高校時代から20年以上の親友、39歳の3人の女性、お互いにかけがえのない存在。
4話までに、3人のうちの一人、チャン・チャニョンが、すい臓がんでを余命半年と告知された、という展開でした。大きなショックを受ける3人ですが、残された日々を最高に楽しく過ごすと決心します。
ここからどのようなヒューマンドラマが語られていくのでしょうか、、涙なしではみられないだろうなぁと思います。
5話～12話（最終回）まで、配信され次第ここでアップしていきます。*ネタバレあり
1話～4話までは以下の２つの記事にまとめています。
登場人物（）はキャスト
【３人の女性】
チャ・ミジョ（ソン・イェジン）
皮膚科病院院長、施設で育ち、チャ家の養女になった。リフレッシュ休暇でアメリカに行く予定だったが、チャニョンの病気を知り、韓国に残り、彼女と一緒に過ごすことを決心した。
チャン・チャニョン（チョン・ミド）
ミジュの友人、俳優になる夢を諦め、今は演技指導をしている。すい臓がんで余命６ヶ月と宣告を受けた。
チャン・ジュヒ（キム・ジヒョン）
ミジョとチャニョンの友人。デパートの化粧品売り場マネージャー。ミジョと一緒にチャニョンを支えると決める。
【３人の男性】
キム・ソヌ（ヨン・ウジン）
ミジョとは、施設のボランティで偶然出会い、一目で彼女に恋に落ちた。その後で、偶然ミジョの病院に勤務することになる。
キム・ジンソク（イ・ムセン）
ミジョの友人で、芸能事務所代表。チャニョンと元恋人。二人は今でも思い合っている。ジン4話でチャニョンに息子の秘密を打ち明け、今の妻と離婚すると言った。しかしチャニョンから病気を知らされ強いショックを受ける。
パク・ヒョンジュン（イ・テファン）
ソヌの友人。中華レストランオーナー
【周辺の人々】
チャ・ミヒョン（カン・マングム）：ミジョの義姉、皮膚科病院室長
キム・ソウォン（アン・ソヒ）：ソヌの義妹、ピアニスト
第５話 ラフマニノフのピアノ協奏曲第２番
ミジョは、チャニョンと初めて会った地下鉄の駅のベンチで長い間座っていた。
精神科の医師から、「これからのことより、友人との楽しかった日々を思い出してみるといい」とアドバイスを受けたのだ。
すると、向かいのホームにぼんやり座っているチャニョンの姿が。彼女も同じ思いでここに来ていた。
お互いに気づき、豆腐料理のお店で夕食。
チャニョンは「周りの人のことを思うと”心配で、申し訳なくて悲しい” けれど、ミジョ、あなたのことを思うと”もう恋しくて悲しい”」と言って泣き笑いし、「”自然体”で。ソヌさんと付き合って」と頼むのだった。
ソヌは、他のホステスから、ソウォンの住所を聞き出した。
彼女のアパートに行ったが、チャイムを押せず、贈り物を入れた紙袋をドアのノブにかけて帰った。
メールを受け取ったソウォンが包みを開くと、素敵な時計が入っていた。
翌日、ソウォンはJ皮膚科に来てソヌをランチに誘った。彼女はその時計を着けていた。
ソヌは「色々聞きたいが聞かない。言うのも辛いだろうから。でも一緒に暮らそう、働かなくていい」と話しかけた。
ソウォンは、「仕事はやめた。お金はあるから助けは必要ない。その代わり、またピアノを弾けとは二度と言わないで」と強い口調で言った。
ソヌの父が突然アメリカからやってきて、ソヌを食事に誘った。
父は、彼が韓国に来るのを反対していたのだ。
「まさか、ソウォンを捜しに来たのか」と怒る父に「家族でしょ」と言うソヌ。
「とうの昔に離縁した。血のつながりも無いのに何が家族だ、身に余る支援をしてやった。
あのまま施設で育ったら、ピアノを習うどころか、拝むことさえできなかった」と怒った。
ソヌは、昼間、ソウォンが同じことを言ったのを思い出した。
父がソウォンに言ったのだ、そして彼女を深く傷つけた。
ソヌは怒りに耐えきれず、その場を去った。
ジンソクは仕事は部下に任せて、チャニョンのために時間を使うつもり。
ジュウォン（息子）に離婚すると話したと、彼女に言った。
治療について再確認した後で「治療しないなら俺と空気のいいところで暮らそう」と言った。
「早まらないで」と止めるチャニョンに、「好きにしろ、俺も好きにする」と取り合わない。
ジンソクは「当分ホテルで過ごす」と妻に言って、離婚の意思が変わらないことを伝えた。
ジュウォンが戻ってきたので、「出張に行く、電話するから携帯を持ち歩くように」と言って家を出た。
ミジョとジュヒは、毎日チャニョンの家に来ている様子。
「型破りな余生の計画は？」と聞くチャニョンに、二人はありきたりのことしか思いつかない。
そこで、チャニョンが「死ぬまでにかなえたいことある」と二つ提案した。
”ジュヒに彼氏を作る”
”ミジョの実の母を捜す”
これが私の望みよ、とチャニョンは言った。
チャニョンはミジョと一緒に両親の店に行ったが、病気のことを打ち明けることができなかった。
帰り際、たくさんのサプリを渡して、父と母、それぞれとハグした。
母は「あの子、何かある」と気がついていた。
帰り、ミジョに車を停めてもらい、私がいなくなったら二人の葬儀は？法事はどうするの？と泣くチャニョン。「私がする」とミジョは答え、二人で泣くのだった。
姉から「ソヌ先生が体調が悪そう」と聞いたミジョは、彼のコンドを訪ねた。
父がアメリカから来ていること、父が妹を深く傷つけたので彼女が韓国に来たことを話すソヌ。
そしてミジョに、「初めから、今の家族に溶け込めたか？」と聞いた。
「人見知りの性格で、２度養子を解消され、今の家族が３度目。不安感で１ヶ月以上口をきくことができなかった。ある日昼寝をしていたら、音楽が聞こえてきた。”ラフマニノフのピアノ協奏曲第２番”だった、その音楽の感想を言ったら、次から次へと言葉が出てきた」とミジョは答えた。
「いつでも、ソウォンの味方になってあげて」とソヌを励まし「3人で食事をしましょう」と誘った。
ジュヒは、チャニョンのために、健康スープを持ってきた。
「閉店後の”チャイナタウン”の厨房を借りて、３時間も煮込んだ」
「シェフとの距離が縮まった？」と期待して聞く二人に
「恋人とケンカしたままの彼に、自分から連絡してあげればいい、とアドバイスしたらうまく行ったみたい」と答えるジュヒ。
「彼女とヨリを戻す助けをするなんて、、」と憤慨する二人だった。
ソヌがソウォンが病院に呼び出し、ミジョと3人で食事に出かけようとしていた。
そこに突然父が現れ、ソウォンを見て「なぜここにいる」と怒鳴った。
ソウォンは逃げ出そうとした。ミジョはその彼女の手をしっかり握り、”私が、彼女のラフマニノフになってあげよう”と思った。
感 想
5話の中心は、２つのことだったと思います。
- それぞれが、残されたチャニョンとの時間をどう過ごすか
- ソヌと妹の関係
余命が少ない友達と最高の時間を過ごす、と決めても、いざ何をすればいいのか、実際には難しいですよね。
そして、チャニョンは、自分のことではなく、友達のために何かしたいと考えたようです。
自分のことより、友達のために何かしたい、それが生きる気力になるのかもしれません。
チャニョンとミジョが両親のお店を尋ねる場面は、やはりつらかったです。
ソヌの妹は、義父から酷く傷つけられていました。
ソヌの母は、妹ソウォンを愛して育てたようだけど、父は全く違う人のようでした。
施設で育ったミジョには、ソウォンの気持ちがわかり、誰よりも味方になりたいと思ったのでしょう。
第６話 信 念
突然、医院に現れたソヌの父は、強引に3人の食事に同席することになった。
彼は、ミジョが病院の院長で、彼女の父が元大学教授と聞き大満足、しかし、緊張しているソウォンが気に入らず、また傷つけることを言った。
ミジョが静かに、いい大学を出て病院の院長になっても、親がいない寂しさや劣等感は消えない。私の養父母は愛情を注いでくれた。私も施設育ちなので気持ちがわかる、と話したので、ソヌの父は機嫌が悪くなった。
出て行ったソウォンを追ったミジョは「ついカッとなった、ごめんなさい。飲み直そう」と誘い、ソヌも合流した。
「同じ施設出身者に会うのはすごい縁。今も子供たちに会い行っている。もしも行きたくなったら連絡して」とソウォンに言った。
ジュヒは、家で母の手伝いをしながら「昔 飲食店をしていた頃、施設の話をしていた店員はいなかった？」と聞いてみた。チャニョンがミジョの実の母を捜すと言っていると。
母は、何も知らないと答えたが、古い手帳を出して紙を眺めていた。
”江原道 寧越刑務所 呼称番号2382 イ・ギョンスク” と書かれていた。
ソウォンは、一人で ”オンヌリ児童養護施設”を訪ねた。
園長は彼女を覚えていて「昔のまま。よく笑う可愛い子だった」と温かく迎えてくれた。
ソウォンも「園長先生も。来て嬉しい、ここはほっとします」と話した。
閉店後の”チャイナタン”、ヒョンジュンが掃除をしているところに、ジュヒがビールを持って現れた。
飲みながら、デパートに失礼な客が来た、とグチを聞いてもらうジュヒ。
実はヒョンジュンの店に昼間、ホテルで働いていた時の先輩が、彼を呼び戻しに来ていた。
ソリが合わなかった主席料理長がクビになり、そのポストにつけると。
恋人との関係はまだ修復できていないようだ。
「ホテルを辞める時、みんなに反対された、もう少し我慢すれば主席料理長になれると。でも我慢をして働くのは嫌だった」という彼に
「かっこいい」とジュヒは言った。
ホテルを辞めて褒められたのは初めてだ、と彼は嬉しそうな顔をした。
チャニョンは、ミジョのスーツケースを見て、毎日来るのかと心配したが、
「ジュヒと代わりばんこに来る」と言った。
しかしその夜、酔っ払ったジュヒも来て、呆れるチャニョン。
3人で雑魚寝、高校生の時のままの仲良し。
翌日、ジュヒは仕事に行き、ミジョは、ソヌからキャンプに誘われた。
ジンソクの妻は、興信所で、ジンソクの行動を調べ、チャニョンの住所を手に入れた。
ジュヒのデパートにまた失礼な客が来た。
我慢強く、丁寧な態度と言葉使いで対応するジュヒだったが、、その客は酷すぎた。
さすがのジュヒも我慢の限界、、デパートを辞めて、その場を去った。
ソヌとキャンプに行く途中のミジョに、ジュヒから電話。
慎重な性格のジュヒがデパートを辞めたと聞き、心配でならない。
ミジョの気持ちを察して、ソヌはソウルに引き返し、チャニョンの家に送った。
ジンソクがホテルを引き払い、チャニョンの家に荷物を持ってきた。
「俺はお前と一緒に逝けない。でもお願いだ。頼みはなんでも聞く、助けが必要な時は動く、それ以外は透明人間でいる。ただ、お前のそばにいさせてくれ」と涙を溜めて言った。
困るチャニョンだが、、。
そこに、チャイムが。チャニョンのお母さんがたくさんお惣菜を持ってやって来た。
ジンソクを見て驚く母。
ジンソクから「チャニョンを一方的に追いかけている」と、聞いて気を良くする母。
そこに、ミジョとジュヒがやって来た。
ミジョは、携帯をソヌの車に忘れたので、持ってきてもらうように頼んだ。
お母さんは、娘の友達のため、でもやはり一番はジンソクに「何が好きか」と嬉しそうに気を遣っていた。
ドアのチャイムが鳴った。
ソヌだと思いドアを開けたミジョ、、、ジンソクの妻が立っていた。
「帰ってください」と彼女を押し、靴も履かず自分も外に出てドアを締めた。エレベーターに妻を押し込め、一緒に降りた。
「帰ってください、今日だけは見逃してください」
ひざまづき、必死で頼むミジョの剣幕に押され、妻は帰って行った。
ミジョはその場に倒れ込み、走ってきたソヌが彼女を抱き起こした。
感 想
ソヌのお父さんの失礼な態度に、ミジョが、冷静に、自分も施設で育ったと言う場面は、カッコよかったです。
ソウォンも味方を得て心強かったと思う。だから、勇気を持って、一人で施設を訪ねたのだと思います。
ヒョンジュンは、ホテルを辞めたことを、初めてのジュヒから褒められて嬉しかったでしょう。みんなから、自分が決めたことを反対されるのは辛いことだから。
ジュヒも、彼との会話があったから、あまりに理不尽な客に耐えきれず、デパートを辞めたのかも。同時に、何か変化を求めていたのかも知れません。
この二人、恋人になるかどうかは別として、お互いに本音を話せる仲のようです。
チャニョンのお母さんのお惣菜は美味しいに決まっています。
ジンソクさんと娘の友だちをお世話するお母さん、母の愛は何物にも代えがたく、本当にありがたい。
ミジョは、そのお母さんの愛を守り切りました。
第7話 ある不都合な真実
ジンソクの妻になんとか帰ってもらったミジョは、力尽きて倒れてしまった。ソヌが病院に連れていき、点滴を受けさせ、二人で行くはずだったキャンプに連れ出した。
何も知らないチャニョンのお母さんは、ジンソクたちと楽しく過ごし、満足して帰って行った。
翌日、ジンソクと会ったミジョ。
「昨日は、あなたはチャニョンの恋人、チャニョンは健康、お母さんはあなたをもてなし、私たちもそこにいる、それを信じたかった。ドアを開けるとソンジュさんがいて、全てがかき消された」と言った。
チャニョンは、ソヌに「ミジョが私のために好きなことを犠牲にしないように、彼女を連れ出してあげて」と頼んだ。
ソンファは、オンヌリ児童養護施設に住むことになった。園長を手伝いたいと申し出たのだ。そして
「お願いが。今まで、議員（元養父）のお金で生きていたが、自分で生きていきたい。返してください」とお金が入った分厚い封筒を差し出した。
養子縁組解消は、養父からの要望だった。だから彼女は、韓国に戻ってきたのだった。
”チャイナタウン” にまたミジョ、チャニョン、ジュヒの3人が集まっていた。
今夜は、店長ヒョンジュンのおごりで、ジュヒの退職祝いが行われていた。
ジュヒがしばらくお店を手伝うようだ。
退職のことをまだ母に話せないジュヒに、店長は「僕がスカウトして働いてもらっていると言う」と優しい言葉をかけた。
ソンジュは、離婚協議書を受け取ったが、サインはしないとジンソクに電話した。
そして、探偵に、チャニョンの両親について調べさせた。
チャニョンは、演技指導の生徒から、明日、”記者”のオーディションがあると聞き、自分が演じたいと心が動かされた。そして、オーディションに応募した。
翌日、ミジョはソヌと二人でゴルフを楽しんだ。
チャニョンは、ジンソクにオーディション会場に送ってと頼んだが、彼は頑なに拒んだ。
昔、チャニョンが俳優として大きな役をもらった時、ジンソクの運転で撮影現場に行く途中で事故に遭った。それで、彼女は役を逃し、俳優を諦め指導者になってしまった。彼はまた同じことが起きたら、と心配していたのだ。
しかし、チャニョンはジンソクに送ってもらいたかった。今回は大丈夫だった。
オーディションは無事終了し、彼女に決まった。チャニョンは、自分がガンであることをその場で話して、撮影を早めてもらうようにお願いした。
ミジョのお母さんに、刑務所にいるミジョの実母からお金の無心の電話が掛かっていた。毎月、お金を無心しているようだ。ミジョのことを”ジミン”と呼び、最近よくミジョのことを聞く実母に、胸騒ぎを覚える養父母。
ゴルフの帰り、ソヌは、話があるというオンヌリの園長に会いに来た。
ソウォンには内緒できたという園長は、彼女からの例の分厚い封筒をソヌに差し出し、養父が離縁を求めたことを話し「腹が立って仕方ない。私からは渡せない。あなたから」と渡した。
黙ってお金の封筒を見つめ、苦悩するソヌ。
”チャイナタウン”に、ヒョンジュンの恋人が現れた。
彼女は、韓国ホテルに食事に行き、ホテルから主席シェフで戻るように打診されたのを彼が断ったことを知り怒っていた。
「私のことを好きなら、ホテルに戻るはず、こんな個人店の経営なんて勘弁してよ」とヒョンジュンを責めた。
恋人が、彼が店を経営していることを心底嫌がっていることを知り、ひどく落ち込むヒョンジュン。
「休みましょ」とジュヒはコーヒーを差し出した。
チャニョンの両親の店に、突然ソンジュが現れ「娘さんが、私の夫と交際している」と言った。
ミジョは、ジュヒの母に偶然会った。酔った勢いで、昔、彼女の軽食店で働いていたかもしれない実母のことを聞いてみた。
ジュヒの母の顔色が変わり「どうしてもあなたに言えなかったの、あなたの実母を知ってるわ」と震え泣きながら言った。その尋常ではない様子に慄くミジョ、震えながらジュヒの母の肩を抱いた。
感 想
それぞれに問題が起き始めて、ドキドキしました。
ミジョの実母、不気味です。刑務所から、ミジョの養父母に電話をしてお金の無心をするような人、ミジョからは想像できない人物。実母を知ることで、ミジョがまた傷を負いそうな気がします。
ソヌの妹のソウォン、養父から縁組解消を言い渡され、アメリカにいることはできずに韓国に戻ってきたのですね。ソヌの父が変わるとは思えない。ソヌはこの件をどう対処するのでしょう。
ジンソクの妻、チャニョンの両親にわざわざ言いに行くとは、、親には関係ないのに。恋人ができたと喜んでいた両親を突き落としました。彼らはまだ娘の病気のことを知らないと言うのに。
妻が離婚に応じなければ、ジンソクさんは離婚できず、チャニョンと一緒に暮らすこともできないでしょうね、これも辛いなぁ。
ヒョンジュンも辛いですね。一番理解して、応援して欲しい彼女が、彼の店のことを恥ずかしく思っている、、。
不都合な真実、それぞれ辛そうです。
第8話 終わりを悟るとき
ミジョは、ジュヒのお母さんが実母を知っていると言った時の様子を思い出し、不安で眠れない。夜中にパジャマのまま車で実家に行き、母の横で眠った。
ソヌは、まだ韓国にいる父に会いに行き、ソウォンからのお金を渡した。
「ソウォンに謝ってください」というソヌに、「相続放棄をしろと言ったら、ソウォンから、養子縁組解消を申し出た」と謝る気は全くない父、「施設育ちはもうたくさん、あの女とも別れて、アメリカに戻れ」と言った。
病院で、姉ミヒョンが、ソヌに「両親が食事に招待したいと言っている」と誘ったが、ソヌは「時期尚早だと思います」と暗い顔で言った。ミジョは、その言葉に傷ついた。
ヒョンジュンは、恋人に会い「別れよう」と言った。
「俺は今、自分の店をやっていて幸せなんだ。でも、お前は幸せではない。お互いに譲れない、だから別れよう」と。
その後、彼女は、彼からもらったプレゼントを紙袋に入れてお店に返しに来た。「これは返す。私があげた分は処分して」と出て行った。
ジュヒがその袋を持って彼女を追った。そして、「心を込めて選んでくれたプレゼント。処分するなら自分で」と彼女に持たせた。
ジュヒは、ヒョンジュンに後悔しないかと聞いた。
彼は「彼女のためにホテルに戻ろうかとちょっと考えたけれど、今回解決しても、また同じ問題が起きる。価値観が違うから」と別れの決断を静かに話した。
チャニョンがオーディションに合格。お祝いをしていたら、チャニョンの母から「今すぐ来るように」と、チャニョン、ミジョ、ジュヒに電話が。
3人は、チャニョンの病気のことが分かったのだと気を落として、両親の店に行った。
チャニョンの母は、ひどい剣幕で怒っていた。訳がわからない3人だったが、
「不倫しているなんて、私を騙して、、友だちなのになぜ止めないの？」と怒っていたのだ。
チャニョンは、静かに事情を話し出した。
「私は長くないの、末期のすい臓がん」と。今度は、意味が分からず、放心する両親。
チャニョンと両親が向かい合って話している間、ミジョとジュヒは外で待っていた。
両親は耐えて娘の話を聞いていた。その夜、チャニョンは実家に泊まった。
ソヌは翌朝、「ソウォンに謝らないなら、僕はお父さんと会いません、相続もしません。これまでのお金は働いて返します」と言って父から去った。
ミジョは思い切って、ジュヒの母に会った。実母のことを聞くために。
20年以上も黙って苦しんでいた理由を聞くと、「あなたが輝いていたから。本当に美しく成長した」とジュヒ母は言い、その言葉から ”実母がよくない”と分かるミジョ。
ジュヒ母は、１枚の紙を出してミジョに渡した。
そこには、”江原道 寧越 刑務所 イ・ギョンスク” と書かれていた。
ソヌは、ソウォンとランチに行って、「お金は僕から父に返した」と言った。驚くソウォン。
「辛い決断を下す時、気づかなくてごめん」とソヌは謝り、
「頭の霧が晴れたよ、自分が何をすべきかはっきり分かったんだ」と彼はスッキリしていた。
チャニョンはソンジュを呼び出した。
「親に言うのは反則です」と言い「苛立ちはわかりますが、後少し我慢して。残るのはあなた。余命わずかだから、、ごめんなさい」と静かに言った。
病院に戻ったミジョは落ち込んでいた。
「走ろう」と心配するソヌを誘い、思いっきり走った。自分を追い詰めているようなミジョ。
「頭を整理したい。なぜ？私の両親との食事がそんなに嫌なの？恥ずかしい？施設育ちだから？私の実母の素性がしれないから？今更怖くなったの？」とミジョは、不安をぶちまけた。
「僕が悪かった。説明すべきだった。君を愛する資格がなくて、ご両親に会う資格がないと思った、あんな父親の息子で自信がなかったんだ。本当にごめん」とミジョを抱きしめた。
チャニョンは、ジンソクと夜の道を一緒に歩きながら「離婚しないで。あなたとは恋人ではなく、友達として別れたい」と言った。
翌日の昼間、ミジョは、チャニョン、ジュヒ、ソヌを呼んだ、大事な話があると。
「実母が分かった。ジュヒのお母さんが知っていた。私の母は、詐欺の前科７犯、今も刑務所に収監中」驚き無言の3人。
「面会に行こうと思う、でもパニック障害があるから発作が起きたら、運転できなくなる。一緒に来る人？」3人はすぐに手を挙げた。
面会に行ったミジョ。刑務所の外で、ソヌ、チャニョン、ジュヒが待っていた。
出てきたミジョは3人の顔を見ると泣いた。3人が駆け寄って彼女を抱いた、、彼女は長くただ泣いていた。
感 想
プロローグで、学生時代の3人が、がんで入院中のジュヒのお母さんを代わりばんこに付き添っていました。看護師さんから、身内の方？と聞かれて、3人が手を挙げて、、。
チャニョンのお母さんが、「不倫」と怒った時も、3人の娘に怒りました。
チャニョンとジュヒのお母さんたちにとっても、3人は、本当の娘のような存在なのですね。
チャニョンが、両親に病気のことを話す場面は、、、涙がとまりませんでした。
ミジョ、実母が犯罪者で、服役中と知った時は、どれほどのショックだったでしょう。
事実を知り苦しんだミジョだが、2人の親友とソヌには、話すことができました。
信頼できる人がいること、苦しい時は、涙を見せることができる人、いつでも自分の味方でいてくれる人がいること、そんな人に支えられます。
ソウォンには、ソヌがいる。
ヒョンジュンは、恋人と別れることを選びました。今回、恋人の言うことを聞いて関係が一旦は修復ししても、また同じことが起きることを彼は分かっていたから。
それぞれの人物の思いが深くなっていく感じです。
ただ、時間が過ぎることは、チャニョンの時間が少なくなっていくと言うことで、、、。
毎日を丁寧に生きよう、と考えながら、、。
第9話 めぐる千夜
ミジョは、刑務所で実母に面会した。
初めて会う実母、ミジョは緊張していた。実母は全く違った、そして会うなり、
「久しぶり」「美人ね、二重整形？」「医者なの、外科、内科？」「結婚は？」
と不躾なことを言う失礼な人だった。
ショックを受けたミジョは、すぐに面会を終えて出てきた。
待っていたソヌ、チャニョン、ジュヒの顔を見ると涙が止まらなくなった。
ミジョは、実母に面会に行ったことを両親に話しておかなくてはと思い実家に行ったが、母が、右腕を怪我しギブスをしていた。父は母の代わりに掃除をしようとし、落ち着かない。
実母に面会に行ったことを話せる雰囲気ではなかった。
その頃、実母は、刑務所から誰かに電話して、ミジョの病院を調べさせていた。
チャニョンの家に、両親が来た。近くに住みたいので、家を探していると。
父は、セダンを買ったと言い、みんなでデパートに行こう、と盛り上がった。
ジュヒは、母の付き添いで銀行へ。
母は満期の貯金を解約して、ジュヒ名義にし”5000万ウォン”もの大金を彼女にくれた。「これで好きなことを。再就職しようとせずに、うまく使いなさい」と。感謝するジュヒ。
その後、ジュヒは不動産屋で偶然ヒョンジュンと会い、二人でランチ。ドライブに誘ってくれたが、ミジョとチャニョンからお呼びがかかり、二人が待っているコーヒー店へ。
しかし、ミジョとチャニョンにお呼びが掛かってしまった。
ミジョは、ソヌの父親に呼び出された。
「チャ院長が立派な養父母の元で育ったとしても、嫁として迎えるのは嫌なんです」とはっきり、ソヌとの交際に反対された。ミジョはひどく傷つきながらも
「お父様のお気持ちはわかります。でも、私の気持ちは私のもの、ソヌさんの気持ちはソヌさんのもの。このことで別れることはありません」と父親の要求を拒否した。
チャニョンは、ジンソクの妻に呼び出された。
「ニューヨークで私の一目惚れ。ひどく酔った彼をホテルに連れていき、別れた恋人の子を彼の子だと言って結婚した。彼があなたを好きなことは知っていた。あなたたちに、ひどいことした」と言った。
チャニョンは「悪いことをしたのは、ジュウォンによ」と。
ソンジュは「ジュウォンを引き取りたい。見守ってダメならその時、彼が引き取るように、ジンソクを説得してほしい」と頼んだ。そして、
「あなたの勝ちよ。私は一度も彼に愛されたことがない」と言って去った。
チャニョンはジンソクに会い、ソンジュの希望を伝えた。彼はもう一度話し合ってみると言った。
「離婚は保留に、あなたを一人にしたくない」というチャニョンに、
「俺が臆病だったからこうなったんだ。俺を気遣うな。お前は10年以上の一人で苦しんできたのに。毎日が惜しい、君と過ごす すべての瞬間が大事だ」と泣いた。
チャニョンも「ごめん、もう言わない。離婚して私のそばにいて」と泣いた。
ソヌは、父に呼び出され、彼がミジョにひどいことを言ったことを知った。
「二度と彼女に連絡しないでください。大切なものは守らなければ。彼女とともに生きていきます」と言って去った。
チャニョンは、母の誕生日のために、ケーキを注文。当日、5時までに取りに来てください、と言われた。
ソヌは１週間前から計画して、午後を休診にし、ミジョを海に連れて行った。
海が見える眺めのレストランは貸し切り、ラフマニノフのピアノ曲が流れていた。（ソヌの手配）
彼は、ペアリングを出した。
「私は犯罪者の娘よ」というミジョに、
「なぜそんな言い方を。僕は君が好きなんだ、好きでたまらない」
「あなたに言っていないことが、、」とミジョは、ソヌの父から呼び出されたことを言おうとしたが、彼の方から「すまない」と謝った。
ミジョは「あなたの言葉じゃない、だから平気よ」と言って、二人でペアリングをはめあった。
翌朝、ミジョの医院に電話が。
実母からだった、突然の電話に恐怖を覚えるミジョ、、早々に電話を切ったが。
向こう側では、実母が舌打ちし、不機嫌に受話器を置いた（こわ～）。
チャニョンは、母のお誕生日のプレゼントに靴を選んでいたが、苦しくなり倒れてしまった。
病院で目覚めたチャニョン、急いで、ケーキを取りに走ったが、5時を過ぎお店は閉まっていた。
注文したケーキがひとつ、ショーケースの中にあった。
ミジョとジュヒが来て、お店の前で、どうすべきかと数時間も思案、、そして出した結論は、お店のガラスを割って、ケーキを取り出すこと。
3人それぞれレンガを投げガラスを壊した。
チャニョンはケーキを持って、両親が待っている家に急いだ。
ミジョとジュヒは、警察に電話、”器物破損”で自首した。
警察で事情を聞いたお店のオーナーは、示談に応じてくれた。（二人がどんな事情を話したのかは不明だが）チャニョンもやってきて、お店の方に励まされた。
その後ミジョたちは、屋台に行き、焼酎（チャニョンは水）とつまみで盛り上がった。
ミジョのペアーリングに気づき、2人は代わりばんこに自分の指に嵌め、いつも通り3人は笑い転げた。
”千夜、また千夜、さらに千夜、、、こうして一緒にいさせてください”
ミジョたちは心の中でお願いした。
感 想
刑務所での実母との面会、ミジョにとっては、全く予想と違う展開だったのでしょうね。
37年間会っていない娘に会うのだから、言葉が出ないような感慨、表情があるのか、と思っていたのでは？
しかし、非常に無神経で品のないことを言う人だった。多分、ミジョのこれまでの人生で、会ったことがない種類の人だったのではと思う。
ミジョの医院を調べて、突然の電話をしてくる実母、、、恐怖ですよね。
ソヌの父も失礼な人だが、ミジョは彼の言うことも理解できると言った上で、私たちの気持ちも尊重されるべき、と丁寧に冷静に言いました、尊敬です。
ソヌは父に怒りながらも「お父さんも僕には大切な人です」と言った。大人で、愛のある人だと思いました。
ジンソクさん、もう少し早く離婚しておくべきだった、本人が一番悔やんでいるでしょうが。
自分の時間が少なくなっていくチャニョン本人の苦しみと同時に、周りの人たちにも、一刻一刻が惜しくて、、。
何でもないことに笑い転げられる時間、当たり前の日常だったことが宝物。
第10話 結者解之：問題は起こした本人が解決すべきだ
ミジョたちがガラスを壊したケーキ屋さんは、そのビデオをネットにアップ。”友情の美談”として100万回以上再生され、ケーキ屋さんはすっかり有名になった。
チャニョンの撮影の初日。
撮影会場には、チャニョン応援のために、ジンソクが用意したお菓子トラックが出ていた。もちろんミジョとジュヒも応援に来た。
しかし二人の目的は別のところに。主演男優を見るためだった。
現れた男優は、、、”イム・シワン”！ ミジョとジュヒは、シワンからサインをもらい大興奮。
彼は、チャンニョンの演技指導の生徒で、師弟共演が実現した。
二人の撮影はNGなし、一発でOK! シワンはチャニョンとの共演に感謝し、二人は色々な想いを込めて厚く抱擁した。
ジンソクは、ソンジュから、ジュウォンと一緒にイギリスに行くと告げられた。あちらに親しい友達がいて、住居も学校も手配した、と。
彼女は、ジンソクの母に、ジュウォンがジンソクの子供ではないと離婚も報告していた。噂が広まる前に、ジュウォンを連れてイギリスに行きたいと彼女は言った。
チャニョンはジンソクから話を聞き、ジュウォンに会いたいとお願いした。
彼女は、ジュウォンに、お父さんの友達と名乗り、”レッド・ブック”と言う童話をプレゼントした。
絵本が気に入ったジュウォンは、イギリスに持っていく、と母ソンジュに話した。
ソヌとミジョは、オンヌリ養護施設にボランティアに行った。
ミジョは、施設を手伝っているソウォンと話した。
「ピアノが上手なのは、養父のお陰じゃない。あなたの両親からの遺伝子、贈り物よ。だから、ここに引っ込んでいたら、あなたの損」
と、施設を出て、ピアノの才能を活かすようにアドバイスした。
ミジョの医院に不審な男がやってきた。
ミジョに「イ・ギョンスクに貸しがある。あんたに返してもらえと言われた」と脅した。
怯えるミジョ。気づいたソヌとミヒョンが、男を追い返した。
ミヒョンは、チャニョンとジュヒを呼び出し、ミジョが、実母に会いに刑務所に行ったことを知った。
ミジョは母と会って、実母の面接に刑務所に行ったこと、変な男から、実母の借金の返済を求められたことを話した。
母は、実母のことをミジョに話さなかったことを謝り、決してお金を渡してはいけないと言った。私たちも一度のつもりが、何回もお金を無心されることになった、と。
謝るミジョに「あなたが謝ることはないわ。でもあなたが、私たちの家族で育ってよかったと思う」と涙を流しながら言った。ミジョも泣きながら、母に感謝した。
途方に暮れて戻ってきたマンションの前で、ソヌが花束を持って待っていた。
ミジョは事情を話し、笑顔で待ってくれていたソヌに感謝した。
チャニョンはジンソクに運転してもらっていた。行き先は言っていなかったが、着いたのは”納骨堂”。
「その時のために予約しておこうと思った。両親は何もできないと思うから。あなたにしか頼めなかった、ごめんね」とチャニョンは言い、ジンソクは彼女の気持ちを理解し、「行こう」と中に入った。
ジュヒは、母が電話口で「それでも人なの。反省していると思ったのに、これが目的だったの。二度と私に電話しないで」とすごい剣幕で怒っているのを聞いた。
心配になったジュヒはミジョを呼び出した。
「お母さんが、あなたの実母と話したようだが、とてもつらそうだった。お姉さんから、病院に変な男が来たと聞いた。あなたに問題が起きたようだし、母は激怒しているし、何かあったの？」と聞いた。
ミジョは「何もない、心配ない」と言ったが、ジュヒは「お母さんは悪くない。実母に合わせたのは間違ってない。でもあなたは、お母さんに罪はないと思っている？」と聞いた。
ミジョは「ええ」と言った後、何か言いそうになったが、途中でやめた。
ジュヒは「いつもそう、どうして私には話してくれないの？チャニョンの病気のことも最後に知った。私も苦しみを分け合いたい。チャニョンが去るのも怖いし、その後、あなたと2人でうまくやれるかも怖い」と涙ながらに胸の内を吐き出して、その場をさった。
ミジョは決心し、チャニョンを呼び出し、一緒にジュヒの母に会いに行った。
ミジョは、実母に会ったので報告に来た、と話し始めた。
母は、私が教えたせいで、病院に借金取りが来たでしょ、とミジョに謝った。
「お母さんにはお金を要求しませんでした？両親はだいぶせびられたようです。
つらかったでしょう？秘密にしていたわけがわかりました、あんな人だもの。
お母さん、感謝しています。一人で心の中にしまいこんで、耐えてくれたおかげで、私たちにはいろいろな思い出ができました。お母さん一人で大変だったと思うと、心が痛みます。ありがとう」
ミジョは心からお礼を言い、ジュヒの母はそれを聞いて涙を流した。
ジュヒは「お母さんの心を楽にしてくれてありがとう」とミジョにお礼を言って泣いた。
チャニョンは、ミジョと帰りながら、私がいなくなった後の二人を心配していたけれど、これで安心した、と言った。
”結者解之” 問題は起こした本人が解決すべき
ミジョは、今度は一人で刑務所に行った。再度、実母に面会して、問題を解決するために。
感 想
神回でした！
チャニョンの撮影の「主演俳優」として颯爽と現れた、チャニョンの教え子は
”イム・シワン”さん！本人が本名で登場。これが素敵すぎて、ぼぉーーとしてしまいました。
撮影が終わった後の、二人の抱擁の場面、シワンさんの表情にいろいろな思いが込められていて、ここで涙腺崩壊。
最高のキャストでした！
ミジョが、母に、実母のことを話す場面、
最後の、ミジョがジュヒの母に、一人で心にしまいこんで耐えてくれたことに感謝する場面
ここも涙、涙で。
ミジョのために、実母のことを黙ってくれていた二人の母でした。
真実を知らない方が、ミジョには幸せなんじゃないかと思ったけれど、そうではない、とこのドラマは言っていますね。
結者解之：問題は起こした本人が解決すべきだ
ミジョは、あの怖い実母と対決し、自分で、この問題を解決しようとする勇気も気概も持った女性でした。
愛が溢れた物語です。
第11話 ロマンについて
ミジョは、一人で実母に会いに刑務所に行った。
「私が引き取られた日のことを話しても？姉が『うちで一緒に暮らそう』と言ってくれた日が、私の人生で一番いい日でした。イ・ギョンスクさん、私の過去にあなたはいません。二度と私や周りの人たちに連絡しないでください。お元気で」
と言って面会室を出ていった。
夕方、ソヌに会った。彼はミジョを心配していた。二人で、雨の公園を散歩して、ミジョは心を慰めた。好きな歌を聞かれて「”ロマンについて” 古い歌だが、父が好きだから好きになった」とミジョは話した。
チャニョンは苦しんでいた。眠れず、夜中に鎮静剤を飲んだ。
朝、お母さんがチャニョンの部屋に入ってきて、”納骨堂契約書”を見つけた。そして外のベンチに座って泣いた。
ミヒョンは、ミジョが実母に会ったことを知り、心配していた。
「また行くつもり？」と聞くミヒョンに、ミジョは「いいえ」と首を横に振った。
ミヒョンは「お母さんがソヌを連れてこいって」とミジョに告げた。
チャニョンは、一人で”遺影”を撮りに写真館に来た。但し、”証明写真”と言ったので、笑おうとしたが、「笑わないで」と言われてしまった。
ソヌが、ミジョの父親を呼び出していた。
彼は、父がミジョに失礼なことを言ったことを話して、招待を受けてもいいかどうかを事前に確認しておきたかったのだ。
事情を聞いたミジョの父は、「２人がそのことに振り回されないでほしい。それはお父さんの問題。ミジョと君には、２人の日常を生きてほしい」と言った。
チャニョンの父は、買ったばかりのセダンで、娘とお母さんをドライブに連れ出した。チャニョンの行きつけのお店でお昼ご飯、いい雰囲気で、味もいい。
チャニョンは、「うちの店も改装しよう。冬は寒いし夏は暑い。厨房だけでも」と両親を説得しようとしたが、二人は「今しなくても」と聞こうとしなかった。
ソヌの家にソンウォンが尋ねてきた。ソウルに用事があったからと。
「オーケストラの面接を受けた。ソウル市立交響楽団。ミジョさんが私がピアノを上手なのは遺伝だって言ってくれたの。義父のおかげじゃない。私はピアノを弾くのが一番好き」と笑顔で言った。
嬉しくてたまらないソヌは、ミジョの家に行き、「ありがとう、ミジョさん。君がソンウォンを救った」と彼女を抱きしめた。
元気がないチャニョン。お母さんが散歩に行こうと誘っても行かない。
心配したお母さんがミジョに電話、ミジョは、チャニョンを夜のドライブに誘った。
チャニョンは「”遺影”を撮りに行ったが、証明写真と言ったので、笑えなかった、SNSも整理した」と話した。
「痛みで眠れない時もある」というチャニョンに、ミジョは「半分でもあなたの苦しみを分けてほしい」と言った。チャニョンは「親でもないのにそんなこと言ってくれて、私は幸せ者よね」と。
そして「両親のことを考えると一番つらい。お店が古くて、不便だから改装してあげたい。結構な貯金があるから、それで親に何かしてあげたい」と話した。
チャニョンを家に送った後、ミジョはジュヒに会いに行き、チャニョンが”遺影”を撮影したことを話した。最近、誘っても出てこないチャニョンをジュヒも心配していた。
ジンソクが、チャニョンに「婚姻届を提出しよう」と言ったが、「冷静に考えてみて。離婚してすぐに死別したい？」と怒るチャニョン。
「死別したいんじゃなく、お前の夫になりたいんだ。お前の夫として生きていきたいんだ」とジンソク。チャニョンは「聞きたくない」と歩き出した。後をついて歩くジンソク。
そこにジュヒから電話が。
ミジョは、チャニョンの母を呼び出し「店の改装をしたいので、鍵をください」とお願いしていた。
「今しなくても」と拒む母に、「チャニョンはご両親に何かしてあげたいんです。彼女の気持ちを酌んであげましょ。工事中は彼女も前向きになれるはず」と説得した。
そこにジュヒから電話が。
ジュヒは、ヒョンジュンにカメラを借りた。
ミジョとチャニョンを呼び出し、３人で植物園へ。
思いっきりの笑顔のチャニョンの写真を撮るつもりだった。最後は３人で笑った写真を撮った。
家に戻り、ミジョは、チャニョンのお母さんから預かった鍵を見せ「説得したわ。厨房だけ改装を」と言った。みんなで手伝いに、と話していると
「ジンソクはだめ」とチャニョン。「婚姻届をだそうって、あきれるよ」
ジュヒは「私は賛成」、ミジョ「彼、やるじゃん」と、二人は賛成だった。
ソヌは、ミジョと一緒に、ミジョの両親の家を訪れた。
”カルビ煮込み”が用意されていた。
和やかな雰囲気に、ミヒョンが 「私もお見合いをしようかな」と言うと父が喜び、一曲歌うと。
十八番の「ロマンについて」を歌った。
ミジョ、ソヌ、ジュヒ、チャニョンとジンソクは、チャニョンの両親のお店にきていた。改装のための片付けをする為に。
ジンソクは、業者に、厨房の改装について注文をつけた。
チャンニョンは、奥の倉庫を両親が寝泊まりできる部屋に改装して、床暖房の設置をお願いした。
そこに、ヒョンジュンがやってきて、驚くジュヒ。
彼は「こんな不義理が？毎度場所を提供してきた僕は、仲間じゃないんですか？」と怒っていた。そして、お店を休みにして手伝いに来たのだった。もちろんみんな大歓迎。
外は雪がふり始めた。みんなで窓の側に行って雪を眺めた。
その後、カラオケに。
ミジョが「ロマンについて」を歌う。ミジョ、チャニョン、ジュヒは見つめ合い、お互いのこと、過ごした時間を思い、胸がいっぱいになるのだった。
感 想
まず、ミジョが実母と決着ができてよかったです。堂々と実母にいうべきことを言いました。
姉のミヒョンに報告する場面、良かったです。ミヒョンさん、面白く、口は悪くても、すごくミジョを愛している。こういう人物設定が、韓国ドラマは本当に上手だなと思います。
チャニョンが、だんだんと弱ってきている感じだったのが辛かったけれど、、、。
両親のために、お店を改修するというのは本当にいいアイデアだったと思います。
ご両親には、これからも毎日働くお店。新しくなった厨房と快適な宿泊部屋を見るたびに、チャニョンがそこにいると思えるのではないでしょうか。
ジンソクさんの婚姻届を出したいという希望を、チャニョンが受け入れますように。
最後のミジョ、チャニョン、ジュヒの３人の表情を見ているだけで涙がこぼれてきました。
第12話 サムソン洞とヒョチャン洞、そしてコチョク洞
チャニョンは緊急で病院に運ばれた。
ミジョは、先輩の担当医師から、「心の準備を。今後は頻繁に倒れるかも。入院させろ」と言われた。
しかし、チャニョンはすぐに退院したがった。
チャニョンはミジョと病院のベンチで話した。
「ジンソクがまだ婚姻届の話をする」とチャニョンは困っていた。ミジョが出さない訳を聞くと
「私の愛が色あせてしまうわ」とチャニョン。ミジョは納得した。
チャニョンは1枚の紙を出し、ミジョに渡した。
「訃報の連絡先。知人全員に知らせたいとは思わないから。あなたのことを考えると、心強いけど不安なの。頼れるからこんなリストを渡すけど、私がいなくなった後のあなたのことが心配」とチャニョンは言った。
ミジョは「あなたを私がこんなふうに慕うと思わなかった。慕ってるし、大事な存在よ」と言った。
チャニョンは念願の退院、両親たちと家に戻ってきた。チャニョンの世話をこまめに焼くジンソクの姿を見つめる母。
母は、帰るジンソクを外に送り、「私たちは自分の家に戻ろうかと。あなたにあの子のそばにいてほしい。チャニョンはあなたといた方が気楽でしょ」と言った。
「ありがとうございます。面目ないです、チャニョンが婚姻届は嫌だと」とジンソクが言うと、母は「関係ないわ。２人が好きならいい」と微笑んだ。
退院を聞いたミジョとジュヒもチャニョンの家に。
ネイルサロンを開く予定のジュヒの実験台になるミジョ。高校生のように騒がしい３人、そんな様子を「子供だな」と見守る両親。
そんな晴天の日もあれば、不安に震える曇天の日もあった。
自分の店に戻ったチャニョンの両親は、改装された床暖房の温かい部屋で布団を敷いた。
「暖かい、居心地がいい」「娘が作れってくれたから、元気が出る」と涙ぐむ両親。
ミジョは、チャニョンから預かったリストを見て考え込んでいた。
この人たちを選んだ基準を聞いた時、チャニョンは「食事の誘いがきたら、一緒に食べたい人たちよ」と言った。
ジュヒに会いに行き、リストを半分に切って、どちらか選んでと言った。
訃報リストと知り、まだ早いわと言うジュヒに、「いいえ、今やろう」とミジョは言った。
「明日、お母さんに会いに行きたい」と言うチャニョンに、ジンソクは
「そうしよう、ブランチを食べてから、午後行こう」と答えた。
「そうね、西洋おかゆもいいね」とチャニョン。
チャニョンとジンソクは、予定通り、ブランチを食べに来た。大きな窓ガラスで囲まれ、光がたくさん入る素敵なレストラン。
チャニョンは「クラムチャウダー」を注文。
隣のテーブルを見ると、懐かしい２人の友達の顔が、、偶然を喜び合うチャニョンだったが、、、次々とテーブルから立ち上がった懐かしい顔が、チャニョンに向かって集まってきた。
そして、レストランの奥のテーブルには、ジュヒのお母さん、ミジョの両親と姉のミヒョン、チャニョンの両親が座って、その後ろに、ミジョ、ジュヒ、ソヌ、ヒョンジュン、ジンソクが立っていた。
そう、これは、チャニョンのリストの人たちと、ミジョ、チャニョン、ジュヒの家族、友だち（彼）が集まったブランチだったのだ。
感激して、満面の笑顔（と少しの涙）で、一人一人に抱擁するチャニョン。
チャニョンは、みんなに挨拶をした。
「あー、何を言ったらいいのかしら、困りました。皆さんは私の状況を知って集まってくれたんですよね。友達が気を利かせて連絡してくれたようです。
先に教えてくれたら、挨拶を考えたのに、、いえ、知ってても準備はできなかった。
言いたいのは、私はもう十分だと言う言葉です。人の半分ぐらいしか生きられないけれど、私は十分です。親に愛され、愛する人や友人たちにも、みんなに愛されて満足できる人生でした。今も、皆さんのおかげで、最高の人生でした。心の底から感謝しています」
雪が降ってきた。参加者全員が、窓の近くに寄ってた。
誰も泣かなかった。誰もが笑みを浮かべ、雪を眺めていた。
チャニョンは、ミジョにいくつかのことをお願いした。
- 毎年、両親の誕生日のお祝い。プレゼントは高いもの。
- 両親に毎年一回、一番高い健康診断を受けさせる
- ジンソクさんに２週間に一回、サムギョプサルを食べさせる
チャニョンは、その冬を超え、春まで頑張っていた。
ミジョたちもそれぞれの日常生活を送っていた。
ミジョは、いつチャニョンから連絡が来てもいいように、携帯を離さずにベッドで眠った。
彼女からの連絡は、夜中でも早朝でも構わなかった。着信の名前がチャニョンであれば、、。
そして、ある春の夜に、”ジンソク”で着信が入った。
チャニョンの ”遺影” は、３人で植物園に行った時にミジョが撮った最高の笑顔の写真が使われた。
みんなは、思ったほどは泣かなかったし、思ったより元気に生きた。
再び冬が来て：
ジュヒは、ヒョンジュンのお店のすぐ近くに”ネイルサロン”を開いた。二人は付き合っているようだ。
チャニョンのお母さんのお誕生日を、ミジョ、ジュヒ、ジンソクたちは祝った。例のガラスを壊したケーキ屋さんから、ハートのケーキが届いていた。チャニョンが頼んでいた。
- ソヌと幸せになること （これもチャニョンとの約束）
ミジョは、オンヌリ養護施設を訪れ、絵を描いているフンの横に座って言った。「おねえちゃんは結婚するの。だから大きな家に引っ越すわ。フンはどんな部屋がいい？」フンは、ミジョに抱きついた。
チャニョンの映画の封切り当日、ジュヒから誘いがあったが、ミジョは観に行かなかった。
- 公開日に映画に見て評価に満点を押す、これもチャニョンからお願いだったが。
映画 ”サフランブルー” 、チャニョンの両親、ジュヒとヒョンジュン、ジンソクは、それぞれ公開日に映画館で、チャニョンの姿を見た。
ジンソクは、チャニョンのアパートで、クリスマスツリーを飾っていた。ずっとここに住んでいるようだ。
”毎年、きれいにクリスマスツリーを飾る”、チャニョンとの約束だった。毎年、見に来ると。
”春は花を植えて、毎年来るわ。季節がかわるごとに見にくるね”とこれもチャニョンの約束。
「会いたくてたまらない。チャニョン」とジンソクは言った。
ジュヒがミジョを連れ出し、「（映画を）見に行かないの？」と聞いた。
ミジョは「申し訳なくて。あんな風に送り出したことが」と。チャニョンの納棺の時、ミジョは、チャニョンの顔を見ることができなかったのだ。
ミジョの家に、ジュヒから届け物、カードと箱が入っていた。
しかしカードは、チャニョンの字で、 ”ミジョ、驚いたでしょ”と。
チャニョンが生前、ジュヒに「ミジョがつらそうにしていたら渡して」とお願いしていたのだ。
箱には、ブレスレッドとUSBが入っていた。
USBをパソコンにセットすると、チャニョンがミジョのために録画しておいたビデオが入っていた。
「ミジョ、知ってる？感謝が大きすぎると表現できないって。
葬儀に呼ぶ人たちをブランチに呼んでくれてありがとう。世界一幸せな葬儀ができた気がする。
あなたのことを考えると心強いけれど不安だと言ったよね。
ミジョ、よく食べて、薬なしでよく眠って、、あなたが耐えられるか心配になる。
初めて出会った時の不安で悲しそうな顔が心に残っているのね。
あなたとジュヒと一緒に歳をとりたかった、、、私がいなくても悲しまないで。
時々思い出してね。
もう、会いたい。
私にとってあなたは、とても近い存在で、とても大事よ。
だから、私もあなたを 慕っているわ」
ミジョは、号泣し、「会いたい」とビデオのチャンヒョンに言うのだった。
ミジョとジュヒは、チャニョンの納骨堂にお花を持って訪れた。
「ミジョが結婚するわ」とジュヒが報告。
「ブーケを投げるわ」とミジョ、「半年で結婚できるかな」とジュヒ
そして、また口げんかが、、チャニョンの遺影が、また始まったと笑いながら二人を見ていた。
” 私たちがあなたの不在になれる日は来そうにない。あなたを恋しく思う、チャニョン、すごく会いたい ” ミジョは心の中で言った。（完）
感 想
あ～～、涙、涙の最終回でした。
みんなのチャニョンに対する愛、チャニョンの残された人への愛が溢れた物語でした。
俳優さん、皆さんすごいけれど、チャニョン（チャン・ミドさん）の ”ブランチでの挨拶”、そして ”ミジョへのビデオメッセージ” 圧巻でした。
婚姻届は出しても出さなくても、関係なかったですね。ジンソクさんとチャニョンの愛は変わりません。ジンソクさんはチャニョンを思って生きていくでしょうし、チャニョンは、季節ごとにジンソクさんに会いにくるでしょう。
大切な人を亡くした時の”不在”。
大切な人を亡くしても、生きていかなくてはなりません、誰も。
その”不在”は埋まることはなく、”不在”として心の中に残っていくと思います。
その人のことを恋しく思って、会いたいと思って、時々は一人で泣いたりしながら、普通の顔をして生きていきます。
周りにいる大切な人たちを、大切にして生きていきましょう。
良いドラマをありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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