由を話した。パクは、モンウをあれこれ利用しようと企んでいた。


王様はチュ・サンファを呼び、モンウと、ユ・ヒョンボの尾行を命じた。


ヒョンボは、腕のたつ剣術士に金を渡し、モンウを二度と基盤の前に座れぬようにせよと言った。


モンウはミン・サンヒョから「御陵への行幸の時期、王様の様子がおかしくなる。ささいなことで激怒なさる、食事も取らず映翠亭に籠ったり、突然別軍職だけを従えが外出して騒動になることもある」と聞いた。


モンウが行幸のため、ムンソン大君を迎えに行くと、領府事パク・ジョンファンと兵軍判書ミン・ジファンが門の外に待っていた。彼らは、モンウの顔を見にきたのだった。


王様は、竹林の中で書状を受けて取り読んだ。使いの者に「”失った物は捜し出すゆえ案ずるな”と伝えよ」と言った。

御陵への行幸で、初めて王宮から出た大君様は兵士たちの修練場を見た、弓矢の稽古、相撲、剣術の試合。

剣術の試合場で、モンウが誰かに押されて”挑戦者”になってしまった。それを王様が見ていた。モンウは見事な腕前で勝ち(チュ・ダラから剣術を教わっていたのだ)、大君は大喜びした。

別の剣術士がモンウに挑んできた、ヒョンボから金をもらった男だった。モンウが「一度で十分だ。下りる」と言って後ろを向いた時、襲いかかり投げられた。倒れたモンウに代わって王様が出てきて男と勝負した。王様が勝利した。

モンウはケガをした。心配した王様は、自分の寝所を貸し御医が呼ばれた。出発の時間が近くなり、王様は御医にモンウの治療を命じて出発準備をした。

モンウは治療を受けず、御医に「王様に治療は終わったとご報告を。責任は私が取ります」と言い、薬だけもらった。御医が王様の前に現れ「治療は終わった」と報告した。


剣術で王様に負けた男が、ヒョンボに金を返して去った。ヒョンボの前にサンファが現れた。


夜中、王様と大君で、滞りなく祭祀が行われた。

夜明け、王様は先王の御陵の前で、「兄上、私は長きに渡る苦痛を振り払い、きたるべき日に供えます。いかなる恐れも屈辱も私をはばめません。最後まで見届けてください」と誓った。

雨が降ってきた、、。

目覚めたミン・サンヒョは「大変だ、小雨、王様の気病みのきっかけるになる。皆に伝えねば」と走って行った。

モンウは庭に出て行き、雨を手で受けた。チナン大君に『濛雨(モンウ)』と言う名前をもらった日のことを思い出した。

王様が雨に濡れながら入ってきて、、「久々の濛雨だな」と言った。「風邪をひく」とモンウの肩を抱こうとしたのを、モンウは拒絶して離れた。

王様は「、、、私が嫌いなのだな」「いいえ」とモンウ。

「ならば好きか?」「、、、、無言)」。

私は好きだ、私はモンウを好いておる」と王様は言った、、。

感 想

わぁ~~、なんと王様が「私はモンウを好いておる」と仰られた、、。

もしかして王様は、王座についた時から3年間、わざと冷酷非情な王を演じてこられたのでは?有象無象の輩たちが、王の権力を利用しようとしないために。

「久々の濛雨だな」と小雨の中に立っていたモンウに話しかけた時の王様はうれしそうでした。

王様が、行幸の時期 小雨が降ると気病みになったのは、モンウへの仕打ちへの罪悪感や断ち切れない想いからだったと思いました。今年はモンウが棋待令として王様の側にいるので、気病みは起きないでしょう。


モンウがケガをした時「御医の治療を受けろ」と王命だったので、女性だとバレてしまうとヒヤヒヤしました。多分、視聴者してた人みんなそう思ったのでは?😂


ヒョンボは相変わらず、モンウを目の仇にしてます。王様に「棋待令は3年前、王様が間者だと偽りを言った賭碁師です」、どの口が言ってるの?って思いました。”王様を間者”に仕立てたのは、元々はヒョンボとキム・ジョンべだったし、ホンジャンとモンウが罪人にされたのも、彼らの策略だった、諸悪の根源は、ヒョンボです。

モンウは王様を敵と思っている。確かに、ホンジャンの命を助けなかった、しかし、父親の消息が不明なのは、果たして王様のせいなの?


大妃とパク・ジョンファンも相当な悪です。王様の母と伯父ですが、2人は王様の敵なの?って思うほどです。大妃はムンソン大君を生かしておきたくない。

王様は「先王を毒殺したのは、パクでは?」と、疑っている。

王様は、先王を毒殺した者を捜し出すことをまだ諦めていないようですね。


7話の疑問点

1. 王様が竹林で受け取った手紙と、王様の返事 ”失った物は捜し出すゆえ案ずるな”の意味は何でしょう?

2. 王様の「兄上、、」と御陵での誓い。これは何を意味しているのでしょう?意味は不明だけど、兄を敬う気持ちが伝わってきました。


ムンソン大君が碁を習い始めたことが、今後の展開にどう関係してくるのでしょう?

先が全く予想がつかなくて、すごーーく面白いです。

「魅惑の人」第8話 あらすじと感想

王様は、小雨が降る庭で「私はモンウを好いておる」とモンウに言った。それを宮女が小耳に挟み、すぐに ”王様は男色” との噂が宮中から、宮外にも広がった。


王様は、映翠亭でモンウと碁を打ちながら上機嫌。モンウが鋭い手を打った。王様が「お前の勝ちだ」と言ったが、モンウは「正しくは私が勝ったのではなく、王様が油断を」と言った。サンファが煎じ薬を持ってきた。王様がモンウのために用意させた薬だった。


ミョンハは「噂をどうするつもりだ」とモンウを問い詰めた。モンウは「何もしない、王様は浮かれて私を寵愛しているふりをしてるだけ。王様は私の敵」と言ったが、ミョンハは「頭はそうでも心は?」と疑っていた。


サンファに見つかったヒョンボは王様の前に連れてこられた。王様は、モンウを倒すために、ヒョンボが男を雇ったと知り、「今度モンウに手を出したら、この手でその首をはねる」と警告した。しかしヒョンボはまた何かを企んでいた。


モンウの下宿先で、チョム・イネが夫のセドンに「王妃様はもちろん後宮たちの誰も、王様と共寝したことがないらしい。だから男色ってことよ。王様のご寵愛を受けていたというトン尚宮も、王様とは何もなかったってこと」と話していた。


トン尚宮は、王様に「私と一夜を共に。さもなければ私を免職し、宮外に追放を。王様のご寵愛を受けていないと世に知れ渡り、顔から火がでる思い」とお願いした。しかし王様は「余はお前を抱きもしないし、至密から追いやりもせぬ。耐えろ」と言った。

トン尚宮は大妃に、王様との床入りを直談判しに来た。大妃は「命が惜しくないようだな」と脅したが、尚宮は「私を葬れば、王様の男色を断つ方法は永遠に失われる」と言い、大妃からの贈られた装身具(先王が亡くなった時に証言した褒美)を見せ、「お約束をお守りください」と迫った。


三ファンは、王様とモンウの噂を鎮めるために、”棋待令カン・モンウの追放を求める上奏書”を差し出した。「王悪しき噂を断ち、王様のご治世をお守りするため」と彼らは言ったが、王様は応じない。

パクは「ムンソン大君に注目している輩もいる。男色を口実に謀反を企てかねぬゆえ、戒めとしてカン・モンウを追いやる」と尚も王様に迫ったが、王様は応じなかった。

パクは1枚の書状を出した、そこには”六月初九日”と。大妃様の命を受けた者が定めた”王様とトン尚宮の床入りの日”だった。パクは「これをお受けくだされば、モンウ追放の上奏の件はなんとかする」と言った。王様は承諾した。


王妃は、王様とトン尚宮の床入りを聞き、心身ともに疲弊して臥せっていた。

しかし大妃が、王様と王妃を呼びだし、王妃に「床入りを取り仕切りのは、王妃の務め」と命令した。

モンウは王妃に呼ばれた。王妃は「トン尚宮に腹を立てておる。王様の寵愛を得てるという理由で、王妃の務めもあの者が果たしてきたが、トン尚宮が大妃様の許しを得て、王様と正式に床入りする。憤りを禁じ得ぬ。いっそ王様と棋待令の噂が誠であってほしい」と苦しい胸の内を打ち明けた。

ムンソン大君が、王妃のお見舞いに来られた。王妃は大君の優しさに涙した。


モンウは、王妃から聞いた”王様とトン尚宮の床入り”にショックを受けていたが、チェ・ダラには「心配ないわ。気持ちが揺らぐことはない」と言った。


モンウは王様と対局しながら「噂が気にならないのですか?民が王様を誤解したら?」と聞いたが、王様は「かまわん」と言った。モンウは「直に民の非難を耳にすれば耐え難いはず」と言ったので、王様は「賭けるか?噂を耳にしても一緒に笑う自信がある」と言い、サンファとモンウを連れて、人々の噂を聞くために町に出かけた。

碁盤の店の前で、王様は、気に入った物を買ってやると言ったがモンウは断り、代わりに餅を買ってもらい美味しそうに頬張った。(かわいいです

噂が聞こえないので、王様はサンファに「噂を探りに行け」と命じ、彼は走って行った。

残された王様とモンウは冗談を言い合った。王様が「お前が女人であれば妻にむかえていただろうと言った。モンウは王様を見た。その時、女の村人2人が、王様が男色と噂をしながら歩いていった。

王様は、サンファと二人になった時、彼を抱いて試した、、何を試されたか後で分かったサンファは「二度と試さないでください」と怒った(ハハハ)。


王様とトン尚宮の床入りの夜になり、モンウは落ち着かない。

ミョンハが「2人だけで話を」と言いに来て、モンウは軍別職の尾行をまいて彼の待つ妓楼に来た。ミョンハは「私はそなたへの思いを断った。次はそなたの番だ」と言って出て行った。

残されたモンウの席に妓生が来て酒を注いだ。ホンジャンを思い出した。モンウが「思いはいかに断てば?」と聞いた。

「心のゆくままに、行き着くところまで行き、果てまで行けば、恋慕の情ほど空しいものはないとわかる」と妓楼は答えた。

モンウは一人で酒を飲み酔って歩いた。昼間の王様の言葉(「お前が女人であれば妻に、、」)に胸が痛んだ。大きな木の根元に座り、「一晩寝て、吹っ切ろう」と思って木に寄りかかり眠った。

モンウを見失った軍別職と、ユ・ヒョンボを見失った軍別職が、同時にサンファに報告に来た。それを王様が聞きつけた。

その時トン尚宮が到着した。王様はサンファにうながされ中に寝所に入ったが、モンウのことが心配でならない。トン尚宮を残して部屋を出て、自ら陣頭指揮を取りモンウを捜しに出た。

王様は木にもたれて眠っているモンウを見つけ、おぶってカン・ハンスン宅に連れて行った。

王様はモンウを布団の上に寝かせて、頭の傘を取り、着物を結び目をゆるめようとした。

モンウが目覚めて「ダメ」と大きな声を上げ、胸を覆った。

「まさか、、」王様が胸を開くと、さらしが巻かれていた、、王様は驚愕した。

「警告したはずだ、嘘が発覚した際には生かしておかぬと」と言いながら動揺する王様、、。

「王様、死ぬ前に最後のお願いがございます」とモンウは言い、王様に近づき、王様のくちびるに自分のくちびるを重ねた、、、。

王様は驚いたが、、モンウに近づき、彼女に口づけをした、、。

感 想

とうとう、王様がモンウが女だと知りました。王様だけが知ってよかったですが。モンウ、自分から王様にキスするとは大胆だわ。王様も動揺しながらも、望んでいたことだったんですよね、「お前が女人であれば妻にむかえていたであろう」とまで言ってましたから。

王様の周りにいる女性たち、王妃、後宮たち、トン尚宮、王様に全く見向きもされずで、彼女たちの立場からすれば、プライドもズタズタになりますよね。

モンウが実は女だったとバレたら、どんな罰が与えられるのでしょう?王様は、モンウを守るためには、家臣たちに絶対に知られてはならないでしょうし、どうやって守っていくのか?

ずる賢いコ・ヒョンボが、モンウが女だと一番に気づいて、また悪巧みをしそうで心配です。

弱々しい王妃さまが気の毒ですが、ムンソン大君のやさしさに救われました。王妃様とムンソン大君をかついで、謀反の動きとかあるのでしょうか?

先が読めません、楽しみです!


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