『あなたに似た人』3話4話のあらすじと感想を書きます。
*ネタバレあり
1話2話のあらすじは以下でまとめています。
第3話 私の個人的な話
家の前で待っていたへウォンを見て、ヒジュは思う、私の物語の始まりはやっぱりあなただと。
〔回想〕
ヒジュは ”駐韓ドイツ文化院” でドイツ語の初レッスンの日に、ハンナ(へウォン)に出会った。習う理由を聞かれ、夫の家族は話せないだろうからと言った。
その頃のヒジョには自分の居場所がなかった。娘のリサは、幼い頃からイギリスに留学していた。
義母の家で姉夫婦と一緒の食事が行われる席では、家政婦の代わりに、食事の世話をさせられた。夫と義兄のイ弁護士が義母に「学校法人を作る、医療財団の系列会社扱いで名前を”テリム”に。病院の株を学園に寄付するのが節税の最善の方法」などと話していた。
レストランで食事中、夫からプレゼント、彼女は結婚記念日を忘れていた。元気がないヒジュに、夫は「やりたいことを考えて」と言った。
ヒジュは、ハンナに絵を習うことにした。ハンナには、ベルリン芸術大学で勉強するという夢があった。祖父に苦労をかけたからやり遂げる、と話した。
あるレッスンの日、ハンナから緊急の電話があった。祖父が怪我をしたので授業は先輩に頼んだと。そこにやってきたのが、ソ・ウジェ、これが彼との出会いだった。
ヒジュは、へウォンに、私たち家族を狙っているとしか思えないと言った。そこに息子のホスが手に絵を持って走ってきた。へウォンに見せようとしたが、素早く遮るヒジュ。家に戻り、知らない人に話しかけてはダメ、というと、知ってる人だよとホスは答えた。
へウォンは、学校の美術室に忘れ物を取りにきた。
理事長のアン・ヒョンソンが現れ、リサとジュヨンのケンカのことで「ケンカは止めないと」と言ったが、「私の前ではしないので止められなかった」と彼女は答えた。
そして『懲戒処分、解雇、授業中に不適切な性描写』と携帯に送付された書面を彼に見せた。「まだ決定ではない、なぜこれを?」と理事長。「学校を案じる人が教えてくれた。これは卑怯では?(リサを叩いた事と関係ない理由)。賢明な決断を」と言い出て行った。
2人の様子をドアの外からスマホで撮影するジュヨン。
後日、2人が密会している(キスをしている)ように見えるよう編集した。「リアルに見えることが重要」と理事長に話したように。
ヒョンソンは弁護士に、ソ・ウジェの退院当時、ヘウォンがどこにいたか尋ねた。記録によると韓国。病院は、家族証明書1枚で、偽の妻の立合いで彼を退院させたのだ。「捜しましょう、ク・ヘウォンの身辺から」と弁護士に言った。
夜中へウォンは、1枚の絵を修復していた。それは、彫塑が運び出された倉庫に残っていた絵。左手が痛いようである。修復を終え「絵が1枚残っていました」と誰かに電話をした。
田舎の朝。一軒家の煙突から煙が上がり、縁側で老人が大根を切っている。へウォンが出てくる。夜中に突然おじいさんを訪ねたのだ。ごはんを食べていけ、寒い時は大根が体にいい、つらい時はいつでも来なさい、とおじいさんはやさしく言った。
病院では、理事長(義母)が、いつからアイルランドに協力センター(スライゴ病院)があるのかと、ヒョンソンとイ弁護士(義兄)を問い詰めていた。契約はヒョンソンの独断のようである。(ウジェと関係がある?)彼が退出した後、理事長は詳しく調べるようにイ弁護士に命令した。
ギャラリーで、ヒジュは学芸員と展示会の打合せをしていた。もう一つの展示会のために、代表と多くの職員が働いていた。
帰り、ヒジュはその展示会場に足を踏み入れた。油絵が1枚だけ掛かっていた。へウォンが修復した絵だった。
「似てますね、雰囲気が先生に似てる」と代表が話しかけてきた。「好きだったのかも。構図のせいでしょうか、画家の感情が伝わる」とヒジョ。
その会話をへウォンが盗み聞きしていた。
〔回想〕
ヒジュはデッサンをしている。ソ・ウジェが少し離れたところから、ヒジュの左側の横顔をデッサンしていた。ハンナがこれは上級者しか使えないと言った6Bの鉛筆で。
ある日、ウジェは皮のカバーのスケッチブックを忘れていった。ヒジュはカバーを開いて中を見た。(多分、彼女の顔のデッサンばかり)
次のレッスンの時、ヒジュはそのスケッチブックを持っていった。ウジェは、左側の横顔が美しい、と彼女に言った。
アトリエに戻ったヒジュは、落ち着かない様子で、棚の本の一番下にあった”皮のカバーのスケッチブック”を取り出した。彼女がまだ持っていたのだ。少し躊躇したが暖炉に焚べ蓋をした。そしてアトリエを出た。
スケッチブックは炎に包まれた、、誰かがアトリエに入ってきて、暖炉の扉を開け、まだ燃え切っていないそれを取り出した。
ー教会ー
ソヌ(ヒジョの弟)が前と同じ教会で座っていた。そこにへウォンがきた。彼は、懺悔の受付は終了と言った。今から犯す罪が許されるか知りたいと言うへウォンに、犯さなければ済むと言った。そして「リサは姪だ、理由もなく殴る人には見えない」へウォンは「私が悪かった、感情が入ってしまったから、謝りたい」と言うと「謝れるなら早く謝ったほうがいい、、」
その時、この前の中年の女性がきて「今日はあの日よ」「はい」とソヌはついていった。彼女の家に行くと法事のお供えがしてあり、二人の男子の写真が飾ってあった。(彼女の息子とソヌ?息子は亡くなり、ソヌだけが生き残ったのか?)
お祈りをした後、ソヌはその女性と食事をした。たくさん食べるようにソヌのお茶碗にご飯を足し、サイズは変わっていないと思うと、息子の服の入った袋を渡した。全てに素直に従うソヌ。
リサのダンスの練習をジュヨンが撮影している。途中で転倒した。大丈夫?と駆け寄るジョヨンに、削除して!(動画)と命令するリサ。ヒジュが迎えにきてリサを心配する。ジュヨンも車で送ってあげることに。
車の中でジュヨンは、テリムの写真映像学科志望だと話した。「ミミから、やりたいことを探すより消去法でと助言され、残ったのがこれ」とスマホを出した、、同時にリサがそれを取り上げ車の窓から投げ捨てた。ヒジュはすぐ車を止め、ジュヨンはスマホを拾ったが電源が入らない。ヒジュは、できるだけ早く新しい携帯を買って連絡する、と言ってタクシー代を渡した。「リサが怒ったのは、私がミミの話をしたから。私にはいい先生なんです」とジュヨンは言った。
ーテリム学院ー
へウォンの処分について会議が開かれていた。
”授業中に不適切な性描写で解雇”の書面が。これは、彼女が先日、ヒョンソンに見せたものと同じである。この中にスパイがいるとわかっているヒョンソンは結論を出さずに、全員に退室を求めた。
義兄のイ弁護士が、理事に任せましょう、と言って全員退室した。
へウォンは、釣り場に来ていた。ヒジュの友だちが経営しているところ。
その頃ヒジュに ”おかげさまで学校の件はうまくすみそう” とへウォンからテキストが入った。
夜、ヒジュはへウォンに会いに行き「学校の処分の件、私の意見じゃない。誰かにはいい先生でも、私とリサにはイヤな人、だから感謝しないで。会うのも最後だろうから直接言いに来た」と言って店を出た。
へウォンは追いかけてきて「ウジェ先輩がヒジュさんによろしく言ってた。ヒジュさんに会いたがっている」と言った。
〔回想〕
海の入江のほとりの1軒家、ヒジュが荷物を詰めようとして、ウジェが止めている。赤ちゃんの鳴き声。ウジェが赤ちゃんを抱き、外の木の階段を上がっていく(その風景と階段はタイトルの油絵の1つ)。彼を追いかけ「ホスを」と手を出すヒジュ、「1人で行け、ホスはダメだ」と赤ちゃんを離さないウジェ。
別の風景:丘の上に止まった車から出てきたウジェ、彼の方に向かって歩くヒジュ
その頃、家では、ホスが父のヒョンソンと満面の笑みで遊んでいた。
第4話 愛してはいけない
「ウジュ先輩がヒジュさんに会いたがっている」とへウォンは言った、続けて
「私が変わったのは先輩のせい、彼に破滅させられた。なぜ彼は私から去って、どこで何をしてるのか知ってたら、ここまで傷つかなかった。決して許さないと思った、でも恨み続けるのはつらかった。許す方が楽かも、だから許そうかと。先輩が戻ってきたんです。先輩と幸せだった頃を思い出すといつもヒジュさんがいた。また会いましょ、実は先輩が、、」
ヒジュは話を遮り「いいえ、若い頃に出会い無惨に捨てられた男を長い間恨み続けたなんて恐ろしすぎる。自分の不幸を言い訳にリサへの暴力を正当化しようとしても無駄。リサの傷は消えない。会うのはやめましょ」と去った。
家に戻ると、夫はホスの部屋で添い寝していた。
へウォンがバーにいると、ジュヨンから動画が送られてきた。例のヒョンソンとへウォンが美術室で密会しているように編集されたもの。
ボトルを入れた。人を待っていた。
遅くに来たのは、ヒジュの夫のヒョンソンだった。
彼は「ソ・ウジェと結婚しているのはあなたですね、ウジェさんをどこに隠したのか?」と聞いた。
「隠した?こっちのセリフよ。夫がどんな人かヒジュさんは知ってる?知らないか、だから一緒にいる。全て知っててよく平気ですね。何もかも水に流していい夫や父親として生きていけると信じている。それって傲慢か妄想では?」
気色ばむヒョンソン「僕が惨めだと決めつけないでほしい。ソ・ウジェはどこに?ヒジョは知ってる?」
「最後まで話を聞かなかった、、」とへウォンは言い、話が長引きそうだからと、ウイスキーを彼のグラスに注いだ。
あの夜、暖炉から皮のスケッチブックを取り出しのはリサだった。挟んである押し花を見つけた。
ヒョンソンの車で学校に行く。押し花を父に見せるが、知らない、と。「昔、あそこにパパもいたでしょ?この花は?」と小さく言っていると「ヒース、年に一度野原いっぱいに咲く野花だよ」の声が聞こえ、広い野原と幼い自分と絵を描いている母の姿が蘇った。その丘の上に車が止まり人が出てきた。母が自分を置いてその男性に向かって歩いて行った、それは父でなかった、、、。
リサは車を降りた。
テリム学園が芸術学校に変わる件で話し合いが行われていた。
ヒョンソンは、新学校移動への対策について、別の弁護士(ソ・ウジェの件を依頼している)と進めるつもりである。職員が、財団側がイ弁護士(義兄)とすでに進めていると反対したが、病院と学校は別と彼は言った。
ヒジュは、友だちの釣り場のオーナーと、病院の休憩所で話していた。二人は昔、看護師で同僚だったようである。彼女はヒジュに頼まれていた昔警察官だった人の電話番号を渡した。
へウォンは、病院でソヌに治療を受けていた。リウマチのようである。「リサにしたことを後悔している、会わせてもらえないか、謝りたいだけ。そうすればリサも過ちをただせる人になれる」と彼に頼んだ。
イ弁護士(義兄)が病院のミンソ(義姉)の診察室に入ってきた。緊張するミンソ。「財団の弁護士をしているのに学校は管轄外にされた。金のことしか考えていない連中(家族)のように、あなたもずる賢くなれ」と脅迫めいた態度で妻に迫った。
彼がエレベーターに乗った時、ヘウォンが入ってきた。先生のおかげで懲戒処分は避けられたとお礼を言う。そして、例のヒョンソンと彼女の動画を彼に転送し、再雇用もお願いしますよ、と言った。(スパイは、イ弁護士だった)
ヒジュは、ジュヨンがバイトしている喫茶店に来て、新しい携帯を渡した。
新品は初めて、と喜ぶ彼女に、父親の仕事を聞くと「知らない、家ではお酒ばかりで母親はいない」と言った。「自分の身の上を人には話さない方がいい、心配なふりをする人につけ込まれる、優しい人が変わるとすごく怖い、用心しておいて」とヒジュは忠告した。
親しげに話す二人の様子をリサは外から見ていた。そして持っていたコーヒーを窓に向かって投げた。
掃除しますと立ち上がるジュヨン。テーブルの上に古い携帯、「あげます、暇な時に見てください」と。
家庭教師から電話で、リサが家に戻っていない。ヒジュが電話しても出ない。スタジオで見つけたが、へウォンと一緒だった。彼女がリサの耳元で何か言っている、、。急いで階段を駆け上がるとへウォンはいなかった。リサに何を話していたのかと問い詰めるが、謝られた、と怒って言うだけだった。
アトリエに戻ったヒジュは、引き出しからパスポートを出した。それはソ・ウジェのものだった。
二人は一緒に暮らしていたことがあった。
ヒジュは、食べ物に睡眠薬を入れて、ウジェを眠らせた。息子のホスと一緒に家を出ようとしていた。自分とホスのパスポートを取り出した時、ウジェのも見つけて持ってきた。彼が追いかけてこられないように、時間稼ぎのために。
ヒジュは、友だち教えてもらった番号に電話を掛け、ウジェのパスポートの情報と、へウォンの情報を電話口で言った。
忘れ物を取りに家に戻ったヒョンソンは、ジュヨンの携帯を見つけ、例の彼とへウォンの動画を見て驚いた。
彼はジュヨンの父のビリアード場に行った。”財産権を保障せよ”の張り紙。彼は追い返された。
そこにはヘウォンが来ていた。”再開発整備区域同意書”が置いてあり「サインしなければ学校の計画は頓挫する?先生の言う通りにします。補償金は欲しい」と言うジュヨンの父に、程よいところでサインするようにと助言した。
ヒジョは、元警官から、ウジェとへウォンの情報を得た。転入先の書面と二人の婚姻届もあった。
届け出の住所に行ってみた。数日前にも誰か来たらしい。
中には、まだ開封されていない荷物と、拡大したウエディング写真にビニールが被せられたまま置いてあった。
〔回想〕
3人での写真撮影が終わった後、新婦一人の撮影。ヒジュがその場を離れた時、ウジェが彼女の手を取り衣装室に入りドアを閉めた。「結婚を止めてくれ」と彼はヒジュを抱きしめた。
ハンナは何も知らずに幸せそうに写真を撮っていた。撮影が終わった。
ヒジュは彼の耳元で何か囁き、部屋を出て、何事もない顔をしてハンナと戻り写真を見た。ハンナは輝いていた、必ず幸せになりますと言った。
アトリエで呆然としているヒジュ。ヒョンソンが入ってきた。
ジュヨンの携帯を持って、驚きの映像が、と見せた。ヒジュは知っていたが、彼の顔がイラついていたからと、誤解していなかった。誰かに誤解されないように気をつけて、と言った。
へウォンの指示で撮影したのかも、ジュヨンの所に何度も家庭訪問していたのは彼女、二人の間には何かある、と彼は言った。
ギャラリー
”沈黙の意味 線画から彫刻まで” が開催された。
ヒジュは、代表からレセプションに招待されていた。作品を見ながら歩く。「演出はなくても強烈でしょ」と代表の声が、「すばらしい」とヒジュ。
二人でレセプション会場に降りて行った。「私が特に目にかけているアーティスト。身寄りもなく、病気のせいで長く創作もできなかった。ぜひリードしてあげて」と代表は言った。
「ソ先生」振り向いた人がゆっくり近づいてきた、、、ソ・ウジェ
第3話4話 感 想
1話2話を見た時は、いつも緑のコートを着て、ヒジュに周りに現れるヘウォンを怖ーいと思ったのですが、3話4話を観賞後は、本当に怖いのはヒジュの方ではないか思ってきました。
2話の感想に「ヒジュとウジェ、2人の間に何かあるのか?」と書いたのですが、大アリでした。
二人は、ハンナがあんなに幸せそうにウエディング写真を撮っている時には、すでに恋愛関係にあった。それにも関わらず、ヒジュは写真館を手配してあげ、ウジェはハンナ(へウォン)と結婚した。
ーーここからは推察ーー
ヒジュは、ウジェを忘れるため、娘のいるイギリスに行った。一方、ヒジュを忘れられないウジェは、ハンナの元を去り、ヒジュを追いかけた。
二人はしばらく、アイルランドで一緒に暮らした。リサのいるイギリスにも近い。
二人の間に子供ができ、それがホス。
しかし、ヒジュはこの暮らしを続けることはできないと、ホスを連れて韓国に戻った。韓国には夫がいる。
夫のヒョンソンは、ヒジュとウジェの関係を知っているし、ホスのこともわかっている。韓国にもどったヒジュのため、ウジェをアイルランドに縛り付けておくために、スライゴ病院を協力センターとする契約を結んだ。
同時に、彼は、リサをイギリスから韓国に戻した。
しかしヒジュは、夫が、彼女とウジェの関係を知っていることや、彼を捜していることを知らない。
へウォンは、結局ドイツに留学することはできず、夢を諦めた。
なぜ、リサが皮の表紙のスケッチブック取り出したのか?へウォンが耳元で囁いたことに関係があるのか?
押し花から幼い頃の記憶が蘇り、そこにいた男性が父ではなかったことを思い出した。リサはますます不安定な精神状態になりそうです。
今回の一番の疑問点、テリム学園からへウォンに下された処分は結局何だったのか?
義兄イ弁護士も何を考えているのか不気味。奥さんのミンソさんは優秀な医者のようですが、明らかに夫を恐れているように見えます。
へウォンは、冷静に用意周到に準備を進めている感じです。
”沈黙の意味 線画から彫刻まで” 展示の彫塑が素敵だと思いました。本物を見たら、ずいぶん迫力があるだろうと。
5話・6話のあらすじは以下でまとめています。
お読みいただきありがとうございました。
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