第9話 あらすじ
”タンバム”は、新しいビルで再オープンした。イソは、内装からオープンの全過程と費用をネットにアップして、開店日にライブ配信した。
チョ・イソは、チャン会長のセミナーに参加し質問した。セミナー終了後、会長は彼女を食事に誘った。「長家に来ないか」と言ったが、彼女は「社長(パク・セロイ)ではなく、私が見えたならその時また提案してください」と断った。
”タンバム”は順調に売上を上げ、法人にする時期に来ていた。セロイは仲間たちに名前を募集した。グンウォンの”梨泰院(イテオン)クラス”をセロイは気に入った。対外的には、地名じゃない方いいというイソの意見で、アルファべット”I.C.”に社名が決定した。
食材卸業者、オ・ヘウォンフードの社長の元刑事さんと娘さんが店に来た。大人たちが用事をしている間に、娘のヘウォンが子猫を追いかけ迷子に、偶然、セロイに会いに来たカン専務のおかげで見つかった。父の元刑事とセロイとカン常務を誰かが盗撮していた。元刑事がそれに気付いたが、盗撮されていたのはカン専務だった。
新しい”タンバム”のある通りは、寂れていた。通りを復活させ、みんなで生き残るために、セロイは近所の店のレイアウトやメニューの改善に協力した。
金貸しのおばあさんは、ベトナム料理店に客が入っているのに驚いた。店主がタンバムの青年が手伝ってくれたと話した。彼女はセロイに興味を持った。
チャン会長は、セロイが取引しているオ・ヘウォンフードのオ社長を呼び、破格の条件で長家と独占契約を提案し、タンバムとの契約を切れと言った。オ社長は断った。「10年前、グンウォンのひき逃げ事件、私が担当刑事だった。当時恥ずべき捜査をした、娘に情けない背中を見せるのは一度で十分」と。
イソが店に行くと、グンウォンが待っていた。彼はイソをスカウトに来たと言って、彼女と出て行った。
イソは「頭が硬いセロイにはうんざりしてた、いつから出勤?」とグンウォンの誘いに乗るふりをして彼を油断させた。うまく誘導して事故のことをしゃべらせた。「事故だけどヤツの父親を車でひいた、即死だったが、身代わりを立てて終了」と。イソはもちろん録音した。
イソは急に態度を変え「もういいよ。私は社長を死ぬほど愛してる」と録音を聞かせた。立ち上がったグンウォンに熱いコーヒーをかけ、「社長の敵は、私が全員潰してやる」と言った。
感 想
”タンバム”が、いよいよ法人化、社名が ”梨泰院クラス、I.C.” に決まりました。
9話は、チャン会長が、店を再開したセロイを潰そうと躍起になっているのが面白かったです。
会長は、人は誰でも力と金で動くと思っていて、多分、今まではほとんど100%、その考えで成功してきたのでしょう。
しかし、今回のチョ・イソと食材業者オ社長は今まで通りのセオリーでは動かない二人でした。
イソは死ぬほどセロイを愛していて、”彼の敵は、私がぶっ殺す”と思っている。
オ社長は、10年前のセロイへの借りを返し、娘の前で堂々とした父親でありたいと思っている。
人を説得しようとするなら、まず、その人のことをよく調べなくては、と長会長に助言してあげたいです。
第10話 あらすじ
イソは録音した携帯を持って逃げた。グンウォンが彼女を追いかけてきて、殴った。セロイがイソを助けた。彼女は「録音しました、お父さんをひき逃げを自白した内容」と興奮して話した。警察が来てグンウォンは連行された。
イソは、録音をネットにアップした。
グンウォンのイソへの暴行と10年前の事件のことが大きなニュースになり、長家は世間の非難を受け、株は再び暴落した。
セロイとイソは、カン専務とホジンに「今が”代表理事の解任議案”の時」と提案した。
条件が2つ必要だが、チャン・グンウォンの10年前のひき逃げ事件が立件されたので(元刑事さんが自白した)、1つはクリア。
もう1つは、会長が息子を守るか見捨てるか?見捨てれば中止、株主は会社を選んだ会長を見直すから。
チャン会長は、弁護士から「録音は証拠にならない、当時の捜査官の自白だけでは不十分、無罪が立証できる」と報告を受けた。
スアは会長に「チャン常務を切り捨ててください」と進言したが、会長は「俺は4人兄弟の長男に生まれたが、弟たちは飢え死にした。家族を飢えさせず十分食べさせたくて長家を作った。俺は長家そのもの、誰も追い出せない。二度と家族を見捨てろなどと言うな」と怒った。
”お茶”を出した人がその会話を聞いて、カン専務知らせ、専務がセロイに連絡、”決行”が決まった。
専務は”代表理事 解任議案”のため、役員たちを集めた。
グンウォンが検察に出頭する朝、会長は「グンウォン、お前は後継者だ。父親失格だな、自分の息子を抱きしめたこともなかった」と言って息子を抱きしめた。
株主総会は午後のはずだったが、、、チャン・デヒ会長 緊急記者会見の生配信が始まっていた。
「今日は、長家会長ではなく1人の父親としてこの場に立っている。息子は10年前のひき逃げ事件で立件され、検察は捜査中。数日前、息子は検察から帰ってきて私に言ったのです、”10年前のひき逃げ事件は僕がやった”と(泣く会長)、、。罪は自分で償わせます」
やられた!とカン専務、セロイ、イソたち。セロイはトイレで激しく吐いた。
グンウォンは車から降りて、記者会見場まで走った。父と息子は遠くから目を合わせたが、父は平然と車に乗って去った。息子は「何もかも僕の過ちです」と記者たちに言った。
代表理事の解任議案は、否決された。
カン専務は、会長に呼ばれた。お茶係が、専務のスパイだと会長は知っていた。専務はパジン支社に左遷を言い渡された。
カン専務、ホジン、セロイは『長家ポチャ』で飲んだ。
常務は「全て失った、悔しい」と言ったが、セロイは「他の方法を考える、絶対に諦めません」と。
専務は、セロイがつけている時計を見て「パク部長の物ね。1997年の通貨危機は国全体の危機だった。そんな中、”コチュジャンの豚肉炒め”が長家を救った。今の長家があるのはこのタレのおかげ。社員が作った言うよりは、会長の手がけたことにしたほうが、ストリーとインパクトがあるでしょ?このタレもメニューもパク部長が作った、会長がその功績を讃えて渡したのがその時計。パク部長だけはあんなふうに追い出されてはいけなかった」
そして専務はセロイに「バトンタッチよ。勝ちなさい」と言った。
グンウォンは、懲役7年の刑に処された。セロイとチャン会長は傍聴席で聞いていた。
セロイは父のお墓参りに来て報告。そして「不肖の息子だけどいい仲間に出会った。もう心配せずに安らかに眠って」と言ってお酒を飲んだ、、その味は、まだ苦い。
感 想
面白かったです!チャン会長の緊急記者会見には、震えましたねェ~。
初めてグンウォンを抱きしめて送りだした後、泣きの演技で息子をバッサリ切り捨て、この件については自分は何も知らなかった、息子が独断でやったことにしました。
2話で、グンウォンは自責の念で「示談にしたい」と会長に言ったが、怒られてニワトリ小屋に連れて行かれる場面があったので、この記者会見がより強烈だった気がします。
グンウォンに同情してしまいました、、3年前に見た時は、グンウォンを信じられない○ズだと思ってたけど、彼も可哀想な人だ、誰からも愛情を受けずに育ってきたと思うと不憫です。
お茶を出す女性が、カン専務のスパイだと分かっていた上で、スアに「家族は見捨てない」と怒った会長が1枚も2枚も上手でした。
通貨危機の時、長家を救ったコチュジャンの豚肉炒めが、セロイのお父さんのメニューだったことも語られてよかったです。
第11話 あらすじ
タンバムに”最高の居酒屋”に出演依頼がきた。長家のパワハラに耐えて店を出したと話題になっていたから。みんなは出演に賛成した。
グンスは”タンバム”を辞めた。「どうしようもないほど欲がでたら、長家を継いで」とイソから言われたことを実行しようとしていた。
スアは、会長の使いで刑務所のグンウォンに面会に行き、彼の株を会長名義に変更する契約書を出した。
グンスは、長家に行き会長に、「いつか僕が長家を継ぐ」言った。
スアは企画チームに異動、「最高の居酒屋」の担当になり、グンスが彼女の部下になった。
タンバムにヒョニが休暇から戻ってきて「無事、手術を終えたよ」と言った。ヒョニはすっかり美しい女性になっていた。
「最高の居酒屋」の1回戦、16の居酒屋による対決。
1回戦の優勝は、『タンバム、マ・ヒョニ、イガイのスープ、カレー風味!』(この料理は、トニーがスープにカレー粉を間違って入れて偶然できた料理だった。)
タンバムの連中たちは、何度もこの録画を見て興奮していた。
チャン会長は、スアとグンスを呼び、「最高の居酒屋」でセロイの店に負けたことを叱咤した。グンスが「それでも全国で2位」と言うと「長家は常に1位だから、頂点なのだ」と説教した。
セロイは、トニーのため3年間のビザを取得し、彼の父親を捜すために、子供の頃のトニーと父親の写真のチラシを電柱や壁に貼っていた。
金貸しおばあさんが店に来ていた。警察がセロイの張り紙を持ってきて、違法ですと。おばあさんが1枚チラシを持って急いで帰った。
先日、JMホールディングス 社長が、投資の提案でタンバムを訪れた。セロイは投資を受けるのは時期尚早、1店ずつ出す方が安全と思っていたが、イソは「投資を受けて一気に大きくするチャンス、私を信じてください」と言った。「イソが自信があるなら、やろう」とセロイは言った。
セロイとイソはJMの社長に会い、「50億、我々が考える”タンバム”の価値です」と言った。JMが50億の融資を約束した。
これがすぐにニュースに、タンバムに次々に投資家からのオファーがあり、合計の投資額は100億を超えた。
ある夜、金貸しのおばあさんが倒れているのをみて、セロイたちは病院に運んだ。
おばあさんに家族を聞くと、「昔はいた、優しい息子が。なのにギニア人と結婚したいって」トニーはおばあさんにポスターを見せた。「自分の望みを言ったのは初めてだった。その1回を私は反対した」イソが「息子さんはどこに?」と聞くと「死んだ、交通事故で」。トニーは泣いた。おばあさんはトニーの手を握って「ごめんよ」と言った。
「最高の居酒屋」2回戦が残った8軒で行われた。
課題は”調味料を使わない料理”。タンバムは”豆腐チゲ”、長家は”納豆チゲ”で対決。
優勝者は、タンバムのマ・ヒョニ!
タンバムの飲み会に、長家のスアとグンスも参加した。
”真実ゲーム”が始まった。セロイが質問される番。
グンスが「一度でもイソを女として見たことは?」「ない。イソは妹でパートナー」とセロイ。
イソは涙を流し、席を立った。セロイは追いかけた。ヒョニがグンスに「今のは最低」と言った。
セロイはイソに追いついた。イソは「好きです。社長を愛してます」と告白した。セロイは驚いたが、「好きになるな」と言った。
イソはそこ場から離れて、道にうずくまって泣いた、、。
感 想
タンバム、ヒョニさん「最高の居酒屋」で2連勝、絶好調です。
ヒョニさんは、仲間のことをよくわかっていて、温かい人だなと思いました。
投資も100億以上受けて、タンバムも絶好調に見えますが、そういう時こそ、気をつけてですね。
金貸しのおばあさんは、トニーのお祖母さんでした!お父さんは亡くなっていましたが。トニーは優しい子なので、おばあさんと仲良く過ごせるでしょう。
真実ゲーム?グンスのセロイへの質問は最低でした。グンスがすごくイヤな感じでになってきました。
第12話(神回)あらすじ
長家、会長はまた2位だったことに怒りが治らない。グンスに「決勝戦も2位なら、後継者にはなれない」と言った。グンスは「それなら、テレビ番組の件は僕に一任を」と申し出た。
イソは休暇をとった。
タンバムでは、フランチャイズ申込者とのミーティグの準備、しかしそこに悪いニュースが。MJが投資を撤回し、それに準じて他の投資先もすべて撤回した。
これは仕組まれたことだった、チャン・デヒがセロイを潰すために、MJの社長を使ったのだ。
申込んだ加盟店の人たちが押し寄せ「どうする気だ!」とセロイたちに詰め寄った。スアがチャン会長からの植木鉢を持って立っていた。”安分知足(高のぞみするな)”リボンがついていた。
セロイは「やめろ、商売の基本は信頼、我々ICは加盟店の皆様の信頼も大切なお金も必ず守ってみせます」と宣言して出て行った。
スアが追いかけ「長家への復讐、全部捨てて、私と幸せになろう」と言った、その時イソから電話、セロイは「俺はこの程度で潰れない。俺の信念のせいで父さんは会社をクビになり、ひき逃げされ証拠も隠蔽された。俺は一度死んだ、立ち上がれたのは復讐すると決めたから。幸せはその後だ。俺は必ず長家を倒す」
イソへの電話口でいいながら、それはスアへの”ノー”の返事だった。
セロイ、ホジンが新しい投資家を探していた。イソが休暇を返上して戻ってきた。
そのリストに”70代 キム・スルレ”の名前が、トニーのお祖母さん、不動産の大御所で、引退したがたまに若者の企業に大金を投資する。
イソはカン専務にお願いして、キム・スルレさんを店に連れてきてもらった。もちろん、投資をお願いするためだが、セロイは黙ったまま。おばあさんが「あんたに借りがある、投資を頼める立場よね?」と。セロイが「トニーを利用したくない」と言うと、おばあさんは「社員が苦労してるのに、こんなバカに投資はしない」と呆れて出て行った。
セロイは社員に苦労をかけていることに気づき、その晩イソに電話すると、彼女は済州島のおばあさんの別荘に押しかけていた。
セロイはおばあさんに「投資をしてください」とお願いした。「トニーの件だけではない、私は商売人、目標は?」とおばあさんが聞いた。
「韓国のトップです」とセロイが言うと「証明して。料理対決番組で優勝したら投資すると約束する」とおばあさんは言った。セロイは、優勝を約束した。
「最高の居酒屋」決勝戦に向けて、グンスはスアに「使いたくない切り札がある」と言った。
「最強の居酒屋」決勝戦当日。
セロイは、本番直前にヒョニに「優勝すれば、融資してもらえる」と話し、ヒョニにプレッシャーをかけた。
しかし、ヒョニたちがスタジオに入ると、スタッフたちの態度がいつもと違った。”マ・ヒョニさんはトランスジェンダー”という記事がネットにアップされ、ウワサになっていた。
グンスが流した記事だった。「こんなのが使いたくない切り札?」とスアは怒ったが、「勝つため、これが長家のやり方です」とグンスは言った。
ヒョニはその場から走り去った。
セロイは、ヒョニをみつけて「お前は俺の知りうる中で一番勇敢できれいな女だ。好奇の目に耐えてまですることではない。お前はお前、他人を納得させなくていい」、ヒョニは泣いた。
グンスが番組担当者に「タンバムは棄権ですね?」と言ってた時、「いや、僕が出たらルール違反ですか?」とセロイがプロデューサーに聞いた。「そんなルールはない」と彼は言った。
「グンス、逃げただと?ヒョニは犯罪者か?応援してくれよ」とセロイは言った。
イソは済州島からでヒョニに電話して「今朝、詩集をよんだわ。ヒョニさんを思い出した」と言った。
扉が開いて、ヒョニがスタジオに入ってきた。
私は石ころ、炎でやいてみよ、私はびくともしない、石ころだ
強くたたくがいい、私は 頑強な石ころだ
暗闇に閉じ込めてみよ、私は1人輝く 石ころだ
砕けて灰になり腐りゆく、自然の摂理すらはね返してやる
生き残った私、私は ダイヤだ
タンバム代表 マ・ヒョニ、私はトランスジェンダーです。
そして今日、私は優勝します。
ヒョニが言った。
感 想
12話、神回でした。
スアの「復讐なんてやめて、私と幸せになろう」はセロイへの告白だったけど、セロイは気づいていないようでした。いずれにせよ、お父さんの無念の死と無実で刑務所に入れられたことを思うと、セロイはまだ終われないですよね。
おばあさん、毒舌だけど、言ってることは適切です、そしてセロイに愛もありますね。
いいセリフがたくさんありました。
セロイがヒョニに言う「お前はお前、他人を納得させなくていい」。「ヒョニさんは逃げた」と言ったグンスに、ピシッというセロイもカッコよかったです。
そして最後、ヒョニさんが、扉を開けてスタジオに入ってくる場面、本当にカッコよかった!そこに、イソの ”私はダイア” の詩の朗読が重なる演出が最高でした。
スングォン、トニーのヒョニを思う気持ちも、全て本当に素敵でした。
第13話 あらすじ
「最高の居酒屋」決勝戦、
いよいよ審査発表。優勝は”タンバム マ・ヒョニ!”
ヒョニは、セロイ、スングォン、トニーと抱きあって喜んだ!
I.C.(セロイの会社)は、おばあさん(キム・スルレさん)と契約を交わし、100億の融資を受けることになった。
セロイはイソとホジンに、「1億を貯めるのは大変だったが、1億を10億にするのは簡単だった。中国でエキスポがある、中国から世界へ。100億を1000億台に、韓国トップを目指す、これからだ」と言った。
長家、チャン会長はもちろんこの結果に不満。会長は「グンスは何をした?」とスアに聞いた。「マ・ヒョニのプレイベートを暴き、揺さぶった」と答えた。会長はそれだけは評価した。さらに「グンスは後継者の器か?」と聞くとスアは「会長と似てます」と答えた。
会長は、役員会議にグンスを参加させ、「私の次男だ、後継者として考えている」と紹介した。
4年後、2020年
ICは躍進していた。大きなビルを持ち、社員も増えていた。
イソは、代表 パク・セロイのパートナーとして、能力を発揮し、業界1位になるためのビジネス計画を立てていた。
グンスは、長家のアメリカ支社から帰国した。
早速、”死にかけた通りの全てのビルに長家ブランドと系列会社を入れ話題にする”と言う案を出し、チャン会長から、進めろという許可が降りた。
チャン会長が、倒れ入院した。”すい蔵がん”、グンスが余命を聞くと「半年ぐらいか」と医師は答えた。
グンウォンが出所し、父の見舞いに来ていた。
そこにグンスが来て「報道統制する必要がある。主治医が治療は無意味だと。株価下落を止めるため、次期会長を決めるべき」と淡々と話した。
グンウォンが「まるで父さんのコピーだ」と言うと「だから、この座に就く資格がある。あの日のことは後悔していない。全ては長家のためだった」と会長は言った。
「変わってないね、お大事に。父さんの大事な長家を守ってあげます」と出て行った。
ホジンはセロイに「グンウォンと会った、出所していた。俺を覚えてもいなかった、ヤツは全てを失ったのに、一瞬怯えた。カン専務と新しい計画を練る。後継者はグンスだろう、チャン会長は余命宣告を受けた、すい臓がんの末期」と話した。
セロイは会長に電話した。「死ぬんですか?そんなにあっけなく死ぬのは卑怯です。罰は俺が下す、まだ死ぬな」と。
俺の生存を望む唯一の人が君とは とチャン・デヒは思った。
「俺の最後の楽しみは君だ、長くは待てない、急ぐんだ」とチャンは言った。
感 想
ヒョニさんは、”私は、トランスジェンダーです” と堂々とTVでも宣言し、仲間に美味しいものをたべさせたくて料理を作り、見事、優勝しました!仲間たちと抱き合って喜ぶ姿に感動しました。
ICは融資を受け、すごい成長を遂げました。4年後は、すっかり面変わりしてました。
ICは大きなビルを持ち、長家はグンスが常務になり、敵のチャン会長は末期がん。
グンウォンは自分を捨てた父を見舞った、彼は父に愛されたかったのですね。
セロイが会長に電話して「死ぬな」と言ったが、会長の生存を望んでいるのが、敵のセロイだけとは皮肉です。
会社は躍進したが、セロイとスアの関係は全く進展していない。スアはいつまでも、セロイが長家から自分を救い出してくれるのを待っている、それに対して、イソはセロイの側にいて、自分が彼をお金持ちに、セロイの敵は潰すと思っている、、3人の関係は変わってきたようです。
第14話 あらすじ
ロイたちは、長家会長の解任の為の案を話し合った。
社外理事のヤン理事が不正を働いている。彼の解任請求をし、その後釜に”チョ・イソ”を推薦することで同意。
イソはカン専務の紹介で、株主総会で協力してもらえそうな人物に挨拶回りしていた。その間に中国の件も担当し、オーバーワーク気味。家に帰る間もなく、会社や出張先で寝ていた。
チャン・デヒ会長は、出社し、すぐに自らヤン理事を解任した。セロイの「まだ死ぬな」の電話で、久しぶりに意欲が湧いていた。
スアは、グンウォンに声をかけられ、居酒屋で飲んだ。サシでの飲むのは初めて、「夢が叶った」とグンウォンは喜び「やることがある」と言った。
株主総会の当日、イソが倒れ、病院に運ばれた。
チョ・イソの社外理事の選任議案は否決された。グンスが、海外支社の株主に働きかけ、否認票を集めたのだった。
セロイは総会終了後、すぐにイソの病院に向かった。ダメだったと聞き、イソは「別の案がある」とベッドから起き上がった。セロイは「休め、今動いたらお前はクビだ」と言い、ヒョニに見張りを頼んだ。
グンウォンは病院の帰り、怪しい車が病院に停まったのをみた。
セロイは、イソが、彼に買ってとねだったネックレスを買った。
スアはグンスから、会長が余命わずかだと聞き、会いに行った。
「君は長く側にいてくれた、不本意だったろうが。俺をどう思っているか知ってる。セロイの父親のことをで俺を恨みながら、一方では恐れていた。憎んでた相手が死ぬのに、なぜ泣く? 君みたいに有能が人がなぜ俺から離れらないのか、分かるか?奴隷根性だ、俺に飼い慣らされたのさ。周りの人々を力で押さえつけて俺は飼い慣らした。そういう人たちを軽蔑している。君への最後の感情が軽蔑でいいのか?」
スアは「なぜ私にそんなことを言うんのですか?」と涙に濡れた目で聞いた。「分からない」と会長は答えた。
セロイは、企画書を見るためにイソの引き出しを開けた。鍵の暗唱番号はセロイの誕生日。
【あの人とタンバムで】、グンウォンがイソが企画したイベントの趣旨を読んだ。
”一番ありがたい人は?” ”一番申し訳ない人は?” ”人生で一番幸運なことは?” ”今愛する人がいますか?”
全て”イソ”だった、セロイは、彼女が描いた自分の似顔絵を見つけ、病院に急いだ。グンスも来ていた。
セロイはグンスに「イソは人生をかけるに値する女だ。俺はイソが好きだ」と宣言した。
イソの病室に入ると部屋が荒れていた。拉致された写真と「必ず1人で来い」とのメールが。
イソは引き出しで、セロイからのネックレスを見つけクビにつけた後、誰かに拉致されたのだ。
セロイとグンスはそれぞれ車を走らせた。
指定された場所には、グンウォンと刑務所で一緒だった暴力団の組長がいた。
「イソはどこだ」と走ったグンスに、車が突っ込んで来て、セロイはとっさに彼を押し、車にはねられた。
感 想
14話は、チャン・デヒが、スアに話した場面がすごく印象に残りました。
「君への最後の感情が軽蔑でいいのか?」なぜ、デヒはこんなことを言うのか?
“何でも言うことを聞く人たちを彼は軽蔑している”、つまり”いくら力で抑えつけようとしてもうとしても屈しないパク・セロイ” を彼は評価しているのです。
スアが会長を見て泣くのも、分かる気がしました。憎んでいた人間が死ぬ、それは果たして嬉しいことなのか?
この場面、論理では割り切れない人間の感情が表現されていて、深いなと感じました。
第15話 あらすじ
グンスが救急車を呼び、スングォンに、セロイの事故とイソの拉致を知らせたが、暴力団たちに携帯を取り上げられ壊されて、イソが監禁されている部屋に連れて行かれた。
セロイは救急車で病院に運ばれたが意識不明の状態。彼の事故は大きなニュースになった。
スングォンは、昔の暴力団の事務所に行き、親分に会おうとしたが、部下たちに殴られた。彼は警察に電話して、暴力団二人は連行された。スアとヒョニが警察にスングォンを迎えにきた。
彼はスアに、封筒を渡した。
チャン会長は、セロイがひき逃げされ、グンスとは音信不通の状態だと報告を受けた。
スアは会長に会い「セロイは意識不明のまま。やったのはグンウォンです」と言った。「殺人、拉致?グンウォンには、そんな度胸はない」と会長。
「15年前のひき逃げ事件、4年前の会長の会見で、あり得る話になった」と彼女は、スングォンから受け取った封筒を出した。イソを拉致した暴力団の事務所に向かうグンウォンが写っていた。
「収拾せねば」と言う会長に「15年前の事故もこうして隠蔽したのですね」とスアは言った。
彼女は”退職届”を出し、「これが人生初の私が望んだ道です。そしてこれは長家の不正に関する10年分のファイル、株の借名取引、裏金、賄賂等。会長の仕事は事件の隠蔽ではない、事態が悪化しないように阻止すること」とファイルのデータを出した。
スアは会長と長家から去った。
イソとグンスが監禁されている部屋に、グンウォンが入ってきて、パク・セロイがひき逃げの事故に遭い、重篤な状態だとのニュースを読んだ。
グンウォンは「俺の目的は長家じゃない。パク・セロイ、ヤツはまだ生きている」と。
イソは、自分の手を縛っている綱をなんとか切り、グンスの綱も解いた。
セロイは昏睡状態の中で父に会った。
父は「二度と苦い夜が来ない場所がある、もうすぐだ」と言ったが、「父さん安らかに。俺はいかない。この先はもう苦い夜ばかりじゃないよ。父さんにはもう会えない。でもその恋しさを胸に抱いて生きていくよ」と言った。
「それが人生だ、生きてさえいれば、全てがなんてことないんだ、セロイ」父は橋を渡って行った。
セロイは目覚めた。そして号泣した。
グンウォンが父のチャン・デヒに電話した。
「チョ・イソとグンスは僕が預かっている。父さん、僕は自慢の息子になりたかった。どこで間違ったのかな。鶏の首を絞めた日を覚えてる?あのおかげで耐えてこられた。”セロイは鶏だ”そう思って耐えた。でも僕はいつも怖かった。今は違う、父さんの言葉が理解できる。豚野郎の分際で、父さんに息子を捨てさせたパク・セロイ、片をつけるよ。パジンの長家の廃倉庫にいる。止められるのは父さんだけだよ。僕を止めためければ、あの時のように、捨ててくれればいい」と。
グンウォンが、イソたちを監禁している部屋に入った時、隠れていたグンスに木で叩かれ、二人は逃げたが、戻ってきた組長たちに捕まった。
意識を取り戻したセロイは、スアが止めるのを振り切って、イソを助ける為に出て行った。スングォンが運転した。
”父さんが居所を知っている”とグンウォンからメールが来た。2人は長家に行った。
セロイは、チャン・デヒにグンウォンの居場所を聞いた。
「俺に土下座できるか?」チャン・デヒは言った。セロイは ”何万回でもできる” と膝を折って、チャンの前で土下座した。
感 想
15話で一番印象に残ったのは、グンウォンが、父に電話で話したことでした。
1回目の視聴では、グンウォンをホントに最低、救いようのないク○だと思ってました。でも彼をこんな人間にしたのは、父ですよね。
グンウォンは、あの日”長家”を選び、息子を捨てた父親をまだ慕っている。パク・セロイが、父親に息子を捨てさせたと思っている、父を恨んではいない、まだ父の愛を欲している、、そんなグンウォンが、今はとても哀れに思えます。
スアは、長家に退職届をだし、長家の10年分の不正ファイルも集めていました。彼女も、内部から、チャン・デヒを破滅させるための証拠を集めていたのですね。やっと自分で自分を解放できて、スアさんのために喜びたいです。
セロイが目覚め、スアが止めるのを振り切ってイソを助けに行きました。「イソが好きだ」とはっきり言って。”セロイがイソを好きなのは、彼以外の誰もが知っていた”とスアが言ったのも印象的でした。
スアさんは”振られた”のでしょうが、一方で、セロイの「俺が長家から解放してやる」という言葉からやっと解放されたような気もします。
第16話 (最終回) あらすじ
セロイは、グンウォンの居場所を聞くために、チャン・デヒの望みを聞き、ひざまづいた。
デヒは「人生最後のイベントだったのに、価値のない土下座だった」と言いながら、グンウォンの居場所を紙に書いた。
セロイは「情けない。復讐だけを胸に生きてきた、長家の会長チャン・デヒ、憎き敵だが、すごい男だった、リスペクトもしてた。それほどの男が勝つために人質事件を利用するとは」
セロイは、会長から住所を書いた紙を奪って現場に急いだ。
セロイとスングォンの車の前に、グンウォンと組長が乗った車が迫ってきた。スングォンは突っ切り、相手側の車が避けた。
そこにイソが走って逃げてきた。セロイはイソを抱きしめ、一緒に走って逃げた。
セロイはイソに、警察に連絡したから走って逃げろと言った。
セロイとグンウォンが激しく格闘し、セロイが打ち負かしたが、二人とも倒れた。
イソを乗せたパトカーがやってきて、セロイを助けた。
セロイは病院で目覚め、イソと抱き合った。
スアが検察に、長家の10年間の不正ファイルを渡し告発した。
長家の家宅捜査が行われ、加盟店が結託して、契約解除と賠償を要求していた。
タダ同然で売却される危機だが、いい条件で買収してくれる会社が1社だけある、他に手はない。
チャン・デヒは、最後の頼みのキム・スル(おばあさん)にも断わられ、セロイに会いにタンバムに来た。
セロイ自ら、豆腐チゲを作りもてなした。
「長家の買収を進めている。運営はカン専務に頼む。企業イメージが悪いので名前は変える」セロイは言った。
デヒが「このチゲは誰に習った?」と聞くと「父です」とセロイは答えた。
デヒは「うまい料理をいただいたのに、カネを忘れた。他の方法で払ってのいいか」と言って立ち上がり、テーブルの横でひざをついた。
「心から君に謝る。パク部長と君にひどいことした。これで許してくれ」と土下座した。
セロイは「夢見た光景なのに心から喜べない。頭を上げてください。僕は商売人、全てを失った人から謝罪されたら、買収を取りやめるとでも?これはビジネスです」と言った。
長家の株主総会、理事会全員の賛同で、長家グループは株式会社ICが買収したことが発表された。
代表パク・セロイが「商売で最も大事なのは、人と信頼。一緒に繁栄しましょう」と挨拶した。
グンスはセロイに「ヒョニさんのこと本番前に暴露したのは僕で、スングォンさんからICの情報を引き出した」と告白した。セロイは「いいんだ、お前はひよっこだ」と言った。
スアはセロイに電話し「お祝いが言いたくて。内部告発をしたのは、大学の授業料を借りる時、おじさんと約束してたから、3倍にして返すと。十分かしら?幸せになって」と言った。
トニーは英語を勉強して、外国からのお客様にも対応できるようになっていた。
グンスは、ヒョニとスングォンに、暴露したのは自分だと謝った。
スアは、レストランのオーナーになった。イケメンのシェフが採用された。
スングォンとヒョニは映画に行った。
セロイとイソはデートを楽しんだ。イソはセロイの手をとって「代表の苦い夜を少しでも甘くしてあげたかった。愛してる、私が幸せにしてあげる」と言った。「僕も愛してる、イソ」セロイはイソにキスをした。
タンバムの屋上で、トニーがギターを弾き語り、セロイ、イソ、スングォン、ヒョニが飲んでいた。
「酒の味は?」父さんの声が聞こえた。
ーー完ーー
感 想
エピローグ、必要だった?
個人的には、ダンバムの屋上で、みんなでお酒を飲んでいる場面で終わって欲しかったです。
ICが長家を買収したことで、セロイがチャン・デヒとの闘いに勝ったということなのですね。
チャン・デヒが、セロイに土下座しましたが、それはセロイとパク部長への心からの謝罪だったのでしょうか?それとも長家を買収をされたくなかったから?それがよくわかりませんでした。
グンス、あまちゃんすぎでは?最後セロイに”ひよっこ”と言われて、平気なの?汚い手も使って長家の常務にまでなった、間違っていたかもしれないけど覚悟してやったことなら、今更謝っても、大人の男として何も言わずにアメリカに行けば良かったと思う。
スアはお店のオーナーになってました。セロイが自分を好きだということを支えに生きてきたのでしょうが、内部告発して、新しい道を踏み出せたスアさん、セロイのことは吹っ切れたでしょう。
セロイはイソを「愛している」と気づき、二人は公私ともに最高のパートナーになったようですね。
全話見終えた感想
12話まではすごくワクワクしました。
セロイが、チャン・デヒが仕掛ける数々の策略や障害に、仲間たちと立ち向かい、タンバムを大きくしていく過程に、カタルシスがありました。
イソは最初、トランスジェンダーや黒人のトニーに偏見を持っていたけれど、一緒に仕事をする中で、お互いに信頼できる仲間になっていました。その過程が自然に描かれていました。
2回目の視聴で、スングォン、ヒョニさん、トニーをより理解できて、好きになりました。
「最高の居酒屋」で ”トランスジェンダー”と暴露されたヒョニさんが、堂々と仲間のために戦い、優勝しセロイたちと抱き合って喜ぶ、そこが最高!でした。
4年後、セロイたちが成功を収めた後だったので、前半の勢いは薄れたと思います。最後は、イソとセロイの恋愛ドラマになりました。
また闘う敵のチャン・デヒが弱っていったのも、時代の流れですね。
何も持たない、ただ”信念”だけを持ったパク・セロイという一人の青年が、信頼できる仲間たちを増やしながら、自分と仲間を信じて、夢に向かって挑戦していく物語、ワクワクしながら視聴し、たくさんの勇気をもらいました。素敵なドラマをありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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