『愛と、利と』1話~16話(最終回)までのあらすじと感想【配信され次第アップします】*ネタバレあり

第8話 あらすじ

サンスはミギョンの部屋に入った。彼女は彼の母親のことを聞いた。彼は「母は強い人、心が揺らいだ姿を見たことがない。全部1人で背負ってる」と話した。彼女は「先輩と似てる」と言ったが、サンスは「俺は君が思っているようないい人じゃない」と言うと「私も先輩が思っているほどいい人じゃない」と彼女は言った。

サンスは自宅に戻ったが、夜中、ミギョンは突然サンスの家に来て、泊まった。


スヨンは、ジョンヒョンと一緒に家に戻ってきた。物置部屋を片付けて、彼の部屋にした。そこには、彼が前の家の前に捨てていた”警察試験”の本や参考書が全て置いてあった。


翌朝、サンスは、スヨンとジョンヒョンが一緒に出勤して来るのを見た。しかし彼らは、銀行の手前で別れ、時間差で出勤した。

サンスとミギョンは「公式カップル第1号の入場」とマ代理や職員から拍手で迎えられた、、ミギョンは堂々として、サンスは居心地悪く「もうこの辺で」とマ代理に頼んだ。

ジョンヒョンが出勤すると、マ代理は、彼の留守中に、どれ程自分が代わりに雑用をしたかを恩義せがましく言った。

この日から支店長も出勤して来た。

休憩室にサンスとスヨンがいると、支店長が来て、靴の修理を出したいと言った。サンスが引き受けた。支店長はサンスに「パク代理と交際おめでとう。あれだけアン主任をかばってたから、好きなのかと実は心配していた」と言って出て行った。スヨンは、サンスに「何をあれだけかばったの?」と聞いたが、サンスは自分もわからないと誤魔化した。


サンスはランチの後、市場の魚屋の奥さんに、強引に店番を頼まれてしまった。店番をしていると「サバ2匹、さばい入れて」とお客さんに頼まれた。

サンスが困っているのをスヨンが見ていた。あの後、ギョンピルから「支店長の処分はサンスのせい。君のために不正を暴いた」と聞いたのだ。スヨンはサンスに代わり、エプロンをつけ、サバをさばいてお客さんに渡した。そしてサンスに「ありがとう。支店長の懲戒事由について、ソ係長から聞いた」とお礼を言った。

その夜、結婚する同僚ヤン代理が、職員全員を食事に招待して婚約者を紹介した。

スヨンはサンスから、ヤン代理の相手が親同士が知り合いの見合い相手と聞き「同じ境遇の人だと幸せになれる、あなたのことよ」とミギョンとの交際について言った。

ミギョンは実家で食事をしていたが、父親から「見合いしろ」と言われ、「付き合ってる人がいる、彼氏ぐらい自分で選ぶ」と言って出て行った。彼は妻に、ミギョンの相手を調べろと言った。

ミギョンは遅れてレストランの前に来て、サンスをゴルフレッスンに誘った。

スヨンは帰り道、気に入っていた”絵”が、画廊のディスプレーからなくなっているのに気づいた。


翌日、サンスはミギョンから「今日の夜、大事な用事がある」と言われた。

スヨンも彼女から「今日タフティング作品を取りに行って、家に持って来て欲しい」と頼まれた。

スヨンは母から”わかめスープを作ったの、お昼に来て”とメールを受け取った。娘のために、わかめスープと食事が用意されていた。「お誕生日おめでとう」と母は言った、父は厨房から出てこなかった。

スヨンはジョンヒョンに電話したが「今日は用がある」と言われた。彼女はタフティングの作品を持ってミギョンの家に行った。

ドアを開けると「お誕生日おめでとう!!」ミギョンとジョンヒョンがクラッカーを鳴らした。サンスも出て来た。ミギョンが、ジョンヒョンに連絡してバレないように用意していたのだ。

スヨンがタフティングの作品を渡すと、ミギョンは紙袋から出し無造作に玄関に投げ置いた

豪華な料理が用意されていた。サンスはワイングラスを出して、ホストの役目をしていた。

ミギョンが大きなプレゼントをもって来て「料理は出前だけど、これは先輩と選んだの」とスヨンに渡した。

スヨンはトイレを借りた、鏡に見覚えのある絵が写っていた、振り返ると、いつも彼女が見ていたあの”青を基調にした抽象画”だった。それを見ていた時、ミギョンに話しかけられたことがあった。

スヨンが戻って来ると、サンスがワインを注いだ。「あなたが好きなワイン」とミギョンが言った。

スヨンが「洗面所の絵ですが」と聞くと「気づいた?あれからずっと気になってて、あそこに合うと思って」とミギョンは屈託なく笑顔で言った。スヨンは「そうですね」と答えた。

4人の食事は、ミギョンが一方的にジョンヒョンを質問攻めにして、サンスは終始居心地が悪い。警察の試験のことも聞き「落ちました」に、気まずい雰囲気が、、スヨンが「数点足りなくて落ちたので、次は受かります」と助け舟をだした。

ミギョンが「お二人はお似合いよ」と言い、スヨンも「お二人もお似合いですよ」と返した、、ずっと不安そうなサンスであった。

サンスはミギョンの指示で、荷物が多い二人を車で送ろうとしたが、スヨンから断られた。彼は無理強いしなかった。

スヨンは家に戻り、大きな箱のプレゼントを開けた、、ランプ?

ジョンヒョンは、スヨンの髪をドライヤーで乾かした後、髪を束ねて、シュシュをつけた、彼からの彼女への誕生日プレゼントだった。そして彼は「明日の午後半休を取ってほしい」と言った。

サンスは、自宅に戻り、灯りもつけずにソファに座っていた。


翌日、スヨンはそのシュシュをつけて出勤した。彼女が「私たちのことも、話す?」と言ったが、ジョンヒョンは「ダメ、僕らとあの2人はちがうから。陰で悪く言われたくない」と言った。

午後、半休をとった2人はデパートに出かけた。彼のために服を買おうとするスヨンを彼は止めた。新婚夫婦と間違われ、家電売り場の説明を受けた。

大きな指輪が欲しいというスヨンに、彼は、マジっクで左薬指にハートの指輪を描いた。


ミギョンの母が、ミギョンの交際相手を聞き出すために銀行に来たが、もちろん彼女は言わない。母は、娘の車を尾行するつもり、、銀行から出て来た社用車に乗り込み、”私はVIP”と強引にミギョンの車を尾行させた、運転してたのはサンスだった。

サンスがミギョンの交際相手だと分かり、3人は急きょランチを。母は「結婚するつもり?」とストレートに聞いた。サンスは「まだ付き合ったばかりですが、安易には考えていません」と答え、母は誠実なタイプだと気に入った。


ヤン代理の結婚立食パーティが開かれた。サンスはミギョンたちと同じテーブル、スヨンはジョンヒョンと同じテーブルで話していた。

サンスはスヨンを気にして、スヨンもサンスのテーブルに時々視線を向けたが、二人の視線が合うことがない。

目の前にいる、手放してしまった人、彼女のことを考えない、自分の選択に責任を持つために、再び望んでしまうから、自分をだませなくなるから 

”付き合えた人なのに、目を合わせない、私を選んでくれた人がいるから、決して見ない

二人のモノローグ、そして2人の目が合った。


スヨンはホテルの部屋を予約していた。そこに入り、今日は友達の家に泊まるとジョンヒョンに電話した。その部屋の前に立ったのはサンスだった。


感 想

8話、心がざわざわしました。

まず、ミギョンの家でのスヨンの誕生日ディナーの様子と会話、表面上は穏やか見えて、気まずい雰囲気。

ミギョンを素直で素敵な人だと思っていたが、今回は ”お金持ちの傲慢さ”を感じました。

スヨンと一緒に作った”タフティング作品”に対する冷たさ、無関心さ。

スヨンが気に入っていた絵を買い、洗面所に飾っていたこと。ウインドーにディスプレーされていた時は、多くの人々の目を楽しませた絵は、もう誰からも注目されない。ミギョンは手に入れた時点で興味を無くしているのでは?

スヨンは洗面所であの絵を見て、複雑な気持ちだったと思うが、表情には出さず、淡々としていて、偉いなと思いました。

次はジョンヒョン、試験に落ちて、スヨンの励ましと協力で再挑戦できる環境になったが、全然、本気度が伝わってこない。スヨンのサプライズ誕生日パーティーに参加したことは、まあ、仕方なかったとして、翌日も半休をとってスヨンとデートして、成功したらと甘い夢を語る、結婚パーティーも参加してる、、彼はいつ勉強しているのでしょう?

一方、スヨンとサンスの距離が近づいた気が、、。スヨンは、支店長の処分が、サンスのおかげだったと知り、素直にサンスに感謝した。結婚パーティーのモノローグ、お互いを思いながら、それぞれ別の人と付き合っている2人、最後のホテルのシーンは、現実に起きたことではなく、お互いの気持ちの現れだと思いました。

サンスはミギョンといてもずっと”居心地悪そう”、第1話からサンスを、煮え切らない、ウジウジしていると思ってたけれど、それが彼の良さなのかと思えてきました。本当に優しい人です。ミギョンへの責任感、しかしスヨンへの気持ちにウソをつけないサンスは、これからも、居心地悪い表情を浮かべながらどんな行動をとるのか、4人はどこへ向かっていくのか、、、やっとこのドラマの面白みに気づきました。


第9話 あらすじ

結婚式が始まる直前、花婿のヤン代理がいなくなった。屋上で「5年も付き合って、自分が捨てた彼女から”幸せになって”とメールが来た、自分だけ幸せになれない」と泣いていたが、、、結局、無事式を挙げた。

ジョンヒョンは、結婚披露パーティーに居場所がなく、、、スヨンと一緒に早めに抜け出し、屋台でラーメンを食べた。

ミギョンは「先輩、お腹が減った、ラーメン作って」と彼の部屋にきたが、ラーメンを食べずに帰った。彼女はサンスの机の引き出しを開けて、”スヨンのノート(サンスが新人の頃、参考にくれた手作りのノート)”を見つけ、落ち着かなくなったのだ。

母がサンスの家に来た。彼女はミギョンの母から「娘が付き合っているのは”ハ・サンス”、誠実そうだが、女で一つで育ったって。旦那が気にする」と聞いたのだ。母は「ミギョンさんも奥様もうちのVIP、お金持ちよ。でもうまくいってほしい、引け目を感じることはない」と言った。


翌日、ミギョンはサンスとの約束をキャンルした。彼女は、サンスがスヨンを好きなのではと気になり、スヨンに会いたいと連絡した。

スヨンは、ジョンヒョンが居て、部屋が手狭になったので、ピアノとベランダの植物を処分した。戻って来たジョンヒョンがそれに気づき「スヨンさんの重荷になっているのでは?僕のために何かを犠牲にしないで」と言った。スヨンは「サポートしたいだけ、逆の立場なら、あなたも同じことをしたはず」と言ったが、、。

スヨンはミギョンに会った。ミギョンが「先輩は誰かと付き合っていた?好きな人がいた?長く一緒に仕事をしているから知ってるでしょ?」とスヨンに訊いたが、彼女は「よく知りません」と答えた。

夜、スヨンはミギョンとの会話を思い出していた。

ジョンヒョンがノックし、彼女は彼を部屋に入れた。「ごめん、僕は頼りないよね、でも誰よりも君を思ってる」と言って、彼女にキスをして、、、

一人、部屋から出て来たスヨンは紅茶を飲み、、ジョンヒョンは裸で彼女のベッドに寝ていた。


翌朝、銀行で、スヨンは”転属希望”ページを見ていた。サンスは彼女に「転属は試験があるから」と”外国為替論”の本をあげ「前にノートをくれたお返しだ」と言った。その時、ミギョンが現れた。

サンスは、窓口に偶然現れた先輩と外で話し、驚く話を聞いた。ギョンピルとミギョンは、サンスが入隊中に恋人だったが、ギョンピルがミギョンの友達に片っ端から手を出して別れたらしいと。

サンスは驚いたが、ミギョンから「今日、友人たちに先輩を紹介したい」と言われた。彼のロッカーには、彼女から”贈り物”、今日着ていく高価な上着が入っていた。


その夜、スヨンは高級なホテルの部屋にいた。ジョンヒョンに「今日は友達の部屋に泊まる」と電話した。ゆっくりお風呂に浸かりながら、彼女は、家の前で待っていた彼を思い浮かべた、、。

高価な上着を着たサンスがホテルの部屋をノックした、、、ミギョンが開け、スイートルームに集まった友だちに彼を紹介した。サンスはまたも居心地わるそうな、曖昧な顔をしていた。

会計はサンス持ち、「ルームサービスで128万ウォン」と言われ驚いた。サンスは「一括で」とカードを出したが、「いえ、3回分割に」と変更した。

ミギョンとサンス、友達がホテルの外に出た時、ミギョンが「車が来たわ」と言った後、「あなたへの贈り物よ」と小さな声で言った、、高級車がホテルの入り口の前に止まった

ハンスはミギョンを乗せて運転したが、すぐに車を停めて外に出た。

「この車は何だ。度がすぎる、車も服も」と怒るサンスに、「私の気持ちよ。高価で気が引けた?私はただ運良くお金もちなだけ。先輩の車はもう古かったし。なぜ私の気持ちを拒むの」とミギョン。

サンスは「自分の車でいく」と言って歩き出した。

サンスはまた、スヨンとの約束の店に行かなかった日のことを思い出した。その時、散歩しているスヨンにばったり会ったが、お互いに恋人といるフリをして別れた。


ーー季節が流れたーー

ミギョンはずっと不安に駆られていた。

ヒョンジュンはスヨンから腕時計を贈られ、警察官の試験に臨んだ。

サンスとスヨンは本社転属の希望を出し、試験を受けた。


ヒョンジョンは、受験票をシュレッダーにかけた後、家を出て数日音信不通だった。戻って来た時、顔に殴られた痕があった。彼は「友達とケンカした。警察試験に落ちたが言い出せなかった、(点数は)前回より低かった」と言った。

「次、頑張ればいい」とスヨンは励ましたが、「やめろ、君に何がわかる」と彼は怒った。ケンカの原因が、友達にスヨンのことを下品にからかわれたからだった、そして「やっぱり来るべきじゃなかった」と彼は出て行った。

ミギョンはサンスの家で食事をし、彼の母の手作りキムチを食べ、「いつお母様に紹介してくれるの」と聞いた。


スヨンもサンスも、本社への転属は不通過だった。

同僚たちは、サンスが不通過だったのは、スヨンの一件で、支店長の処分にサンスが1役買ってる(スヨンをかばった)から、とウワサしていた。ミギョンは動揺したが、もちろんこの件を知っていたフリをした。

ミギョンは、外でギョンピル(元カレ)に会った。彼は、サンスとスヨンの件を知っていた。ミギョンは「全然気にしていない、あの状況なら誰でも彼女に同情するはず」と虚勢を張った。ギョンピルは「男女の関係の中で一番怖いのは、同情からくる感情、放って置けないのには理由がある」と彼女を一層不安にした。 


VIPのキム・ソンフンさん(第1話のお客様)が亡くなった。ハンスとスヨンの担当で、前回のミス(カードの渡し間違い。2人でVIPカードを持ち、済州島に謝罪に行った件)も大目に見てくれた人、2人で葬儀に参列した。

葬儀の席で食事をした時、父を亡くした少年を大人が慰めていた。サンスは「自分も同じ年頃に父を亡くした、”父親の分も生きろ”と言われると、悲しむことも泣くことも許されないとその言葉が怖かった」と話した。スヨンは「最愛の弟を亡くし”弟の分まで幸せに”と言われた、よく笑う明るい子だった。自暴自棄になりかけたけど、申し訳なく思った。幸せになろうと決めて努力しています」と話した。

2人は電車で帰った。

スヨンが、本社にいけなかったのは私のせいかも、後悔を?と聞くと、サンスは、後悔してる、でも何もしなかったら、もっと後悔してたと答えた。

途中、海が見える景色のいい駅で二人は降りた。スヨンは靴をもって裸足で海に浸かりながら砂浜を歩いた。サンスは波で靴とズボンが濡れてしまった。

スヨンが ”蚕の佃煮”を買ってきた、サンスは「好きだよ」と食べようとしたが「無理だ」と。スヨンはその様子を見て笑った、「そんな笑顔は初めて見る」とサンスも笑った。

二人は駅で電車を待った。

「感謝してます、なんとなく、久しぶりに笑いました」とスヨン。

「君は、今幸せ?幸せになれた?」とサンスは聞いた。

「別れようかな、ジョンヒョンさんと別れようかな」スヨンは濡れた目でサンスを見た。

電車が来た。


感 想

9話の冒頭、”ミギョンが料理を作っている家にサンスが戻って来る。壁には2人の結婚式の写真”、そんな映像がありましたが、将来、二人が結婚すると言う意味?現時点では全くそう思えませんが、、。


スヨンの家で同居してるジョンヒョンは、ますます萎縮していってます。しかし、彼はスヨンの部屋に入っていき、男女の関係になった、、その翌日(?)、スヨンは高級ホテルに部屋をとって一人の時間を作っていた、息抜きをしたかったのでは?と思いました。

ジョンヒョンは警察の試験に落ちました。当然の結果だろうと思います。試験勉強だけに集中するのは、今の彼には難しいでしょう。スヨンも彼にどう接したらいいのか苦悩しているようです。


ミギョンはサンスの家で、スヨンのノートを見つけてから、サンスのスヨンへの気持ちを疑い、焦っている、そして次々といろんな行動を起こすが、、裏目のようです。

  • スヨンを呼び出しだし、探りを入れる。
  • ホテルのスイートルームに友達を呼びサンスを紹介する、その為に彼に高価な上着をプレゼント。ルームサービス128万ウォン(約13万円)、サンスには驚きの金額ですよね。極めつけは、サンスに高級車をプレゼントしようとしたこと。喜ぶ人もいるかもしれないけど、サンスの「度がすぎる」に共感です。この二人、金銭感覚が違いすぎて、難しいなぁって思います。
  • ミギョンは、支店長の処分の件で、ハンスがスヨンをかばったことを知り、すごく動揺している。

ミギョンの行動は、だんだんと執着に向かっているようです。


サンスとスヨンは、VIPの葬儀に行き、距離がすごく近くなったようです。お互いの恋人(?)といる時には、暗い顔をしている二人ですが、海岸を歩いている二人は、自然な笑顔でした。


第10話 あらすじ

サンスとスヨンが途中下車した駅に、ピアノが置いてあった。スヨンは独学で練習した曲を弾いた。それはショパンが恋人に送った曲だが、2人は別れた、”告別”という美しい曲だった。

駅のベンチに座って、「君は幸せ?」とサンスから聞かれたスヨンは、「ジョンヒョンさんと別れようかな」と言ったのだった。


ジョンヒョンは、外でスヨンを待っていた。彼は、スヨンに謝り「家を出る、月末には前の家に戻れる。試験は諦めない、君との約束は必ず守る」と言ったが、、。


家に戻ったサンスは、ショパンの”告別”を聴いていた。

ミギョンは同窓会に出席して、サンスが数ヶ月から、自分がギョンピルと付き合っていたことを知りながら黙っていたことを知り、急いでサンスの家に来た。

彼女は、サンスがショパンを聴いているのをいぶかしんだ、彼はクラシックに興味はなかったから。彼女は「知ってるんでしょ、ギョンピル先輩とのこと、どうして黙ってたの?」と聞いた。サンスは「過ぎたことだろ、君は何も悪くない、平気だ」と言い、すぐに話が終わった。ミギョンは「変ね、平気だって言われて寂しいなんて。先輩はあるの?黙ってること?」と聞いた、サンスはまたあの曖昧な顔をした。


副支店長から「服装は自由化する、制服は返却箱に入れるように」と話があった。サンスは遅れて出社し、その件を知らなかった。

ギョンピルがサンスに、俺とミギョンとのことを知ってただろ?何ともないなんて理解できないと言った。

その時、スヨンが制服を持って出て来た。ギョンピルが「制服を返却しに来た。理由は1つだろ。急に決まった」と意味深に言った。サンスはスヨンを追い、彼女の腕をつかみ「辞めるのか?昨日何も言ってなかった、急にそんなこと」と動揺、、、その時他の行員たちが制服を持ってきて「サンス、私服がオッケーになった」と言った。サンスは自分の勘違いに気づいた。ミギョンは、サンスとスヨンを見て激しく動揺した。

サンスは、その後、ミギョンに今日時間があるかと聞いた。

彼は、母のエステサロンに彼女を連れて来た。ミギョンの母が受付を手伝っていた。母が戻って来て、サンスは「僕の母です」と紹介した。

ミギョンの母は帰りの車で、サンスのことを反対したが、ミギョンは「私が好きなの。彼と別れない」と言った。

サンスは母から「本気なの?どこがいい?」と聞かれ、「一緒にいて楽、大学も同じで話も合う、仕事も真面目」と、母は「同僚を褒めてるみたい、彼女じゃなく」と言った。

夜、ミギョンはサンスが母親を紹介してくれたことに感動して彼に電話した。「今から行ってもいい?」と聞いたが、彼は「遅いから明日に」と。ミギョンは、朝のサンスとスヨンの様子が頭から離れず、眠れなかった。


翌日、ミギョンの父親といとこが銀行に来て、支店長室にサンスとミギョンが呼ばれた。

デソン建設のパク代表がミギョンの父本店のパク次長が彼女のいとこである。パク代表は「じっくり見たくてね。娘の交際相手だと聞いた」とハンスを見た。

ミギョンが父を送った時、父は「娘の頼みだから来た、自分で手にいれないとな」と彼女に言った。

しかしミギョンはサンスに「あれが父のやり方よ、母に聞いて気になってきたのね。お互いの親に会ったし家族になるみたいでうれしい」と言った。


ランチタイムに、スヨンたちが歩いていると、クッパ店の奥さん(スヨンの母)が出前しているのを見かけた。母は足を引きずり、スヨンを見ながら歩いていて、車に衝突されそうになり、、銀行の公用車を運転していたサンスがクラクションを鳴らしたが、母は倒れた。スヨンが「お母さん」と駆け寄り、サンスが車にのせて緊急病院に運んだ。

ミギョンは、ペ係長から事の顛末、サンスが病院に連れて行ったと聞いた。

夕方、スヨンは、ジョンヒョンの電話に出て、何もないと答えた。

バス停にいるスヨンの横にサンスが座った。スヨンはお礼を言った後、バスが来たが乗らなかった。サンスは、スヨンを散歩に誘った。彼の母校に行く上り坂、まるで登山をしているようにきつい坂だった。

「母校を誇りに思っている、初めて達成した努力の結果だから」とサンスは言い「”忘却の丘”と呼ばれてた、上までいくと疲れて何も考えられなくなるから。全て忘れてやり直せる、君もできる、疲れ果てた1日を忘れる」と。

二人は上まで行ったが、サンスの目当ての”とんかつ店”は休みだった。2人は夕食を諦めて、サンスはスヨンを家の近くに送り、翌日の食事の約束をした。


ミギョンは何度もサンスに電話をしたが出ない、スヨンにも電話したが出ない。彼女は、クローゼットの洋服を無造作に紙袋に詰めた。

スヨンが家に戻ると、ミギョンが前で待っていた。

ミギョンは「私服が必要でしょ?1度も着てない服よ」と紙袋を置いた。

そして「お母さんは大丈夫?ぺ係長に聞いた、口止めしておいた」と言った、スヨンは戸惑った、もう銀行中に知られているだろう。

「親に結婚をせかされてる。父が銀行に来たのも彼に興味があるから。先日、先輩のお母様に挨拶した」とサンスとの結婚話が具体的に進んでいるように話し「結婚したらブーケを受け取ってね」とまで言った。

ミギョンが帰った後、スヨンは紙袋に入っている洋服を取り出しベッドに置いた。値札がついたままだった。

ジョンヒョンが酔っ払って戻って来た。彼を寝かしつけた時、スマホに入ってきたメッセージをスヨンは見た。”ありがとう、足りない手術代はどうにかする”と彼の母からだった。


ミギョンはサンスにの家に来て、「駐車場に車を止めておいた」とキーを出した、例の高級車だ。

サンスは「俺の車じゃない、その話は済んだはずだ」と言ったが、彼女が「先輩はなぜ本社に行こうとするの?今よりいい暮らしなら、私が用意できる」と言うと「バカ言うな」とサンスは怒り、車のキーを返そうとしたが、「捨ててもいい、好きにして、見るたびに気分が悪かった、私自身が拒まれたようで」とミギョンは帰って行った。


翌日スヨンは、ミギョンが持って来た服を売って現金に換えた。お金が入った封筒をジョンヒョンに差し出した。

「わざとじゃなくお母さんのメールを見た、これを渡して。偶然手に入れたお金、私のじゃない、誰かには簡単でも、私たちには難しいなんて腹が立つ、これは憂さ晴らし、昼寝する」とスヨン。

「いいの?受け取ったらまた申し訳ないと思う。繰り返すだけだ」とジョンヒョンは言ったが、「決めるのはあなたよ」とスヨンは言った。

ジョンヒョンが家を出た、テーブルの封筒はなくなっていた。


サンスはゴルフに参加して、ミギョンの父と話した。

「私も15歳で父を亡くして家長になった。いい父親より役に立つ父親になろうと思った。役に立たない愛情より、カネをわたせる父親になろうと。娘の交際相手に興味はない、私が補えば済む、君もそうだぞ、娘が望むなら与えてやるつもりだ」と言った。

ミギョンの父から、一緒に夕食でもと誘われたが、、サンスはまた困った顔をした。


スヨンは、ジョンヒョンから「お金は必ずかえす」とメールを受け取った。

「着いたよ」とサンスからメールが、スヨンは外から窓際のテーブルに座っているサンスを見上げたが、引き返した。サンスはその後ろ姿を見た。

スヨンはバス停にいた。サンスからの電話に「彼と約束していたの、一緒にいる」とウソを言ったが、そこにサンスが立っていた。

スヨンは楕円形のバス路線図を見て「私の人生に似てる。徐々に抜け出せたと思っても、振り出しに戻ってる。同じところをぐるぐる回ってる」と言った。

サンスは「手伝ってくれるかな?」と言って、彼女をアイスリンクに連れて来た。

「掃除するといえば使わせてくれるんだ」とサンスは嬉しそうに言って、アイスの表面の掃除の仕方を彼女に教えた。

サンスは彼女に滑り方を教えた、アン主任は何でも飲み込みが早い、、。

あそこまで先に着いた方が勝ちと、スヨンには10秒のハンディをつけてゲームをしたが、、サンスは滑らなかった。悲しそうに愛しそうに、滑っていく彼女の後ろ姿を見ていた。

「僕の負けだ。負けてあげる」と彼は言った。スヨンが彼の方に滑って戻ってきた。

抜け出せたと思っても、元の位置だ。結局また、振り出しに、、”

スヨンはサンスの手をつかんでバランスを取り、二人は向かい合った。「これ以上、耐えられない」サンスはスヨンにキスをした、、、”結局、また、アン・スヨンだ


感 想

これから一体どうなるのでしょう?

サンスの煮え切らなさが、ミジョンを苦しめることになりそうです。

彼は罪悪感から、ミジョンを母親に紹介してしまったように思います。

ミジョンは、サンスを自分の物にするために、父を巻き込み、彼のお金や力を使って、サンスを自分側に引き寄せようとしている。彼女の父も、”娘が望むなら与えてやるつもり”と彼を物の用に言ったけれど、、それはサンスには通じないようです。彼女の父の食事を断り、スヨンとの約束を優先させました。

ミジョンはスヨンにも、高価な洋服をあげ自分の財力を見せつけ、親たちがサンスとの結婚に向けて動いていると話し、彼女をけん制したけれど、、スヨンは動揺しないし感情を見せない。

服を平気でもらうスヨンは、ある意味、すごく強いと思う。服をもらっても、ミギョンに対して卑屈にならない。それを売って現金に換えて”憂さ晴らし”をする、したたかです。

サンスはミギョンと別れらるのか?それがKCU銀行に与える影響も大きいのではないか?

そんなことを心配しながらも、アイスリンクで滑るサンスとスヨン、スヨンを見るサンスの哀しそうな表情、最後のキスシーン、美しかったです。

すごく優しく、ある種優柔不断、いつも曖昧な表情のサンスから、私、目が離せなくなってきました、、。


第11話 あらすじ

アイスリンクから出た時、スヨンはサンスに「なかったことにしてあげるわ」と言ったが、彼は「その必要はない、後悔してないから、君が好きだ。僕たち今更だけど、僕のせいでこうなったけど、スヨンさんが好きだ」と言った。

スヨンは、サンスを飲みに誘った。

スヨンは、ゲームをしましょ、ウソを並べるだけのゲームよ、と言って話しはじめた。

「実は私は大企業の会長の娘、苦労せずに育ったからわがままで、お金遣いも荒い、銀行の仕事は暇つぶし、支店長の件は大目にみてあげる。弟が一人いて留学してる」と。

「先週、父と釣りに行ったんだ、フナを釣った」とサンスは50cm以上手を広げ、「昨日、ロト1等が当たったから、今日はおごるよ」と。スヨンは「笑える」と微笑んだ。

「私もあなたが好き。私の方が先だったかも、一目ぼれよ。”銀行なんて辞めて、一緒になりたい” そう思ったこともある。ゲームは終わり」と彼女は笑った。サンスは泣きそうな顔をして聞いていた。

代行に運転してもらい、サンスとスヨンは後部座席に座った。サンスは左手をスヨンの右手に重ねて握った。


ミギョンの家では、母が、サンスが夕食の誘いを断ったことを怒っていた。父はミギョンに、そろそろ銀行のやめたら、と言った。彼女は、自力で就職した、辞める気はない、と言うと、父は自分の力だけで今の座につけたと思ってるのか、いずれ手にするものを早く与えただけと言った。ミギョンはショックを受けた。そして、自分がサンスに ”望む暮らしは私が用意できる”と言った時の、彼の気持ちを初めて理解した。

彼女はサンスに何度も電話したが出ない。ミギョンは、サンスの部屋に入り、灯りもつけず、お皿に置いてあった500ウォンコインを持った。


スヨンが家に戻ると、ジョンヒョンが料理を作って待っていた。父の手術が無事に終わった、お金は必ず返すと言った。スヨンは、返さなくても、と言いかけて、ゆっくりでいいわと。彼は、もう少しここにいたい、ごめんと謝った。スヨンは、引っ越しは急がなくていいと言った。


翌日銀行の会議で、支店長から「ソグァン大支店が出張所化される。3ヶ月間、出張所に行ける者は?」と聞かれた。みんな無言だが、スヨンが、行きますと言った。もう1人と言われ、サンスが手を挙げそうになった時、ギョンピルが「行きます」と言った。

サンスはスヨンと資料室に行き、「なぜ志願を?僕が気持ちを伝えたから?」と聞いたが、スヨンは、関係ないと答えた。そこにマ代理とぺ係長が入ってきた。2人は奥で静かにした。ぺ係長はマ代理に、「志願しようと?スヨンさんが行くから」と問い詰めていた。「君以外は全てカボチャ」というマ理事に「スヨンさんはきれいなカボチャ?」と聞き、サンスは笑いそうになった、スヨンが手でサンスの口を塞いだ。


サンスの母が銀行に来た。彼女はサンスを見かけ、彼の視線の先のスヨンを見た。母はお店の保証金が上がるのでローンの相談に来たのだ。サンスが応対し、ミギョンが気づき母に飲み物を持ってきた。

サンスは母を外まで送った。自分が払うと言ったが、母はお互いの問題に立ち入るのはやめましょ、と言い、何か言いたそうにしたが「好きなようにしなさい」と言って帰った。

サンスは、外で、楽しそうに電話してるヤン代理を見た。

サンスはミギョンに「話がある、後で会おう」と言ったが、彼女は用事があると避けた。


ミギョンが実家に寄ったら、母の友だちが来ていた。ミギョンは、その一人が3店舗の保証金をあげると聞き、サンスの母親が銀行に来た理由を理解した。


翌日、ミギョンは銀行に来ていなかった。

掲示板に”結婚したばかりの男が4年付き合った元カノと不倫、不倫相手は妊娠”の書込みと後ろ姿の写真が上った。

サンスとギョンピルはヤン代理を呼び出した。彼は「ワイフが尾行して写真を撮った、妊娠はしていない」と言った。ヤン代理は妻と別れたいようだが、内心はビビっている、二人はヤン代理を慰めたが。

スヨンとギョンピルは、出張所に行った。

サンスはイチーム長から、ミギョンの様子を見てこいと言われ銀行を出た。電話すると、彼女は寝ぼけた声で返答した、睡眠薬を飲みすぎて寝坊してしまったのだ。彼女は急いで銀行に来た。

サンスはUターンして、母校のソグァン大学に行った。スヨンがキャンパスのベンチでランチを食べていた。2人はキャンパスを一緒に歩いた。ギョンピルがそんな二人を見ていた。


ギョンピルは、ヨンポ本部の人たちとの飲み会にスヨンを誘った。

そこでヤン代理のことが話題になり、「不倫相手はかなり美人だそうだ、もしかしてアン主任?」と男たちはスヨンをからかった。彼女が「はい、新婚のヤン代理を誘惑して妊娠したのは私です」と言ったので彼らは黙った。「ウソだと知っててどうして?甘く見ないで」とスヨンは怒ったが、彼らは今度は、スヨンの噂を知っていると言い出した。ギョンピルは会話の録音を見せ、「問題発言が限度を超えました」と男たちを制した。


サンスの母は、保証金の件で、ビルのオーナーから電話を受けた。そこにミギョンが花束と食事を持ってきた。

母はミギョンに「もしかして保証金を上げないように頼んでくれた?」と聞いた。ミギョンは「先輩には言わないでください」と言ったが、母は「サンスに隠し事をしたくない。無力な母親だけど恥じることのないように生きて来た。社長には話しておく、なかったことに」と言った。ミギョンは余計なことをしました、と言って帰った。


サンスはギョンピルに呼び出された。「飲み会でソッキョンの話が。本部の奴らは不倫相手が気になり、スヨンさんが疑われ気の毒だった。でもお前の出方次第でそれが現実になるかも。感情を押し殺すことで守れることもある」と言った。サンスは「いつも知ったような口ぶり指図してくるよな」と気を悪くした。

サンスはミギョンに「話がしたい」とメールした。彼女から「明日、退勤後に。場所はきめておく」と返信が来た。


翌日、ミギョンは、出社して来たジョンヒョンと立ち話をした。

スヨンはジョンヒョンから電話を受け、待ち合わせをした。彼は花束を買った。

サンスは、ミギョンが指定したレストランに来た。個室に案内され、ドアを開けると、ミギョン、、、そして、スヨンとジョンヒョンが居た。「先輩、私の誕生日を祝ってくれるって」とミギョンが言った。サンスは、すごく硬い表情になった。

ミギョンは、スヨンに出張所での仕事について聞き、「先輩も寂しい?長く一緒に働いてる人がいないと寂しくない?」とサンスに聞きた。彼は「悪いけど先に帰ってもいいかな?」とミギョンと一緒にレストランを出た。

ミギョンは車を運転していたが、気分が悪くなり止めた。泣きながら「知ってる、先輩の気持ちが傾いていること。スヨンさんとジョンヒョンさんは一緒に住んでる」と言ったが、、、サンスは「ごめん、別れよう」と。

スヨンとジョンヒョンは、バスを待っていた。ジョンヒョンが「スヨンさん、僕のこと本当に好き?愛してる?」と聞いた。


感 想

アイスリンクの後、スヨンとサンスが飲みに行く場面がよかったです。スヨンは “ウソだけ並べるゲーム” にして、 サンスへの素直な思いを告白しました。スヨンは幸せそうないい顔をしていましたね。

そして、スヨンは、ジョンヒョンと同棲しているのが、キツくなっているようです。

しかし銀行の倉庫に二人で隠れて、、、見つかるのではとヒヤヒヤしました。

ミギョン、サンスの母親のお店の保証金を上げないようにオーナーに話したのは、出過ぎたマネでしたね。「サンスに隠し事をしたくない。無力な母親だけど恥じることのないように生きて来た」お母さん本当にカッコいいです。

そして、ミギョンはまた4人で食事を企画してしまいました。その気まずさ、見ていて、本当に落ち着きません。さすがに今回はサンスも毅然としてミギョンを連れ出し、そして「別れよう」と言いましたが、別れられるのか?

今回も、サンスの、泣きそうな、繊細な表情に見入ってしまいました。

ギョンピルは、いろいろなことがよく見えている人のようですね。


第12話 あらすじ

ミギョンが運転する車の中で、サンスは「好きな人がいる、君じゃない」と言った。ミギョンは気分が悪くなって車を止めた。「私が気づいていないとでも?」「ごめん、別れよう」とサンス。

「先輩、心変わりしたみたいに言っても無駄よ。あなたは最初から私なんか好きじゃなかった。今も同じ、だから別れない。努力する約束したでしょ、今からはじめてもいいじゃない」と言ってミギョンは泣きながら一人車で帰った。


家に戻ったスヨンに、サンスから「無事に着いた?」のメールが。彼女はスマホを持って外に出てサンスに電話した。

スヨン「大丈夫?」、サンス「いや、全然平気じゃない」スヨン「今どこ?」、サンス「家だ」、、でも犬の鳴き声が聞こえた、サンスはスヨンの家の前にいた、お互いに気づいた。ジョンヒョンがそれを部屋から見ていた。

スヨンが「何か話が?」と聞くと、サンスは「一緒に歩きたかっただけ」と。「つらそうね」彼女が言ったが、「いいんだ」とサンスは答えた。


翌朝、スヨンは決裁をもらうため、支店に来ていた。「ヤン代理 正気か?」支店長の罵倒の声が聞こえた。ヤン代理と元カノの経歴が掲示板にアップされているようだ。

外に出ようとしたヤン代理をサンスが追った。スヨンとミギョンは、マ代理から「ヤン代理は本店に不倫がバレて停職2ヶ月です」と聞いた。ミギョンは「閉鎖的な職場、スキャンダルは致命的よ」と言った、スヨンは無言だった。


ヤン代理と職場の4人がランチに。イチーム長が「バカなマネを。そんなに元カノがいいのか?」と遠慮なく聞いた。代理は「遅くなれば本当に彼女を失いそうで怖かったんです」と、サンスは真剣な目で聞いていた。

その後、サンスはミギョンと話した。

「前のこと考えた?」とサンスが聞くと、「考え直すのは先輩よ」ミギョン。

「ミギョン、わかってるだろう、もう終わりだ」

「ヤン代理を見たでしょ。同じになってもいいの?」

「構わない」とサンス。

「スヨンさんは?傷ついてもいいの?相手の女性は相当けなされてた。既婚者じゃないからって安心してるの?先輩が思ってるよりたくさん失うかも」

「じゃあ君は平気なのか?僕の気持ちを知ってるのに」

「先輩と分かれるよりましよ」とミギョンは言った。


ミギョンの母、ユン・ミソンが、サンスの母、ハン・ジョンイムの店に来ていた。先日、娘の交際相手が、ジョンイムの息子と知り取り乱して帰って以来である。

ミソンは「分かってると思うけど、お宅とうちは、、」と口を濁しながらも、自分が格上だと匂わせたが、ジョンイムはしらんぷり。ミソンは二人を結婚させたいようだが、ジョンイムは乗り気でない。ミソンは「私が反対するなら納得いくけど、、」と戸惑いと不満。ジェンイムはニコニコして右頬を触り「吹き出物が」、ミソンは手鏡でみて「大変!ストレスよ」と大さわぎ、、。


スヨンは、ジョンヒョンの勉強仲間に誘われた。彼らは”試験まで50日”という意味不明な飲み会をしていた。彼らは、美人の彼女がいるジョンヒョンを羨んだが、彼に興味のある女子は対抗心を燃やした。結局、スヨンが彼らに奢った。

ジョンヒョンは「明日デートしよう、当分できないから」とスヨンを誘った。彼は彼女と手をつなぎ歩いたが、途中で「手に汗が」とスヨンは手を離した。

サンスは”タルト”を持って、スヨンに会いに来たが、アパートに入っていく二人を悲しい表情で見ていた。

彼は、それを持って母の店に行き、空箱の片付けを手伝った。

母は「ミギョンさんのお母さんが来て、結婚を考えてたけどいいの?本心が知りたい」と聞いた。サンスは「別れるよ。受け入れてくれるまで待つ」と。

「どんな人なの?あなたが本気で好きな人のことよ」と母。

「何事もまず終わりを考える、最悪の事態を想定して、持ちこたえられるか、解決策まで見出せば安心できた。それが通じない、不安だし、息苦しい、この状況もこの気持ちも、なのにそれでも構わない。全部話した」とサンスは言った。

母は何も言わず、ただ聞いていた。


翌日、スヨンとジョンヒョンはデートに出かけた。公園を歩いてる時、ジョンヒョンが「渡したいものがある」とペアーリングを出した。

スヨンは、左薬指を出したがリングはきつかった。「後ではめる、ありがとう」と彼女は言った。


サンスは、ミギョンの母からの電話で、デパートのショッピングに付き合った。

ミソンは「息子と買い物デートするのが夢だった」と上機嫌で、サンスに上着を買おうとした。サンスは断り「お話があります」と言った。

レストランに、ミギョンも呼ばれて来た。ミソンは話があると言い「本当は初対面から気に入ってた。だから2人の結婚を認めてあげるわ」上機嫌で言ったが、サンスとミギョンは無言、、、

サンスが「すみません」と言ったので、ミギョンが「言わないで、言っちゃダメ」と止めたが

「ミギョンと、、別れます、すみません」サンスは言った。驚いたミソンは、怒って帰った。

ミギョンは「あんまりよ、結婚を許してくれるって母に、ひどいことを」とサンスを責めた。「平然と振る舞うのはだますこと。傷つけてしまったけど、もう付き合えない」とサンス。

「待って。私を好きになって、心変わりされても先輩が好き、私が何をした?」

「こうなったのは君のせいじゃない」

「今まで、すごくがんばった、いい人になった、でも もう無理、悪い女になってあなたを取り戻す」と言ってミギョンは帰った。


ジョンヒョンは、スヨンに、警察試験の受験票の写真の撮影をお願いした。


スヨンは、支店に来ていた。イチーム長がサンスに「ソッキョンと同じことをするなよ、ご両親に嫌われたらお前の将来が台なしになるぞ」と言っていた。スヨンはそれを聞いていた。


出張所でスヨンは ”本店勤務希望者へのご案内” メールを見た。

ミギョンが入ってきて、スヨンと二人で別室で話した。

「謝りたい、彼氏と一緒に住んでると知り、先輩に話した。ごめん、私生活を持ち出して武器にするなんて。あなたを憎もうとした」ミギョンが言った。

「平気です、憎まれても 嫌われても、その方が気楽です」とスヨン。

いいえ、それじゃダメ、この状態で私に好かれたら、気まずいでしょ、戸惑うことね。もっと困らせたいから、あなたを嫌いにならない」とミギョン。

ギョンピルが二人を見ていた。

その後、彼は(誰もお客さんがいない時に)、突然スヨンに話しだした。

「大学時代、好きな子がいた。お互いに初恋でね。金持ちなのは知ってたけど、彼女のいとこに知らされた、超金持ちの娘だってね。ありがちな話だ。ふさわしくないから別れろと言われた。でも諦めずに付き合ってたんだ、3回目の忠告で、(ここからわからない)、、。話すのは初めてだ」

「なぜ私に?」「暇だからさ、、」とギョンピル。


サンスは銀行を出た所でスヨンに電話したが、ジョンヒョンが出て来たので、切った。彼は「誰に電話を?」と聞き、左手でリュックのベルトを持ち”ペアーリング”をサンスに見せ「僕はスヨンさんのところに」と言った。

家に戻った彼は、スヨンの左指にリングがないのを見た。気づいたスヨンは、リングをはめたが、”家の前だけど会えるかな?”とサンスのメールをみて、すぐにそれを外した。


翌日、スヨンが出張所を休んだので、サンスがヘルプに行った。

サンスはスヨンの席に座り、机の上のiPodを見つけた。彼はランチタイム、大学のベンチでその中のショパンの”告別”を聴いた。

スヨンに電話した。彼は彼女がどこにいるか分かった、ギョンピルに「後は頼む」と出て行った。

スヨンは、VIPの葬儀の帰りにサンスと二人で寄った”海岸”にいた。

彼女は砂でお城を作っていた。

サンスが来て、砂の城を挟んで、彼女の横に座った。

「つらい時には海を思い出す」スヨンが言った。

「砂の城、上手に作ったね」サンスが言った。

「昔からよく作ってたし、これはタダよ。作るのが好きだったけど、ある日、崩れてしまうことに気づいた。頑張って作ったら心配になる、誰かに壊されないか、波にのまれないか、一晩中不安だった、どうしたと思う?」

「分からない」とサンス

「自分で壊したの。気が楽でしょう」

と言って、彼女は壊そうと手を出した、サンスはその手をつかみ、

分からないだろ、崩れないでずっと残るかも」と言った。

「変わったわね」とスヨンは言い、温かい飲み物を買って来てと頼んだ。

サンスは、上着をスヨンの肩にかけ、急いで買って戻ったが、彼女の姿は消えていた。砂の城の横に、上着は畳んで置いてあった。

サンスは彼女の家の近くに来て電話したが、電源が切れていた。

スヨンは両親のお店に来た。父だけいた。「お酒が飲みたい」と彼女は言った。

「なぜなの、お金はなくても幸せだったのに、なぜ浮気なんて。家族を傷つけて非難されても関係ないくらい、その人が好きだったの?」スヨンが聞いた。

「止められなかった、いけないことだと分かってても」父は言った。

「でも戻ってきた」とスヨン。

「後悔したんだ、もしあの頃に戻れたら同じ道は歩まない。この苦しみをわかってたらなおさらだ」と父。

「あの時も今も同じね、役に立たない、行くね」とスヨンは出て行った。

彼女はサンスから写真を受け取った。あの海岸で、スヨンが作った”砂の城”の写真だった。

彼女は誰かに電話をして「今から会えますか?」と言った。


翌日支店で、サンスはスヨンに「昨日、急にいなくなったね」と言ったが、彼女は無視した。

その時、血相を変えたヒョンジュンが来た。彼はスヨンに「本当か?」と迫り、「外へ」という彼女をつかみ「聞いてるだろう、本当か」と大きな声を出した、みんなが驚いて見た。「聞いたでしょ」とスヨン。

サンスとギョンピルが出て来た。それを見たヒョンジュンは、二人の方に歩いて行き、ギョンピルを殴った。サンスが止めると「お前も何かあるのか、こいつと寝たのかよ」と狂気の目で睨んだ、、。

サンスは悲しい目でスヨンを見、スヨンはいどんだ目で、サンスを見た、、。


感 想

不思議なドラマです。12話は神回かもしれない。

大きな事件は起きないのだけれど、気がつけば、すごくややこしいことになってきて、カオスです。

サンスのお母さんがすごくカッコいい!ミギョンの母のどんな態度にも平然としています。そして、サンスが本当に好きな人が他にいると分かっている。

そして「どんな人?あなたが本当に好きな人のことよ」と聞かれた時の、サンスの返事が本当に面白いなぁ。どういう人かではなく、ただただ、自分のあらがえない心情、その苦しい状況を話し、それでもかまわないと。それを聞いているお母さんの表情がまた、なんとも言えません。この女優さん、素敵です。

サンス(ユ・ヨンソクさん)、ますますほんとに素敵です❤️ 苦しんでいますが、自分の気持ちに正直になると覚悟している、泣きたそうな表情がいいです。

ミギョンが、出張所にスヨンに会いに行き、「もっと困らせたいからあなたを嫌いにならない」というのも、なかなか深いのでは? って思いました。

最後、歩道橋からスヨンが電話した相手は、ギョンピルなのでしょう。なぜ彼に電話したのか?それは、彼がスヨンに、大学時代の恋愛の話をして、”途中でわざと伏せられたこと” と関係があるはずです。

ヒョンジョンがすごく苦手です。スヨンの家に住みはじめて、2回目の試験にも落ちた頃から、、怖かったです。ペアリングを渡すのも好きじゃない。お金を借りているのに、試験が間近なのに、他にすることがあるはずでしょと。でも、好きな女の人と暮らしながら、試験勉強って現実的には相当難しいかもしれません。最後で、彼の劣等感が暴力という形で現れてしまったのか?彼はギョンピルを殴り、もう警察の試験を受けられらないのでは?

スヨンは、ヤン代理のこと、父親の浮気の後悔や、ギョンピルからの話(謎ですが)から、サンスを好きでいることが、彼の将来のためにならないと思い、最後、彼を無視したのかなと、、。

ギョンピルとは何もないと思います。そしてギョンピル、大学の時もミギョンの友だちに手を出したことになってるが、それもウソだと思う。ミギョンと別れるように3回も忠告されたから、自分が悪者になり、ミギョンと別れたのでは?と思います。

12話の最後、サンスを見るスヨンの目、すごい目でした。本当のことが分かる?とサンスにいどんだ目に思えました。女優さんってすごいですね。

ギョンピルの話を知りたいです。


〔追加、疑問〕12話の最初、スヨンとハンスがホテルに入っていく場面がありましたが、現実なのか、空想なのか分からず、あらすじでは飛ばしました。しかし再視聴し、ホテルのドアを開けたのはもしかして”ギョンピル”だった?(ベッドシーンはサンスでしたが)。ホテルに入るスヨンの服装と、12話最後の彼女の服装は同じで、、、ギョンピルとスヨンは何かあったのか? フゥー、わかりません、全く先が読めません。


第13話 あらすじ

スヨンは、ギョンピルを呼び出しホテルに行った。ギョンピルが出張所で話した”学生時代の初恋の結末”を聞いたから。

学生時代、超お金持ちの彼女と付き合っていた。彼女のいとこから、別れろと言われて終わらそうとしたが、いざ顔を見ると未練がつのって、彼女の親友と寝たんだ、それが一番の裏切りだと思ったから。”それでケリがついた”と彼は言った。

その夜、ジョンヒョンからスヨンの携帯に電話がかかり、わざとギョンピルが出た。ギョンピルは、スヨンと一緒だと言った。ジョンヒョンは、スヨンと話したいと言ったが、スヨンは電話を切った。彼は、ギョンピルに再三電話をした。ギョンピルは2人の会話の録音を彼に送ったのだ。

そして翌朝、ジョンヒョンは逆上して、銀行でギョンピルを殴り、騒ぎを起こした。

その一部終始を、たまたまシンド支店から来ていたキム代理が動画に撮っていた。

サンスは銀行の外にギョンピルを呼び出した。「事実だ」と言われ、サンスも彼を殴った。


ジョンヒョンは、スヨンの家に戻り、怒りで、試験の本や家具を投げつけた。

スヨンが家に戻った時、彼がいるのに驚いた。「僕たちどうなるの?」と彼は聞いた。「出て行って、試験勉強しながら、あなたに似合う人を見つけて幸せにくらせばいいわ」とスヨンは言った。彼はショックで出て行った。


シンド支店のキム代理が動画を掲示板にアップした。支店長がこの件を知り、ジョンヒョンは解雇された。

スヨンは転属希望を出し、本店で面接を受けた。「何度も落ちる理由を考えましたか?」と面接官に聞かれ、彼女は反対に「教えてほしいです。試験も業績も勤務状態も上なのに、なぜ転属できないのか?努力が認められない。知りたいです、なぜこの銀行で線の中に入れないのか」と聞いた。

サンスは同じ日、本店に研修に来ていた。動画をアップしたキム代理もいた。彼はスヨンのことを”軽い女、一夜限りの関係ならいい”などと侮辱しはじめた。サンスは我慢できず、多くの職員がいる前で彼の胸ぐらを掴んだ、、そして研修を抜け出した。

サンスは、面接を終えたスヨンとエレベーターで一緒になった。彼はスヨンの後を歩いた。彼女は「何の用?何も聞かないのね。みんなと同じようにののしればいい。私のために、そこまでする理由は何?」と言って去った。


ミギョンは出張所に行った、ギョンピルだけいた。「なんであんなことを?昔も今も最低なのは一緒ね」と彼女。「喜ぶべきだろ、あの2人はもう終わりだ。素直に喜べよ」とギョンピル。

スヨンが来た。ミギョンは、ジョンヒョンが解雇されたと伝えて、「1つだけ教えて、サンス先輩はどんな存在?」と聞いたが、スヨンは何も答えず出て行った。


夜、サンスはスヨンを家の前で待っていた。2人でカフェに入った。

「何も聞かないのは、怖いからだ。真実はどうであれ、君が離れていきそうで。会えなくなるのが一番怖い」とサンスは言った。「もう来ないで」とスヨンは立ち上がったが、「明日も来るよ、毎日来る、会えないのがつらい、だから明日も会おう」とサンス、、スヨンは何も言わず去った。


休日、サンスはヤン代理のマンションで、偶然ギョンピルと一緒になり、2人で飲みに行った。

サンスは本当に怒っていたし、彼とスヨンが寝たことが信じられない。「事実だとしても彼女が好きだ。現実味がない」と言った。

「現実を知れ。俺がいなければお前は終わってた。彼女に乗り換えたら、ミギョンの父親がお前を許さない」とギョンピル。

「俺のために寝たと?教えてくれ、ここまでする理由を」とサンス。

「俺がミギョンをなんとかすれば、お前は気兼ねなくスヨンさんの元にいけるよな。残念ながら俺は女と寝ることを深く考えない。誘ってきたのはアン・スヨンだ。目を覚ませよ」とギョンピルは言った。


スヨンは、両親の店に行き、母に「なにか食べさせて」と言った。母は食事を用意して、疲れているスヨンを心配した。「お母さん、人を許すのは難しい?お父さんが不倫したのに許したでしょ、どんな気持ちだった?」母はどまどったようすで、何も答えない、、。「統営トンヨンに戻らない?私も行くから、全部捨てて戻る?疲れたの」とスヨンは涙を流した。

スヨンは家にもどる道で、サンスがいないか見回したが、、サンスは彼女から見えないところで彼女を見ていた。


サンスは母の店に来た。「ちゃんと食べてる?」と気遣う母に、サンスは「母親みたいだ」と。「私は母親よ」と母が言うと「兄貴なのかと」とサンス、、、二人は笑った。(この場面が、すごく好きです!

「サンス、傷つかないでね。心が揺れるのも身を焦がすのもしかたないけど、傷つかないでほしい」と母は言い、サンスは涙を拭った。


サンスは連絡を受け、緊急医療センターに行った。ミギョンがストレスで倒れ、点滴を受けていた。彼女は「先輩の家に行こう」と言った。サンスはラーメンを作った。

「つらそうだな」とサンス、「少しね」とミギョン。

「ごめん、僕のせいだ。君に対して失礼なことをした。あの時、漢江ハンガンで言っただろ、”100%じゃなくていい”。その言葉に甘えてた。君はすごく優しい女性で、実家が裕福すぎて、その環境で悠々と育った君を好きになるのも悪くないなと卑怯なことも考えた。いつか ”100%になる” そうだましてた、君と自分自身を。本当にすまないと思ってる、、、(長い沈黙)。ミギョン、僕のせいで これ以上 苦しむな、、

ミギョンは、、「ラーメが冷めたわ。もう行くね」と立ち上がった。

サンスは送ると言ったが、「大丈夫、この車で帰る」と、彼女は、サンスにプレゼントした車のキーを持って出て行った。

サンスは、、泣いた、、、。

地下の駐車場に置き去りにされたままの高級車、、、ミギョンは、近くにあったレンガを持ち、車に投げつけた、、フロントガラスが割れた、、ミギョンは泣いた、、、。


雨の夜、スヨンは洗濯物を畳んでいた。

突然ドアが開き、ジョンヒョンが入ってきて、脇目も降らず自分が使っていた部屋から警察試験の本を持ち出した。スヨンは雨の中、彼を追い「なぜ捨てるの?」と本を拾おうとした。「関係ないだろ」ジョンヒョンは怒鳴った。

「なんでこんなことに?情けないと思ってるだろう、愛してなかったんだろ、正直に言って」彼は雨に濡れながら聞いたが、スヨンは答えない、いつものように質問に質問で返すだけ。「私といて幸せだった?私たちはもう終わったのよ。ごめんね」雨の中で泣くスヨン。

「最後に教えてほしい、本当にあの人と寝たのか?」とヒョンジョン。「ええ、そうよ」とスヨン。「君は本当に悪い女だ」とヒョンジュンは彼女から離れた。

スヨンは、雨に濡れたまま泣いていた。

あの夜、ギョンピルとホテルに行った日、二人は会話を録音しただけ、ヒョンジュンに聞かせるために(?)。ギョンピルは「ここまでする理由は?」と聞き、スヨンは「どうして私に協力を?私のせいで苦しむパク代理を助けたくて?私にも必要なんです、修復不可能にする理由が」と言ったのだ。

ずぶ濡れでうずくまっているスヨンの頭上に傘が、、彼女が顔を上げると、サンスが何も言わず、傘を差しかけていた、、。


感 想

13話を見た後、切なくて、もう1回みて、、夜、もう1回見ました。

小さないい場面がありました。サンスがスヨンとお父さんと一緒にお酒を飲む場面、スヨンが店で母と話して、お母さんが心からスヨンを心配している場面、サンスがお母さんに「兄貴なのかと」と言って二人で笑う場面、、、親子の会話とそれぞれの心情にジーンとしました。

ミギョンがサンスの家に行き、サンスがこれまでのことを心から詫びて「ミギョン、僕のせいでこれ以上苦しむな」と言って泣き、ミギョンはサンスを責めるでもなく、彼にプレゼントした車のキーを持って立ち去り、車にレンガを投げて、泣く、、泣けました。ミギョンが痛々しくて。サンスも辛いだろうけれど、ミギョンは本当に辛い、、人を好きになって、相手が他の人を好きで、、傷つかないわけにはいきませんよね。

スヨンは、質問に答えない人、何も言わずに去るか、質問に質問で返すだけ、、。ジョンヒョンは「必ず試験に受かる、お金は必ず返す、約束する」って口ばっかりで、そんな彼でよかったの? ギョンピルとのことは、ジョンヒョンと修復不可能にするため?それとも、サンスに諦めさせるためだった?スヨンのやり方は、自分を壊して、周りの人たちも深く傷つけて、、理解できないなぁって思いました。

ジョンヒョンが短気で、暴言、暴力、物を投げつけるのがすごく怖かったです。彼も傷ついたと思うけれど、短絡的な行動に全く同情もできませんでした、、。

スヨンが何をしようが、サンスの一途さは変わりません。毎日、スヨンに会いにいくサンスは、一歩まちがえばストーカーかもだけど、「明日も来るよ、会えないのがつらい、だから明日も会おう」と言うサンスの告白には涙し、雨に濡れるスヨンにそっと傘を差しかけてあげるサンスの優しさに、感動してしまいます。

ギョンピルは、ミギョンのために、スヨンの頼みを聞いてあげたんだと思う。彼も何の見返りも要求しないで、というより、自分を不利な立場にしてでも、ミギョンをずっと守りたい人なんだと思います。


第14話 あらすじ

雨に濡れたスヨンは、部屋に戻り乾かしてから、外で待ってるサンスに、タオルを持って来た。雨が雪に変わりそうだった。スヨンが「雪は美しいけど役にたたないわ」と言い、サンスは「僕はいい気分になるけど」と。「美しいのが好き?」とスヨンが聞くと「みんなそうだよ」とサンス。

スヨンが「さっきの見てた?」と聞いた。サンスは「別れたのか?」と聞いたが、彼女は「よく来るね。私たちがうまくいくとでも?」と、また質問に、質問返し。「乗り越えられる、何があっても」とサンスは彼女の目を見て言ったが、、彼女は「すぐ止みそうだね、この雨」と話をはぐらかした。


年末、銀行はまたカレンダーを配りで忙しい時期になった。

スヨンが有給を取ったので、ミギョンが出張所へ行くと手を挙げた。彼女は、歩いてるギョンピルを見かけ、彼女の車で出張所へ。彼は車に内用薬があるのを見つけ「病気か?」と聞いた。「あの頃よりまし」とミギョン、「当時もつらかった?」に「覚えてないわ」と彼女。

ミギョンはいとこを呼び出し「故障した車はサンス先輩の家、今は行けないの。修理が終われば家に届けて」と話した。彼は多くを聞かず事情を察した。

いとこがギョンピルを見た。「あの人を知ってる?」とミギョンが聞くと「叔父さんがソ係長の父親が前科者だと知ってしまった。初恋だったろ、だから心配してた」と、いとこ。

「何をしたの?」とミギョンが聞くと、「会って”別れろ”と言った。聞いてないのか?」と彼は答えた。


銀行では職員たちが、カレンダーの梱包作業で残業をしていた。業務とは関係ないのにと文句を言いながら、、。

サンスは残業後、カレンダーを持って、スヨンの家の前から電話をかけた。彼女の声が変だった。サンスがアパートのチャイムを鳴らすと、具合の悪そうなスヨンが出てきた。額に手を当てると熱があった。彼はタオルで、彼女の顔や手を拭いてあげた。薬を買うために、薬局を何軒も回った、夜遅くてほとんど閉まっていた。やっと開いていた薬局で、解熱剤と風邪薬を買い、走ってスヨンの家にもどった。スヨンに薬を飲ませ、サンスはお粥を炊いた。

“各自苦しんだ夜はとても長く感じた。1人でじっと耐えていた夜だった。自分に言い聞かせた。何でもない。普通の恋だ、ありふれた恋なんだと” サンスは心の中で思った。

翌朝目覚めたスヨンは、”味には自信がない”とメモが貼られたお粥を見つけた。たくさんの薬とカレンダー、そして、ベランダには観葉植物が置いてあった、”ベランダが寂しそうだったから”とのメモと一緒に。


翌朝、銀行では、人事異動が発表されていた。異動は、マ代理とアン・スヨンで、彼女は”シンド支店の相談チーム”に異動、来週から勤務だった。

サンスが「転属できてよかったね」とスヨンに言うと、彼女は「ありがとう、昨日のことも。週末の予定は?ごちそうするわ」と言った。

ソ・ミニチーム長が、スヨンの送別会を提案したが、レストランに来たのは、チーム長とスヨンだけだった。

チーム長は、いつもスヨンの味方をしてくれた人だった。彼女は「スヨン、もうやめてよね、自分を傷つけて得るものなんてない。自分を守れる人は バカにされない」と親身に言って、ワインで乾杯した。スヨンは「感謝してます。チーム長がいたから耐えらました」と言うと、チーム長は涙を流した。

そこにミギョンが来た。「あなたを理解するつもりはない。でも会うのは最後だと思ってきたの。本気であなたが憎い」と言った。スヨンは「お世話になりました。本当にごめんなさい」と。


スヨンは、両親が店を閉めて、統営に戻ることを知った。

彼女は、ジョンヒョンの服と警察官試験の本をスーツケースに詰めた。それをもって、彼が勉強会をしていたビルの前で待っていた。勉強仲間の女子が来た。

ジョンヒョンはホテルで働いていた。「すごい美人が訪ねて来た」と言われて外に出ると、その女子が待っていた。彼女はスヨンからの荷物を差し出した。

ジョンヒョンはスーツケースを開けた。プレゼントされた時計と、彼女に撮ってもらった試験用の写真を見つけた。「これだけは約束して、この先、何があってもあきらめないでほしいの」スヨンの言葉を思い出し、彼は泣いた、、、。


休日、ミギョンが目覚めたら午後1時過ぎだった、よく眠れたのだ。

彼女は、業者に、修理して戻ってきた車を「すぐに売ってほしい」と頼んだ。そして、サンスに「今から会える?」と電話すると、彼はミギョンの父に呼ばれていた。

サンスは支店長の指示で書類を届けに来たのだが、ミギョンの父は「第1四半期に融資を受けるつもりだ、その頃には、両家の顔合わせも」と結婚話を切り出した。サンスが困っていると、ミギョンが入ってきて「先輩とは結婚しない」と言い、サンスも「すみません」と。

サンスとミギョンは、彼女が500ウォンを拾った漢江の岸に車を停めた。

ミギョンが「昨日はよく眠れた。付き合ってる時は熟睡できなかった。別れを切り出されるのを恐れていた。でも昨日は薬がなくても眠れたの。これで決めよう、覚えてる?ここで拾った。結構前に持ち出しのに気づいてないでしょ。よく見て、こうして表がでたら、私たちは、、別れる裏面(500)が出たら、父が言う通り来年顔合わせをして、私と結婚するの」と言って、彼女はコインをトスして、左手の手のひらで受け取り、右手でそれをおおった、、コインに”500”と見えたが、彼女は両手でおさえて「表だった、、別れましょ」と。

「何でも言ってくれ。君には資格がある」とサンス。

「ううん、その資格があるのは恋人だけ、しかも愛されている人だけ。私の名前も500ウォンもありふれてる。だから先輩は”ミギョン”と聞くたびに、銀行で500ウォンを見るたびに、罪悪感を抱くはずよ。これは先輩に与える罪よ」と言って笑った。そして「それでも楽しかった。辛いこともあったけど、幸せだったわ、ありがとう、ハ・サンス、、じゃあね」彼女は涙をこらえて車を降りた。サンスは泣いた、、。

ミギョンは河岸を歩き、、500ウォンコインを漢江に投げた、、、。


サンスは待ち合わせの店を見上げた。スヨンが窓際の席からサンスを見ていた。

スヨンは「この店を選んだのは、毎回すれ違いで、気になってたから」と言い、「最初ここで会おうとした時、何を言おうとしたの?」と訊ねた。

君が好きだ、付き合いたい、僕と交際してくれ」とサンスは答えた。スヨンは嬉しそうに笑った。

それから二人は歩いて、サンスがつらいことがあるとくるという店にスヨンを連れてきた。

「ここは数百年前に建てられた。時がたてば大したことないと証明してくれるみたいでね」とサンスは言った。

雪が降ってきた。

「初雪だね」サンス、「きれい」スヨン、「嫌いなんだろ」サンス、「本当は好きみない」とスヨン。

「”明日の幸せ”は何だと思う?あなたがくれた花の花言葉よ」とスヨンが言った。

サンスは花言葉を知らなかった「一番キレイな花を選んだんだ」と彼は言った。実は、サンスはその花をもう1つ買って、自分の家に置いていた。

「そうだね、定数サンスみないな人生かな。それが幸せだと思った。昨日より悪くなければいいってね。君は?」とサンス。

「”幸せ”を意識したら不幸になる。みんなそんな人生でしょ、不幸に耐える人生。でもこう思うことにしたの。自分のことだけ考えて、自分の幸せを優先する」とスヨンは言った。

サンスはスヨンを家まで送った。

彼女は月曜からシンド支店に勤務。「連絡してもいいよね?」と聞くと「する気でしょ、聞かない人だもの」と彼女は言い、「今日は送ってあげる」と車を降りた。サンスは車を出し、彼女はその車を見送った。

彼女が部屋に入ると、部屋は片付き、いくつかのダンボール箱があった。


月曜朝のヨンポ支店。

電話にソチーム長が出た後、みんなに「スヨンさんが出勤してません」と言った。女子職員がスヨンのロッカーに残されていた”退職願”と名札を持ってきた。

ギョンピルが袋をぶら下げて出勤し「牡蠣クッパの店、閉めたようで、別の店の開店祝い」と言った。

サンスは公用車に飛び乗って、スヨンの家に行った。荷物が運び出され、彼女の部屋はカラだった、、。スヨンに電話したが、”この番号は現在使われおりません”のアナウンス。

サンスは、力が抜け、笑い、唖然と公用車にもたれた、、その頭上に雪が舞った、、。


感 想

映画なら、ここで終わり、、、結論を出さずに、あやふやに、余韻を残したまま終わる、、いい終わり方ですよね、、しかしこれは16話まであるドラマ、まだ2話を残しています。

14話はミギョンがよかったですね。彼女の父から結婚の件で問い詰められているサンスを救い、500ウォンコインを拾った漢江で、サンスに別れを告げる場面が、すごくカッコよかったです!

ソチーム長は、最初からずーっと、人情味のあるやさしい方で、こういう人がいると救われますね。


風邪で寝込んいるスヨンへの、サンスの献身ぶり、、夜遅くに開いてる薬局を求めて何軒も彼が走ったこと、スヨンは知らないでしょ?お粥をたいてくれ、自分のために一番キレイな花を選んでくれたサンス。

スヨンは最後のデートで、「ここで最初に、何を言おうとしたの」と訊ね、サンスは「君が好きだ、付き合いたい、僕と交際してくれ」と答えた。

サンスからこんなに愛情をもらい、愛のある言葉ももらっているのに、彼女は、なぜそれほど不幸なのか?なぜ「みんな同じで、不幸に耐える人生」と思っているのか?どれほど過酷な人生を送ってきたのか分からないけれど、彼女が不幸を望んでいるのでは?とも思えます。

サンスにも何も告げずに去っていくことが スヨンにとって ”自分の幸せを優先する”ことだったの?ギョンピルのことがあっても(真実でないし)、サンスの彼女への思いは変わらず、彼女を尊重して、その思いをまっすぐ誠実に貫くサンスを、スヨンは受け入れることができないんですね、彼女も彼を好きなはずなのに、、、なぜなの? (←一晩考えて、多分、スヨンさんが誰にも心を開いていないから、堅い殻の中にいるからなのでは?自分の幸せを優先する”ことで、殻から抜け出せたら、サンスの気持ちを受け入れられるのではと思いました。少し時間が必要でしょう。)

サンスも、もうこれ以上は追えないと思う。「会えなくなるのが一番怖い」と言った彼が、一番恐れていたことを彼女はしたのだから、、。

4人の恋物語は、14話で一旦終わりになりました、それぞれが苦しみ、傷を負った恋の終わり、、。

来週、15話と16話は、1年〜3年後ぐらいの話になるのではないかな?数年経って、サンスとスヨンが再会して、新たに関係を作っていく、光がみえる結末になればいいな、ミギョン、ギョンピルも、ジョンヒョンにも希望のある結末を期待しています。


第15話 あらすじ

アン・スヨンが住居を引き払ったことを知ったサンスは、気落ちして銀行に戻った。

休憩室のテーブルで、スヨン宛の封筒を見つけた。そこには、青いストラップに付けられた彼女の新しい名札が入っていた。彼はそれを急いで自分のポケットに入れた。

ソ・チーム長が入って来て、スヨンと連絡が取れたかと聞いた。彼女は、サンスがスヨンを好きだと知っている。「いいえ」とサンスは言ったが、チーム長と相談して、”スヨンと連絡が取れ、彼女は有休を取っている”と上層部に報告してもらうことにした。

その夜、KCU支店では、異動で配属された2名の歓迎会とミギョンの送別会が行われた。ミギョンはワシントン支店へ転勤が決まったのだ。サンスもギョンピルも知らなかった。

ミギョンはみんなの前で、サンスとは別れた、3年も遠距離恋愛は無理なので、と話した。

ミギョンは、外にいるギョンピルに、なぜスヨンと寝たのかと聞いたが、彼は答えなかった。「私の時は、なぜあんなことを?長い間苦しんだわ。未練はないけど、私を裏切った理由が気になっていた」と言った。ギョンピルは「君が好きだった。でも、別れろと言われたんだ。引き止められないから、やけくそになった、それだけ」と答えた。「あなたは今も同じことをしてる、満足?無頓着なフリをするのはやめて」とミギョンは言った。残されたギョンピルは、つらそうなため息をついた。


市場での慈善行事が終わった時、ギョンピルはサンスに、話があると食事に誘った。

統営トンヨン牡蠣クッパ閉店後、開店した店で食事をした。ギョンピルはサンスに、あの日スヨンと何があったのかを話そうとしたが、サンスは、聞きたくないと拒絶した。

会計の時、ギョンピルは、前の店主は統営に戻ったそうだと聞き出した、もちろんサンスのために。

ギョンピルは、話を聞かずに帰ってしまったサンスに、スヨンとの会話の録音を送った、”これを聞いてくれ”とのメッセージと共に。サンスは躊躇して、、結局、再生しなかった。


スヨンは、統営の実家に帰っていた。サンスからもらった花が棚に置いてあった。


ミギョンは、ワシントンに発つ朝、両親と食事をした。「私、サンス先輩と別れたの」と父に話した。父は「赴任先の近くに部屋を借りた、しばらくはレンタカーで我慢しろ、納車が遅れている。必要なものがあれば、母さんに」と言った。ミギョンは「ありがとう。今まで、お礼を言ったことがないわ。物を与えられるのも愛の形よね。ありがとう」と言い、父と母は涙ぐんだ。

空港へは、サンスが車で送った。ミギョンは「きっと思い出すわ、先輩じゃなくてこのポンコツ車のことよ」と笑った。空港に着くと「幸せになってね、さよなら」とミギョンは言って、一人で空港の中に歩いていった。


スヨンは、弟スヒョクの納骨堂に来た。そこに、弟の友達がやってきて、スヨンに「お姉さん」と話かけた。

彼は「スヒョクが事故に遭った日、あの家の話をしたんだ。事故のあと、お姉さんに言おうとしたんだけど言えなかった。バイト中に見たんだ、あの家で他の人といる、、おばさんを」と話した。

スヨンはその家に行き、ゴミを出しに出て来た奥さんに、中で話を聞いた。

「夫と浮気した女とそのご主人のことは、覚えてる。訴えたけど、ご主人が和解を申し出た。”代わりに謝ります。仕事ばかりして家庭を放置した自分の責任、高3の子ともう1人もまだ幼い、お願いします、今回は目をつぶってください”と」奥さんは言った。不倫をしていたのは母で、スヨンが見たのは、和解書をもらうために、奥さんに会いに来た父だったのだ。

スヨンは、父が浮気したと誤解し、何年間も父にきつく当たってきたことを思い出し、泣いた、、。

スヨンは父と話した。父は、スヨンが銀行を辞めたいほとつらかったのかと心配していた。

「お父さん、私に誤解されて、悔しくなかった?」と聞いた。父は、なぜ知ってるのかと驚いた。「憎い時もあるし、辛い時もある、理解できなくても一緒にいることが大事だと思ったんだ。いつか理解できる気がした。それより大事なのは、お前が幸せになること、それだけだ」と父は言った。


サンスは、ヤン・ソッキョンと2人で、飲んだくれた。

彼は、ギョンピルが送ってきた”録音”を削除した。そして、スヨンに電話したが、もちろん、その番号は使われていないまま、、。

彼はタクシーに乗り、、、


翌朝早く、スヨンは、店に行こうとする母を見た。朝ごはんの用意がしてあった。

スヨンは、足を引きって歩いていく母を追いかけ走った。気づいた母は、スヨンが子供の時と同じように「転ぶよ、走ったら危ないでしょ」と心配した。スヨンは「転んでもお母さんが助けに来てくれるから、怖くなかった。だから脚を直して、私が転んだ時のために」と母に言った。母は、「うん」と頷いた。


海岸を歩いていたスヨンは、小さな”砂の城”を見つけた。サンスが歩いて来た。

「また逃げる?なんで急に消えたの?」、スヨンの肩を持ってサンスは泣いた。

二人は海岸で座って話した。サンスは「仕事はサボった」と言った。

「酔った勢いだった、ここまで来たのも夢みたい。渡す物がある」と、スヨンに新しい名札を差し出した。

「銀行にいた時は、この青いストラップに憧れてた。大した物じゃないわね」とスヨン。

「退職届は受理されてない。ソチーム長の計らいで有休扱いに。まだ間に合う」サンス。

「何もかも手遅れよ。自分で捨てた、いまさらやり直せない」と彼女は、立ち上がって、名札を海に投げた、、、。

サンスは走って、コートを着たまま冬の海に入って、名札を見つけた、、、。

サンスは銭湯に行き、服も乾かしてもらって外に出た。酔いは覚めたようだ。二人で小さなヤクルトを飲んだ。

その後、酔い覚ましに、スヨンがサンスを豚カツ店に連れて行った。「ソグォン大の豚カツよりおいしいでしょ」と言うスヨンに、「ソグォン大の方がおいしい」とサンス。

その後、二人はスヨンが通っていた小学校に行き、ロープウェイに乗り、展望台に上り、夜は海鮮鍋を食べた。

スヨンがサンスを”民宿”に送ってきた。彼は最終バスで帰らなかったのだ。「また明日」とスヨンは帰ったが、お酒を持って戻ってきた。

おつまみもなしで、お酒だけ、スヨンのいつものスタイルのようだ。

「ゲームをしよう、今度は真実だけ言うゲームをしよう、僕から」とサンスが言い

「なぜ、あんな風に逃げたの?」と訊いた。

「言ってたでしょ、私に何も聞かないのは怖いからって。私も同じ、怖くて不安だった。何度突き放しても戻ってくる。逃げても見つかるから、うまくいってしまいそうで。”憎い時もあるし、辛い時もある、理解できなくても一緒にいる” そうする自信がないの」とスヨン。

「あなたは なぜ逃げたの?待ち合わせの日。まだ理由を聞いてなかった」

「一瞬だったけど、自信がなかったのかも。高卒だからとかじゃない、”彼女の人生の責任をとれるか?”そう思ったんだ。いつも先回りして考える。そうすれば不幸になるのをさけられるから」とサンス。

「私はあなたを不幸にするの?」スヨンが訊いた。

「いや、ハプニングだ」とサンス。

スヨンは、サンスにキスをして「ハプニングってこういうものでしょ」と言った。

二人はキスをした。


翌朝、サンスはソウルまでのバスチケットを買った。

スヨンがバス停まで送ってくれた。

「急にいなくなってごめん。来てくれてうれしかった。銀行は考え直してみる」スヨンが言った。

「来週、豚カツをたべに行こう」とサンス。

「また連絡するわ」とスヨン。

「本当に連絡をくれる?」とサンスは訊いた。

「もちろんよ」とスヨン、そして「そろそろ行くわ」と歩いた。

サンスはバスに乗ろうとして、振り返った。振り返りサンスを見ていたスヨンと目があった。二人は、距離を置いて、じっと見つめ合った、涙ぐみ、微笑みあって。

それが、アン・スヨンとの最後だった”、サンスのモノローグ。


感 想

15話・16話は、数年後の話になるのではとの予想はハズレで、15話は、スヨンが消えてから数日の話でした。

ミギョンは、ワシントン支店に転勤になり、出発した。

ギョンピルはサンスに、スヨンとの録音を聞かせて真実を知らせたいと思ったけれど、サンスは録音を削除。

彼は、統営まで来て、スヨンに会うことができたが、、。

ソ・チーム長の計らいで、スヨンは有休扱いで、銀行に戻る道が残されている。

サンスは、スヨンに、彼女が望んでいた”青いストラップ”の名札を持って来た。

しかし、彼女はそれを海に投げ、サンスが冬の海に入って見つけた、、。

14話でスヨンが消えた時、”いくらなんでもやりすぎ”と彼女のことを思ったけれど、”自分のために生きる”と言った彼女を理解したい気持ちもありました。

しかし15話、”それが、アン・スヨンとの最後だった”のサンスのモノローグで終わった時、私は、いったい何を見て来たのだろうと力が抜ける思いでした。スヨンさんを理解できないです、、彼女のかたくなさ、どんな愛も彼女には通じないのか、サンスやチーム長の計らいに感謝はないのか、なぜサンスに「連絡する」とウソをつくのか、彼を傷つけるのか、、、理解できないです。

明日の最終回、どんな結末になるのか、、とにかく、見届けたいです。


第16話(最終回)あらすじ

4年の歳月が流れた。

KCU銀行ヨンポ支店の行員たちも別々の支店に異動していた。

マ代理とぺ係長(カボチャ・カップル)の結婚式で、久々に顔をあわせた。

ソチーム長は3人目を妊娠中で臨月、サンスとギョンピルは代理に昇格、副支店長は支店長になり、元支店長はリタイアしていた。

パク・ミギョンは、ワシントン赴任を終え本社に戻り、課長に昇格していた。ミギョンが会場に来た時、サンスは会場を出て、二人はすれ違った。


式の後、ソチーム長は、一人でカフェに行き、レモンティを注文した。そこはアン・スヨンのお店、チーム長だけが知っている。スヨンは、権利金が上がるので銀行に融資の相談に行かなくてはと話した。チーム長は「隣のヨンナム支店ね」と言ったが、サンスがそこに異動することは言わなかった。

サンスは、ギョンピルに呼ばれて、ソッキョンのマンションにやって来た。やっとそこが売れたらしい(4年も掛かった?!)。サンスは帰る時、ゴミ捨てを頼まれた。ソッキョンの結婚式のアルバムがあり、サンスの横にスヨンが立っていた。

彼は、通り過ぎた恋の深い傷を思った。あの後、総営に再び行き、彼女を探したが見つからなかった、そして、選ばなかった道を後悔した。


翌日、ヨンナム支店への初出勤の日、サンスは、スヨンに似た女性を見つけ車を止めて後を追ったが、別人だった。

しかし、そこで ”明日の幸せ” という名前のカフェを見つけた。表に、サンスが4年前、スヨンにプレゼントした植物が置いてあった。サンスは中に入った。たくさんの絵があったが、、すべてスヨンとの思い出の場所の絵だった。

出張で済州島に行った時の丘

カフェ”Times Up”に続く街灯がついた道

スヨンと歩いたソグォン大学のキャンパス

スヨンが海岸に作った”砂の城” と海

弔問の帰りに二人で降りた駅の光とピアノ


その頃、スヨンは”KCUヨンナム支店”に融資の相談に来た。窓口の女性は、融資課に来たばかりで慣れていないと言ったが、スヨンは「いいですよ」とやさしく言った。

帰り際、スヨンは、係の女性から”VIP用カレンダー”を受け取った、2027年のカレンダー。

入れ違いにサンスが出勤した。

スヨンは帰りに”ユン・チョンア 個展” を見に来た。そこにミギョンが来た。二人はお茶をして、お互いに「いるかもしれないと思った」と話した。

ミギョンが「何をしてるの?」と聞くと、「小さなアトリエ・カフェを」とスヨンは言った。

「今度行っても?あの時はあなたが憎かった。4年経っても理解できないけど、会いたかった」とミギョが言うと、スヨンは「私もです」と微笑み、お店の名刺をだした。

店に戻ったスヨンは、PCで写真を見ていた。サンスの写真が1枚あった。4年前、一緒に登った統営の展望台で、そっと撮った彼の横顔の写真だった。


サンスは、女子職員(スヨンを応対した)から、融資の書類を受け取った。

彼は、 ”アン・スヨン”の名前を見て驚いた。仕事帰りに、カフェ”明日の幸せ”を再度見に行ったが、閉店していた。


サンスの母と、ミギョンの母は友だちなっていた(2人はお互いにタメ口で会話)。ミギョンの母は「来春、娘が結婚するかも、親友の娘の結婚式には来るよね」と言うと、サンスの母は「そうね、おめでとう」と笑顔で言った。


翌日、スヨンは銀行から「書類が抜けてるので、本日伺っても?担当は”ハ・サンス“という者です」と電話を受け取った。

すぐにサンスが入ってきた、4年ぶり。「ここはカフェ?」と聞くサンスに、「絵も描けるカフェ」とスヨンは答えた。サンスは抜けていた書類を説明して、今度調査に来るといい、提出用の店の写真を撮った。スヨンはコーヒーを入れた。

二人はお互いに「元気?」と聞き、「元気でいようとした」と答えた。

「どうして”明日の幸せ”にしたの?」とサンスが聞いた。「特に意味はない。私も探したいの、明日の幸せ」とスヨンは言った。サンスは帰った。


スヨンは、3人目を出産したソ・チーム長を病院に見舞った。チーム長は「スヨン、もう肩の力を抜いて。今は夢を叶えて暮らしてる。もう1人で悩むのはやめて」と優しく言った。

帰り、スヨンは交通整理しているジョンヒョンを見かけた。彼は警察官になったのだ。断歩道を歩いて振り返った彼女とジョンヒョンの目が合った。スヨンは彼に涙目でほほえみかけてから、歩いて去った。ジョンヒョンは、約束通り、スヨンの後ろ姿に敬礼をした。


サンスは、審査の朝、スヨンの店に行った。彼女は店の前でタバコを吸っていた。「いつから?」と聞く彼に「あなたも吸ってるでしょ」とスヨン、「やめた」とサンスは言った。

店の中で、必要書類を渡して話は済んだ。サンスは「絵を描いてみたい」と言った。彼は”海岸と砂の城と海”を描き、スヨンが丁寧に梱包した。

「それじゃ」2人は「会えてよかった」「元気でね」と言い合った。お互いに、名残惜しくてたまらない様子、、、そしてサンスは帰って行った。


夜、スヨンは、”TIMES UP(2人が4年前にデートをしたカフェ)”に向かう道を歩いていた。目の前からサンスが歩いてきた、、2人は一緒にお茶を飲んだ。

「つらいことがあったの?そんな時 来るんでしょ」とスヨン。彼女は4年前、サンスが言ったことを覚えていた。「たまにここに来るの、散歩を兼ねて、静かだから。なぜ聞かないの?連絡を絶ったこと」とスヨン。

「自問自答した、、全部は理解できないけど、分かるかも。約束を守らない人を思い続けても無駄だ」とサンス。

「約束?豚カツ?」スヨンは言って、二人で笑った。

「その約束、明日守ってくれる?」とサンスが聞き「分かった」と彼女は言った。


翌日、サンスは残高が合わず、約束に遅れそうに、、自分のお財布から補填した(いいの?)。

スヨンと彼女のカフェの前で会って、二人は、ソグォン大の正門からのきつい坂を歩いた。

「あの時、なぜ連絡しなかったの?」とサンスが訊いた。

「なんで捜さなかったの?」とスヨン(得意の質問への質問返し、変わりませんね)。

「捜し回った、1週間後、統営に行ったが捜せなかった。いなくなった理由を教えてほしい」とサンスが訊いた。

「もう私は 全部 与えたから、全部 もらったから」とスヨンは言い、続けて「あの時、もし違う選択をしていたらって思ったことは?」と訊いた。

「深く愛した方は未練なんかない、逃げた人がそう思う」とサンスは言ったが、、、彼は続けた。

「あの時 別れてから いつもこう思ってた。あの日、迷わなければ、、背をむけなければ、、素直になれたら、、もう逃げるなと言ってたら、、一緒にいこうと言ってたら、、

「たまに思い出す、、あの時、もう少し待ってたら、、ジョンヒョンさんと交際してないと素直に言ってたら、、あの時 ”付き合ってたはずよ”と言えばよかった、、本当は私もあなたが好きなのと言えばよかった、、一緒に行きたいと言えばよかった、、」とスヨンも言った。

スヨンは「過ぎたことを色々想像してみる。結婚して、子供もいたかも、ケンカもして、離婚するかもね」と笑った。

「仲直りして、幸せに暮らしてるかも」とサンスも笑った。

こんな想像しても、特別なことはないわね」とスヨン。「それが愛かも、日常を共にすること」とサンスが言った。

スヨンは立ち止まって、サンスを見た。

〔サンスのモノローグ〕

かつては人生の一部を共有した

一目ぼれした ときめいた 愚かだった 後悔した

すべての瞬間が 懐かしさに変わった

あの時は

お互いを(サンスとスヨンの声)

愛してたのかな (スヨンの声)

”利害” だと ”理解”したのかな (サンスの声)

「今日は何を忘れた?”忘却の丘”よね」スヨンは訊いた。

何も、何も忘れてない」スヨンの目を見て、サンスは言った。

二人は、再び歩き出した。

ーー完ーー

感 想

『愛と、利と』16話(最終回)完結しました。

16話は、4年後の物語でした。1年後でも、3年後でも、5年後でもなく、4年後、でもそれがピッタリだと思いました。

スヨンは、ソウルで、”明日の幸せ”という”アトリエ・カフェ”を営んでいる。すごいですよね、ソウルで自分のお店を持つなんて、彼女は夢を叶えたのです。高卒だとか、契約社員だとか、女性だとかいうことで、差別されることもなく、好きな絵を描き、お客さんも絵を描くことができる自分のカフェ、その夢を実現させるために、4年と言う歳月は、必要だっただろうと思えました。

スヨンがKCU銀行に融資の相談に行き、帰り際、”VIPカレンダー”を貰ったことも、一つの象徴のように思えました。スヨンが、自分の幸せのために努力してきて、自由を得たような気がしました。(但し、カレンダーが2027年、4年後の未来の話なの?そこは疑問でした)

ジョンヒョンも警察官になっていた、すばらしい! 彼も諦めずに頑張って、スヨンとの約束を果たしました。彼女の後ろ姿に敬礼するのは、すごくいいシーンでしたね。

サンスは、あの後もスヨンを捜して、再度 統営に行ったが、見つけられず、、、彼女を諦めていた4年間だったようです。

サンスが ”明日の幸せ” を偶然見つけて、スヨンの融資のお世話をすることで再会をはたし、後半は、二人のゆっくりとした会話劇でした。あれだけサンスから逃げながら「なんで捜さなかったの?」と聞くスヨンさんには、『・・・』でしたが。

2人が ”忘却の丘”を登りながら交わす会話、書き写して見ると、凄く沁みます。2人の ”あの時、こうしていたら”という場面が、重なっていましたが、その時はできなかったのだから、仕方ないです。

しかし、あれ程すれ違ったのに、再会できて、約束の”豚カツ”を食べるために2人で歩いてる、今がその時なのでは?少なくとも、スヨンはもう逃げないでしょう、自分の居場所を作ったのだから。

サンスの「それが愛かも、日常を共にすること」に、その通りなのではと思い、スヨンのお父さんの「お母さんと一緒にいることが大事だと思った」を思い出しました。それから、サンスの最後の「何も、何も忘れていない」は、スヨンのことを、何も忘れていないということなのかと。

最後、人物は入れずに、ドラマの舞台になった場所が、淡々と写し出されました。それを見ていると、頭の中に、ドラマのシーンが浮かんできて、ジーンとしました、なんて素敵な演出なんでしょう!

最終回、とてもよかったです。それぞれの人物の人生は続いていきます。何よりも、サンスさんが幸せになることを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Drama
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コメント

  1. 隆子 より:

    はじめまして。このドラマの評判が思わしくなく
    ネトフリで配信してから見るか?やめとくか?と
    自問自答をずーっとしてました。
    でも、なぜか恋愛ドラマが見たいなぁと視聴する事に。
    見始めたら、私には難しくて答え合わせをさせてもらうかのごとく
    毎日2話づつ見てたのですが、あらすじを読ませて頂き
    感想を読ませて頂き、なるほど〜と理解してました。
    とてもありがたかったです。
    ありがとうございました。

    • yknetworks より:

      隆子さま、

      コメントをありがとうございます。
      私のブログが、隆子さまの視聴のお役に立てたのなら、とても光栄です。

      『愛と、利と』は約1年前に視聴したドラマです。
      配信と同時に視聴して、毎週、サンスのウジウジしたところや、スヨンの頑なで本心を見せないところにヤキモキしながらも、回を重ねるごとにのめり込んでいきました。はっきり分からないけれど、何か揺さぶられる、それが魅力でした。サンスを演じたユ・ヨンソクさんを大好きになりました。韓国ドラマの中でも、もっとも好きなドラマの1つです。

      これからもよろしくお願いします。