
2025年8月2日から配信の韓国ドラマ『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』。
正義感に燃える新米弁護士が一流法律事務所に入所。妥協を許さない上司のもとで、様々な経験を積みながら本物の弁護士に成長していく物語。
あらすじを紹介しながら、物語を楽しみたいと思います。
*ネタバレあり
〔エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち〕登場人物()はキャスト
〔弁護士事務所「ユルリム」の人々〕
ユン・ソクフン(イ・ジヌク):弁護士事務所「ユルリム」の訴訟チームのパートナー弁護士/チーム長
カン・ヒョミン(チョン・チェヨン):「ユルリム」訴訟チームの新人弁護士
イ・ジヌ(イ・ハクジュ):「ユルリム」訴訟チームのアソシエント弁護士
ホ・ミンジョン(チョン・ヘビン):「ユルリム」訴訟チームのアソシエント弁護士
チ・グクヒョン(キム・カンミン):「ユルリム」訴訟チームの新人弁護士
チェ・ホヨン(イ・ジュヨン):「ユルリム」訴訟チームの新人弁護士
オ・サンチョル(ピョ・ジェギョム):「ユルリム」訴訟チームの新人弁護士
クォン・ナヨン(キム・ヨジン):ソンフンの直属の上司
キム・ユルソン(ホン・ソジュン):「ユルリム」の創立パートナーの一人/代表弁護士/訴訟チームの部門長
コ・スンチョル(キム・ウォソン):「ユルリム」の創立パートナーの一人/代表弁護士
コ・テソプ(パク・ジョンピョ):スンチョルの息子、「ユルリム」のパートナー/企画部長
チェ・ヒチョル(クォン・スンウ):ユルリム企画1チーム長/パートナー弁護士
ホン・ドユン(パク・ヒョンス):ユルリム企画2チーム長/パートナー弁護士
ソ・ヨンス:「ユルリム」金融チーム長
ナ・ドンス:企業チーム2、アソシエント弁護士
チョン・ジウン:ユルリム更生取引チーム長
〔カン・ヒョミンの周辺の人々〕
ハン・ソラ(クォン・アリム):ヒョミンの幼なじみ/ルームメイト、医師
イ・ジウン(イ・スンヨン):ヒョミンの幼なじみ/ルームメイト、作詞家
チェ・ウンヒ(ユン・ユソン):ヒョミンの母/ロースクール教授
カン・イルチャン(チョ・スンヨン):ヒョミンの父/部長判事
〔別の弁護士事務所〕
ハン・ソンチャン:カン・ヒョミンの恋人
第1話 インダクション
カン・ヒョミンは、電車で隣の人が忘れた本 ”今 知ってることをその時も知っていたら”を読んでいて、大事な「ユルリム」法律事務所の採用面接に遅刻してしまった。
しかし、彼女は最後まで面接室の外で待機していた。面接官の1人が、ヒョミンは、”全国模擬法廷大会の優勝者”と覚えていた。
彼女は面接の機会を得て、面接官の2つの質問〔事件のケース〕に、一人だけ”法の論理”で正しい答えを言った。ヒョミンは、ユルリムに採用された。
新人弁護士インダクションの日。
採用された新人弁護士の自己紹介の後、各チーム長がチームの紹介をした。新人は希望のチームを選ぶことができるが定員4名。
訴訟チームのユン・ソクフンだけ厳しい話をしたが、、カン・ヒョミンは訴訟チームを希望した。しかしユン・ソクフンは彼女を断った、面接日の遅刻を準備不足だと判断したのだ。
訴訟チームのイ・ジヌ弁護士(ソクフンの片腕)が、ヒョミンがソクフンに話す機会を作ってくれた。「人はそれぞれ異なる愛し方をする。それにより傷つき訴訟を起こす、極限の中、最後の手段として法に頼り、幸せになると信じている。彼らの力になりたい」と言った。
訴訟チームに配属された新人は、カン・ヒョミン、チ・グクヒョン(ヒョミンのロースクールの同期)、チェ・ホヨン、オ・サンチョルの4人だった。
早速、初仕事が与えられた。
2人は株主総会への対応、2人は地方の工事現場の現地調査。
ヒョミンは、江東都市ガス株式総会の担当になった。
その後4人の新人は、訴訟チームの部門長、キム・ユルソン弁護士に挨拶した。「ユルリム」の英語名は”シン&コ&キム”で、キム弁護士は3人の創業者の一人である。
ソクフンは、新人たちはの書面を厳しくチェックし、ダメ出しをした。
そして、「新人弁護士は、司法試験に合格しても貢献度はない。英語圏では弁護士名に”Eeq”をつける。”エスクワイア”、弁護士につける敬称、そう呼ばれたければ見合う行動を」と言った。
ヒョミンは、江東都市ガス株式総会に出席したが、10年間の売上高で、7年前から温平のみ売上が減少していることに疑問を持ち、独自調査をすることにした。
彼女はバスで温平温泉に行き、店の人に話を聞くと、”30年間、毎日24時間営業している”ということだった。
ヒョミンは2日間 無断欠勤して内情を調べ、3日目に出勤し
「10年間の売上高を疑問に思い、温平温泉に行って調べた。30年以上24時間毎日営業しているが、7年前から売上が減少している。ガスの使用熱量が改ざんされていた」と報告した。
ソクフンはヒョミンの資料を確認し、江東都市ガスのキム代表に連絡した。
裁判が行われた。
ヒョミンは、被害者側 “江東都市ガス”の弁護人として裁判に出席、大きな風呂敷包みを2つ持参していた。ソクフンが傍聴席で見学。
検察が、「被告人はボイラーにつながるガス管とメーターの一部を取り外し、無許可の銅管を取り付けガスを無断で使用」と起訴内容を説明した。裁判官から「被害額は?」と聞かれた。ヒョミンが検察官に「被害額が出せる」と言い、持参した資料から被害額と計算の根拠を提示した。
検察がそれを、”被害者側の資料”として提出し「被害額は推定13億ウォン、他の地域も合わせて38億ウォンと予想」と言った。
被告人は「ガス代をケチるのは悪いことだと分かっていたが生活のためだった。ガスを独占している大企業が大手の弁護士を雇って、弱い立場の商売人を追い詰めるのは不公平だと」と激しく反発した。
ヒョミンはこれに対して、「被告人は自分を被害者のように振る舞っているが、ガス会社の従業員は被告人より厳しい環境で働いている。ガス会社の被害は、真面目な自営業者の生活を圧迫した、毎日を必死で生きる商売人たちを法律は守るべきだと思う」と主張した。
裁判が終わった後、傍聴していた他のガス会社の担当者たちが次々と彼女に名刺を渡し「うちもお願いしたい」と依頼した。
ヒョミンは恋人のカン・ソルチャンと食事をした。彼は”リー&ソ”の弁護士、彼は彼女に一緒に暮らそうと口説いていた。
帰り際、カンは知り合いの弁護士夫婦に会い、ヒョミンを「じきに結婚する人、ユルリムの弁護士で、カン部長判事の娘、お母さんはロースクールのチェ教授」と紹介した。
ヒョミンはあいまいな笑顔を浮かべていた。帰りの車で、彼は「君を好きな理由に背景も優れた遺伝子も含まれている。僕の子供にはいい遺伝子を残したい」と言った。
ヒョミンは、「話がある、今度話す」と言った。
ソクフンは、自宅で昔のビデオを見ていた。妻と愛犬のハッシュとの楽しかった朝のビデオを。
第1話 感 想
実際、大手弁護士事務所って、こんな感じなのでしょうね。専門の部門に細かく分かれていて、毎年多くの新人弁護士を採用するが、半数はアウトになる、厳しい世界ですね。
ヒョミンは超優秀な新人のようですが、電車の中で、隣の人が忘れた本を読んで大事な面接に遅刻したり、温泉のことを調べるのに没頭して、無断欠勤したり。凡人とは行動が違うのは天才肌なのかも?(ウ・ヨンウ弁護士みたいに😄?)。
その本のタイトルですが、『今 知ってることをその時も知っていたら』が意味深な気がして、今後、この本のタイトルが何かの事件に関係してくるかもと思いました。
初回のヒョミンが見つけた ”江東都市ガス事件”、大手のガス会社が、ガスを無断で使用されて被害を被ったという事件でした。こういう事件は他のドラマで見たことがないなと思いました。ヒョミンの任務はただ”冷房の効いた総会に出席すればいい”ということでしたが、彼女、大手柄でしたね。
彼女の上司のユン・ソクフン・チーム長は、素敵です。
それにひきかえ、ヒョミンの恋人、すごくイヤな感じでしたね、、。
第2話 紅茶も愛もためされてこそ
ユン・ソクフンチームの次の仕事は、ホソン病院で騒ぎを起こし、医療機器を壊したパク・ギボムの弁護だった。
被害にあった”ホソン病院”は、体外受精専門病院、”精子の冷凍保存”ができる世界でも屈指の病院と豪語していた。
医療機器の破損を含め、損害賠償4億2300万ウォンが請求されたが、パクに支払い能力はない。しかし上層部から”特別な配慮を”との指示、理由は相手がホソン病院、以前は企業チームの顧客だったが、問題があり手を引いた病院だから。
ユン弁護士は急いで退社した。彼は毎週金曜には、愛犬の”ハッシュ”を預けている施設に迎えに行き、一晩過ごすようだ。
週末、ヒョミンはハン・ソンチャンとデート。彼は指輪を出し、ヒョミンに「愛してる」と言って結婚を申し込んだが、彼女は「話があるの」と言った。
ホソン病院に夜中に男が侵入、先日、病院で騒ぎを起こしたパクだった。ソンフンたちはパクの面会に警察に出向いた。
「精子を預けたが、病院のミスで失った。また保存することは不可能、1年前 精巣がんの手術を受けて不妊になったから。手術前に冷凍保存しておいたが、体外受精を試みようとしたら、精子がダメになっていた。怒りが湧いた」とパクは語った。
パク・ギボムの件で、ホソン病院側の担当者と弁護士のハン・ソンチャン(ヒョミンの恋人)がユルリムに来た。病院側は示談で簡単に解決を望んでいた。
ソンチャンは、「損害全てを含めると賠償額は倍増、実刑もあり得るが、パクさんの事情を考慮して、病院は4億だけ請求する」と言った。これに対してソンフンは
「こちらも被害者、”依頼人の精子を喪失した損害”として5億ウォン、賠償額と相殺し、1億ウォンを現金で支払いを」と言った。
ホソン側は、ソンフンの申し出にあきれて、「次回は法廷で」と言って帰った。
ユン弁護士は、部下たち(ジフン、ヒョミン、グクヒョン)に、「5億はハッタリだ。だが、交渉を優位に進めるための決め手を見つけるんだ」と言った。
依頼人のパクが事務所に来た。
新人のヒョミンとグクヒョンがパクから事実関係を聞く係だったが、パクは、事の性質上 女性には言いづらいと言ったので、グクヒョンだけパクから話を聞いた。
グクヒョンはパクとの会話を録音した音声をヒョミンに渡した。
ヒョミンは”化け物を産みそうだと”という箇所を何度も繰り返し聞いた後、パクに、明日会いたいと電話した。
翌日、パクと向かい合ったヒョミンは、まず彼にこう切り出した。
「”セックス 精巣がん 不妊 精子”、学生時代、教授は、これらは事件描写に必要な名詞でしかないと言いました」と。パクは、自分が浅はかだったと謝り、ヒョミンに詳しい話をした。
ヒョミンはユン弁護士に「決め手がありました」と報告した。
ホソン病院事件の裁判が始まった。
被告代理人のソンフンは、反訴として、”原告が被告の精子を保管すべき責任を果たさず、精子を喪失させたことに対して、賠償金5億ウォン”を請求した。
彼は、反訴の根拠を提示するためにパク・キボムを尋問した。
「1年前に精巣がん手術をして不妊になり、もう精子を保管できない体になった。妻は切実に子供をほしがっていた」
その時、彼の妻が法廷に入ってきた。傍聴席の人たちは彼女の顔を見て驚いた、なぜなら顔の半分にひどい火傷の痕があったから。ユン弁護士が事前に彼の妻を説得して、裁判所に来てもらったのだ。
「妻は3年前、事故で大火傷を負った。婚約中の妻は、自分の顔に耐えられないと姿を消した。私は何度も彼女を探し出し、諦めずよりを戻した。彼女が大好きな紅茶が美味しい店で、結婚を申し込み、彼女は承諾した。だが妻はウエディングドレスは着なかった。
しかし、妻の妹が娘を産んでから妻は明るくなった。”以前の自分に似た子を産める”という希望を抱いたから。
私が精巣がんと診断され、手術後不妊になる可能性があると知らされた時も、妻は”精子を凍結すればいい”と。それでこの分野では最高だと豪語するホソン病院を訪ね、その日に即決して精子を保存した。そして安心して手術に臨んだ。
しかしホソン病院に預けていた精子は失われた。妻と2人で病院に行ったが、病院は、”もし再度精子凍結をするなら、無償で”と言った、不妊と伝えていたのに。
病院を出ようとした時、スタッフたちの ”あの顔で子供を?”、”化け物を産む気?”という陰口が聞こえた。妻はまた引きこもってしまった」。
ユン弁護士はパクの尋問を終えて、「あらかじめ被告は、妻のやけど、不妊の可能性、精子採取が最後になることを知らされていた。ひとりの人生の希望を奪い、親になる機会を奪った損害、その価値は5億ウォンで足りますか?」と主張した。
原告側のハン弁護士が休廷を申告した。
傍聴席には、ファン記者が熱心にメモを取っていた。ユンたちが事前に連絡していたのだ。
ハン弁護士とユン弁護士は廊下で話した。ユンは「ホソン病院は医療複合施設に巨額の投資をしている、この件で世論に火がつけば大ごとになる」と警告した。
ハン弁護士は、「一切報道させない、被告による口外も禁止の条件で、訴訟を取り下げる」と和解を提案、ユンは、ホソンが、パクさんに差額の1億ウォン賠償することを条件に受け入れた。
「ユルリム」では、イ・ジヌ弁護士が、仕事をしないナ・ドンス弁護士に注意をしていたが、ドンスはなめた態度。彼の上司のホン・ドユン弁護士はドンスを援護した。ユン弁護士は、「給料ドロボーは見過ごせない」とイ弁護士を援護。
そこに現れたのがコ・テソプ、「ユルリム」の創設者の1人、コ・スンチョルの息子で、彼はソンフンを目の敵にしている。ソンフンの直属の上司のクォン・ナヨン弁護士(2年前に法務大賞を受賞した有名な弁護士)を、”企業内弁護士”に追いやった。職員が見てる前でバトルが始まった。
ヒョミンは、ソラ(ルームメイト)からの電話で、ハン・ソンチャンがソラの友達と見合いすることを知らされた。
先日、ソンチャンがヒョミンに結婚を申込んだ時、ヒョミンは彼に、「私には、一卵性双生児の姉がいて、遺伝性の聴覚障害がある。母の姉夫妻が聴覚障害者、姉は5歳でその伯母の養子になった」と話した。ソンチャンは、「ちょっと考えさせてくれ」と言って、ヒョミンを置きざりにした。
ヒョミンは、ソンチャンが見合いしている店に行き、相手の女性に手話で、「こいつクズだけど」と言った。
事務所に戻ると、ユン弁護士がいた。2人は紅茶を飲んだ。
「パク・キボムさんって素敵な方、ずっと幸せに暮らしてもらいたい。もしご自分の妻だったらどう思います?見捨てます?見た目や状況が変われば気持ちも変わる」とヒョミンは言った。
「”違う”と言いたいが私もわからない。だが愛する人が苦しんでるのに見捨てるヤツはただの薄情者だ」と言った。
そして、「パクさんの案件、上出来だった」とヒョミンをほめた。
第2話 感 想
パクさんが奥さんに結婚を申し込んだ ”美味しい紅茶” で有名なお店は、ハン・ソンチャンがヒョミンに結婚を申し込んだお店と同じだった。しかし、パクさんとハン・ソンチャンは正反対でしたね。
ソンチャン、ヒョミンの双子のお姉さんに聴覚障害があると聞くとすぐに態度が変わり、すぐに新しい女性とデートって、ある意味、めちゃわかりやすい人でした。 ”人を条件でしか見ていない”、でもこういう人もいますね。と言うより、パク・キボムさんのような人の方が少ないのかな?分かりませんが。
ヒョミンは傷ついたようだけど、彼の正体が早くわかってよかったです。
パクさん、いくら怒りが湧いたとしても、器物破損はどうなの?と思ったり、また、高価な医療機器をロビーに設置している病院もどうなの?って、思ってしまいました。(趣旨はそこではないと分かりつつ)。
でも、最後にヒョミンが言ったように、パク・キボムさんと奥さん、ずっと幸せに暮らしてほしいですね。
ユン弁護士は、奥さんと離婚したのでしょうか?
「ユルリム」の社内政治、攻防が繰り広げられていますね。大きな法律事務所だし、派閥とか、力関係、いろいろあるのでしょうね。
第3話 チョウのさなぎ
運送屋の男が、同僚からもらったコーヒーにはウイスキーが入っていた。男はそれを知らずに飲み、運転し眠気に襲われた。急に男の子が目の前に出てきて、男は急ブレーキをかけた。男の子は道路に座って泣きだした。
母親が子供に駆け寄り、気が狂ったように泣き叫んだ。男は飲酒運転で逮捕された。
病院に運ばれた5歳の男児(ミングク)を検査した医者は困惑した。外傷がなかったのに、脊髄の神経回路に異常がみられたから。
母親は、警察から、「防犯カメラを確認したが、子供は車にひかれていなかった」と連絡を受けて、正気を失った。
ユン・ソクフンとカン・ヒョミンは、被告の運送会社の男の弁護をすることになった。
医師の診断書には、”トラックと物理的な接触はないが、衝突時と同じ損傷が見られる”と書いてある。
原告代理人は、”リー&ソ”である。
ユン弁護士とヒョミンは、精神科のヨン医師の意見を聞きに行った。
医師は「ひかれたと思い込んでいる。誤った思いが症状として現れた。加えてノセボ効果(恐怖や思い込みが人体に悪影響を及ぼす現象)の影響もある」と話した。
次にヒョミンは、現場にいた他の母親たちに話を聞いた。彼女たちは、ミングクの母親の過剰反応から、男児がひかれたと思ったと話した。
ミングクの損傷の因果関係が、衝突の恐怖なのか?、母親の過剰反応なのか? 誰にも分からない。
ユン弁護士とヒョミンは、2:30pmからの会議で、リー&ソに出向いたが、会議は2時から始まっていた。
被告のトラック運転手はハン・ソンチャン弁護士から、”2億ウォンの損害賠償、依頼人は示談に同意しない”と言われた。運転手は、母親から罵倒され、土下座を強いられていた。
ユンが依頼人を立ち上がらせ、席についた。
「恐怖がケガの原因」と決めつけるソンチャンに、ユンは、「それを立証する責任は原告側にある」とだけ言って、会議を終えた。
ユン弁護士たちは、原告の精神鑑定を申請した。
裁判が始まった。
原告側の主張は、「被告が疲労困憊の上、飲酒運転をした、この不注意が事故の原因。物理的な接触はないが、衝突の恐怖を与え、原告は心身ともに傷を負った。2億ウォンの損害賠償を求める」と。
被告代理人としてヒョミンが立った。
「原告に症状がでたのは、母親の過剰反応が原因だと判断している。争点である原告の精神状態を判断するため、精神鑑定を申請する」と言った。
ヒョミンは原告の診療内容を精査するためにセヨン大学病院に行ったが、主治医から面談を拒否された。
彼女は病院で偶然、ルームメートのソラにあった。彼女はこの病院の医師。
ヒョミンは「原告が5歳の男の子で、ここに通院してたのに処方歴がない」と言うと、「ミョンヒハウゼン(病気か重病を装う精神疾患)か病気不安症(自分が重病だと信じ込み、健康に執着する病気)かも」とアドバイスしてくれた。
ヒョミンはユンソクに報告した。
〔公判〕
原告(5歳男児)の精神鑑定をしたヨン医師が証人席で供述した。
「原告は母親への愛着が過剰で分離不安症を抱えている。母親と心理的癒着、つまり独立した判断ができず母親に逆らえない状態だ」と証言した。
事故当時の母親イ・サンミの様子がビデオで流れた。法廷の人々は母親の興奮した様子に、正気じゃないと驚いた。
ユン弁護士は医師に、「イさんは原告が倒れているのを見て、ひかれたと決めつけた。心理的に癒着している原告は、母親の様子からをひかれたと判断し、その思い込みが現在の症状を引き起こした要因では?」と聞くと、「あり得ます」と医師は答えた。
次にユンは、母親のイ・サンミを尋問した。まず彼女の現状が確認された。
〔出産後は会計士を退職し、子育てだけに専念。両親はカナダに住んでおり、息子が1歳の時から会っていない。友達とも息子を妊娠して以来 会っていない。有名な医師の夫は、アメリカで博士課程に在籍中。息子を母乳で育て、5歳になってもまだ断乳していない。幼稚園に通わせたがわずか1週間で退園させた〕。
「通院が多いのに処方歴がない、小児科医はミョンヒハウゼンか病気不安症の可能性をあげている。原告は母親の育児の影響で精神的に不安定だった」とユンは母親に言った。
母親は「息子をしっかり育てたかっただけよ」と感情的になり叫んだ。
ユンは、「その執着と過干渉が毒となり、ミングク君をここまで追い詰めたのでは?原告が一生障害を負うかもしれないのは、イさんのせいで被告は関係ない」と追い込み、母親は泣き崩れた。
法廷を出た時、ヒョンミはユン弁護士に「あそこまで責めますか?」と抗議した。「そうしないと分からない、自分はいい母親だと思ってるが、息子を利用している。母親になるべきでない人もこの世にいる」と彼は言った。
その夜、ヒョンミはユンに、「自分には障害がある姉がいて、同じ障害がある伯母夫婦に引き取られた。母は完璧主義者で、姉を自分の欠点だと感じたようで、その欠点を補うかのように私に尽くしてくれた、キャリアを犠牲にして。それが重くて高3で難読症になった。ユン弁護士が裁判所で母に言ってるように見えた。 ”母親も人間で、人は残酷なほど自分勝手だ”、なぜか慰められた。認めたら許せた」と話した。
ソクフンは、結婚していた時、偶然、妻の妊娠検査薬の陽性を見て「妊娠したか」と聞いたが妻は否定、「子供は持たずに2人で暮らそって約束した」と彼女は言ったのだ。
「”母親もひとりの人間で、勝手な判断をすることもある”、そう認めらたら、憎しみは消えるかな?」と自問して、首を横に振った。そして「頭では分かってる、まだ心が、、」と彼は言った。
第3話 感 想
”病は気から”という言葉が昔からあります。ノセボ効果という正式な医学用語があるのですね。
裁判で、ユン弁護士が、母親のイ・サンミを追い詰めていく場面、心が痛みました。
このお母さん、プライド高くて高飛車でイヤな感じなのですが、実はすごく孤立してて、息子以外の誰とも付き合わず、息子だけに100%集中で、自分の精神も壊れていたのでしょうね。しかし、まだ幼い息子はそこから逃れられなくて、母親の犠牲になってしまった。両者に悲劇です。
この母と息子の関係を軸に、ヒョンミと彼女の母親の関係もあぶりだされました。ミョンヒは、障害のある姉を伯母夫婦の養子にした母を心の底で許せなかった。でもこの裁判でユン弁護士が言った言葉で、”母親も完璧な人間じゃないんだ”と理解でき、彼女は母親を許せたんですね、深いなと思いました。
そして彼にも深い傷があります。自分たちの子供に奥さんが勝手な判断をした、それが原因で別れたのでしょう。その奥さんは再婚して妊娠しているようです、複雑、、、。
このドラマ、人間の心情にまでかなり踏み込んでいる気がします。どんな人も平気な顔をしながら、心の奥には何か傷を持っている、そんなことを考えさせられます。
第4話 目には目を
ユルリムのコ・テソプは、コモファンドを顧客にしたい。創業者のチェ・チョルミンは、「投資案件をユルリムに任せもいいが、個人的な訴訟をユン・ソクフン弁護士が受けるなら」という条件を出してきた。
チェの個人的な訴訟とは、”元家政婦に娘を虐待してると通報された。名誉毀損で告訴したい”ということだった。彼は家政婦が持っている写真をユン弁護士たちに見せた。それは幼い女の子の体につけられたあざや傷だったが、チェは平然と「メイクで作れる」と家政婦の自作自演だと暗示した。
ユルリムは受任料5億ウォンを提示した。ユンが受けるならと、チェはそれを了承した。
コモファンドへの投資家の中には、政界のVIPや裏社会出身の実業家がいる。
ヒョミンが1人で元家政婦のキム・ヨンスクに話を聞きに行った。
ヨンスクは、「朝行くとまず子供(イニョン)の体を調べた、傷は増えていた。父親が現れると顔面蒼白になり私の後ろに隠れる。クローゼットに隠れていたこともある。病院に連れて行こうとしたら、あいつは医者を自宅に呼んで治療させた、あいつは悪魔だ。通報したが警察もグル、警察があいつに通報をバラしクビになった。マスコミへの告発も黙殺された」と感情を露わにして話した。
事務所に戻ったヒョミンは、ユン弁護士に、「家政婦の証言は事実だと思う、チェを通報したい」と言ったが、「軽率だ」と一蹴された。
その直後、コ・テプソがミョミンにどなり込んで来た。彼は元家政婦がチェに送った、”弁護士に何もかも話した、あんたも終わりね、すぐにカネを振り込んで”という脅しのメールを見せた。
ヒョミンはジヌ弁護士から、「家政婦のヨンシクは、チェ代表のカネや時計を盗み、金庫にも手をだした、彼女は詐欺と窃盗の常習犯だった」と前科の記録を見せられた。
ヒョミンはユンに、「ヨンシクさんの前科の記録を見た、感情的になり過ぎた」と謝ったがた、彼は「ヨンシクさんに前科があったとしても、チェ代表の虐待がなかったとは言えない」と言った。
その夜、ユン弁護士は”ぬいぐるみ”を持ってチェの家を訪問した。表向きは、部下(ヒョミン)の態度の謝罪だったが。
チェは、家政婦に娘を連れてくるように言った。娘は父親を見ると家政婦の後ろに隠れた。ソクフンが彼女に近寄り頭を撫でようとすると、彼女は両手で防御した。だが、ソクフンからもらったぬいぐるみを彼女は抱きしめた。
キム・ヨンスクが事務所に呼ばれた。チェもいた。
ユン弁護士はヨンスクに告訴状を出した。それは、名誉毀損と虚偽告訴の告訴状で、「家政婦を辞めたのは、チェの家から現金を盗み出し警察に捕まったから、その後も虐待を口実にカネをゆすった」などと一方的な内容。ヨンスクは反論し感情的になった。ユンは「侮辱罪も付け足す、民事でも訴える。刑務所に送る」と畳み掛けた。
彼女が諦めの表情になると彼は誓約書を出し、「訴訟を取り下げるので、虚偽の虐待申告をしないと言う誓約書に拇印を」と言った。ヨンスクは泣きながら拇印を押した。
チェはユンの仕事に満足して帰った。
ヒョミンは納得いかず、「チェ・チョルミンを訴える」とユン弁護士に言うと、彼は「下手に嗅ぎ回ってヤツが帰宅したら、娘はどうなる?」と諌めた。
翌日からユン弁護士には来客が多く、そして数日事務所に来なかった。
彼が事務所に戻ってきた時、チェから、誰かがまた通報したようで警察がきてる、と電話があった。
チェは娘をまた虐待し、それを隠す気配すらない。ソンフンは怒りを抑えて、彼女の状態を聞き、すぐチェの家に行った。
ヒョミンが運転して、家の前で待機した。
ソクフンはチェに、「娘さんが証拠なら消すしかない。医師を用意した」と言った。娘の部屋に行くと、彼女はぬいぐるみを抱いてクローゼットに隠れていた。ソクフンは優しく手を出し、チェを刺激しないように彼女の手を引いて外に出た。すぐに娘を抱き抱えて、待っている車に乗せて病院へ運んだ。
緊急手術が行れ、イニョンは命を取り留めた。
病院に元家政婦のヨンスクが来た。ソクフンが連絡したのだ。彼は彼女が拇印を押した日に彼女の家に行き、「下手に刺激したらイニョンが危険だから協力を」と頼んだのだった。
ソクフンはタクシーでチェの家に引き返した。ヒョミンは別のタクシーでその後を追った。
ソクフンはチェの家に入ると、いつもの通り酔ってるチェを殴った。チェはヘラヘラ笑っていた。
ヒョミンが入ってきて、その後数人男達が入ってきた。
チェは彼らを見て、「アニキ、あの野郎を殺してくれ」と笑ったが、捕まえられたのはチェだった。
アニキと呼ばれていたのは元ヤクザの男で、ソクフンは数日前に彼に会い、チェがその男のカネを騙し取っているとを伝えた。
ソクフンは、チェが虐待している娘の写真を見せ、「目には目を、正義の鉄槌を。その見返りに横取りされたカネを取り返す」と言った。二人の間の取引は成立した。
チェを殴ったソクフンは手にケガをしていた。ヒョミンはハンカチで血を拭いた。
ソクフンは病院に戻り、手術を終えたイニョンのベッドのそばに座った。ヒョミンも戻ってきた。
彼は、「悪魔でも親になれる。イニョンが僕の娘ならよかった」と言った。
その会話の流れで、ヒョミンは、彼には子供がいない、金曜日に迎えに行っているのは元妻と飼ってる犬だと知った。
チェは彼らに痛みつけられ、誰にも気づかれず、娘と同じ目に遭った、”目には目を、歯には歯を”。彼はPTSDと不安障害で通院中。
ソクフンは、チェが奪ったお金を取り戻した。これを機に、他の投資家にも訴えられ、チェは破産。その後、詐欺罪と横領で収監された。
チェの受任料は娘の口座に振り込まれた。
チェのDVに苦しんでいた妻がイニョンの養育権を得た。
こうしてこの案件は片付いた。
日常にもどった。
ソクフンは愛犬の病院からの電話で、すぐに病院へ駆けつけた。ハッシュは治療中。
元妻ヨナの現在の夫が連れて来ていた。ソクフンと彼は同級生で、口ゲンカになった。「ヨナとは、お前と終わってから始まった」と彼は言ったが、2人の言い争いは続いていた。
その時、「やめて」と声が、ヨナだった。ソクフンはヨナを見て驚いた、彼女のお腹が大きかった。
第4話 感 想
今回も面白かったです。
ソクフンは、コモファンドのチェと事務所で初めて会い、娘の写真を見せられた時に、チェが虐待しているとすぐ分かったでしょう。そして、普段は、児童虐待、動物虐待の案件を受けない彼が、これを受けることにしたのは、その娘を守らなくてはと思ったからだと想像します。彼がチェの家に行った時、チェは虐待を隠そうともしていなかった。ソクフンは、娘を見て、彼女が危険だと確信しました。
彼は娘を守るために、まず、チェの前で、元家政婦のヨンスクさんをグーの音も出ないほど追い詰め、自分がチェの味方だと思わせることに成功しました。
警察に虐待を訴えようが、マスコミに告発しようが、チェのような人間は、おカネで揉み消すことができる、その結果、イニョンがもっと危険な目に遭うことを知ってるから、ヒョンミの「通報します」という言葉を激しく諌めたのですね。
そして彼は秘密裏に動き、チェの不正を見つけ、裏社会の人物に連絡を取った。裁判をする時間はない、すぐにチェから娘を引き離すことが最優先だから。
いつも冷静沈着なソクフンが、チェへの怒りを爆発させる場面に驚きもしたし、また彼の娘を見る眼差し(自分の子供じゃないけど)のやさしさに心が動かされました。
イ・ジヌクさん、この役、ハマり役だと思います。
でも最後は、元妻と会い、彼女が妊娠していることを知りました、、。どういう気持ちなのでしょう?驚き?怒り?悲しみ?
ヒョミンが、ソクフンに惹かれている感じです。こんな上司なら惹かれて当然と思うけど、ドラマが恋愛の方向に傾きすぎないように願っています。
第5話 サリエリの告白
ソクフンは別れた妻のヨナと話した。彼女は「妊娠した。30代半ばを過ぎて子供に対する思いが変わったから。悪いと思ってる、一方的に父親になある資格を奪った」と彼に謝った。
リュ・グォンモは最近 世界でも有名になったアーティスト。彼の”フィエスタ”は3億ウォンで販売された。しかしそれと同じ絵が、フリーマーケットで10万ウォンで売られていた。
リー&ソ法律事務所に、リュ・グォンモが相談に来た。彼は、”フィエスタ”を購入した女性から、著作権法違反で訴えられたのだ。リュは「これほどの屈辱が、コピーしてフリマで売った泥棒を社会的に抹殺したい」と言った。
フリマに絵を出したのは、ムン・ジョンへ。
ヒョミンは姉から、”リュ・グォンモの告訴状、被告ムン・ジョンへ、著作権侵害”のコピーをメールで受け取った、ジョンへは姉の友人だが、この内容が分からなくて放置していたようだ。
ヒョンミが調べると、判決言渡期日が今日の2時、このままでは原告リュの主張が通る、彼女は裁判所に行き、期日の取消申請をし、1週間以内に書面の提出を言い渡された。
ヒョミンはこの案件を上司に相談せず受け、しかも”プロボノ(無償の法律サービズ)で”とお願いしたので、ソクフンは自分で準備して責任を取れと言った。
ヒョミンは、ジョンへの母親と面談した。
彼女は裁判の草案をソクフンに見てもらい合格点、しかし、彼女は法廷で弁論が不安、彼はヒョミンにリハーサルの機会を与えてくれた。
ソクフンは、「ウソが苦手な人がウソをついてるようだ、説得力なし。依頼人が模倣したと思い込んでる。先入観を捨て本質を見抜け」とアドバイスした。
裁判が始まった。
原告(リュ)の絵のタイトル”フィエスタ”、被告(ジョンへ)の絵のタイトルは”遊園地”、全く同じ絵が2つ並べられた。
ヒョミンは、原告のリュ・グォンモに尋問。
「この作品は従来の技法ではなく新しい技法だが、その理由は?」聞くと、リュは「あの絵を描く直前に子供が生まれ、初めて我が子を抱いた喜びと感動、人への愛の表現」と長々と得意げに答えた。
次にムン・ジョンへの尋問。
制作の意図を聞くと、ジョンへは「分かりません」と言い、ヒョミンが何を聞いても「わからない、家に帰りたい、お母さん、、」などど、母親の方を見て言った。
10分、休廷になった。
その時、ヒョミンとソクフンは、母親から「ジョンへは知的障害」と初めて知らされた。
母親は裁判をやめたいが、そうすれば、損害賠償を請求される。母は、娘が障害者だと知られたくないと言った。
ヒョミン陣営は、被告の体調が悪いので尋問の中止を求めるつもりだったが、被告が知的障害者だと知ったリー&ソは、被告を証人席に座らせて追求した。
そして、被告が展示会に行き、”フィエスタ”を見て、それを模写し、10万ウォンで売ったと結論づけた。
ヒョミンは、ソクフンの「本質を見抜け」と言う言葉を思い出した。
そして一時休廷を申し出た。
ヒョミンは休廷中にジョンへと向い合い「私はあなたの弁護士、あなたの味方だ」と言った後、絵のことを聞いた。それからジョンへの母親と話した。
公判再開。
ヒョミンは再度リュに「何の絵か?」と尋問、彼は「風景画」だと答えた。「その中に別の意味が込められているか?」と質問すると、彼は「ない」と。
彼女は次にジョンへを尋問。
「あの絵は何を描いたのか?」と聞くと、彼女は「お父さんの顔」と言い、父の写真を出した。
写真が大画面に映し出されたが、絵の中に父の顔はない。
「お母さんが悲しむと思って隠した、暗いところで光を当てると見える」と彼女は言った。
ヒョミンは室内を暗くするように依頼し、懐中電灯でジョンへの「遊園地」を照らした、すると彼女の父の顔が浮かび上がって来た。
ジョンへは知的能力が低いというより、一つの才能が際立っている。彼女は”テトラクラマシー”、普通の人には1万種類の色が見えるけど、彼女は1億色を識別できる能力を持っている。その天才的能力を活かして描きたかったのは、お父さん。父親は彼女が12歳の時を家を出た。彼女は母が悲しむので父の話ができなかった。彼女は愛しい父を絵で表現したのだ、母を悲しませないように秘密に。彼女の別の絵にも光を当てると父親が浮かび上がった。
ヒョミンが”フィエスタ”に懐中電灯を当てると、その絵の中にも、ジョンへの父親が浮かび上がった。
ミョンミが、再度原告を尋問し「模写したのは被告ではなくあなた。自分の罪を隠すために、被告を訴えましたね、謝ってください」と言うと、リュは「謝る?俺に感謝してくれよ、自分の偉大さに気づいていない、素人が一瞬でスターになった」と言い出した。「きちんと謝罪を、賠償義務もある」とヒョミンはリュに言った。
ヒョミンの勝利、見事デビューを果たした。
第5話 感 想
5話もおもしろかったです。
高名な画家リュが、まったく無名な素人が描いた絵を模写して、3億ウォンもの値段で売っていた事件でした。
リュにすれば、決してバレないと思っていたのでしょう。万が一バレたとしても、自分の名声を持ってすれば、当然、オリジナルは自分で、模写は被告、裁判には簡単に勝利できると思っていたはず。
しかし心の底ではすごく恐れていたのでは?彼は一応芸術家だから、ジョンへの「遊園地」に衝撃を受け、彼女自身も誰も気づいていない彼女の才能に気づいた、それに嫉妬もしたでしょう。
だからリー&ソに依頼した時、「社会的に抹殺を」と強い口調で言ったり、裁判で真実が明らかになった時、「俺に感謝しろ、自分の偉大さに気づいていない」と筋違いなことを叫んだのではないでしょうか?
また、この回では、裁判や弁論の盲点にも言及がありました。
弁護士は自分の主張が間違っていても、堂々と弁論すれば説得力があるって、怖いなと思いました。
でも一番大切なことは、「先入観を捨てて、本質を見抜くこと」、ヒョンミは、ソクフンのそのアドバイスを思い出し、ジョンへに先入観なしで向い合ったからこそ、 ”絵の中に隠された父親”を見つけることができました。
”テトラクラマシー”という言葉を初めて知りました!1億色を識別できるって、世の中には色々な天才がいますね❤️。
第6話 愛という名の錯覚
ヒョミンは、ソル・ウニョンという女性から、元カレ(8ヶ月付き合い、3ヶ月前に別れた)を訴えたいと相談を受けた。
彼女の背中にたくさんのケロイドの傷があった。普通の人なら傷にならない性的な行為だが、彼女は敏感肌なので無惨な痕が残った。治療を受けているが完治は難しい。職業はモデルだが、仕事ができなくなった。
ヒョミンは、訴訟チームにこの案件を受けてもいいかどうか相談した。
彼女は関係を持つ前に毎回 同意書にサインしていたらしい。しかし同意の無効が証明できれば、障害罪を適応できる。
ヒョミンは、「彼女は恋をしていて、心神耗弱状態と主張できるのでは?」と意見を言った。
ソクフンは「興味深いから引き受けよう」と結論を出した。
ヒョミンは、ウニョンを事務所に呼び、「同意を無効にする必要がある、そのために、恋愛による心神耗弱状態で、判断能力がなかったと主張する」と話した。
ウニョンは、「最初は加害的な行為に同意しなかった、すると彼はすぐに自分から去った。1ヶ月後にやっと連絡があり、彼を失うのが怖くて行為に同意した。自分が敏感肌だと知っていたがどうしようもなかった」と話した。
「ユルリム」に大きな人事異動があった。
代表弁護士の一人、コ・スンチョルが引退し顧問になり、新代表弁護士にはクォン・ナヨンが就任した。クォンは、ソクフンの直属の上司だったが、社内政治に負けて、地方に出向させられていた。今回、コがクォンを代表に据えたのは、彼女とソクフンに汚れ役をやらせるつもりだから。
クォンとソクフンは早速、ユルリムの再構築に動き出した。
チョン弁護士が、過去5年の個人成績から、高齢の顧問弁護士や元官僚たちをリストラ候補としてピックアップしたが、ソクフンは、「報酬の偏りが問題、成果給の見直しを。去るべきなのはこの人たちじゃない」と言うと、クォンも同意した。
ウニョンの元彼は、業界一位のゲーム会社「マーブルソフト」の代表、チョン・ハンソクだった。
彼はウニョンに訴えられた件で、リー&ソ法律事務所に相談に来た。
チョンの希望は、個人的な嗜好をゴシップにされたくないこと。
担当のハン・ソンチャン弁護士は、「弁護士同士の協議でまとめる」と言った。
チョンは、原告弁護士が、ユルリムの“カン・ヒョミン”だと知り、興味を持った。
弁護士同士の協議が、リー&ソ事務所で行われ、ユルリムから、ソクフン、ジヌ、ヒョミンが出席した。そこに、チョン・ハンソクが来た。
実は、先日、ヒョミンはルームメイトたちとクラブに行った時、偶然チョン・ハンソクに会った。その時、お互いに自分の職業と本名を名乗った。ヒョミンは、彼がウニョンの元カレと知って話をした。
ハン弁護士は、「訴状の内容は受け入れられない」と言ったが、ソクフンは「相手に回復不能な傷を与えた。要求は法的処置と損害賠償」と。
チョンがヒョミンと2人で話したいと言ったので、2人を残して全員退室した。
2人が出て来た。チョンはヒョミンに近づき、彼女の髪のゴムをとって、「こちらの方がいい」と言った。(クラブでも同じことをした)。
帰り、ヒョミンはチョン代表のことを聞かれ、「クラブで偶然会って少し話した」と言うと、ソクフンは「まるで三流弁護士だ、一線を越えるな」と警告した。
会議室で2人になった時、チョンはヒョミンに言い寄りながら、空の小切手を出し「これに記入した金額をウニョンに支払う、秘密保持契約書を。これ以上踏み込むなら、同意があったかどうかは動画で判断を」と言ったのだ。
ヒョミンは、動画のことをソクフンに相談。
彼は「依頼人が訴えたのは、賠償より気持ちだろう。人は最後の手段として法に頼る。法律が自分の幸せを守ってくれると信じてるからだ。秘密保持契約も双方に適応できる内容に訂正して依頼人に提案を」と助言した。
ヒョミンはウニョンと面談。彼女は「お金はいらない。治療費と弁護士費用の実費だけでいい。訴訟を起こしたのは、悔しかったから。いつも彼の言いなりだった無力な自分を変えたかった」と言った。
リー&ソで、チョンとウニョンが契約書にそれぞれサインした。ヒョミンも同席した。
ウニョンは最後にチョンに、「楽しかった時間までウソにしたくない。あの時の気持ちは本当だった」と笑って彼と別れた。
チョンはヒョミンを誘おうとしたが、ヒョミンは相手にしなかった。
第6話 感 想
6話、ビミョーでした、、、。
訴えられたチョン・ハンソクという男性に、まったく魅力がなかった。若くして、業界一のゲームメーカの代表で、女性に不自由はしていないようですが。
ヒョミンが彼と偶然クラブで会って、彼を訴えている女性を担当しているのに、それを隠して話すのにモヤモヤしました。
何よりも、彼がヒョミンの髪に触れて、ゴム輪を取るという行為が気持ち悪かったです。彼は、同じことをリー&ソでもしましたが、2回とも、ヒョミンがなぜ拒否しないのか不思議でした。
ただ、ウニョンという女性は、自分が前を向いて進むために、チョンを訴訟する必要があったことは理解できました。
6話もソクフンの助言が的確で、そこは納得できました☺️
ユルリムの新代表弁護士にクォン・ナヨンさんが就任して、ソクフンと2人で、ユルリムをどう変えていくのか、そちらが楽しみです。
第7話 愛は虹色に
ユン・ソクフンは、空港で遺骨を持った男性が警官に尋問されているのを見た。彼はその男性(ファン)に見覚えがあった。ある裁判で、証言台に立った女性の夫だった。
その女性は、2年前のひき逃げ事件の目撃者。ソクフンは、捕まった容疑者の弁護人として証言する女性と夫に会ったのだ。
女性は元中学の教師だったが、40代でアルツハイマーを患い、教師を辞めていた。
彼女は、ひき逃げを目撃した後、すぐに車のナンバーをメモした。警察に通報しようとしたが携帯が見つからず、外に出て記憶をなくした。夫が戻ってきた時、救急車の音で、自分が事故を目撃したことを思い出したが、中学生は死亡し、彼女は罪悪感に苛なまれた。その後、彼女は夫と共に警察に車のナンバーを通報、そのおかげで容疑者が逮捕された。
裁判で、ソクフンは、証言台の女性に自分の名前を名乗った後、質問して、その後、自分の名前を覚えているかと聞いたが、彼女は覚えていなかった。また傍聴席で見学していた、かつての彼女の教え子を指差し、名前をおぼえているか?と質問したが、彼女は覚えていなかった。
ソクフンは「彼女は何も覚えていない。重度の認知症で信用できない。自分の罪悪感を消すために、犯人の特定を望み、新たな被害者を生んだ」と彼女を追い込んだのだ。
ファンはもちろんソクフンを覚えていた。彼は同行するというソクフンの申し出を断り、罪を償うと言って警官に従った。
ファンの妻は、「尊厳を保ちながら安らかに眠りたい。スイスでは尊厳死が合法なの」と夫に訴えたのだ。
ユルリムに、ファン弁護の依頼があった。ソクフンは、ファンが妻を安楽死させるためにスイスに行き、空港で偶然会ったのは、その帰りだったと知った。
ソクフンはファンに面会に行き、「奥様が下した決断は、前の裁判が大きな影響を与えたかと。どうすれば気が晴れますか?」と聞いた。ファンは「分かっていましたか?」と言ったが、「覚悟はできていた、この責任は全て自分が取りたい」と言った。
ファンを告発したのは、妻の弟で、姉の遺産が目当てだった。17億ウォンの遺産は全額夫に相続されるが(子供がいないため)、有罪になれば相続権を失い、弟が相続人になる。ファンは不倫もしていたので、裁判は不利に思われた。
裁判が始まった。
検察は、ファンをスイスの妻の死に積極的に関与したとして、”自殺幇助”で起訴したと述べた。
弁護のソクフンは否認した。
証言台に立ったファンは、不倫していたことも離婚を申し出たことも認めた。しかし、妻が認知症を診断されたと聞き大きなショックを受けた。妻は離婚しようと言ったが拒否した。ファンが離婚を切り出したのは、妻と行き違いで気持ちが冷めたからだったが、行き違いは病気のせいだったと分かり、彼は自分を責めた。
「病気の妻と過ごして、愛は虹色なんだと分かった。色んな感情が愛を輝かせれくれる、赤は情熱、オレンジは温かさ、黄色は喜び、緑は安らぎ、青は信頼、藍色は深さ、紫は神秘、愛は消えず、それぞれの色で輝いていた。妻を愛していました。だから妻の意思を尊重したのです」と彼は証言した。
検察側と弁護側で、それぞれの主張が繰り広げられた。検察は懲役3年を求刑した。
判決が下された。
「被告人が心から愛する妻のために、自殺を幇助する決断をしたと判断した。しかし個々の事情に同情し異なる法を適応できない。社会全体の公平性と正義を揺るがすことになる。従って現行刑法上、相手に要求されたとしても自殺を幇助する行為は決して許されない。被告を懲役1年に処する」と言い渡された。
裁判が終わった後、ソクフンは別れた妻、ヨナを呼び出した。
彼は、「妻を安楽死させた夫は、愛は虹色だと言ってた、俺たちの愛も変化した」というと、ヨナは「知ってた、今なら分かる、一緒にいた頃は愛が分かっていなかった」と。
ソクフンは「これからは香水もソープのいらない。ハッシュを預ける時は決めた時間に。もう二度と会うのはよそう」と言って、彼女から去った。
ソクフンはジヌを呼び出し、たまたま彼と一緒にいたミンジュンもついてきた。彼女は、ソクフンが自分の恩人、どん底にいた自分を救ってくれた人だとジヌに打ち明けた。
ソクフンは家に帰りたくなく事務所に戻った。ヒョミンがお茶を誘った。
彼はめずらしく自分の話をした。
「高校の時の経験から、言葉が鋭い刃物になることを知ったから無口になった。でも元妻にはそうじゃなかった。一緒に過ごし心の内を話した。(離婚して)気持ちの整理はついたが、過去の彼女を手放せなかった、懐かしくて。でも今日、過去の彼女も消えた気がした」と話した。
「寂しんでしょ。この世で代替えできないのは自分だけ、”過去の奥様”もきっと代替えが利く。時間には勝てません」とヒョミンが言った。
ソクフンは、「ありがとう」と言って帰っていった。
酔っ払ったジヌはミンジュンを送って行って、彼女の家のソファで眠った。
夜中に、母の夢を見たミンジュンが泣いているのを聞き、彼は心配になり彼女の部屋に行き、ベッドで一緒に横になったが、また彼女から追い出された。
翌日、コ・テソプたちによって、ソクフンと訴訟チームへの罠が仕掛けられたようだ。新代表のクォンとソクフン抜きの会議が行われていた。
第7話 感 想
7話は、認知症と尊厳死という重いテーマが扱われましたね。
裁判で、認知症を患っている女性が証言台に立った時、ソクフンが理詰めで迫っていきましたが、女性は恐怖さえ感じたのではないでしょうか?本当につらかったでしょう。
何度も名前を確認され、可愛がっていた教え子の名前も思い出せない自分、彼女の自尊心はズタズタに壊されたと思います。ソクフンも自覚していましたが、この裁判が、彼女の決断に影響を与えたでしょうね。でもソクフンに罪悪感はないようでした、それが仕事だと言ってたから。
裁判は、この女性が尊厳死を望み、夫がスイスに同行し積極的に関与したことが、自殺幇助の罪に問われたことでした。とても難しい問題ですが、判決は公平な気がしました。
個人的には、”尊厳死”、”安楽死”が認められる社会になってほしい気持ちはありますが。
考えさせらるテーマでした。
ソクフンは、やっと”過去の妻”も手放すことができたようです。どんな人にも、手放せないものがあります。執着、時がくれば、手放せるのでしょうかね?
ユルリムの社内政治の行方ですが、コ・テソプが企んでいる内容が、難しくて理解できていません。次回を見ると分かるかなと期待しています。
第8話 ワンダーウーマン
コ・テプソは、会議で書類を見せ、ユン弁護士がMGC側の代理人のソ弁護士から不当に入手した書類だと主張したが、ユンは「書類を見たことがない。その主張が中傷なので、厳格な懲戒処分を。書類のコードを調べれば、作成者が分かる」と言い、作成者のカン弁護士が呼ばれた。ユンは彼に書面を見せ「作成したのか?」と聞いたが、彼はテソプの手前、明確な返答ができない。ユンは1日時間を与えると言った。
テプソ側のチェ弁護士が、ユン弁護士が、深夜に相手側の訴訟代理人のソ弁護士(女性)を自宅に招き入れたと問題にした。ユンは、「ソ弁護士はハラスメントを訴えに来た、相手はホン・ドユン」と言った。
ソ弁護士はホン弁護士から、大量の仕事を押し付けられ、罵倒され続けた。その後 接待に同席を命じられ、ホンは優しくなり、1回だけ関係を持ってしまった。その後、より露骨に接待に声が掛かり、断ろうとすると「関係をバラす」と脅された。彼女は死のうとまで追い詰められたが、最後の頼みで、ユンソクに相談にきたのだった。ユンソクは他にも同じ目に遭った弁護士たちを知っていた。
これを聞いたクォン代表は黙っていなかった。ホンが会食をしている高級クラブに押しかけたが、そこにいたのは、数人の女性のアソシエイトと、男性はブローカーたちだった。
代表は、「明日までに退職届を」とホンに言い、「刑事告発をして最大限の懲戒処分をしなさい」と部下に命じた。「よくもユルリムの女性弁護士を接待要員にしたわね」とホンをビンタした。
テソプはユンソクに、「頼む、この辺で手を打ってくれ」と降参した。ユンソクは「チェ弁護士をDAソリューション、クォン弁護士が飛ばされたポストに。今後 私が何をしても先輩は黙っていてください」と釘を刺した。
ヒョミンは、ルームメイトのハン・ソラから、姉が捕まったと聞き急いで警察に行った。
ソラの姉のハン・ソリョンは有名なアナウンサーで、ヒョミンは幼い頃から家族同然の付き合いだった。
ソリョンは留置場に入れられていたが、何も覚えていなかった。「精神科医に処方された薬を飲んで寝て、起きたらここだった」と言った。
ソリョンは夫への暴行の現行犯で逮捕されていた。ソラは戸惑った、姉は一度もケンカさえしたことがない人だったから。暴力を受けた夫は病院で治療中、全治3週間らしい。
ソクフンとヒョミンはソリョンの主治医に面会した。
「ソリョンさんは、バタードウーマン症候群(被虐待女性症候群)で、夫の暴力が10年にも及んでいた。長期間虐待を受けた女性は、肉体的にも精神的にも疲弊し、うつや不眠などの症状が現れる」と言い、ソリョンの初診時の写真を2人に見せた。全治7週間の肋骨の骨折だった。
処方薬を飲んだあと記憶を失ったのは、薬の副作用、短くて4時間、長くて12時間ほど続くと医師は言った。
裁判が始まった。
ソクフンは、事件当時被告は薬の副作用で記憶を失っており心身喪失状態だったと主張、服用後の状態について鑑定を求めた。
鑑定のため、ソリョンは病院で薬を飲んだ。医者とソクフン、ヒョミン、ソラがその場にいた。
ソリョンは突然、非常に暴力的になった、コップを投げ、布団を投げ、枕を破り、椅子を投げた。
その後、ソリョンは家に戻りベッドに横になった。
彼女はソラとヒョミンに、病院での様子をみたか?と聞いた。そして、「私はあの自分が好きよ。強くなった私はワンダーウーマンみたいだ」と言った。
実は、ソリョンは、薬を飲んだ後、記憶がない間のことを知りたくて、自宅に防犯カメラを設置して、その映像を見たことがあったのだ。
「録画された映像を何度の見返した、悪いヤツを懲らしめてる気分だった。数日後、夫が酔って帰ってきて私をまた殴った。眠れなくて薬を飲んだ、強くなって懲らしめようと思った」と話した。
ヒョミンはこの話にドキッとして、ソリョンに、この話を他の人にもしたか?と確認すると、していないと彼女は答えた。
ヒョミンはソラを別室に呼んで、「”原自行”。自ら心神喪失の状態を作り出す行為で、心神喪失で無罪を主張できない」と話した。
ソラは、「高校生の時、手話を教える代わりに、人生で一度だけ無条件をお願いを聞いてと約束した、あれを今使う。姉さんは10年にも渡り、義兄にひどい暴力を受けていた。姉さんの刑務所行きが正義なの?」と言った。
ヒョミンはソクフンに相談した。
「原自行です。ハンさんはわざと薬を飲んだんです。混乱している、だから相談しにきた」と言った。
ソクフンは彼女に、自分で決めろと言い、「俺の正義は守べき人を守ることだ。そのためなら何でもする、もちろん合法の範囲。抜け道があるなら使う」と言った。
ヒョミンはソラと一緒にソリョンに会い、私たちに話したことは誰にも言わないようにと念を押した。防犯カメラの映像が入っているソリョンの携帯を預かり、裁判で不利な質問が出たら、黙秘権を使うように指示した。
2回目の公判。
ソクフンは、「被告は服用後30分の出来事を記憶していない、薬の影響で前頭葉の機能が抑制され、攻撃的になった。従って被告人の暴力行為は心神喪失状態に当たる、無罪です」と主張した。
彼はソリョンの主治医を尋問した。主治医は、薬により前頭葉の活動が低下し暴力的になる症状をより詳しく証言した。
そして、”被告人は無罪”と判決が下された。
ヒョミンはルームメイトのソラとジウンと祝杯をあげた。
ビールを買いに行ったヒョミンは、ソクフンにお礼を言い忘れたと思い出し事務所に行った。屋上で彼と一緒にビールを飲んだ。
第8話 感 想
コ・テソプの策略はユン弁護士に見破られ、あっけなく撃沈、彼はユンから、これからは何をしても口出しするなと釘を刺されてましたね。
そして、テソプの仲間だったホン・ドユンはユルリムから追放されました。もっと早くに追放されるべきだったと思うけど。
そして、裁判はソラの姉の”ハン・ソリョン”さんの事件でした。
有名なアナウンサーで、社会的にも個人的にも成功した女性と思われていたが、実は、10年以上も夫からひどい暴力を受けていた。
”バタードウーマン症候群”という言葉も初めて知りました。
そんな暴力を受けてるなら、逃げたらいいのでは?と思いましたが、その状況から逃れなれない状態に陥った女性を示す言葉のようです。
医師は、ソリョンさんが、”バタードウーマン症候群”だと診断して、薬を処方しても、彼女の私生活までは立ち入れないのでしょうね。
そうだとすれば、こういう状況に陥っている女性を救う方法はあるのでしょうか?第三者が介入しない限り、夫から離れることができないわけだから。
8話のタイトルは ”ワンダーウーマン”、妻として職業人として同時に成功できる女性のことだそうです。
外からはワンダーウーマンと見られている女性にもすごく弱いところはあります。
6話から、ホ・ミンジョンさんとジヌの関係が描かれていますが、ミンジョンさんも最初の結婚で夫と姑からパワハラを受けていた。どん底から立ち直り、立派な弁護士になっていますが、父を子供の時に、母を20代で亡くした悲しみや寂しさをずっと抱えて生きてきた。強く見える女性だけどそうじゃなかった。ジヌの気持ちはわかっているだろうから、それを素直に受け入れらればいいのになと思っています。
第9話 生きる資格
チェ医師は同じ飛行機に乗り合わせた急病人(キム・ビョンス)を処置をしたが、その男性は死亡した。
キムの母親が、チェ医師を殺人者だと騒ぎ、彼女に嫌がらせをした。
チェ医師は、ユルリムに相談に来た。
母親がチュ医師を殺人者だと言うのは、2020年、キムが救急で病院に運ばれてきた時、チェ医師が治療を拒否したと聞いたからだ。
治療拒否には理由があった。キム・ビョンスは、2015年4月、女児に性的暴力を加えて逮捕された。7歳の女児は命に関わる傷を負い、精神面でも打撃を受けた。チェ医師は被害にあったキム・ミンソルを治療した。彼女はその時、加害者キムの残忍さを目の当たりにしたのだ。
そのキムが数年後、救急で運ばれてきた時、チェ医師は治療を受け入れられなかった。上司が救急患者として対応した。
そしてチェ医師は、キムと機内でまた再会したのだった。
彼はまた8歳の女児を誘拐し、捜査から逃れようと海外に逃亡する途中だった。
ユン弁護士は「故意による殺害ですか?」と単刀直入に聞いた。チェ医師は「いいえ」と答えた。
ユンチームは、この件について話し合った。
チェ医師の医療行為とキムの死に因果関係がないと立証する必要がある。
この案件について、新人4人全員が参加を希望した。
ヒョンミは担当のクォン検事を訪問し、意見書をしっかり仕上げるので起訴の可否を検討をとお願いした。
検事は、キムの死因は大動脈解離で、遺伝性の基礎疾患があったと言い、その病名は、EDS:血管型エーラス・ダンロス症候と情報をくれた。
新人4人は、医学書と睨めっこし、ESD突然死の症例を探していた。ヒョミンは、友人の医者のソラに応援を頼んだ。
ヒョミンは、検察のクォン検事の助言で、閲覧を申請し、キムの家族の医療記録をコピーしてきていた。そして彼女は、決定的な症例を見つけた。
彼女と同期のチェ・ホヨンは徹夜明けの事務所で、コーヒーを飲みながら身の上話をした。
ホヨンには、7歳の双子の妹がいるが、親はいない。母は10代でホヨンを産んだが、彼女が高校生の時 出て行った。数年ぶりに現れて双子を預けていった。それ以来、ホヨンが叔母の助けを借りながら双子を育てている。「キムが近所に住んでいたから不安だったが、死んでホッとしてる」とホヨンは言った。
ヒョンミも、実は双子、出生の秘密があると打ち明けた。
2人は意見書を仕上げて、ユン弁護士にチェックしてもらった。
キムの死因を基礎疾患によるもので、応急処置と因果関係はなかったと強調するつもりだ。
ユンは、専門家の意見書と資料を添えて検察に提出するように指示した。
その午後、ホヨンは警察から、彼女の名前が詐欺に利用されたと連絡を受け、すぐに警察に向かった。
ヒョンミはチェ医師と検察のクォン検事と面会した。ユン弁護士もついていた。
彼は「意見書をよく準備されました」と言った後、チェ医師に「故意に殺害しました?」と聞いた。医師は「いいえ」と答えた。
検事は、「殺人罪では起訴しません。解剖結果と意見書を検討した結果、応急処置が原因ではないようです。チェ・ジスさん、不起訴処分となりました」と言った。
これでこの案件は終わりとなった。
帰りの車、ヒョンミはホヨンからの電話で、まだ終わらないので、家に行って妹たちに食事をとお願いされた。
ユン弁護士も一緒にホヨンの家に行ったが、途中からは車が通れる道がなく、階段の上の家だった。
ヒョンミがホヨンから教えてもらった”合言葉”を言うと、妹たちはドアを開けてくれた。
ヒョンミとユン弁護士は2人をトンカツ屋に連れていった。双子がホヨンの食事を心配したので、ホヨンのためにお持ち帰りを注文し、スーパーでたくさんの食料を買ってあげた。
ユン弁護士は双子たちに頼まれて、彼女たちが眠るまでヒョンミと一緒に家にいた。
ヒョンミは、不起訴処分になったことについて、「チェさんが運が良かったのか」と聞いた。しかし彼女自身、運ではなかったことがわかっていた。
”ミンソルへの愛だったと。子供たちを守れなかった大人たちの後悔が生んだ愛情だったと。被害者の人生を壊した加害者への怒りが彼らを動かしたと”。
「人には生きる資格がありますか?」とヒョンミはユン弁護士に聞いた。
「ある。生きる資格とは私たちが誰かに残した傷跡のようなものだ。その傷跡が苦痛と絶望だけなら、生きる資格を失う」と彼は答えた。
クォン・ナヨン代表は、ユルリムの改革を進めていた。ある日、弁護士資格を持ちながらパラリーガルをやっているチェ・ユングンを紹介され食事をした。
その後、彼女は偶然、左遷される前に担当していた会社”ハイニックコア”のイ・ソンビン代表に会った。
クォンはイ代表から、会社を乗っ取られたと聞き驚いた。彼はブルーストーンから150億ウォンの融資を受けたが、横領を理由に会社を奪われた。その後、会社はアメリカのオプタリン社に1200億ウォンで売却されたのだ。
イ代表は、「最後まで開発できていたら、韓国経済成長を支える技術だった。それをブルーストーンがたった1200億ウォンでアメリカに売却したのは売国行為だ」と訴えた。
日を改め、クォン代表はユン弁護士と共にイ代表と会い、ブルーストーンから融資を受けたいきさつを聞いた。
技術開発のために、資金が必要だった。オプタリン社が資金提供に積極的だったが、”ハイニックコアを買収することが条件”、つまり自分たちの技術を横取りするつもりだったので断った。
そんな時 あるパーティーで、イ代表はブルーストーン社から、”株式担保が必要ない融資”の話を持ちかけられた。技術力を評価し担保なしで融資すると。
クォン代表はよく覚えていた。イ代表が自己資金を投入し一部回収する過程で、法の手続きが不十分で横領とみなされた。
ブルーストーン社の契約書には不利な内容があったはず。クォン代表は、それについてイ代表に助言しないように業務から外され、左遷されたのだ。この件について、ユルリムの前代表のコ・スンチョルが深く関わっていた。ユン弁護士は、イ代表からその契約書を受け取った。
第9話 感 想
9話も深く難しい問題を含んでいました。タイトルの”生きる資格”、ちょっとこわくなるようなタイトルです。
医師が機内で倒れた男性に医療処置を行い、男性が死亡した件につき、男性の母親が医師を殺人者だと訴えた事件。その男は、7歳の女子に性的暴力を加えた男で、医師は、偶然その女の子をを治療した医師だった。
結論は、解剖結果からも弁護士の意見書からも、死亡の原因は、医師の医療処置ではなく、基礎疾患によるものだと証明され、検察は医師を起訴せずに、事件は解決しました。
死因が、基礎疾患によるものだと証明するまでのヒョンミたちの地味な作業、検事の協力、病院の医師たちの協力が描かれました。
守られるべき子供に危害を加える大人、あらゆる犯罪の中でも最も許されない行為だと思います。
ヒョンミの同僚のホヨンが、7歳の双子を育てているという話が、この事件をより印象的にしました。
双子の少女に注がれるユン弁護士の眼差しの優しく温かなこと!
また”愛”がテーマの物語でした。
9話のもう1つの話題は、クォン代表が担当していた「ハイニックコア」のイ代表との再会でした。代表は会社を乗っ取られていました。それには、ユルリムの元代表のコ・スンチョルが深く関わっています。クォン代表とユンたちのユルリムの再構築は果たしてうまくいくのでしょうか?注目です。
第10話 傍観者
ヒョンミは警察から電話で、”殺人容疑で逮捕されたキム・ヨンミ”に会うために署に出向いた。彼女はヨンミと面会したが、会ったこともないし名前にも記憶がない。しかしヨンミは、「あなたにも責任がある、弁護人になって」と言った。
ユンチームの食事会が開かれた。
チェ・ホヨンは、名前を使われた詐欺の件で元気がなかった。ヒョンミが話を聞いた。
ホヨンの母が、悪い男にそそのかされ、弁護士の娘の名前を使って詐欺を働いた。被害者の要求は2000万ウォン、払わないと母は刑務所行き。ホヨンは10代からバイトして貯めた全財産の2000万を示談金にするしかないと悩んでいた。しかしヒョンミは、それはお母さんの機会を奪う、今気づくべき、と助言した。
ユン弁護士もホヨンを気にかけていた。彼はホヨンに、妹さんたちに服をと紙袋を渡し、「所属弁護士に住宅ローンの補助がある。妹さんたちと快適な家に引っ越すといい。困ったことがあれば俺に頼ればいい」とアドバイスした。(坂の上の家は大変だと彼は思ったのですよね)。
キム・ヨンミは、高校時代にひどいいじめにあっていた。彼女は留置場で毎晩、悪夢を見て奇声を上げて目覚めるのだ。
ヒョンミはキム・ヨンミの面会に行った。
「あなたが中学・高校と成績トップだったと知ってる。高2の時 退学した。ひどい いじめに遭った」と言い、手で髪の毛を避けて、左の頬の火傷の後を見せ「タバコの焼跡」と。
「被害者はいじめの主犯格、これをした張本人。忘れられると思ったが、あの苦痛が私を壊してしまった。痛みを止めるために薬を飲んだが、その薬が頭をむしばみ、ぼんやりして勉強できない、でも薬はやめられない」と話した。
クォン代表、ユン弁護士の会議。
ブルーストーン社の契約書の不利な点を条項があった。
”CEOの横領容疑で、コールオプションが行使可”、つまりブルーストーン社は、150億ウォン貸付後、ハイニックコアの株を無償取得し、オプタリンに1200億で売却、1000億以上の利益を得た。
これにより、コ・スンチョル元代表は数百億ウォン配当を手に入れた。さらに、ハイニックコア買収の代理人を務め数十億稼いだ。それでユルリムで確固たる地位を築いた。
クォン代表は「コが裏で仕切っていた証拠を見つけるいい方法があるかもしれない」と言った。
一方、コ元代表は、部下に命じて、パラリンガルのチェ・ユングンをクォン代表に近づけ、彼女にハリートラップに仕掛けようとしていた。
ヒョンミは、ユルリムのロビーで、突然、被害者の母親から「娘を殺した犯人の弁護をするなんて」と罵られた。
ヒョンミは彼女を見て、高校時代のことを思い出した。その女が家に来て母と話していたこと、そして、学校でいじめ現場を見た記憶が蘇った。
ヒョンミは、母の事務所に行き、「キム・ヨンミ、改名前はキム・ソユン。殺人罪で起訴された。チェ・ソユンを殺した。思い出すことがせめてもの礼儀。一片の悔いもない人生を送ってきた?偽善者よ、いじめ防止法を勧めながら、キム・ソユンを無視した」と母を責めた。
ヒョンミはまたヨンミに面会し「思い出した、改名したんですね」と言った。ヨンミは、高校時代は成績が1位だった。
彼女は「ソユンと言う名前を変えたかった。無実の傍観者はいない。傍観者の沈黙は、加害者の暴力と同じくらい残酷、責任をとってください。殺人罪について無罪を勝ち取ってください。あなたしかいないんです」と言った。
ヒョンミンはユン弁護士に、「キム・ヨンミを殺人罪から無罪にする」と言って、高校時代の話をした。
高校の時、母がヒョンミを車で学校に送った後の帰り、女子高生が信号を無視して飛び出してきた。それがチェ・ソユン。大丈夫だったが、彼女は携帯を落とした。そこには、彼女とそのグループの壮絶ないじめの写真と動画で溢れていた。
チュから電話があり、母は彼女の母親を家に呼び、「いじめ調査委員会を開き被害生徒を保護し、加害者を退学させる。刑事告訴も行う」と言うと、チュの母親は「うちの子は退学できない、理事長の娘だから。調査されて娘が恥をかけば、怒りの矛先が娘さんに向かうかも」と脅したのだ。
ヒョンミは、「母は沈黙を貫いた。あれは傍観ではなく幇助です。私は傍観者として責任がある」と言った。
公判が始まった。ヒョンミは、「被告人の無罪」を主張。
「殺人罪は、殺意と殺害行為が同時に存在すべきだが、本件では違う。最初の鈍器による加害行為は、傷害の意図はあったものの死亡していない。2つ目、車両の衝突により死亡した事故は、故意ではなく、予測不可能な状況で発生したもの。最初の行為は傷害罪、2つ目は過失運転致死罪かと」と主張した。
公判後、ユン弁護士は、「いい原石を加工すればいい結果が出る。原石となる有利な事実を見つけるんだ」と助言した。
ヒョンミの母から、参考になる資料を送ったとメールが来た。「弁護士費用も振り込んだ」と。ヒョンミが自分が弁護士費用を払うつもりだったのだが。
最終公判:
ヒョンミは、「被害者は常習的に横断違反を繰り返していた。3ヶ月前も車にひかれ通院。過去3年間に12件の違反歴がある。殴打された現場は行きつけの居酒屋周辺で、亡くなる前の半年間でこのお店に34回通い、その度に横断違反を繰り返していた。鈍器による外傷は命に別状のない脳しんとう、死因は衝突による心臓破裂、殺人罪ではない」と主張した。
検察は懲役25年を求刑した。
弁護人の最終弁論で、ヒョンミは、「被告人は過去にいじめを受けていた。私はそれを見過ごした傍観者の1人」と言い、被告人がいじめを受けていた当時の映像が証拠として提出された。
「量刑判断を行う上で重要な資料、いじめ被害による苦しみが、彼女の犯行への影響を示す証拠です」と言った。
始めに、凄惨ないじめの写真と動画が再生され、次は、いじめに遭う前の被告人の笑顔の学校生活の様子の動画が流れた。
「被告は中学と高校、成績は学年1位で誠実な生徒だった。もしいじめに遭わなければ、被告人でなかったはず。社会に貢献し能力を発揮していたでしょう。法律は罰を与えるだけでなく、再起の機会を与える役割の果たすべき。彼女の再生は1人の人生を救うだけでなく、より良い社会への土台となります。私と同じ傍観者である同級生84人が署名したの嘆願書を提出します。量刑にあたっては十分考慮してください」とヒョンミは訴えた。
裁判長から、「被告人最終陳述を」と促され、ヨンミは「申し訳ありません、心から後悔しています」と涙ながらに言った。
判決が言い渡された。
「被告人が殴打した行為と被害者の死について因果関係がないと認める。第1 被告人が殴打した行為に傷害罪が成立する。第2 交通事故に関しては、過失運転致死罪に当たる。2つの事件を踏まえ、被告人を懲役2年に処する」と。
ヒョンミの母が公判を見守っていた。
裁判で再生された写真と動画は、チェ・ソユンの携帯に入っていたものだった。母はその携帯をずっと保管していた。そして裁判の前にヒョンミに差し出してくれたのだった。母は「あの時はあれが最善で変えられない決断だった。なぜなら、決断の中心には娘への愛があったから」と言った。
裁判が終わった後、ヒョンミは事務所の屋上にいた。
ユン弁護士が来て「今日の裁判だが、これまで屈指の出来だった」と彼女を褒めた。
第10話 感 想
10話も重い内容でしたが、いいドラマでした。
ヒョンミが、自分を弁護士に指名してきた”キム・ヨンミ”を思い出し、彼女がいじめに遭っていた時、傍観者だった自分の責任を果たすという内容でした。
いじめの悲惨さには目を覆います。体にも心にも残る傷はあまりにも深いですね。裁判で量刑に考慮されたのがせめてもの救いでした。
ヒョンミの最終弁論は立派でした。彼女は頭がいいだけではなく、愛がある弁護士です。「傍観者である同級生84名の嘆願書」も用意されていたことに心が動かされました。
ヒョンミの同僚3人もすごく彼女に協力的だし、ユン弁護士は、厳しいだけでなく、いつも的確なアドバイス、そして本当に優しい、最高のチームですね。
またこの回は、いくつかの”母と娘”の関係も描かれました。
まずヒョンミと母。高校の時に、いじめを知りながら、母が沈黙を守ったのは、チェ・ソユン(いじめの首謀者)の母親の矛先がヒョンミに行くのを避けるためだった。母は、この裁判でヒョンミを助けてくれました。ヒョンミも徐々に母を理解しているように思えます。
次はホヨンと母。ホヨンの母は娘に双子を押し付け、ホヨンが弁護士になったと知ると、娘の名前で詐欺を働くような人です。ホヨンはすごく勉強して頑張って弁護士になったはず、ほんと偉い。ホヨンはこんな母をまた助けようと思っていましたが、ヒョンミに助言されて、別の視点を持てたようです。
それからホ弁護士と娘の場面もありましたね。詳しいバックグランドは分かりませんが、母と娘の和解でした。
もう1つ、クォン代表たちが進めようとしているユルリムの再構築。コ元代表、相当の悪ですが、クォン代表、まさかチェ・ユングンのハニートラップにハマったりしてませんよね?
第11話 4本足と2本足の愛
ヒョミンの父は、妻(ヒョミンの母)を猫ブリーダーに連れてきた。地方転勤になるので、一人暮らしになる妻を思ってのことだ。母は猫を飼う気がなかったが、そこに耳が不自由で鳴けない野良猫がいたのが気になった。
母は、娘のヒョジュの耳が聞こえないことを知った日のことを思い出し、眠れなかった。彼女はブリターに行き、その野良猫を飼うことし、家に連れて帰った。
ユルリムに男の依頼人が来た。彼はユン弁護士を指名し、ヒョミンも一緒に面談した。
男は「プライバシーの侵害で訴えたい、機種変更する時、ショップでデータを移行したが、クラウドにあった動画を見て店員が警察に通報した」と言い、その映像を2人に見せた。それは男が動物を虐待している動画だった。
ユン弁護士は、「店員の通報は妥当、動物虐待は刑事罰の対象」と言うと、男は、「検察に行くので弁護を」と言ったが、ユン弁護士は断った。その時、ユンの携帯に電話が来て、男は待ち受けの”ハッシュ”の写真を見た。
ヒョンミは同僚のホヨンから、週末 妹たちを預かってもらえないかと連絡を受けた。
彼女はユン弁護士に電話した。翌日、ユン弁護士は、ヒョンミは双子をと一緒にハッシュとよく来るペンションに連れて来てくれた。4人とハッシュは楽しい1日を過ごした。
ユルリムの再構築を勧めているクォン代表たちの動き。
チェ・ユングンのハニートラップは見破られ、彼がクォン代表といる部屋に、ユン弁護士とチョン弁護士が来た。
ユングンは、ハイニックコアが投資を受けた時と売却された時、議事録の整理やコピーの雑務、機密文書の廃棄などを担当していた。ユン弁護士は「こちらを選べば無事でいられる」とユングンに選択を迫った。ユングンはクォン側についた。
別の日、ユングンは、彼が持っているハイニックコア関連の物を全てコピーして、クォン陣営に渡した。その席には、ハイニックコアの元代表のイ社長もいた。
ユングンは、「ブルーストーンがオプタリンに訴えられた。オプタリンが買収したのは、NPUが目当てだったが、ソースコードは暗号化され、中枢ロジックも記録されていなかったので、技術開発できない」と言った。
クォン代表がイ社長に確認すると、「開発する時いちいち記録しない。全部頭に入ってるから」と言った。彼が横領罪に問われたのも、帳簿に記録せず全て彼の頭の中に入っていたからだった。つまり、彼は数字の天才だった。
クォンたちは笑い、ユン弁護士が「取り戻せます」とイ社長に言った。
ヒョンミは母が電話に出ないので、心配して家に行った。母は寝室で、チェリー(猫)をケージに入れて泣いていた。ワクチンの副作用で猫に元気がなかったのだ。
ヒョミンは、ルームメイトのジウンに家にきてもらい、猫を見てもらった。彼女は実家で猫を6匹飼っているベテラン。
母がベッドに横になったので、ヒョミンも横に入った。
母は「チェリーを飼う気になったのは、ヒョジュを思い出したから。耳が聞こえないの」と言って、ヒョミンとヒョジュが赤ちゃんだった頃の話をした。
「ヒョジョは耳が聞こえないからよくケガをした。私はヒョジュにつきっきりだった。そんな時、ヒョミンが階段から落ちて骨折するという事故が起きた。何一つうまくできないと思った。ヒョジュを伯母さんに預けるのはすぐ決めたわけじゃない。伯母さんが先天性難聴の結婚相手を連れてきた時、すごく腹が立った。子供なんてできない方がいいと言って傷つけた。言った通り子供ができなかった。
姉に謝りたいと思って電話したらすぐきてくれて、ヒョジュの気持ちを理解してくれた。無表情のヒョジュが笑ってた、声を出して。その時 初めてあの子の声を聞いた。あなたにも悪いことをした、母親が必要な時にいなかった、あなたが頭がいいことも知らなかった」と。
ユン弁護士がハッシュの迎えに行くので、ヒョミンもついて行った。彼女は先日のお礼にハッシュの物を買い、GPSがついて位置把握ができる”迷子札”もあった。
ハッシュの預け先に、「ハッシュの飼い主のいとこです」とあのサイコパス男が来た。彼はユン弁護士と一緒に撮った写真を携帯の待ち受けにしていて、スタッフに見せて信じさせた。
ユン弁護士とヒョミンが着いた時、ハッシュは連れ去られていた。
ユン弁護士の携帯に、ハッシュを虐待している動画が送られてきて、「弁護するならここに来い、住所は秘密」と男は卑しく笑った。
ヒョンミは、彼の自宅周辺の事故を調べていたので住所を覚えていた。2人でタクシーで乗りつけた。
男はハッシュを連れて出てきた。感情的になっているユン弁護士を抑えて、ヒョンミは男を刺激しないように話しかけ、「ハッシュを返してくれたら、ユン弁護士が弁護する。でもハッシュを人質に取られていては全力で臨めない。解放してくれたら精一杯努めます」と説得。
ユン弁護士は怒りを抑えて、男からハッシュのリールを受け取った。
ユン弁護士はハッシュを抱きしめ、病院に連れて行った。
ハッシュの症状は、あばら骨にヒビが入り、極度のストレスで消化機能が低下している、心のケアが大事と言われた。
病院にはヨナと夫も来た。ヨナがハッシュを連れて帰ることになった。
ユン弁護士は、タクシーを拾って引き返した。男のバッグに”迷子札”を入れたので、彼の位置がわかっていた。男は猫に毒を食べさせようとしていた。
ユンは男を何度も何度も殴り蹴りつけ、腕を捻じ曲げた。男を見張っていた警察が出てきて、男に手錠をかけた。ユンが逮捕の理由を聞くと、「身寄りのない高齢者を殴り、高齢者は重体」と警察は言った。
ユンはヨナの家の前に来た。ヨナが出てきて、ハッシュは寝たところと言った。
ヨナは「(海外行きの件)相談するつもりだった。彼が勝手にやった」と言った。(数日前、ヨナの夫がユン弁護士に、「子供ができたらシンガポールに移住する、ハッシュも連れていく」と言ったので、ユン弁護士は、仮処分を申し立て、先日、夫がユルリムに来たのだった。)
しかしソクフンは「黙っていくつもりだったのか」と怒っていた。そして彼はまた昔のことを言い出しヨナを傷つけた。ソクフンは、ヨナにも事情があったことを始めて知り、彼自身もまた傷ついた。
ヒョミンはユン弁護士が心配で電話した。彼に呼びだされてバーに行った。ユンは酔っ払って目を閉じていた。彼の左手の傷を見て、ヒョンミは薬局で薬を買ってきて手当した。
第11話 感 想
11話はいろいろな話が詰まっていましたね。
このドラマ、ユン弁護士の愛犬のハッシュが大きな役割を果たしています。ホヨンの双子の妹たちとハッシュが遊ぶ場面、みんな幸せそうでした。ハッシュがサイコパス男に誘拐された時は心配しましたが、ヒョンミのおかげで、無事に取り戻すことができてホッとしました。
また11話は、ヒョンミのお母さんが、耳が聞こえない子猫を飼ったことで、ヒョミンは、初めて、母が姉を伯母さんの養子にした事情を知ることができました。母はずっとそのことを言わずに、罪悪感や後悔や色々な思いを抱えて生きて来ていたのですね。お母さんは、ヒョンミにそのことを話せて、ヒョンミンも聞くことができて、良かったですね。
ユン弁護士と元妻のヨナさんの会話がつらかったです。過去のことで、まだお互いが傷ついている。
どんな人も間違いをする、そして自分と大事な人を傷つけます。でも、傷がいつかは癒えますように。
11話で一番楽しかったのは、ハイニックコアの元代表のイ社長が数字の天才だったこと!会社を買収されたけど、オプタリンはNPUの開発をできない、なぜなら、中枢ロジックは社長の頭の中に入っているから!とても愉快でした👏。
第12話(最終回)愛の誓い その先
翌朝、元妻のヨナがハッシュを連れてユンソクの家に来た。
彼女は「ハッシュはあなたに預ける。ルームメイトでも結婚相手でも一緒に育てる人を見つければ任せる」と言った。
ユンソクは、”ハートロジック”という結婚情報会社(AIの分析結果を自動でマッチングする)に登録した。
次の訴訟の依頼者は、「契約違反」で夫を訴えたいという女性だった。
その女性は、体外受精で子を授かり、現在の夫とは、”共同養育者”として契約し結婚していた。性的関係は持たない、恋愛は自由という契約。しかし夫が妻と普通の夫婦になりたいと言い出し、女性がその気がないというと、夫から離婚を迫られたのだ。
女性は、”ハートロジック”を運営していて、ヒョンミも登録を勧められた。
ホ弁護士は、ある離婚訴訟で勝利し、依頼人からお礼の食事に誘われたが、その席にジヌの姉(ギョンヒ)がいた。ギョンヒはホ弁護士に、「ジヌを弟と思い、いい人がいたら紹介を。でも年上はダメ」と言った。
ホ弁護士は現実を突きつけられていた。それで彼女はジヌに、「付き合うのと結婚は違う」と言ったが、ジヌは「結婚しよう、家族に許しを得て式をあげよう。僕を信じて」と言った。
ジヌは、ユン弁護士とヒョンミにプロポーズについて相談した。
ユン弁護士が「結婚の土台は愛で、年月と共に形を変えていく。夫婦の愛は情熱で始まり、現実を経て、連帯へと続く感情だと思う」と言った。
公判が始まった。原告側の代理人は、またハン・ソンチャン弁護士。
原告側(夫)が離婚を請求、代理人がその理由を主張をした。
1. 被告の不倫
2. 原告は愛のない生活をこれ以上続けられない。事前合意があっても今は撤回している。
3. 愛も性交渉も排除し、他人との交際を認めた契約は、婚姻の本質を否定しており効力がない。公序良俗違反。
被告側(妻)の代理人の主張:
1. 不倫を理由に離婚請求はできない。事後に許した、事前に同意した場合は離婚を請求できない。原告と被告は結婚当初から恋愛感情を排除し、自由な恋愛を認め、子育てのみ共有していた。
2. 結婚は感情と生活の目的を共にすること。愛イコール結婚ではなく、結婚しても愛は続かない。本契約は性的自己決定権と育児責任を基盤としたもので、社会秩序に反しない。
裁判官の見解:
これが結婚の進化形なのか、婚姻制度の形骸化なのかは慎重に判断する。婚姻の本質と公序良俗の原則を踏まえ審理する。
ブルーストーンのパン代表は、ハイニックコアのイ社長に、オプタリン支社が提示した契約書に署名を促していた。そこにクォン代表、ハイニックコアの社員たちが来て、イ社長の署名を阻止した。
クォンが「支店長、共に生き残る道を探りましょう」と言った。
ユン弁護士、イ社長が、オプタリン支社長と交渉の席についた。
ユン弁護士は、「ブルーストーンに1200億で売却を、同額を返還させる。イ社長が技術を完成させ、オプタリンにライセンスを提供する。使用権だけを与え、技術自体は譲渡しない。その技術はイ代表なしでは完成できない。今決めてください」と言った。支社長は本社に電話して承諾を得て、この件は解決した。
別室で、クォン弁護士は、パン社長からコ元代表の証拠資料を受け取った。
ヒョンミは、ハートロジック社が設定した”ブラインド・デート”のレストランに来たが、そこで待っていた相手はユン・ソクフンだった。
ユンはすぐに、「条件が違う。同世代でバツイチを希望していた」とハートロジックに電話したが、AIが相性抜群で選んだと相手は言った。ユンはすぐに帰ろうとしたが、ヒョンミ1人では食事ができないので、一緒に食事をしてその後散歩デートもした。
ソクフンは、「離婚して人生に失敗した気がする」と言ったが、ヒョンミは、「ある愛は短編小説だった、物語が終わっただけ、次の小説を書かないと」と言った。
クォン代表は、コ代表をユルリムから追い出すにあたりキム・ユルソン弁護士に許可を求めた。彼は少し時間をくれと言った。
キム弁護士はコ代表を釣りに呼び出し、「先輩は、自分が堕落した時ユルリムを壊さないように、最後の安全装置として私を選んだ。私に託された使命を果たします。相談ではなく通告です」と事前にコ代表に知らせた。
数日後、クォン代表とユン弁護士は、コ代表に解任案を出すと通告、彼は承諾した。
「ユルリムを退くのは、ユルリムへの愛ゆえ。全てを注ぎ込んできた。ユン弁護士は君にとって欠かせない人になる。ユルリムを、頼みましたよ」と彼は最後にクォン代表に言った。
両親が家に帰ってくると娘が家の前に立っていた。2人はいつも通り、「ヒョンミ、家に入って」と気楽に声をかけたが、、、彼女は家に入り、「お母、、叔母さん」と挨拶した。両親は驚いてヒョジュを見た。話せることに驚いた。彼女はチェリーへのお土産を渡してすぐに帰ろうとしたので、母は「ヒョジュ、また会えるかしら?ごめんね、謝りたかった」と手話で話しかけ泣いた。ヒョジュは手話で「幸せだったし、今も幸せ、これからもね」と言った。母はヒョジュを抱き寄せた。
離婚訴訟の判決が言い渡された。
”婚姻継続困難な重大事由に該当すると判断し、原告の離婚請求を認める”。
「愛は完璧ではなく、結婚はその不確実な愛を共に耐える過程です。だからこそ難しく、離婚にいたることもあります。たとえ婚姻関係が終わっても、そこにあった誠意と責任は長く残ることを願います」と裁判長は付け加えた。
離婚が言い渡されたが、2人は同じ家に帰り、息子と一緒に夕食を食べる相談をしていた。
ジヌが、訴訟チーム全員の協力を得て、ホ・ミンジョン弁護士にプロポーズした。
「愛は問い続け、悩みながら自分なりの答えを探す旅の過程、その旅をあなたとしたい。”愛の誓い”の先に何があるのか、一緒に確かめたい。あなたをそばで守っていく。結婚してくれますか?」と。ミンジュンはうなずいて承諾した。
ソクフンとヒョミンは夜の散歩の途中で出会った。2人は愛について語り合った。
ーー完ーー
『エスクワイア』全12話 視聴を終えた感想
12話が完結しました。
1つのドラマでこれほど ”愛” という言葉を聞いたことはないというのが、一番の印象です。
法廷ドラマでしたが、すべてのドラマの底に、いろいろな愛の形が表現されていました。
12話の最後で、これまでの裁判の当事者たちのその後の様子が描かれたのが、とても印象的でした。それぞれのドラマの根底に、重いテーマが流れていました。愛ゆえに傷ついたり、傷つけたりし、裁判の後も、もちろん人生は続いていきます。
最終回まで見終えた時、それぞれのエピソードについて、再度考えさせられました。もっと深い考察ができた、私の感想はとても浅かったと思いました。
特に印象に残った3つのエピソードとその後について
第3話:チョウのさなぎ
これは、5歳の男児が、実際に車にひかれていないのに、衝突と同じ症状を負ったという事件でした。母親が、過度に反応した為、男児がひかれたと思い込み、症状を引き起こした。母親の執着と過干渉が男の子を追い詰めたとの、ユン・ソクフン弁護士の母親への追及は怖いほどきつかったです。
最後の場面で、息子が病院でリハビリしているのを、母親が見守っている場面が流れました。あのお母さんの息子への愛は変わらない、でも過干渉にならないようにと気をつけてるでしょう。そうやって息子も母も成長していくのだろうと思って、胸が熱くなりました。
第5話:サリエリの告白
これは有名が画家が、”盗作された”と名もない女性を訴えたが、実際に盗作したのは、有名な画家の方だったという事件でした。
女性は知的障害があるらしいが、実は”テトラクラマシー”、1億色を識別できる天才で、絵の中に恋しい父親の顔を隠していたのでした。お母さんを悲しませないように。
彼女は自分にすごい才能があるとも知らないし、それがお金になるとも知らない。ただ自分が恋しいお父さんの絵を描いたのです。
そして最後の場面では、お父さんの絵がそのまま描かれていて、それを母親と一緒に見ていました。ほんとに素敵なエピソードでした。
第7話 愛は虹色に
若くて認知症を患った妻、その妻の強い希望を聞いて、スイスで尊厳死をさせた夫の行為が、自殺幇助で起訴された。それをユン弁護士が弁護する話でした。夫が「愛はその時々で、色を変えていく。妻を愛していたから妻の意思を尊重した」と証言し、その言葉はとても感動的でした。しかし判決は、”現行刑法に則って、懲役1年”と下されました。
最後の場面では、刑務所に入っている夫がただ映されました。彼の心中にどんな思いが渦巻いているのか、誰にもわかりません。でも私は想像します、認知症が進んだ妻と過ごす日々もまた違った色が見えたのではないか?と。夫に後悔はないだろうけど、すごく寂しいのではないかと。
”尊厳死”、本当に重いテーマです。本人が希望しても、周りの人が受け入れるのは簡単でないかもしれません。このドラマのおかげで、少し考えることができました。
ユン・ソクフンとカン・ヒョンミ
このドラマのメインは、ユン弁護士とカン弁護士の師弟関係でした。
ユン弁護士は、いつも冷静で、的確な指示、決定ができる完璧な弁護士というイメージでしたが、実は、深い傷を持っていましたね。
第2話の、冷凍した精子がダメになり、病院の機材を壊したパクさんを弁護した時、ソクフンが、「親になる機会を奪った損害」として病院に1億ウォンを請求しましたが、彼自身が、前の妻に”親になる機会を奪われた人”だったのでした。
元妻と共同で飼っているハッシュが彼のただ一人の家族で、彼はハッシュを溺愛しています。
彼の心の傷が、回を追うごとに明らかになりました。と同時に、どんな子供にも愛が深いことが、虐待男から少女を救ったり、部下の双子の少女への優しさなどで溢れていました。
ヒョンミは、新人とは思えない程、能力のある弁護士で、よく活躍しました。ユン弁護士の的確な助言を理解して、裁判に臨んで成果を上げました。
ヒョンミも完璧に見えたけど、耳が聞こえない双子の姉がいて、姉が伯母さんの養子になったことで、母親とギクシャクしていました。
このドラマでは、母親との関係もあちらこちらに散りばめられ、最後3話では、母と娘が距離を縮めて、母の長年の苦悩をヒョンミが理解し、和解していく過程もとても良かったです。
最終回の姉のヒョジュと母の再会の場面は涙なしでは見られなかったです。
決して弱みを見せなかったユン・ソクフンですが、なぜか、新人のカン・ヒョンミには、弱みを見せたり、本音を話したりして、慰められてましたね。
でも、私は、ソクフンとヒョンミが恋愛関係にはならないようにと願ってこのドラマを見ていました。
最終回は、もしや最後に、この二人をくっつけるつもり?と疑いましたが、そうならずにホッとしました。安易な恋愛ドラマになってほしくなかったから。
ユルリムの再構築
クォン代表がユン弁護士と進めていたユルリムの再構築、古き堕落の根源のコ代表の退任が決定して、そこは結論がついて良かったです。
古い体質のままでは、ユルリムは沈みゆく泥船だったから。
”ハイニックコア買収”という企業の難しい案件を通じて、黒幕のコ代表を退任に追い詰めたエピソードが、このドラマに厚みを与えたと思いました。
まとめ
こうやって振り返ると、ほんとに12話すべての内容が濃くて、問題提起のあるドラマだったと思います。とてもしっかりした脚本で、俳優さんたちも素晴らしかったです。
シーズン2、期待したいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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